契約書の書き方を見本付きで解説!契約書の重要性や注意すべき点とは

契約書の書き方を見本付きで解説!契約書の重要性や注意すべき点とは

記事更新日: 2020/03/25

執筆: 高浪健司

ビジネスにおいて契約書は非常に重要な書類となります。しかし、いざ作成しようとしても契約書の作成にはある程度専門知識が必要で、簡単に作れるものではありません。

今ではインターネット上で様々なひな型が公開されていますが、すべてを流用できるわけでもありません。

そこで今回は、契約書を作成する際の基本的なルールや構成ポイントなどを中心に、契約書の書き方について詳しく解説していきます。

契約書を作成する必要性

ビジネスにおいて企業同士が契約を交わす際、一般的には契約書が交わされます。

しかし契約書というのは、賃貸借契約など法律によって契約書の作成が義務付けられているもの以外は、基本的に当事者同士の口約束だけでも成立します。

つまり、契約書を交わさなくても契約自体は有効であるとされているのです。

実際に「お客さんを信用している」「契約書を作成してしまうと逆に不信感を抱かせてしまう」などの理由から、契約書を作成せず、口約束でビジネス取引を進めている企業もあります。

しかし、契約自体を口約束だけで成立させてしまうと、後から「言った、言わない」などといったトラブルに発展する可能性が高くなります。

万が一、こうしたトラブルが発生したとしても、口約束だけだと当事者間で合意した事実内容が曖昧で、契約内容を明確に証明することが難しくなります。

こうしたトラブルを未然に防いでくれるのが契約書の存在です。

契約書は、当事者間で交わした契約を明確に証明するための非常に重要な文書となり、契約に関してのトラブルを未然に防ぎ、取引を円滑に進めていくために必要不可欠なものなのです。

つまり、契約書を作成する必要性としては「トラブルを未然に防ぐ」「トラブル発生時の法的証拠」「契約内容の明確化」この3つがもっとも大きな要点であると言えるでしょう。

契約書と覚書との違い

契約書と同じような意味合いを持つものに「覚書」という文書があります。

覚書は、契約書を作成する前に当事者間で合意したことを書面に残しておく場合、もしくは契約の内容を補足または変更する場合などに用いられることが一般的です。

そのため、契約書の補助的な書類といった位置づけとなり、契約書よりも法的効力が軽いといった印象があります。

とはいえ、たとえ覚書であっても書面の内容次第では契約書と同等な法的効力を持ちます。

そもそも契約書も覚書も、どちらも法律で明確な定義が決まっているわけではありません。つまり、タイトルがどうこうよりも書面の中身がどのような内容になっているかが重要なのです。

いずれにせよ、トラブルが生じた際などの法的証拠として機能する点では、契約書も覚書も変わりはありません。

基本的な契約書の作成方法

さて、契約書を作成する必要性などについて分かったところで、次に契約書の基本的な作成方法を解説していきます。

まず、契約書というのは「このように書かなくてはならない」といった書式や書き方に決まりがないため、基本的には各自で自由に作成することができます。

しかし、それはあくまで法律上の話であり、一般的には書式や書き方にルールが存在しています。

お客さんと取引をおこなう際、広く浸透している契約書の作成ルールを知らず、誤った書き方で契約書を作成してしまうと、のちにトラブルを招く原因にもなりうるため、正しい書き方を知っておくことが重要です。

なお、一般的な契約書の全体構成は、下記のような流れとなっています。

契約書のタイトル(表題)

タイトルに関しては法的にも特に決まりはありませんので、基本的に自由に決めることができます。

また、タイトルは法的にもあまり重要な部分ではなく、合意内容が明確かつ確実なものになっていれさえすれば、タイトルが書かれていなくても契約書として成立します。

なお、タイトルは契約内容によって様々となり、契約の内容に適したタイトルを考える必要があります。

しかし、なかなか適したタイトルが思いつかないなどの場合は、シンプルに「契約書」としても問題ありません。

いずれにせよ、契約書のタイトルをつける際は、契約の概略が把握しやすく、分かりやすいタイトルにすることがポイントです。

前文

前文には、契約に対して誰が当事者であるのか、また契約の概要は何なのかといったことなどを記します。

前文には甲・乙などの符号を用いて記載するのが一般的ですが、ここで多いのが「甲」と「乙」について、どちらが自社でどちらが相手側を指すのか分からないといったケースです。

