PCを持っている方には必須の「セキュリティソフト」。しかしその種類は数多く、一体どれが自分に合っているのか分からない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は費用や機能などから総合的に判断したおすすめのセキュリティソフト9選を紹介します!
それぞれの特徴や注意点など導入前に知っておきたいこともまとめましたので、是非比較検討する際の参考にしてみてください。
このページの目次
セキュリティソフトとは、個人PCやサーバ、スマホなどのモバイル端末に対してインターネットを通して情報を盗むなどの脅威から守り、安全性を高めるためのソフトウェアの総称です。
セキュリティソフトは一度導入すればそれで終了ということは無く、刻々と手段を変えて迫ってくるネット犯罪から守るために、定期的なウィルス定義ファイルの更新やスキャン対応などが必要となります。
また、セキュリティソフトには個人用と法人用があるので注意が必要です。
機能に大きな違いがあるわけではありませんが、大きくライセンス数と一元管理ができるかどうかが違います。
法人用の方がライセンス数が多く、管理者が複数のパソコンを一括で管理できる機能が搭載されています。そのため、どちらを導入すべきかは導入するPCの台数や費用対効果によって決めるべきと言えるでしょう。
「ノートン」はインターネット普及時から代表的なセキュリティソフトの1つとして知られています。
世界売上シェアNo.1の情報力で、最大10人までのOSを効率よく防御できます。個人用のセキュリティ対策強化から小規模オフィスのWEBサイトへのサイバー犯罪対策にまで対応しています。
リスクのあるWi-Fi環境では金融機関レベルで暗号化し個人情報を保護する「ノートンセキュアVPN」や、モバイル端末のためのオンラインバンキング、ネットショッピングで登録した情報を保護する「ノートンモバイルセキュリティ」など、網羅的に強固なセキュリティ保護が可能なシステムが特徴です。
第三者機関のテストで11年連続軽さNo.1という定評もあり、無料体験も可能なのでまずは試してみたいセキュリティソフトです。
・ウィルス・スパイウェア対策
・不正侵入防止対策
・個人情報保護機能
ノートンは個人用と法人用にプランが分かれています。はじめに個人用のプランを紹介します。
ノートン アンチウィルスプラス | ノートン360 スタンダード | ノートン360 デラックス | ノートン360 プレミアム |
モバイルセキュリティAndroid版 |
モバイルセキュリティiOS版 |
|
対応デバイス数 | 1台(Mac or Windowsのみ) | 1台 | 3台 | 5台 | 1台 | 1台 |
料金(1年版) | 3,980円 | 4,280円 | 5,480円 | 6,480円 | 2,800円 | 2,800円 |
料金(2年版) | × | × | 11,880円 | 14,280円 | 4,750円 | 4,750円 |
料金(3年版) | × | × | 13,080円 | 14,480円 | × | × |
法人向けの「ノートン360プレミアム」は5デバイスと10デバイスのプランがあります。
5デバイス | 10デバイス | |
ダウンロード1年版 | 6,480円 | 16,980円 |
ダウンロード2年版 | 14,200円 | 25,980円 |
ダウンロード3年版 | 14,480円 | 32,380円 |
2年版と3年版では料金がほとんど変わらないため、3年版がかなりお得なところが大きな特徴です。
ノートンは他にもプランが豊富に用意されているので、必要な機能のみを備えてる最適なプランを選び、コストを抑えること可能です。
「マイセキュア」は、2018年のアンチウイルス製品テストの総合スコアでNo.1を獲得したセキュリティソフトです。
高い防御率を誇るセキュリティソフトやアプリが月額250円から利用できます。月毎に契約内容を変更できるので、長期的な利用だけでなく、一時的な利用などでも大いに役立ちます。
検知率が高いだけでなく、使用中の動作が軽いのが特徴です。国内大手NTTグループが行うサービスなので安心感があり、初めての方でも導入しやすいです。
