知ってる?電子契約書の作り方|システム導入の流れと注意点を解説

知ってる?電子契約書の作り方|システム導入の流れと注意点を解説

記事更新日: 2021/06/30

執筆: 小石原誠

日本は「押印文化」といわれるほどに、書面と押印による契約方式が深く根付いています。しかし、そんな日本であってもようやく、インターネット上で完結する「電子契約」が浸透し始めています。

とはいえ、いきなり「電子契約のシステムを導入したい!」と思っても、実際にはそう簡単に導入できるものではありません。

今回は、電子契約システム導入を検討する場合に知っておきたい、電子契約の概要やメリット、注意点について解説するとともに、システム導入の手順を説明していきます。

電子契約とは


 
 

電子契約の概要

電子契約とは、企業等の組織間での契約締結をインターネット上で行う契約のやり方です。

これまで契約は、「契約書」と呼ばれる書面を作成し、そこに契約の当事者となる企業が代表者印などを押印するというやり方で行われていました。

契約書は基本的には当事者の数だけ作成され、各企業が自分で管理します。当事者の押印がなされた契約書の存在が、契約に基づく様々なやりとりを行う根拠となると同時に、トラブルなどが発生した際に事実関係を確認する証拠のひとつとなります。

ところが、書面を作成しておこなう契約のやり方には、後述するとおり様々な問題点がありました。

そんな中、インターネットの発達により、契約締結をインターネット上で行うシステム、すなわち電子契約システムが登場。

さらに「電子署名法」や「電子帳簿保存法」などといった電子契約が適正に運用されるための法整備も行われ、各企業などへ導入されるようになっていきました。

現在ではおよそ4割の企業が電子契約システムを導入しているとされています。

電子契約のメリット

書面での契約における諸問題の解決

従来の書面を作成しておこなう契約のやり方には、以下のような問題点があります。

  • 書面作成、製本、郵送、押印、返送などプロセスが多く手続きに時間とお金がかかる
  • 万が一契約に使用する印鑑を紛失してしまうことのリスクが大きい
  • 書面の契約書は保存と管理に手間暇がかかる


電子契約を導入することの最大のメリットは、これらの書面での契約における諸問題を一挙に解決できることにあります。

電子契約を用いればインターネット上でほぼ全ての手続きが完結するために、時間とお金をあまりかけずに済みます。

実物の印鑑を使用しないために、印鑑紛失というリスクも避けることができ、さらに書面の契約書を保存する必要もありません。

契約書はデータの形で保存されますから、後から検索するのも非常にスムーズに行えます。

セキュリティ強化

書面と押印による契約の問題点を解決するだけではなく、電子契約システムそのものが持つ強みも魅力的です。

最も重要なのは、セキュリティを強化できるという点でしょう。

例えば、電子契約では「電子署名」というデータ上の署名処理を行います。

これは書面の契約における「押印」の役割を果たすものですが、実は「押印」には印鑑の偽造に対応できないなどのセキュリティ問題が存在します。

その点、「電子署名」は印鑑のような偽造はできないために、悪意ある第三者がなりすましで契約を結ぶ、ということができなくなるのです。

電子契約システム導入フロー


それでは、電子契約システムを導入するための具体的な手順を解説していきましょう。

1. 現在の契約書管理体制を精査する

まずは、現在の社内での契約書管理体制について精査します。

これは、この後の「導入する電子契約システムの決定」の際に、自社に適切なシステムを選択したり、あるいは必要に応じてシステムをカスタマイズしてもらうために必要なものですから、以下のような事柄を把握することが重要です。

  • 管理している契約書の種類や部数
  • 発生する契約の件数
  • 締結している契約の内容
  • 契約を締結する際の意思決定プロセス
  • 契約書を管理している部署および契約書にタッチできる権限の付与状況
  • 契約書の閲覧状況


