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「電子契約は法的に問題ないの?」「どんなシステムが自社にあっている?」など、電子契約システムの導入を検討されている方も多いのではないでしょうか。
契約取扱いの多い大企業は、契約書の作成にかかる時間やコストに膨大な時間がかかります。
電子契約システムなら、対面で契約締結をしなくてもいいので、リモートワークや遠方の取引サイトもリモートで契約可能です。
そこで、今回は大企業向けの電子契約システムを12選解説していきます。
電子契約システムの主な機能や選ぶ基準についても紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
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このページの目次
電子契約システムとは、インターネットに接続されたパソコンやスマホなどの端末から、電子署名を行い契約を締結できる便利なシステムです。
さまざまな電子契約システムがリリースされていますが、契約数の多い大企業に向いているのは「セキュリティが高く、多機能なシステム」でしょう。
大企業向けの電子契約システムには、タイムスタンプや契約書の条文検索機能などの基本的な機能から、他言語対応やAPI連携など利便性の高い機能が豊富なのも特徴です。
すでにさまざまな電子契約システムが登場していますが、大企業向けのサービスの主な機能は以下の通りです。
ここで大企業向けの電子契約システムにある主な機能を5つ解説します。
契約書テンプレート機能は、電子契約システムで締結するベースとなる契約書を登録する機能です。
企業ごとに一から契約書を作成すると、レイアウト崩れや条文漏れなどが発生するリスクがありますが、テンプレートがあれば最低限の編集で済みます。
売買契約書や秘密保持契約書、自社専用書式の契約関係書類など、いくつかのベースとなるテンプレートを用意しておくと契約業務を効率化できます。
電子帳簿保存法に必要なタイムスタンプは、電子契約システムに欠かせない機能です。
タイムスタンプは、電子契約書が特定の日時に存在していたことを証明するため、契約書の法的な効力を確保する上で重要な機能です。
タイムスタンプには契約を締結した日時が記載され、付与されてからの変更・改ざんはできません。
改ざん防止と契約書の有効性を証明できる便利な機能といえるでしょう。
契約稟議を進めるにあたり、重要なのが押印処理のワークフローです。
押印者、決裁権者の承認依頼が電子契約システム上で組めると、外出先やリモート勤務でも対応できます。
ワークフローの管理機能が搭載されているケースは多いものの、料金内なのか、オプションサービスなのかは導入する電子契約システムによって異なります。
基本的に、電子契約を締結した契約書は電子契約サービス上で検索できます。
キーワード検索や条文検索、アクセスできる社員の制限など、細かく検索項目があるとより管理しやすいでしょう。
類似条文を探したり、契約内容を確認して営業をかけたりと、業務に役立つ機能といえます。
電子契約サービスの主な機能として、契約更新アラートが存在します。
契約更新アラートは、契約の更新時期が近づくと通知してくれる機能で、更新漏れを防ぐのに役立つ便利な機能です。
更新漏れによって、自社および取引先が損しないよう、契約更新アラートやリマインド機能がついている電子契約システムの導入をおすすめします。
大企業が電子契約システムを導入する主なメリットは、次の5つです。
一つずつ確認していきましょう。
電子契約システムを大企業が導入すると、契約書の作成や締結に伴う業務の効率化が実現します。
基本となる契約書をテンプレート登録しておけば、取引先との契約に基づき必要条文を差し込むだけで契約締結が可能です。
また、ワークフロー機能を搭載している電子契約システムであれば、稟議の承認、決裁がスムーズになるため、契約締結までにかかる時間も短縮できるでしょう。
文書管理機能が搭載されている電子契約システムは、契約更新時期や類似条文の検索など、契約管理、検索が可能です。
管理方法は導入する電子契約システムによって異なりますが、契約更新日や特別条文など、細かく検索できると契約更新業務を効率化できます。
さらに、アクセス権限さえあれば、関係者への共有が容易なため、他部署と連携が必要な場合もリアルタイムなコミュニケーションが実現します。
電子契約システムは契約書の印刷、押印が不要のため、ペーパーレス化が可能です。
紙の契約書は印刷費や郵送費、収入印紙代など、さまざまなコストが発生しますが、電子契約書はサービス利用料金以外発生しません。
電子契約には印紙税がかからないため、多数の契約を抱えている大企業なら大幅なコスト削減につながるでしょう。
パソコン上でやりとりする電子契約システムは、時間や場所を問わず対応できるため、テレワークやワーケションなど多様な働き方に対応できます。
