TOP > SaaS > 法務 > 契約管理 > 契約書管理のよくある課題を解決策と共に徹底解説！おすすめツール一覧比較表付き
記事更新日: 2024/06/26
契約書管理の煩雑さは全社的リスクに繋がります。
本記事では、契約書管理における課題と、その解決策を徹底的に解説します。
業務効率化・リスク削減を実現し、コンプライアンス強化に貢献する、最適な契約書管理体制の構築をサポートします。
このページの目次
まずは、契約書のよくある6つの課題について解説します。
契約書の管理には、紛失や破損のリスクがあります。
紙の契約書の場合は、自然災害や事故、盗難などにより、紛失・破損のリスクはより高まります。一方、電子契約書の場合、保存しているデバイスに問題が発生してデータが消失したり、人為的なミスでデータが削除されたり、サイバー攻撃によってデータが破損・消失する可能性があります。
契約書管理には、様々な紛失・破損リスクを考慮した上で対策する必要があるといえるでしょう。
契約書には契約が適用される期限があるため、期限切れには注意が必要です。
紙の契約書は、有効期限を記録・管理するシステムがないため、期限が近づいていることに気が付かない可能性があります。
Excelシートなどを用いて、契約書の有効期限を管理するケースもありますが、入力ミスや目視による認識ミスで正しく期限切れを把握できないといったケースもあるでしょう。
電子契約書の場合は、システムで管理をしていても、契約期限の入力ミス・リマインダーや通知設定がされていないといったトラブルも考えられます。
正しい契約書の期限を把握して管理することは、紙の契約書・電子契約書のどちらにおいても欠かせません。
契約書管理が不十分であった場合、情報共有の遅れが発生する可能性があります。
例えば、担当者間のコミュニケーションが不足していると、契約書の最新情報や変更点が遅れて伝わるリスクが考えられます。
また、電子契約書でも、情報をデータベースや共有ドライブに正しく入力・更新しなければ、最新の情報を把握するのは難しくなるでしょう。
情報共有の遅れは、組織全体のリスク管理や信頼にも影響するため、効率的に共有しやすい仕組みを作ることが大切です。
契約書管理を適切に行わないと、承認フローが煩雑になってしまうリスクがあります。
異なる部門や担当者の承認が必要といったケースでは、誰がいつ承認作業をしたのか、次の承認者は状況を把握して対応しているかが、スムーズな契約締結には欠かせません。
担当者の不在・承認作業の忘れ・次の承認者を理解していないといった問題があれば、全体の承認プロセスは遅れてしまいます。
適切な承認フローを構築し、承認状況を確認できる環境を整えるということは、契約書を管理する上で重要です。
特定の契約書を確認の必要がある際には、検索性が低いといった問題が発生します。
紙の契約書の場合は、手作業でどこにあるのかを探していく必要があり、時間と手間を要します。
電子契約書であっても、データ名や保存先を適切に管理していないと、検索に引っ掛からず見つけることができないといったこともあるでしょう。
カテゴリー・顧客・更新期限など、スムーズに検索できるような契約書の管理が必要です。
契約書管理をする上で、セキュリティリスクを懸念する必要があります。
契約書には、機密情報や個人情報が含まれていることがあり、情報漏洩や不正利用されてしまう可能性にも注意しなくてはなりません。
その他にも、契約書の改ざんや破損といったリスクも考えられます。
紙の契約書・電子契約書どちらの場合であっても、適切なセキュリティ対策は必須です。
契約書管理の方法について解説します。
契約書管理の方法には、Excelやスプレットシートを用いて管理台帳を作成する方法があります。
例えば、契約書のカテゴリー・契約名・契約番号・署名者名・締結日・契約期間などの項目を作り、随時シートに入力して管理することができます。
システムの導入費用が抑えられるだけでなく、ユーザーが独自の項目や形式で契約書情報を整理できるのはメリットといえるでしょう。
一方で、複数の担当者が管理する場合には、同じ契約を複数入力してしまったり、管理表自体のバージョン管理が複雑化してしまうといった懸念が考えられます。
近年では、契約書管理システムを導入し、データで管理する方法も増えています。
様々なシステムが販売されていますが、契約書の作成・承認作業・監査や管理など、一連の作業をデータ上で行うことができます。
システムに接続できるデバイスがあれば、場所を問わずに契約書を管理できるだけでなく、自動化することで業務効率化に繋がります。
一方で、システムの導入には初期投資が必要であり、導入後もセキュリティ対策を含めた運用コストがかかるといった点はデメリットといえます。
続いては、契約書管理のコツ3選をご紹介します。
契約書管理において、一元管理を実現することは重要です。
全ての契約書や関連資料を1つのシステムや場所で管理すれば、必要な情報を迅速に確認ができるようになり、時間と労力を節約できます。
また、一箇所で管理ができれば、セキュリティ対策もしやすくなり、紛失・データ漏洩・不正アクセスなどのリスクを抑えられます。
契約書管理は、契約書の内容や特性を項目ごとに整理し、管理する方法も有効です。
例えば、契約書番号・契約日・契約相手・契約内容・契約金額・契約期間・自社担当者名などの項目を設定し、定義に基づいて情報を入力します。
特定の契約書を確認したい場合に、項目から探すといったこともできるようになるため、業務効率化にも繋がります。
