TOP > SaaS > 人事 > 人事評価 > タレントマネジメントシステムの費用相場は?料金や機能の比較から失敗しない選び方まで伝授
人材不足が深刻化する現状において、企業にとって「人材」は経営上の最重要課題となっています。
優秀な人材を獲得・育成・定着させるためには、タレントマネジメントシステムの導入が非常に有効です。
しかし、タレントマネジメントシステムは種類が多く、費用や機能もさまざまです。
どのシステムを選べば良いのか、導入費用が高額になるのではないかという不安を抱く方も少なくないでしょう。
そこで今回は、タレントマネジメントシステムの費用相場、おすすめシステム10選、導入時のポイント、メリット・デメリットなどを詳しく解説します。
タレントマネジメントシステムの資料が欲しい方はこちら
このページの目次
タレントマネジメントシステムとは、社員の能力やスキル、経験、実績などを一元管理し、戦略的な人材育成や配置を支援するシステムです。
システムを活用することで、企業は人材の能力を最大限に引き出し、組織全体のパフォーマンスを向上させることができます。
タレントマネジメントシステム導入には、初期費用と月額費用の2種類のコストがかかるのが一般的です。
価格の相場は以下の通りです。
相場 | 費用の内訳 | ||
初期費用 | 0円~150,000円程度 | コンサルティング料、ライセンス料、データ移行費など | |
月額費用 | 定額制 | 30,000円~100,000円程度 | システム利用料、サポート費、保守費など |
従量制 | 300円~1,500円程度/1ユーザー |
月額費用は定額制と従量制に分かれるケースが一般的です。
定額制は、ユーザー数に応じて段階的に価格が設定されており、あらかじめ料金を把握しやすいというメリットがあります。
従量制はユーザー1人あたりの価格が決まっている料金体系のため、少人数の場合はコストを抑えられる可能性があります。
上記はあくまでも目安です。
価格は、導入規模、必要な機能、ベンダーによって大きく異なります。
導入を検討している場合は、必ず複数のベンダーから見積もりを取り、機能や価格などを比較検討することをおすすめします。
主なタレントマネジメントシステムの費用と機能を比較検討しやすいようにまとめましたので、ご活用ください。
月額費用 | 無料お試し | 最低契約期間 | 口コミ評価 | 特徴 | |
---|---|---|---|---|---|
タレントパレット |
要問合せ
|
デモあり
|
要問合せ
|
3.3
|
大手・中堅企業(従業員300人以上)での導入が多い
|
HRBrain |
69,800円(参考)
|
7日間
|
要問合せ
|
3.9
|
検索性・実用性の高いデータベース
|
SmartHR |
要問合せ
|
15日間(一部)
|
1ヶ月
|
3.3
|
人事労務の分野で業界トップのシェア
|
人事評価ナビゲーター |
5,500円~
|
⭕️
|
6ヶ月
|
3.2
|
中堅・中小企業向け低コスト
|
ジンジャー人事労務 |
500円/人~
|
1ヶ月
|
1年
|
-
|
シリーズ連携の選択肢が多い
|
JobSuite TALENTS |
30,000円~
|
❌
|
12ヶ月
|
3.5
|
人材をDBで集約管理・組織活性化に強み
|
Loglass 人員計画 |
要問合せ
|
❌
|
1年~
|
-
|
人件費などの人員管理を効率化・コスト減
|
タレントマネジメントシステムを厳選し、特徴や料金についてまとめました。
おすすめのサービス10選を紹介していますが、詳しいランキングを知りたい方はこちらをご覧ください。
画像出典元:「タレントパレット」公式HP
99.6%の高い継続率を誇るタレントパレットは、マーケティングの考え方を取り入れた人事戦略が実行できるシステムです。
独自の人材スコアリング・ランキング機能で、組織にとって重要な人材を特定し、エンゲージメント向上施策によって、人材の定着を促進します。
月額費用と初期費用が発生します。
詳細についてはお問い合わせが必要です。
デモと体験版が用意されているので、機能性や操作性を試すことができます。
画像出典元:「カオナビ」公式HP
人事の深い知見とノウハウに基づき、社員の個性・才能を可視化し、戦略的な人事施策を推進するシステムです。
専任サポートと3,600社以上が参加する活発なユーザーコミュニティを通じて、実践的なタレントマネジメントが行えます。
初期費用と月額費用が発生します。
詳細についてはお問い合わせが必要です。
無料のデモとトライアルが提供されています。
画像出典元:「SmartHR」公式HP
人事・労務業務の効率化からタレントマネジメントまで一貫してサポートするシステムです。
労務手続きを通じて、タレントマネジメントに必要な人材データを自動的に収集。
データを人事評価や従業員サーベイ、人員配置などの施策に活用することで、人事課題の解決を支援します。