電子契約システムの導入は、ただ単に契約をインターネットでやれるようにする、というものではありません。

契約の締結方法だけではなく、契約書の管理体制そのものを抜本的に見直して再整備する作業です。

ですから、「とりあえず導入する」のではなく、「今の管理体制はどうなっていて、どのような問題があって、それらを解決するために導入する」という考えを持つようにしましょう。

2. 導入する電子契約システムを決める

現在の契約書管理体制を精査したら、いよいよ導入する電子契約システムを検討し決定します。

なお、電子契約システムはイチから自分たちで作るよりも、業者が提供している電子契約システムを導入して使用するのが現在は一般的です。

この際、ひとつの業者に絞って話を進めるのではなく、ある程度複数の業者に相談を持ちかけて比較検討を行い、より自分たちのニーズを満たせるシステムを提供してくれる業者を選ぶことが大事です。

こういったことからも、事前に自社の契約書管理体制について精査して導入する電子契約システムに対する細かなニーズを整理しておくことは重要だといえます。

また、導入する電子契約システムの検討や業者との打ち合わせの際には、必ず「今後社内で電子契約システムを管理運用する部署の人間」や「これまで契約書管理を主に担ってきた部署の人間」を同席させることを忘れずに。

細かなニーズや問題点を把握している人間が同席することで、その企業の実態に即した使い勝手がよいシステムの導入が図れます。

のちほど、おすすめの電子契約システムを紹介するので、参考にしてください。

3. 電子契約システム導入を社内外に周知徹底する

電子契約システムの導入に際しては、導入が決定したタイミングやシステムを運用開始する前のタイミングなどで、社内外に周知徹底することを忘れないようにしましょう。

特に社内への周知の際には、電子契約システムを導入することのみを知らせるのではなく、それらをいつの時点の契約から適用するのかや、システムの使用方法まで細かに知らせることで、システム導入に伴う混乱を最小限に抑えることが重要です。

電子契約システム導入の際の注意点


 

セキュリティ対策を万全にしておくことがマスト

書面と押印での契約が唯一、電子契約システムに勝るともいえるのが、契約書類の実物そのもののセキュリティ対策です。

なぜなら、基本的には契約書は契約の当事者である企業しか持ち得ないものであり、それらはカギのかかる金庫にしまってしまえば誰もアクセスできなくなるからです。

電子契約の場合、契約書はデータとして保管されます。契約書データの保管場所はクラウドサーバや場合によっては一般企業が所有するサーバですが、いずれにしろこれらはネットワークでつながっているために、悪意ある不正アクセスにさらされるリスクが生じます

ですから、電子契約システム導入にあたってはセキュリティ対策を疎かにしてはいけません。システム導入における最優先事項と位置づけて万全の対策を行いましょう。

すべての契約を電子契約でできるようにはならない

現在、電子契約を活用できるのはB to Bビジネスでのやりとりがメインです。しかし、先述のとおり電子契約の普及率はおよそ4割。まだまだ契約は書面のやりとりで行う企業が多いのが現状です。

加えて、電子契約を活用したい場合、契約を行う当事者すべてが電子契約を行える環境を整えてあることが条件となります。

ですから、電子契約システムを導入している企業であっても、すべての契約を電子契約で済ませられる、というわけではないことは注意しておくべきでしょう。

現実的には、書面での契約と電子契約と2つの方法を並行運用していくことになる企業が多いといえます。

書面を残す必要がある契約について確認しておく

契約の中には、法令により書面での契約や保存が義務づけられているものが存在します。

ここではいくつかの具体例を挙げますが、各種契約を電子化できるか否かは、あらかじめ法的な観点から確認しておくようにしましょう。

  • 定期借地契約
  • 定期建物賃貸借契約
  • 投資信託契約の約款
  • 特定商品取引法で書面交付義務が定められているもの

 