スマホやタブレットに対応しているシステムであれば、外出先から契約概要を確認し、決裁フローを進めることも可能です。
異なる拠点間での契約業務や、遠方の取引先との契約なども、電子契約システムならスムーズに対応できるでしょう。
基本的に電子契約システムには、タイムスタンプや電子署名など、改ざん防止機能が搭載されています。
改ざんが困難になるのはもちろん、契約書の紛失や破損のリスクがなくなるため、電子契約システムの導入はコンプライアンスの強化につながるでしょう。
また、契約締結や更新、覚書の締結など、契約内容の履歴も自動で記録されるので、紙よりも監査対応しやすいのもメリットです。
ツール名 | 月額料金 | 無料トライアル | 署名方法 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
ONEデジDocument |
18,000円〜
|
⭕️
|
当事者型
|
QRコードから契約書の確認が可能
|
電子印鑑GMOサイン |
9,680円〜
|
⭕️
|
当事者型 立会人型
|
別サービスで締結済みの契約書も一元管理
|
クラウドサイン |
11,000円〜
|
⭕️
|
立会人型
|
多彩な外部ツール連携が可能
|
DocuSign |
1,650円〜
|
⭕️
|
当事者型
|
海外拠点とのやりとりが多い企業におすすめ
|
freeeサイン(旧:NINJA SIGN by freee) |
7,180円〜
|
⭕️
|
立会人型
|
豊富な契約書テンプレート
|
マネーフォワード クラウド契約 |
1,280円〜
|
⭕️
|
立会人型
|
契約書の送信料無料
|
Shachihata Cloud |
110円〜
|
⭕️
|
立会人型
|
ユーザー数に応じたわかりやすい料金体系
|
CONTRACTHUB@absonne |
従量課金(20円〜)
|
デモあり
|
当事者型 立会人型
|
必要な分だけ利用できるシンプルな料金体系
|
Acrobat Sign |
1,848円〜
|
⭕️
|
当事者型 立会人型
|
契約締結の進捗をリアルタイム追跡
|
paperlogic電子契約 |
5,500円〜
|
デモあり
|
当事者型 立会人型
|
タイムスタンプ自動付与
|
画像出典元:「ONEデジDocument」公式HP
「ONEデジDocument」は、印刷した紙に印字されているQRコードを読み取っていつでも契約内容が確認できる電子契約システムです。
現在PDFのみ電子署名に対応していますが、今後ExcelやWordなどさまざまなファイル形式に対応を予定しています。
電子署名済みの契約書を修正、削除した場合も、1世代ずつ署名履歴が残るため、連続性のある契約書管理が可能です。
評価の高いポイント3つ★★★
無料プラン | トータル600 | トータル1200 | トータル3000 | プレミアム12000 | |
初期費用 | 無料 | ||||
月額利用料 | 無料 | 18,000円 | 27,000円 | 50,000円 | 100,000円 |
ユーザー数 | 5名 | 30名 | 50名 | 100名 | 1,000名 |
(税別)
画像出典元:「電子印鑑GMOサイン」公式HP
「電子印鑑GMOサイン」は、当事者型、立会人型双方に対応した電子契約システムです。
不動産業界、自治体向けに特化した電子契約サービスも展開しているため、利用シーンに応じて必要な機能が利用できます。
ワークフローやテンプレ登録はもちろん、API連携やSlack、LegalForceなど、さまざまなサービスと連携できる利便性の高さが特徴です。
評価の高いポイント3つ★★★
お試しフリープラン | 契約印&実印プラン | |
初期費用 | 無料 | |
月額利用料 | 無料 | 9,680円 |
ユーザー数 | 1名 | 無制限 |
送信数 | 5件/月 | 無制限 |
画像出典元:「クラウドサイン」公式HP
「クラウドサイン」は、導入社数250万社、累計送信件数1,000万件超の電子契約システムです。
官公庁や金融機関など、機密性の高い業界でも多く導入されており、ISO27001(ISMS)や二要素認証など高いセキュリティを備えています。
一部の部署のみの導入や、外部ツールとの連携など、現在の契約書処理スキームを大きく変更せずに導入できるため、無料プランからの導入もおすすめです。
評価の高いポイント3つ★★★
Free | Light | Corporate | Business | Enterprise | |
月額利用料 | 無料 | 11,000円 | 30,800円 | 要問合せ | |
送信利用料 | 無料 | 220円 | 要問合せ | ||
ユーザー数 (送信件数) |
1名(3件) | 無制限 |
(税込)
画像出典元:「DocuSign」公式HP
「DocuSign」は、180カ国以上で利用されている電子契約システムです。