甲・乙の付け方としては、基本的に「お客様が先」という意味でお客様を甲とし、乙を自社(事業業)とするのが一般的です。とはいえ、甲・乙といった符号を使うこと自体に義務はありません。

甲・乙はあくまで契約書を作成するうえでの慣習となるため、甲や乙ではなくもAやBでも構わないのです。

ただし、やはり契約書では「甲」「乙」といった表記を用いるのが一般的ですので、その慣習に従うべきです。

なお、タイトル同様、前文を入れなくても契約書としての効力に変わりはありません。

本文(約定事項)

契約書の本文にあたる箇所は、契約書を作成するうえでもっとも重要視すべきところであり、できるだけ明確に書く必要があります。

本文の構成としては「条」、「項」、「号」といったように、個々それぞれ階層構造に記載していくのが基本です。

本文は、上の例のようにひとつの条に対し、内容をひとつで構成するのが分かりやすくて良いですが、さらに細かく区分する必要がある場合は、条の下に「項」、そして「号」と、段階ごとに下へと続く階層構造で作成していきます。

なお、本文の書き方に関しては法律で決められているわけではないので、こうした書き方が必須ではありませんが、慣例によって上の書き方が基本的ルールとして成り立っています。

後文(末文)

契約書における後文とは、契約書の締めくくりとして記載する文のことです。

後文の内容としては、一般的に「契約書の作成数」「各契約当事者の契約書の所持数」「各契約当事者が所持する契約書が原本か写しかの記載」「署名者に契約締結権がある旨の宣誓」となります。

このように、契約書の作成数や所持者等を記載します。

日付(契約書作成年月日)

契約書の末尾には日付を記載しますが、いつの日付を記載すれば良いのか悩ましいところです。

契約書に記載する日付として、下記のいずれかのタイミングで記載する日付が決められることが多いです。

契約書に記載する日付に関しては、このように複数のパターンから選択することになります。

ただし、契約に対して特約などを定めていない限り、基本的に契約書の作成日が契約の合意日と見なされるため、契約書を作成した日付を記載するケースが一般的です。

なお、契約書に記載された年月日というのは、契約そのものが有効になった日を示す重要な部分ですので、しっかりと記載するようにしましょう。

契約当事者の表示(署名捺印と記名捺印)

契約書の作成においては、契約当事者の署名、押印が必須となり、署名と押印は当事者同士が契約に同意したことを示す意思表示、加えて当事者を特定するものにあたるため、もっとも重要な部分と言えるでしょう。

なお、契約書における当事者の名前を表示する方法としては、「署名」または「記名」の2種類が存在します。

署名とは

署名とは、氏名を当事者本人が手書き記した自筆サインのことです。署名には筆跡が残るため、筆跡鑑定で本人であることが判明できることから証拠能力として極めて高くなります。

そのため、署名さえしてあれば押印がされてなくても契約は有効です。

記名とは

記名とは、氏名を本人による直筆以外の方法で記載することをいいます。具体的には、他人による代筆やゴム印を押しもの、ワープロソフトによって印刷するなどの場合にあたります。

記名の場合、当事者本人の筆跡が残らないため、署名と比べて証拠能力が劣ります。また、記名のみの場合は正式な契約であるとも認められません。

ただし、記名であっても押印があれば署名と同じ効果を持つことになるため契約は成立します。

これは、新商法第32条によって「この法律の規定により署名すべき場合には、記名押印をもって、署名に代えることができる。」と定められているためです。

このように、契約書の作成には署名捺印か記名押印との2種類の方法がありますが、一般的には署名捺印というのが通例となっています。

契約書を作成するうえでの注意点とは

契約書を作成する際、気を付ける点が多数あります。そこで、どのような点に気を付けて作成していけば良いのか、契約書を作成するうえでもっとも気を付けたい注意点を解説していきます。