定義ファイルをパソコンやスマートフォンなどの端末にもたないフルクラウド方式を採用しているため、端末に負荷をかけずに高速なスキャンを行うことができ、ストレスなく操作可能です。
・危険度の高いサイトをブロックし閲覧不可に
・指定した日時にスキャンを実行
・マルウェアを検出後、自動で隔離しその情報を表示
プランは、マイセキュアを利用する端末数に応じて2通りあります。
1台で月額料金は250円ですが、端末を5台まで利用可能なプランは月額500円です。複数台使用するのであれば5台使えるプランの方がお得です。
「ESET」はカメラやプリンターでおなじみのCanon関連会社が運営するセキュリティソフトで、総合満足度No.1など、国内・海外で高い評価を受けています。
緻密なウイルス検出システムが搭載されており、新種・亜種のウイルス・マルウェアにより迅速に対策できます。
効率的なセキュリティのおかげで検出定義の容量が少なく、PCやサーバへの負荷が抑えられるため操作が重くなることが無く、ストレスフリーなセキュリティ環境を実現します。
ただ、Macには対応していますが、iOS端末に対応していないのでPCのウイルス対策を強化したいという企業向けのツールと言えます。
・使用者管理機能
・ウイルス・スパイウェア対策
・デバイスコントロール機能
6ライセンスからの契約となり、公式サイトからの自動見積もりサービスで料金を算出できます。
画像出典元:アバスト 公式HP
「アバスト」は世界中に広がるコミュニティ機能「アバスト!コミュニティIQ」から最新の脅威を把握できる点が強み。ウィルスを検知した際もわかりやすい表示により、デバイスを確実に保護します。
また、アバストは無料版だけでもウイルスの検知、Wi-Fiの安全性チェック、パスワードの保護を行ってくれます。更にセキュリティ強化したい場合にだけ有料版を導入することができるので気軽に利用できるのが特徴です。
また、タブレットやスマートフォンなどネットワークに接続しているあらゆる機器のエンドポイントセキュリティに対応しているため、ウェブカメラやプリンターまでしっかりと脅威から保護してくれることも大きな特徴です。
アバストには無料版と有料版アバストプレミアムセキュリティがあり、有料版アバストプレミアムセキュリティは年間5,480円から導入可能です。
また、「アバスト」ビジネス用には3つのプランがあります。
「Antivirus Pro Plus」と比較して、ブラウザの動作を遅くするファイルを削除する機能やウェブカメラを保護する機能が省略されたものが「Antivirus Pro」、更に復旧不要のデータを削除する機能やソフトウェアの自動更新機能が省略されたものが「Antivirus」です。
いずれも使用するデバイス数に合わせて価格が変動。使用するデバイス数の上限設定はありません。
「マカフィー」はアメリカ発のセキュリティソフトで、国際的に認められた高水準なセキュリティが魅力です。
その高い技術力と適合性で数多くのグローバル企業や日本の企業に採用されており、日本では代理販売店を通してサポートを受けることができるので、従来のセキュリティをそのままに一元管理が可能です。
また、クラウド用に開発された MVISION Cloud (CASB) は、クラウド サービスに関連する全てのデータ、ユーザーの動作を可視化し機密情報を保護することが可能です。
モバイル機器向けは台数無制限で利用可能。PC向けは1台からの月額契約も手軽に導入できるのもポイントと言えるでしょう。
・セキュリティ分析機能
・ウィルス防御機能
・セキュリティ管理機能
PC1台からの月額契約となります。
モバイル向け(Android、iPhone)は、専用のセキュリティ対策アプリが台数無制限で利用できます。
インターネットが必要不可欠となった現代のビジネスシーンに重要なエンドポイントセキュリティ。
Webroot脅威インテリジェンスは1日3回インターネットの95%を分類し数値化することができるため、悪質化するフィッシングサイトなどにも対応し保護することができます。
ネット上にある様々な脅威から企業を守り、高度なセキュリティ情報をユーザーへ提供する世界的なウイルス対策ツールです。
個人用はPC1台のプランが年間3,937円~利用可能です。
