電話代行サービスは、電話対応のプロに業務を依頼できるサービスです。
近年は優秀な英語話者をそろえるサービスが増えており、海外の顧客や取引先とのやり取りを一任できます。
自社に英語リソースを持たない企業は、英語対応が可能な電話代行サービスを選択することで、ビジネスチャンスの喪失や市場における競争力の低下を抑制することが可能です。
本記事では、英語対応可能な電話代行サービスの効果やメリット、e秘書を初めとするおすすめの電話代行サービスをご紹介します。
このページの目次
英語は国際ビジネスにおいて、共通語として認識されています。
英語対応が可能な人材をアサインすることは、国際市場への進出・海外顧客の満足度向上において必要です。
電話対応において「英語」の重要性が高まっている理由を詳しく見ていきましょう。
少子高齢化による日本市場の縮小・国境を越えた商品の流通や投資の活発化に伴い、海外市場へ進出したり国際競争力の強化に注力したりする企業が増えています。
英語で迅速かつ正確な対応ができることは、国際市場における企業の信頼性を高める上で必須です。
海外の顧客やパートナーと円滑にコミュニケーションを図れるよう、多くの企業が英語での電話対応をプロフェッショナル人材に一任しています。
観光業は、日本の成長戦略において重要な柱として認識されています。
日本政府はインバウンド需要の拡大を強く推進しており、2024年度の訪日外国人数は36,870,148人と過去最高を記録しました。
訪日外国人数の増加により、観光業はもちろん宿泊、飲食、交通、小売、金融、医療などの分野で、英語ニーズが高まっています。
英語対応が可能なスタッフを配置してスムーズなコミュニケーション手段を確保することは、海外からの顧客の満足度向上を実現する上で必要です。
参考:データ一覧 | 日本の観光統計データ|JNTO(日本政府観光局)
言語の壁があると、海外の取引先との正確な情報伝達や適切なコミュニケーションが難しくなります。
また国際市場において「英語を話せる人材がいない」という事実は、企業としての信頼性を喪失させる要因となります。
海外との取引で不利益を被らないためにも、円滑な英語対応を可能にするリソースを確保しておくべきでしょう。
インターネットの進化により、国境を越えた商取引(越境EC)が増加しています。
カスタマーサポートには海外の顧客から相談やクレームが増加しており、英語による適切なサポート・クレーム対応が求められる場面は少なくありません。
企業が全ての顧客の疑問や不安をスムーズに解消するためには、英語できめ細かな対応ができる窓口が必要です。
英語対応が可能な電話代行サービスを導入すれば、英語リソースが不足している企業でも対応品質の向上を実現できます。
電話代行サービスに依頼できることを詳しく見ていきましょう。
海外の取引先や顧客とのやり取りが頻繁に発生する場合、営業時間の制限が企業利益の損失に繋がるリスクがあります。
24時間対応可能な電話代行サービスを利用することで、異なるタイムゾーンの顧客ともスムーズな意思疎通・一貫性のある対応が可能です。
電話代行サービスを利用すれば、着信日時、通話時間、発信元情報・重要な伝達事項やメモなどが共有されます。
報告のタイミングは契約次第ですが、日次、週次、月次で詳細な報告を受けることが可能です。
サービスによっては必要な情報のみを抽出して報告してくれるケースもあり、顧客対応品質の分析や顧客対応の課題・改善点の発見に役立ちます。
電話代行サービスによっては、英語以外の言語にも対応できるケースがあります。
1つのサービスで「英語+その他の主要言語」までカバーできるため、非英語圏からの顧客にも適切な対応が可能です。
実際、電話対応に優れた英語話者・その他の外国語話者を探し出して採用することは、容易ではありません。
希少性の高いグローバルな人材をアサインできるのは、企業にとって大きな魅力です。
電話代行サービスに英語対応を依頼できれば、コスト削減・業務効率化・対応品質の向上を実現できます。
英語対応が可能な電話代行サービスを導入するメリットを見ていきましょう。
英語が堪能かつ高い電話対応品質を持つ人材は、市場ニーズが高い傾向です。
適切な人材を採用するため、企業は高い報酬を用意しなければなりません。
採用コスト・人件費の負担を考えれば、即戦力をすぐにアサインできる電話代行サービスの方がコスパがよいといえます。
また電話代行サービスは、スタッフの教育もサービス側で行うケースが少なくありません。
企業側で教育を行う必要がなく、教育コストが不要な点もメリットです。
英語対応が可能な電話代行サービスを導入すれば、コア業務ではない「電話対応」に貴重なリソースを割く必要がなくなります。
全ての社員が自分の強みや専門性を活かした働き方を実現しやすく、全社的な業務効率の向上・労働生産性の向上が可能です。