必ず押さえておきたい!おすすめの電子契約サービス5選

ここからは編集部が厳選したおすすめの電子契約サービス5選を紹介していきます。

1. 圧倒的知名度を誇る!「クラウドサイン」

画像出典元:「クラウドサイン」公式HP
 

特徴

弁護士ドットコム株式会社が運営していることで人気が高い「クラウドサイン」。CMも活用し、知名度・利便性で他社を一歩リードしているサービスです。実際に大手企業の導入実績も多数あります。

クラウドサインはメール認証での契約締結になるため、比較的締結が簡単です。

そのため個人事業主やアルバイトなど対個人の契約や海外企業との契約でも気軽に利用できます。従業員を対象とした雇用契約書や秘密保持契約書や、取引先企業との発注書や受注書のやり取りなどでも活用しやすいです。

ただし契約書の送信はPDF形式のみ・1回ごとの送信料が200円と他社と比較しても少し高めの設定になっている点がネックです。

料金プラン

プラン 月額費用 送信件数ごとの費用 特徴
Standard 10,000円 200円 全ての基本機能搭載
Standard plus 20,000円 200円 Standard+インポート機能
Business 100,000円 200円 高度なリスク管理機能

 

クラウドサインの資料を無料ダウンロード

 

 

2. 送信料が無料!「NINJA SIGN by freee」

画像出典元:「NINJA SIGN by freee」公式HP
 

特徴

「NINJA SIGN」は、Googleドキュメントを使用することで、テンプレートやドラフトの編集をシステム上でできる機能がとにかく画期的です。

自社で修正した箇所は履歴として自動保管されるなど、ワードファイルでは実現不可能な効率化を実現してくれます。

さらに他サービスでは書類を1件送る毎に料金が発生する従量課金制のものが多いですが、NINJA SIGNは送信料が0円なので書類送信件数が多ければ多いほど得をする料金体系となっています。

他社サービスと比較検討してNINJA SIGNの導入を決めるユーザーが90%を占めており、人事部のみが契約書を確認できるようにする、といった”フォルダ権限設定”ができることが、ユーザーに高く評価されているポイントです。

ただしFreeプランで送信できるのは月に5通まで、Lightプランでは送信数無制限・送信料0円で4,980円(税込5,478円)/月という料金ですが、これは1アカウントの利用料金なのでこの2点は注意が必要です。

現在、対応言語は英語とベトナム語があります。署名方法

メール認証、二要素認証による署名での契約締結になります。締結のしやすさを重視する企業に向いています。

料金プラン

プラン 初期費用 月額固定費用 機能
Free 0円 0円 基本機能のみ
Light 0円 4,980円
(税込5,478円)
テンプレート登録数無制限
Light Plus 0円 19,800円
(税込21,780円)
Wordテンプレート登録等追加
Pro お問合わせ 50,000円~
(税込55,000円〜)
専任サポート等追加
Pro Plus お問合わせ 120,000円~
(税込132,000円〜)
全機能、全オプションが利用可能


詳しいプランの違いや料金詳細は資料をご参照ください。

NINJA SIGNの資料を無料ダウンロード

 

 

3. Word形式で送信可能「BtoBプラットフォーム契約書」

 


画像出典元:「BtoBプラットフォーム契約書」公式HP

特徴

「BtoBプラットフォーム 契約書」は、良心的な価格・優れた機能・強固なセキュリティと三拍子揃っているので、どんな規模の企業にもおすすめできるサービスです。

また、他のBtoBプラットフォームシリーズと連携させることで、契約書だけではなく、見積・受発注・請求の際の帳票類をすべて電子データ化できる点が魅力です。

ただし電子証明書型の電子署名方法を提供しているため、1回きりの契約が多く、クライアントに手間・工数をかけさせたくない、という企業にとっては少しハードルが高い可能性があります。