人事・労務エッセンシャルプラン | タレントマネジメントプラン | HRストラテジープラン | |
初期費用 | 無料 | ||
月額費用 | 要問合せ | ||
内容 | 人事・労務の基本機能をカバー | 人事の基本機能+タレントマネジメント機能を搭載 | 人事・労務の基本機能・タレントマネジメント機能に加え、戦略人事に必要な機能をプラス |
労務管理機能のみ利用できる、15日間の無料トライアルが提供されています。
一部の機能は、オンラインデモにて体験できます。
画像出典元:「ヒトマワリ」公式HP
ヒトマワリは、人材情報をマスターデータ化し、データ分析と可視化機能を活用して、戦略的人材マネジメントを可能にします。
人材データに基づいて自動生成される組織図と人事異動シミュレーション機能により、迅速かつ効果的な意思決定が行えます。
スタートプラン | スタンダードプラン | |
初期費用 | 無料 | |
月額費用 | 20,000円~ | 60,000円~ |
内容 | 採用管理機能と人材データベース機能搭載 | 採用管理機能・人材データベース機能に、人材情報の分析機能を追加 |
(税別)
画像出典元:「HRBrain」公式HP
HRBrainは、シリーズ導入社数累計2,500社以上の実績を誇るシステムです。
直感的な操作性とシンプルな画面構成で、人事担当者の負担を軽減し、人事のアナログ業務を効率化します。
タレントマネジメント機能単体での利用も可能なので、企業の課題に合わせて柔軟に導入・活用できます。
初期費用と月額費用が発生します。
料金の詳細についてはお問い合わせが必要です。
7日間の無料トライアルが提供されています。
画像出典元:「One人事」公式HP
One人事は、複数の人事労務システムをシームレスに管理。
労務データと人材データを一元化することで、労務業務効率化、社員成長、企業価値向上を実現します。
タレントマネジメントシステムの単独導入も可能で、スモールスタートにも対応しています。
初期費用と月額費用が発生します。
詳細についてはお問い合わせが必要です。
無料お試しで、実際の操作画面を体験することができます。
画像出典元:「あしたのクラウド」公式HP
あしたのクラウドは人事評価に焦点を当てたシステムです。
充実した評価項目とAIによる目標添削機能により、効率的で公正な評価が行えます。
多角的な視点で個々の業績や貢献度を可視化し、組織全体のパフォーマンス向上を戦略的に支援します。
詳細についてはお問い合わせが必要です。
自社仕様にカスタマイズした画面を、無料デモで体験できます。
画像出典元:「人事評価ナビゲーター」公式HP
人事評価ナビゲーターは、2,500件以上の人事コンサル実績を持つ会社が運営するシステムです。
価格を抑えつつ、人材育成につながるノウハウを搭載したシステムを提供しています。
人事評価の実施、集計に特化したシステムのため、シンプルで使いやすいのが特徴です。
2機能プラン | 3機能プラン | |
初期費用 | 110,000円〜 | |
月額費用 | 5,500円〜 | 8,250円〜 |
内容 | 目標評価+行動評価もしくは職務評価 | 目標評価・行動評価・職務評価 |
(税込)
その他、オプションで報告資料出力機能と行動観察メモ機能が用意されています。
画像出典元:「ジンジャー人事労務」公式HP
ジンジャー人事労務は、人事労務情報が統合されたデータベースを活用し、人事定型業務の自動化や適切なタレントマネジメントが行えます。
勤怠システムや給与計算システムなど、他のジンジャーシリーズとの連携により、バックオフィス業務のさらなる効率化も可能です。
初期費用:要問合せ
月額費用:300円〜/人(税表記なし)
1ヵ月の無料トライアル期間は、本番同様の環境で利用できます。
画像出典元:「CYDAS」公式HP
CYDASは、豊富な機能を自由に選択・組み合わせることで、自社に最適なシステムを構築できます。
社員一人一人の意思・価値観を理解する機能や、組織全体の課題や方向性を共有する機能により、社員の働きがいの創出を支援します。
基本機能がセットされたモジュールに、必要に応じて追加モジュールをプラスするプラン形式です。
詳細についてはお問い合わせが必要です。
無料デモやカウンセリングも行っています。
ここでは、タレントマネジメントシステムの導入を検討する際の5つのポイントを解説します。
ポイントを踏まえた上で、最適なシステムを選び、効果的な人材管理を実現しましょう。
導入前に自社の目的と課題を明確にし、それに合致したシステムを選ぶことが重要です。
間違った選択をしてしまうと、本来期待していた効果が得られない可能性があります。
例えば、人材育成を目的としている場合は、学習支援機能や研修管理機能が充実したシステムを選ぶと有効です。
人材不足が課題であれば、採用管理機能が充実したシステムを選択することで、優秀な人材の獲得につなげることができます。
多くのタレントマネジメントシステムは、豊富な機能を装備し、企業の課題解決を支援しています。