法人用は料金にサポート費用も含まれていて、単価は購入する製品・ライセンス数・契約年数によって変わります。
ライセンス数は1~9、10~99、100~249、250~499、500~999、1,000~2,499、2,500~4,999、5,000~9,999、10,000~19,999、20,000~の10段階です。
エンドポイントプロテクションの1~9ライセンス1年契約の単価が2,451円で、ライセンス数が増えるほど単価は安くなります。最安単価は20,000ライセンス1年契約の980円、2年契約では1,765円、3年契約では2,353円です。
モバイルプロテクションも同様、ライセンス数が増えるほど単価は安くなり、最安単価は20,000ライセンス1年契約の490円、2年契約では883円、3年契約では1,177円なので、どちらも長期契約がお得です。
ウィルス対策やセキュリティ対策への意識が高い人たちから支持されている「カスペルスキー」。
第三者機関による評価が高く、金融取引に関する性能テストでも最高評価を獲得しており、通販やオンラインバンキングに使用しているデバイスへのセキュリティ対策にもおすすめです。
個人用のプランは以下の通りです。
カスペルスキーセキュリティ | カスペルスキー インターネットセキュリティ for Mac |
カスペルスキー インターネットセキュリティ for Android |
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対応デバイス数 | 5台 | 1台 | 1台 | 5台 |
1年 | 5,072円 | 3,647円 | 3,024円 | 2,980円 (月480円で月額契約) |
2年 | 9,422円 | 5,744円 | 4,730円 | - |
3年 | 12,375円 | - | - | - |
また法人向けソフト「カスペルスキー」スモールオフィスセキュリティには3つのプランがあります。
いずれもライセンス期間は1年です。
ライセンス数がさらに必要な場合は、「Core」「Select」「Advanced」という上位プランもあります。
画像出典元:XGen 公式HP
「XGen」はウイルスバスターでおなじみのトレンドマイクロ社が開発したウィルス対策システム。
従来のウィルス対策・セキュリティ対策機能にAIによる学習機能を追加。新たな脅威にも柔軟に対応するハイレベルなセキュリティ環境を提供します。
全てのサーバーのセキュリティ環境を可視化するので、万一セキュリティ対策が講じられていないサーバーがあってもすぐに検出することができます。
「XGen」を搭載した個人向けのセキュリティソフトは「ウイルスバスター クラウド」と「ウイルスバスター モバイル」がありそれぞれ3年版が13,580円、1年版が3,122円~導入できます。
また、「XGen」を搭載した企業向けセキュリティソフトは以下の3つです。
サーバセキュリティなら「ServerProtect」、エンドポイントセキュリティなら「Trend Micro Apex One」「ウィルスバスター・コーポレートエディション」が人気です。
いずれも導入規模やオプションにより料金が変動します。
画像出典元:ZEROウイルスセキュリティ公式HP
継続的にコストカットをしながらセキュリティシステムを導入したい会社にぴったりのツールです。
端末固定・期限なしのため、1台に1本最初にインストールした端末を最後まで守ってくれるうえに大幅なコストカットが実現します。
ライセンス料金の支払いで継続的に最新のセキュリティを利用できるため、更新手続き・費用が発生しません。
購入方法は2通りです。
導入したいデバイスごとに料金が発生し、更新料金は一切かからず最新版を常に導入できます。
30日間の無料トライアルもあるため、使用感を試してから契約を考えると良いでしょう。
セキュリティソフトでは不定期にPC内のデータをスキャンし、ウィルス感染していないか等の確認を行っています。
その際に文書作成など別の操作を行っている場合、レスポンスが遅くなるなど作業に影響が無いかを確認しておきましょう。
特にメモリが少ない場合やCPUが非力な場合、セキュリティソフトのスキャンが終わらないとPCが使えなくなるようでは、日常業務にも影響が出てしまいます。