1. 契約書の記載内容を明確にする

前述のとおり、当事者間で合意すれば、契約書を作成しなくても口頭だけで契約は成立します。ではなぜ契約書をわざわざ作成するのかといえば、契約後のトラブルを回避するためです。

そのため、契約書を作成する際は、想定されるあらゆるリスクを洗い出し、記載事項として盛り込む必要があります。

契約後、トラブルに発展しないよう記載する契約事項には特に注意してください。

2. 契約内容を当事者間で確認し合う

契約書を作成する際は、当事者間で契約内容を確認し合い、しっかり協議を重ねたうえで作成するようにしましょう。

契約書が一通り作成し終えたら、その契約書を相手側にも確認してもらいながら進めていくと、よりスムーズに進めることができます。

契約書はあくまで当事者間での合意があってこそ成立するものです。どちらか一方だけではなく、双方ともにメリットが得られるよう、互いに確認し合うことが大切です。

3. ひな型の丸ごと流用は避けましょう

契約書を作成する際、インターネットで検索すれば契約書のひな型やテンプレートがたくさん公開されているため簡単に入手することができます。

もちろんインターネットで公開されているひな型やテンプレートを使用しても良いですが、そのまま流用するのは避けるべきです。

ひな型やテンプレートを使用する際は、あくまで参考程度にとどめ、作成する契約書は取引内容やリスク回避などに対応した自社オリジナルの契約を作成するようにしましょう。

4. 客観的に見て分かりやすい文章で作成する

契約書は、契約内容を明確にする目的があるほか、万が一トラブルが発生し裁判まで発展した場合、契約書は証拠として利用するためのものでもあります。

そのため、当事者しか理解できないようなオリジナルな用語や業界用語などの多用はなるべく避け、第三者が見ても内容が把握できるよう心がけましょう。

5. 法律に基づいているかを確認する

契約に関しては「契約自由の原則」によって、契約書の内容は当事者の合意があれば、原則自由に決めることができます。

しかし、強行規定に反する契約や公序良俗に反する契約、自由を著しく不当に制限する契約などの内容が含まれている場合は法律が優先され、契約が無効になります。

もし作成した契約書の効力が有効なものであるかどうか確認したい場合は、弁護士など専門家に相談することをおすすめします。

6. 契約書が複数になった場合は割印する

契約書は必ず1枚で終わるとは限りません。取引内容によっては2枚、3枚となることもあるでしょう。

契約書の枚数が2枚以上にわたった場合、各頁に割印をするようにします。割印をすることで契約書の改ざん防止に繋がります。

割印を押す場合は、下記のように複数枚それぞれ少しずらした状態にして重ね、またぐようにして押します。なお、割印に関しては契約書に押印する全員が行うのが一般的です。

必ず押さえておきたい!おすすめの電子契約サービス4選!

契約をインターネット上で行いたいという人には電子契約サービスの利用もおすすめです!

1. 膨大な契約書をまとめて電子化! 「BtoBプラットフォーム契約書」

 


画像出典元:「BtoBプラットフォーム契約書」公式HP

特徴

他の電子契約サービスと比べても良心的な価格・優れた機能・強固なセキュリティと三拍子揃っているので、電子契約の導入を考えている企業には規模を問わずおすすめです。

BtoBプラットフォームを導入している会社は現時点で20万社以上にのぼるので、取引先の賛同を得やすく、導入もスムーズに行えます。

ワークフローシステムを最大限に利用し、契約書だけではなく社内申請・承認業務を電子化することもおすすめです。

申請に伴うミスや管理の手間が軽減され、起案から決裁までのスピードが上がるので、業務効率向上に伴い企業の競争力強化にも繋がるでしょう。

機能

  • 全プランでワークフロー機能と連携可能
  • 契約書の保管・管理がクラウド上で簡単に行える
  • 高水準なセキュリティにより年中無休で不正を監視

料金プラン

    • フリープラン:0円
    • シルバープラン:10,000円〜/月 
    • ゴールドプラン:30,000円〜/月

 