44言語での署名、契約送信は14言語対応しているため、海外拠点とのやりとりが多い企業におすすめ。
スマホやタブレットでも閲覧可能なので、電子契約を導入して間もない場合でも直感的に操作できます。
評価の高いポイント3つ★★★
Personal | Standard | Business Pro | |
月額利用料 | 1,650円 | 5,000円 | 7,200円 |
ユーザー数 | 1名 | 50名 |
(税表記不明)
画像出典元:「freeeサイン」公式HP
「freeeサイン」は、契約業務全般をラクにしてくれる便利な機能を豊富に搭載した電子契約システムです。
現在の法令に準拠した契約書テンプレート100種、ワークフロー機能、自由な管理が可能なフォルダ管理など、欲しい機能が搭載されています。
セキュリティを強化する場合は、IPアドレス制限やアクティビティチェックなどが利用できるAdvanceプランの契約がおすすめです。
評価の高いポイント3つ★★★
Starter | Standard | Advance/Enterprise | |
初期費用 | 要問合せ | ||
月額利用料 | 7,180円 | 35,760円 | 要問合せ |
(税別)
画像出典元:「マネーフォワード クラウド契約」公式HP
「マネーフォワード クラウド契約」は、事業規模に合わせて最適な月額料金が選べる電子契約サービスです。
サービス継続率99%と非常に高評価で、契約の送信料・保管料は発生しません。
また、別の電子契約システムの契約書データも一元管理できるため、必要な書類・資料が散らばる心配になる可能性も少ないでしょう。
評価の高いポイント3つ★★★
個人向け | 小規模〜 中小企業向け |
IPO準備・ 中〜上場企業 |
|
初期費用 | 無料 | 要問い合わせ | |
月額利用料 | 1,280円〜 | 2,980円〜 | 要問い合わせ |
(税別)
マネーフォワードクラウド契約含む電子契約資料を一括DL
画像出典元:「Shachihata Cloud」公式HP
「Shachihata Cloud」は、1ユーザーあたり110円から導入できるシンプルな電子契約システムです。
利用ユーザー数に応じて利用料を調整できるため、必要最低限のコストで運用できます。
継続率も97%と高水準のため、安心して利用できる電子契約システムといえるでしょう。
評価の高いポイント3つ★★★
エントリー プラン |
ベーシック プラン |
プレミアム プラン |
エンタープライズ プラン |
|
初期費用 | 550円以上での契約必須 | |||
月額利用料 | 110円 | 330円 | 440円 | 550円 |
(税込)
画像出典元:「CONTRACTHUB」公式HP
「CONTRACTHUB」は、個別環境の構築や取引先専用画面の設定など、カスタマイズ性の優れている電子契約システムです。
不正アクセス対策はもちろん、災害や停電対策も万全で、安心して利用できるセキュリティの高さが魅力です。
日本語と英語に対応し、詳細な検索項目、CSVファイルの出力など、細やかな機能が利用できるのも利用しやすいポイントでしょう。
評価の高いポイント3つ★★★
非署名 | 電子捺印 | 事業者署名 | 当事者署名 | |
文書登録料 | 20円/件 | 50円/件 | 100円〜/件 | 200円/件 |
(税別)
画像出典元:「Acrobat Sign」公式HP
「Acrobat Sign」は、Microsoft365などビジネスアプリとの連携に強みのある電子契約システムです。
ワンクリックでドキュメントの送信が可能で、契約の進捗状況をリアルタイムで追跡できます。
別のアプリやソフトのダウンロードが必要なく、すぐに電子署名できるため、取引先も契約にかかる手間が削減できるでしょう。
評価の高いポイント3つ★★★
Acrobat Standard グループ版 |
Acrobat Pro グループ版 |
Acrobat Sign Solutions |
|
月額利用料 | 1,848円 | 2,380円 | 要問合せ |
(税込)
画像出典元:「paperlogic」公式HP
「paperlogic」は、契約書以外にも、付随する関連書類を統合管理できる電子契約システムです。
固定料金のため、一時的に契約数が増えた場合も、月額料金が追加される心配がありません。
立会人型、当事者型双方に対応し、契約締結時に自動でタイムスタンプが付与されるので、契約処理がスピーディーなのが特徴です。
評価の高いポイント3つ★★★
電子契約 単一プラン |
追加10ユーザー | 追加容量10GB | API連携 | |
月額利用料 | 22,000円(標準ユーザー数50名) | |||
オプション費用 | − | 5,500円 | 2,200円 | 55,000円 |
(税込)
画像出典元:「WAN-Sign」公式HP
「WAN-Sign」は、金融機関や医療機関、官公庁など、高いセキュリティが求められる業界での導入実績が豊富な電子契約システムです。