契約書の期限管理を徹底することで、契約の有効期限を見逃すことなく、更新や解除のタイミングを適切に把握できます。
例えば、Excelの場合は、項目にリマインダー日を追加し、期限が近づいた際にセルの色を変更する条件付き書式を設定することで、一目でもわかるようになります。
システムであれば、リマインダー機能を搭載していたり、カレンダーと連携させてアラートが自動で通知される設定も可能です。
契約書の期限管理は、企業としての信頼を保つことや規約違反などのペナルティを避ける上でも重要な管理です。
契約書を適切に管理するためには、システムの活用が有効です。
ここでは、おすすめの契約書管理システムを5つご紹介します。
| 初期費用 | 月額費用 | 無料プラン | |
| LegalForceキャビネ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| freeeサイン | ー | 5,980円〜 |
契約チェックプラン：3日間のお試し版 Starterプラン：14日間のお試し版 |
| CLOUD CABINET | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| RAQCABI | 30,000円 | 9,800円〜 | 14日間のお試し版 |
| OPTiM Contract | ー | 9,980円〜 | フリープラン |
（税抜）
画像出典元：「LegalForceキャビネ」公式HP
LegalForceキャビネは、自社にAI研究部門を設置し、さらに京都大学との共同研究を行っているため、最先端のAIを用いた契約管理ができる特徴があります。
PDF形式の契約書をアップロードするだけで、AIが契約者情報を自動で抽出し、台帳生成・関連契約書の紐付けまでスムーズに行えます。
契約書の終了・更新期日をAIが自動で計算して通知してくれるので、期限管理も簡単にできます。
| 料金 | 導入初期費用（基本費用） | ||
| ライセンス費用 | |||
| オプション | スキャンプラス | サインプラス | IPアドレス制限 |
※詳細についてはお問い合わせが必要です。
画像出典元：「freeeサイン」公式HP
freeeサインは、契約書の署名を電子上で進め、締結完了・管理まで可能な弁護士監修のサービスです。
、契約書作成に役立つひな形が100種類用意されているだけでなく、作成した契約書をAIがレビューして修正案作成をしてくれる機能もあります。
過去に締結した紙の契約書もタイムスタンプ付きで保存ができ、電子契約とまとめて一元管理することも可能です。
| プラン | Starter | Standard | Advance / Enterprise |
| 月額費用 | 年一括払い 5,980円/月 （12ヶ月合計：71,760円） |
年一括払い 29,800円/月 （12ヶ月合計：357,600円） |
要問い合わせ |
| 月額払い 7,180円/月 |
月額払い 35,760円/月 |
||
| 基本ユーザー数 | 1 | 10 | 50〜 |
（税抜）
※無料トライアルあり
画像出典元：「CLOUD CABINET」公式HP
CLOUD CABINETは、美術品の保管サービスなどを展開している寺田倉庫株式会社の契約管理システムです。
紙の契約書原本を寺田倉庫に保管してくれるので、自社の保管スペースを削減することができます。
倉庫に置いてある原本も最短3時間でスキャン代行により電子化してくれるので、紙の契約書と電子契約書の一元管理を実現します。
詳細についてはお問い合わせが必要です。
画像出典元：「RAQCABI」公式HP
RAQCABIは、スキャンしてデータ化した紙の契約書・電子契約書・領収書や請求書などを一元管理できるシステムです。
管理台帳を作成して必要な項目を入力すれば、取引日・取引先・金額など、様々な検索方法で書類を探すことができます。
電子署名サービスであるDocuSighとの連携も可能であり、締結した電子署名を自動で保存・管理台帳の作成も可能です。
| プラン | エントリープラン | スタンダードプラン | プレミアムプラン |
| 初期費用 | 30,000円 | ||
| 月額費用 | 9,800円/月 | 14,800円/月 | 24,800円/月 |
| ユーザー数 | 3 | 10 | 50 |
（税抜）
※無料トライアルあり
画像出典元：「OPTiM Contract」公式HP
OPTiM Contractは、契約書をアップロードするだけで、AIが管理台帳を自動作成してくれる契約書管理システムです。
スキャンでデータ化した紙の契約書だけでなく、複数の電子契約サービスを連携させて一元管理を実現します。
アプリから契約書の改善依頼を申請することで、AIの解析精度を向上させることもできます。
| プラン | スターター | ビジネス | エンタープライズ |
| 初期費用 | 無料 | 無料 | 要問い合わせ |
| 月額費用 | 9,980円/月 | 49,800円/月 | 要問い合わせ |
| 同時利用制限数 | 1 | 5 | 5〜 |
（税抜）
※無料トライアルあり
契約書管理のよくある課題、契約書管理の方法や契約管理のコツについて解説してきました。
紙の契約書・電子契約書のどちらであっても、システムを活用すれば契約書を一元管理できるため、最新の情報を社内で共有することができます。
セキュリティ対策もしやすくなるため、自社に適した契約書管理システムを選択して導入してください。
画像出典元：O-DAN