2. 上場企業も多数導入!「Agree」


画像出典元:「Agree」公式HP

特徴

11万社以上の企業のITインフラを支えるGMOが運営。20年以上日本のインターネット基盤を支えている企業ならではの充実機能には定評があります。

従来の紙による契約業務を効率化することに加え、コンプライアンスを強化したい企業にもおすすめです。

機能

      • 「電子サイン」と「電子署名」を併用した契約締結が可能
      • 紙の契約書も一元管理
      • 認定タイムスタンプを標準付与しており、各種法令に適応

料金プラン

      • お試しFreeプラン:0円
      • Standardプラン:10,000円/月~

サービス内容・料金の詳細は、資料をご参照ください。

 

3. 契約時間を短縮!「クラウドサイン」

画像出典元:「クラウドサイン」公式HP
 

特徴

弁護士ドットコム株式会社が運営していることで人気の「クラウドサイン」。

契約にまつわるすべてのやり取りをクラウド上で完了できるため、紙でのやり取りより大幅に手間やコストを削減できます。

印紙料・膨大な契約資料に使用する紙の節約や、働き方改革・労働契約完全電子化に見据えて導入した企業からも好評です。

機能

  • 簡単操作で電子契約書を作成できる
  • 契約書に記載されている情報をテンプレートとして保存可能
  • 契約に関わる進捗状況を一括管理可能

料金プラン

    • フリープラン:0円
    • スタンダードプラン:10,000円~ / 月

 

4. 契約書作成を効率的に!「NINJA SIGN」

画像出典元:「NINJA SIGN」公式HP
 

特徴

「NINJA SIGN」は、業務の流れが複雑な契約書の作成から締結まで、Web上での一括管理が可能です。

Googleドキュメントを使用することで、テンプレートやドラフトの編集をNINJA SIGN上でできるのが画期的で、導入による業務効率化を進めやすい、おすすめの電子契約システムです。

機能

  • 契約書の作成から締結までオンラインで完結
  • 電子署名締結で、印刷、郵送、印紙必要なし
  • クラウド上での保管の為ファイリングは不要

料金プラン

初期費用 30万円に加え、月額費用 3万円が必要になります。

書類送信件数ごとの費用は0円で、件数上限もありません。

機能に優れた電子契約システムなので、他のサービスと比較してもコストパフォーマンスは高いです。

サービス内容や料金詳細は資料をご参照ください。

 


電子契約についてのメリット・デメリット、導入の仕方について詳しく知りたい方は下記記事を参考にしてください!

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まとめ

ビジネスにおける契約は、基本的に当事者同士の合意があれば口約束だけでも成立します。

しかし、口約束だけで進めてしまうと、後から「言った・言わない」「聞いた・聞いてない」などのトラブルになりやすく、収拾がつかない事態へと発展していくことが多いです。

そうしたトラブルを未然に防いでくれるのが契約書の存在です。

この記事でも解説してきたとおり、契約書は契約に対し双方が合意したという、客観的で有力な証拠となるため、契約後にトラブルへと発展していくことは極めて少なくなります。

契約書の存在は、当事者間でのトラブルを引き起こさず、スムーズかつ継続的に取引を行っていくうえで非常に重要なものになります。

そのため、契約書を作成する際は基本ルールに従い、自社が不利益にならないよう取引内容をしっかり決めることが重要です。

なお、インターネット上では契約書に関して様々なひな型が容易に入手できます。

しかし、ひな型をそのまま流用するのではなく、必ず自社の契約内容にあったオリジナルの契約書になるよう作成し直すようにしてください。

また、契約書を作成するうえでは、気を付けるべき点が多数あるため、内容が複雑になる場合は、行政書士や弁護士など専門家に相談したり、電子契約サービスを検討することをおすすめします。

画像出典元:PhotoAC

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