料金プラン

プラン 初期費用 月額費用 特徴
フリープラン 0円 0円 無料プランでもユーザー数無制限
シルバープラン お問い合わせ 10,000円〜 電子契約のみ利用可能
ゴールドプラン お問い合わせ 30,000円〜 電子契約に加え電子保管が利用可能


料金は全体的に割安
だといえます。

文書送信1通あたりの費用も50円/通と、他のサービスと比べても安いです。

また現在、オプション機能「ドキュメントScanサービス」のスキャン費用10万円を無料提供する特典プランもあります。

詳細は資料をご覧ください。

BtoBプラットフォームの資料を無料ダウンロード

 

 

4.充実したサポート体制が評判!「Signing」


画像出典元:「Signing」公式HP

特徴

Signing(サイニング)は電子契約サービスを初めて導入する企業でもスムーズに利用しやすいサービスです。

使いやすいUIときめ細やかなサポート体制で、導入企業・契約先企業ともに安心して利用できます。

多彩な機能によって、契約書起案・レビュー・契約締結・保管など、契約締結に関する業務がWEB上にてワンストップで行えるのも特徴です。

料金

ライトプラン、ベーシックプラン、プロプランの3種類があります。

ライトプランは初期費用50,000円、月額8,700円(税抜)です。

アカウント数や書類送信件数は無制限ですが、送信ごとに1通200円の費用がかかります。

Signingの資料を無料ダウンロード

 

 

5. 契約書ごとに署名方法が選べる「電子印鑑GMOサイン」


画像出典元:「電子印鑑GMOサイン」公式HP

特徴

「電子印鑑GMOサイン」は、16万社以上の企業のITインフラを支えるGMOが運営している電子契約システムです。20年以上日本のインターネット基盤を支えている企業ならではの充実機能には定評があります。さらに弁護士監修の点も安心です。

また電子印鑑GMOサインはトップレベルのセキュリティを誇る電子契約システムです。一つひとつの契約データごとに暗号化して保管していたり、契約データのバックアップも毎日行っているので、重要な書類を安全に取り扱うことができます。

お試しフリープランは無料で利用できるので、まずは試験的に使ってみて、その後導入を検討してみるのが良いでしょう。

署名方法

電子署名・高度電子署名・ハイブリッド署名の全ての署名方法が利用可能なので、契約書ごとに使い分けることができます。

料金プラン

「契約印&実印プラン」は月額利用料9,680円(税込)で利用できます。

詳しいサービス内容・料金を知りたい方は、資料チェックできます。

電子印鑑GMOサインの資料を無料ダウンロード

 

 

まとめ

電子契約システムは、導入時こそ色々とやることが多く、イメージよりも大がかりな作業になることが多いですが、一度導入して運用をスムーズに開始できれば、それ以降は契約作業がスマートになり更にコストカットも果たせるなど電子化のメリットを享受できます

しかし、電子契約システムの導入率は現状でおよそ4割。

これは、電子契約システムの導入には時間とコストがかかること、さらに日本は「押印文化」といわれるくらい、企業や官庁が書面と印鑑での契約にかなりこだわりをもっていることが、電子契約の普及を妨げる要因となっているといえます。

それでも最近はインターネットを含めたIT技術の発達が著しく、行政での手続きや契約等でもIT技術を利用できる場面が増えてきました。

今後は電子契約の普及がより一層浸透していくと予想できることから、今のうちに電子契約システム導入を検討するのが得策だといえるでしょう。

おすすめサービスの比較を無料で!

ダウンロード時にご登録された個人情報は資料ダウンロードボタンが表示されているサービス運営会社(その連携会社)に提供されます。

 

画像出典元:Pexels、Unsplash、Pixavay

電子契約サービスの概要・サービス一覧をみる

最新の記事

比較検討におすすめのお役立ち資料

【特典】電子契約システム選びのお役立ち資料
電子契約サービス
資料がすぐに届く!
一括資料請求
起業LOG運営のプロトスター社では一緒に働く仲間を募集しております

ページトップへ