ユーザーIDの発行数に制限がなく、セキュリティや契約管理などの費用も含まれているため、費用対効果が高いシステムといえるでしょう。
専任の営業担当がサービスの導入前からサポートしてくれるので、操作方法だけでなく適切な運用方法についても相談できます。
評価の高いポイント3つ★★★
無料プラン | 通常プラン | 大容量プラン | |
初期費用 | 無料 | ||
月額利用料 | 無料 | 10,000円 | 30,000円 |
追加オプション |
|
(税別)
画像出典元:「BtoBプラットフォーム 契約書」公式HP
「BtoBプラットフォーム 契約書」は、ワークフロー機能が搭載されているため、内部統制強化に役立つ電子契約システムです。
契約書の確認から承認、押印処理まで、インターネットに接続できれば、外出先から処理できます。
最大5社間の契約に対応、詳細条件でも契約管理、シングルサインオンなど、利便性とセキュリティを兼ね備えたサービスといえるでしょう。
評価の高いポイント3つ★★★
フリープラン | シルバープラン | ゴールドプラン | |
初期費用 | 要見積もり | ||
月額利用料 | 無料 | 10,000円〜 | 30,000円〜 |
(税別)
電子契約システムは、契約書の管理や締結がスムーズになる一方、注意しなければならない点もあります。
ここで、大企業向けの電子契約システムを導入する際の注意点について解説します。
電子契約システムを導入する際、もっとも注意しておきたいポイントが取引先からの同意です。
取引先が電子契約に抵抗がないか、電子署名の対応が可能かなど、契約締結前に確認しなければなりません。
また、導入する電子契約システムが当事者型だった場合、電子証明書の取得の手間や費用が発生するため、取引先にも負担がかかります。
事前に取引先との調整をしっかりと行いましょう。
電子帳簿保存法とは、タイムスタンプや電子署名、完全性の保持など、法的効力を持つ電子データの保存を目的とした法律です。
電子契約システムを導入する際は、電子契約書や取引内容が電子帳簿保存法に基づいているか確認しておく必要があります。
電子保存帳簿保存法の詳細については、国税庁の電子帳簿保存法の概要をご確認ください。
取引先から電子契約システムの導入に同意が得られたとしても、状況によっては契約締結のサポートが必要になるかもしれません。
これまで紙ベースでしか契約締結を行っていなかった企業が相手の場合、操作や契約書の保存方法の注意点など、さまざまな調整コストが発生する可能性も。
機密性やセキュリティ意識の高い企業との契約では、電子契約と共に紙での契約締結も求められるケースがあるため、契約説明の際に併せて説明しておいたほうがよいでしょう。
ここで大企業向け電子契約システムを導入する際の比較ポイントを3つ解説します。
電子契約の種別は、電子契約システムを選ぶうえで非常に重要なポイントです。
当事者型と立会人型の明確な違いは、法的効力の高さにあります。
当事者型は電子認証局で厳格な本人確認を行ったうえで、電子証明書を取得する方法です。
印鑑証明書と同等の効力があるため、本人性の担保は高いものの取引先への負担が大きいのがデメリットでしょう。
一方、立会人型は電子契約システムサービスによって証明方法が異なるため、当事者型よりも本人確認の証明レベルは低いといえます。
取り扱う契約の重要度、契約数を考慮して、どちらの種別が自社にあっているか比較するのがおすすめです。
立会人型と当事者型についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ
電子契約システムには月額料金タイプと従量課金タイプがあり、それぞれにメリット、デメリットがあります。
毎月多数の契約を締結するなら月額料金、数件であれば従量課金のほうが費用対効果が見込めるでしょう。
ただし、利用したい機能やオプションサービスによっては、費用対効果が薄れてしまう可能性もあります。
可能であれば、事前に無料トライアルなどで必要な機能が備わっているかも確認しておきましょう。
自社で電子契約システムを導入する際は、閲覧権限や改ざん防止などのセキュリティ機能、サービス提供会社のセキュリティ認証を確認しておく必要があります。
契約書には機密事項が多く記載されているため、情報漏えいしてしまうと、自社だけでなく取引先にも被害が及ぶリスクがあります。
提供会社がISMSなどのセキュリティ認証の取得や、行政・金融業界での導入実績など、セキュリティ対策についてはしっかりと確認しておきましょう。
電子契約システムをもっと詳しく知りたい方はこちらへ
電子契約システムは、大企業が抱える契約締結への負担を大幅に軽減してくれる便利なサービスです。
電子署名へ不安を感じている企業もいますが、近頃は快く対応してくれる企業が増えてきました。
官公庁や金融業界など、重要事項を取り扱う企業でも多く導入されているので、まずは無料トライアルから試してみてはいかがでしょうか。
画像出典元:写真AC