近年ではセキュリティソフト側でも十分な配慮を行っていますが、使用機器によっては操作への影響が変わるため、無料トライアル期間などを利用して事前に確認しておきましょう。
セキュリティソフトは歴史あるソフトの1つですが、モバイル端末に関してはここ数年からの取り組みになっており、PCと同様、業務で使用するモバイル端末でも重要情報を扱うため、ネットセキュリティも万全にしておかなくてはなりません。
特に外出先でFree Wi-Fiを使用するなどはなるべく避け、信用できる回線を利用すべきですが、モバイル端末本体に対しても十分なセキュリティ対策が必須です。
モバイル対応版が用意されているか、PCとは別契約になるのかなど、予算にも影響が出るため、一緒に確認しておきましょう。
セキュリティソフトにはウィルス定義ファイルというものがあり、これまで発見されたウィルスを検知できるよう、頻繁に更新される仕組みになっています。
インターネットに飛び交うウィルスは日々新種や亜種が発生しているため、なるべく早く新種のウィルスを発見し、定義ファイルに反映することが重要です。
また定義ファイルへの反映だけでは終わらず、新しい定義ファイルへの更新作業を迅速に行う事で、初めてデジタル機器を守ることにつながります。
そのため、新種のウィルス発見が遅かったり、定義ファイルが自動更新されないようでは安心してデジタル機器を使用することができないため、これら一連の作業はできればユーザが意識することなく、セキュリティソフトに自動で行ってほしい部分でしょう。
セキュリティソフトには大きく3つのメリットがあります。
機密情報や個人情報が外部に漏れたというニュースをテレビやインターネットで毎日のように目にしますが、それは他人事ではなく誰でも起きうることです。
もし機密情報が外部に漏れた場合、企業としては損害賠償費用・対策費用の出費・企業に対する信用の損失、場合によっては法的制裁を受けることもあります。
これらを防ぐ最低限の対策として、セキュリティソフトの導入は重要です。
もしウィルスに感染してしまったら、PCのデータやアカウントなどは全て削除して、OSからクリーンインストールする必要に迫られます。
復旧作業には数日を費やすことになり、その間は通常業務ができなくなってしまいます。
その点セキュリティソフトを導入しておけば、万が一ウィルスに感染した場合はウィルスを隔離・削除してくれることで、水際でPCやモバイル端末を守ってくれます。
ネット犯罪の手順や種類は日々巧妙化し種類も増える一方ですが、基本的にはセキュリティソフトを導入して最新環境への更新を自動化することで、企業やユーザ自身が新種のウィルスの有無などに注意する必要は無くなります。
ただしセキュリティソフトメーカー側から警告や注意が発信された時には、速やかに指示に従うようにしてください。
一方で、セキュリティソフトを導入するデメリットもいくつかあります。
法人向けセキュリティソフトの契約は、複数年契約や複数ライセンス単位の契約などで割引が受けられる場合があります。
その場合、全てのライセンスを使いきれず空きライセンスが発生した場合、その間の費用もかかってしまうため、誰も使っていないライセンスに対して料金を支払い続けるというパターンが発生します。
企業規模や利用端末の数については事前にしっかり確認しておきましょう。
契約当時は使いやすかったセキュリティソフトが、バージョンアップのタイミングで急に操作が重くなるなど使い勝手が変わったり、古いOSのサポートが終了してしまう場合があります。
また、セキュリティソフトも様々なメーカが独自の進化を遂げていますので、今よりもっと軽くて効果のあるソフトが出ているかもしれません。
そのため、切りの良い更新タイミングで、現在の作業環境に合ったセキュリティソフトに乗り換えることも考えましょう。
起業ログ編集部おすすめのセキュリティソフト9選を比較紹介しました。
今回ご紹介したセキュリティソフトの導入によって、最新のセキュリティ対策を確実に適用することにより、より安心・安全に秘匿情報を扱えるようになるでしょう。
これを機会にセキュリティソフトを見直してみたいと考えている方は、ぜひ今回紹介したソフトを始めとしたセキュリティソフトの導入を検討してみることをおすすめします!
画像出典元:O-dan