しかし、自社にとって必要のない機能まで導入してしまうと、業務の複雑化やコスト増加を招く恐れがあります。
目的や課題を解決するために必要な機能をリストアップし、適切なサービス範囲を持つシステムを導入するようにしましょう。
タレントマネジメントシステムは、社員の個人情報やスキルデータなど、機密性の高い情報を取り扱います。
情報漏えいは企業にとって致命的なダメージとなるため、セキュリティ対策が万全なシステムを選択することは非常に重要です。
特に、マイナンバーを管理する機能がある場合は、更なる注意が必要です。
マイナンバー専用の暗号化技術を使用するなど、より強固なセキュリティ対策が施されたシステムを選ぶようにしましょう。
タレントマネジメントシステムは、人事担当者や管理職だけでなく、一般社員も日常的に利用するものです。
そのため、誰もが分かりやすく、使いやすいシステムを選ぶことが大切です。
直感的な操作ができれば、ストレスを感じることなくスムーズに作業を進めることができますし、データの入力ミスや操作ミスも減少します。
既に使用している人事システムと連携できると、情報の一貫性が保たれる、二重入力の手間を省けるなど、さまざまなメリットがあります。
連携にかかる工数を最小限に抑えたい場合は、APIを提供しているシステムを選ぶと良いでしょう。
API連携により、システム間連携のプログラム作成が不要になるため、導入・運用にかかるコストと時間を節約することができます。
タレントマネジメントシステムは、人材に関する情報を一元管理し、分析することで、多くのメリットを得ることができます。
しかし、導入には課題も伴います。
ここでは、タレントマネジメントシステム導入のメリットとデメリットを双方の側面からお伝えします。
まず、タレントマネジメントシステムを導入することで得られるメリットです。
タレントマネジメントシステムを導入することで、社員のスキル、経験、資格、目標などを一元管理できます。
これにより、社員個々の能力や強みを把握しやすくなり、人材の現状を客観的に分析することが可能です。
また、データを基に組織全体のスキルマップを作成し、人材不足や偏りが可視化できるため、必要な施策を講じることができます。
人材の現状を把握することで、個々の能力を最大限に活かせる適正な部署や職種に配置することが可能になります。
適材適所に人材を配置することで、社員は自身の能力を存分に発揮し、働きがいを感じることができます。
その結果、モチベーションやパフォーマンスが向上し、さらには組織全体の業績向上や競争力強化にもつながるでしょう。
社員の目標やスキルギャップを的確に捉えることで、各個人のニーズに合わせた計画的な人材育成が行えます。
従来の一律的な育成プログラムとは異なり、個々の社員に対応した育成を行うことで、より効果的なスキル向上やキャリアアップが可能です。
タレントマネジメントシステムの大半が、育成プログラムの計画策定から実行、管理までを包括的に支援する機能を搭載しています。
これらの機能を活用することで、個々の育成状況を可視化し、育成効果を定量的に測定することが容易になります。
タレントマネジメントシステムは、社員のスキルや経験だけでなく、趣味や特技などのパーソナルなデータも収集・分析します。
そのため、社員自身がまだ認識していない潜在的な能力や才能を掘り起こすことが可能です。
眠っていた優秀なタレントを発掘し、適切な場へ登用することで、組織全体の活性化を促進し、新たなビジネスチャンスが創出できます。
次に、タレントマネジメントシステムを導入するにあたってのデメリットを解説します。
タレントマネジメントの導入にあたっては一定のコストが必要です。
導入の初期費用はもちろんのこと、月額費用・システム保守費用などランニングコストについても考慮すべきです。
導入前に予算をしっかりと検討し、費用対効果を見極めるようにしましょう。
タレントマネジメントシステムは、導入しただけでは成果につながりません。
システムを有効活用するためには、人事部だけでなく、経営層や現場社員を含めた組織全体での理解と協力を得ることが不可欠です。
システム活用に消極的な場合、適切なデータ収集が困難になるなど、導入効果が十分に得られない可能性があります。
導入の目的、効果、メリットを明確に伝え、組織全体で共有することが、有効活用の鍵となるでしょう。
タレントマネジメントシステムは、導入することで多くのメリットが期待できます。
しかし、社内全体でシステムについて理解し、適切に活用しなければ、本来の効果を発揮できず、かえって費用負担が大きくなる可能性があります。
また、企業の目的に合致したシステムを選ぶことも、コスト削減の重要なポイントです。
本記事の内容を参考に、自社に最適なシステムを選定し、費用対効果を最大限に高めてください。
画像出典元:Pixabay
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