オペレーターの英語レベルが低い場合、不本意な悪評が拡散されてしまうかもしれません。
インターネットの発達により国境のボーダーレス化が進む今、海外顧客への窓口にも誤解や失言のリスクが少ないプロを採用することが必要です。
その点、英語対応が可能な電話代行サービスのオペレーターは専門教育を受けており、一定レベル以上の対応品質が保証されています。
サービスを導入したその日から、企業は質の高い英語対応を実現することが可能です。
海外顧客とのやり取りにおいて、担当者が文化的な背景や商慣習を理解していることは必須です。
企業の海外窓口となる電話対応を任せるなら、適切な言葉遣いや礼儀正しい対応ができるプロフェッショナルに依頼した方が、顧客に対し好印象を与えやすくなります。
また、海外顧客とのやり取りでは、語彙力のなさによる失言や言い間違いがトラブルに発展しやすい傾向です。
「英語が話せる」程度の人材ではなく、場数を踏んでいる即戦力のオペレーターを置いた方がトラブルの発生を抑えやすくなります。
24時間対応可能な電話代行サービスを利用すれば、時差のある地域からの電話にもスムーズに対応できます。
重要な案件を受け漏らす心配がなく、状況の把握も容易です。
ビジネスチャンスを掴みやすくなるのはもちろん、万が一トラブルが発生した場合でも迅速な対応が可能となります。
顧客のタイミングに合わせて最適なサポートを提供することは、顧客満足度の向上に有益です。
一口に「英語対応が可能な電話代行サービス」といっても、サービス内容や料金は異なります。
自社のニーズや予算を明確にして、マッチ度の高いサービスを選択しましょう。
サービスを選ぶときのポイントを4つご紹介します。
オペレーターの英語力は、企業の信頼性に直結します。
「ビジネス英語で正確なコミュニケーションを取れるか」「自然で流暢な英語を話せるか」を確認しましょう。
また電話対応においては、顧客のニーズを適切に把握して必要な提案を行う「対応力」が必須です。
オペレーターとしての専門性やスキルレベルについても、十分にチェックしてください。
一概にはいえませんが、海外経験豊富なオペレーターが多数在籍している・研修体制がしっかりしている・事前のマニュアルが徹底しているといったサービスは、英語での電話対応もハイレベルな傾向です。
電話代行サービスの料金体系は、月額固定型・従量課金型・ハイブリッド型などがあります。
事業戦略や事業成長のペースを勘案し、予算に合うものを選択しましょう。
また電話代行サービスのコール数は、プランによって上限が異なります。
コール数が上限を超えてしまうと、追加料金の発生により割高になるかもしれません。
自社に必要なコール数を想定し、対応できるサービスを選択してください。
料金体系の詳細は次章で詳しく解説します。
英語以外の言語では、中国語・韓国語のニーズが高くなっています。
自社の顧客の属性をチェックして、対応できるサービスを選択してください。
複数の言語に対応している電話代行サービスの中には、10カ国語以上に対応しているところもあります。
ただし多言語対応が可能でも、日本語が稚拙なオペレーターでは意思疎通が難しくなります。
多言語対応が可能なサービスを探すときは、オペレーターの日本語レベルについても精査が必要です。
電話代行業務では、顧客の個人情報や企業の機密情報を取り扱うことが少なくありません。
サービスを検討する際は、以下の要素を確認しましょう。
セキュリティポリシーが明示されているか | 情報漏えい防止、データ保全、緊急時対応プロトコルなど |
第三者からの認証・評価を受けているか | プライバシーマークやISO27001など |
オペレーターへのセキュリティ教育が適切に行われているか | 定期的な研修の実施など |
情報管理体制が確立されているか | データの利用履歴やアクセス状況を迅速に追跡できる |
コンプライアンスを遵守しているか | 個人情報保護法やGDPRなど、関連する法規制への遵守 |
データへのアクセス権限が適切に管理されているか | 個人情報や重要なデータが厳密に保護されている |
通話内容やシステムアクセスのログが適切に記録されているか | 不審な活動や異常なアクセスを早期に検出し対応できる |
セキュリティと情報管理体制をチェックし、情報漏えいのリスクが少ないサービスを選択してください。
英語対応が可能な電話代行サービスの料金体系は、「月額固定型」「従量課金型」「ハイブリッド型」があります。
それぞれの特徴や向いている企業は以下の通りです。
月額固定型 | 従量課金型 | ハイブリッド型 | |
特徴 |
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コール数の上限 | あり | 基本的にはなし | あり |
向いている企業 |
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自社の利用パターンや問い合わせの増減を予測して、最適な料金体系を選択してください。
ここからは、英語対応が可能な電話代行サービスの中から、特におすすめのサービスを5つご紹介します。
画像出典元:「IVRy」公式HP
IVRyは、高性能AIによる自動対応を実現する電話代行サービスです。
英語はもちろん中国語・韓国語にも対応しており、事前に録音したテキストや音声データを使用してAIが自然な発音の案内を読み上げます。
ツールは電話転送・音声録音・SMS送信・着信通知機能などを搭載しており、受電内容に応じて臨機応変な対応が可能。
24時間365日の稼働にも対応しており、時差のある地域からの電話対応もスムーズです。
料金は毎月の定額料金にオプションを追加するシステムで、柔軟にカスタマイズできます。
英語対応を希望する場合は、月1,000円のオプション料金が必要です。
スターター | スタンダード | アドバンス | エンタープライズ | |
月額費用 | 2,980円〜 | 4,980円〜 | 7,980円~ | 要問合せ |
(税抜)
画像出典元:「CUBE電話代行サービス」公式HP
CUBE電話代行サービスは、秘書検定と電話応対技能検定資格を保有するプロのオペレーターに電話代行を一任できるサービスです。
依頼できる業務は取次転送・相手先に合わせた応答・クレーム対応などがあり、企業のニーズに合わせて選択できます。
英語での電話対応を依頼するためには、「英語プラン」を選択することが必要です。
英語プランでは、ネイティブによるスキルチェックを受けたハイレベルなスタッフが、海外からの電話に丁寧に対応。
コール数は30コールから数百コール以上に対応しており、自社のニーズに合わせてオーダーメイドできます。
Compact | Standard | Superior | |
初期費用 | 10,000円 | ||
保証金 (解約時全額返金) |
5,000円 | ||
月額費用 | 15,000円〜 | 25,000円〜 | 48,000円~ |
(税抜)
画像出典元:「e秘書」公式HP
e秘書は、大規模コールセンターの運用実績が豊富な「Bell System24」が手がける電話代行サービスです。
「メッセージコース」または「エグゼクティブコース」を選択すると、英語・中国語(簡体字、繁体字)・韓国語についてサポートを依頼できます。
外国からの電話について対応を依頼すると、専門のオペレーターに回線が接続されるシステムです。
オペレーターは日本語も堪能なバイリンガルのスタッフのみが採用されており、状況を理解した上で適切なサポートを提供してくれます。
ただしこちらのサービスは「通訳サポート」であり、英語での電話対応を丸投げできるものではありません。
「常駐スタッフを置くほどではないが、たまにかかってくる外国からの電話の対応に困っている」という企業におすすめします。
月額費用:15,000円~(税表示なし)
多言語オプション:5,000円~(10件 / 月)
超過料金:600円 / 件
画像出典元:「Bell System24」公式HP
Bell System24は、英語、中国語、韓国語、ベトナム語、タイ語、スペイン語、ポルトガル語に対応する多言語コールセンターサービスです。
電話代行サービスでは業種・業界に特化した専門人材がアサインされるため、サービスを導入した日から質の高い電話対応を期待できます。
依頼できる業務は、電話対応や通訳・翻訳などと多彩です。
対応コール数・受付時間・言語・FAQ件数などについても柔軟にカスタマイズできるので、自社の業務フローやニーズに合わせてサービスを利用できます。
日中プラン | 24時間プラン | |
月額費用 | 55,000円〜 | 80,000円〜 |
(税表示なし)
画像出典元:「テレフォン秘書センター」公式HP
テレフォン秘書センターは、ビジネス英語に精通したスタッフが英語での電話対応を代行してくれるサービスです。
企業のニーズに合わせ、「外国人顧客やスタッフからの電話対応」「代表電話を英語で代行」「英語での電話発信、受信の代行」などを依頼できます。
さらに、事務サポートや取次ぎ・携帯電話連絡・登記・テレマーケティングなどのサポートを選択できるのもポイント。
電話対応以外の業務についても人材が不足している企業におすすめです。
月額費用:17,600円~(税込)
英語対応が可能な電話代行サービスは、英語を話せる人材が不足している企業に有益なサービスです。
まずは自社の課題を明確化し、必要なサポートや適切な料金プランを選択しましょう。
英語での顧客対応の品質が向上すれば、外国人顧客ともポジティブな信頼関係を構築しやすくなります。
事業展開のグローバル化を考えている企業は、自社にマッチした電話代行サービスの導入が、市場における競争力の向上やライバルとの差別化につながるはずです。
画像出典元:O-DAN