人材管理とは?導入目的や手順、メリット、おすすめのシステムを紹介

人材管理とは?導入目的や手順、メリット、おすすめのシステムを紹介

記事更新日: 2022/08/22

執筆: 川崎かおり

人材管理とは、企業の目標やビジョン・戦略を達成するために必要な人材活用の仕組みです。

労働生産人口の減少が見込まれる日本では、有限の人的リソースをいかに活用していくかは重要な問題です。

今はまだ積極的に導入していなくても、今後人材管理に注力する企業は増えていくと見られています。

本記事では、人材管理の概要や人材管理の構成要素、さらには人材管理システムについて紹介します。

おすすめの人材管理システムをピックアップして紹介するので、今後導入を検討している企業担当者は、ぜひチェックしてみてください。

人材管理の概要

国が企業の競争力を高めるための積極的な人材マネジメントを推奨している影響もあり、昨今では人材管理や人材育成に力を入れる企業も少なくありません。

しかしそもそも、人材管理とはどのようなことを指すのでしょうか。

人材管理の示すものと、人材管理が重視されるようになった理由や背景を紹介します。

人材管理とは

人材管理とは、簡単に言うと「企業が持つ人的リソースを効率的かつ効果的に活用していくための仕組み」です。

一般に、企業の「4大資産」は、ヒト・モノ・カネ・情報だといわれます。人材管理は、このうちの「ヒト」をマネジメントすることです。

企業の競争力の源となったり理想実現の原動力となったりするのは、「ヒト」つまり社員たちです。

人材管理では、今存在する社員をいかに優秀な社員に育て上げ、適材適所を実現させるかが重要なポイントとなります。

人材管理が求められる背景・理由

人材管理の必要性が高まっている原因として最も大きいのは、人材不足です。

厚生労働省発表の「平成29年版厚生労働白書 資料編 (2017年10月 厚生労働省) 」によると、「30~64歳」までの労働人口は、今後増えることはなく年々減少し続けていく見込みであることが分かりました。

出典:「労働経済の基礎的資料:平成29年版厚生労働白書 資料編」

これを補うためには若い年代の労働参加率向上が必須ですが、少子高齢化の日本ではそれも難しいでしょう。

このように慢性的な人手不足に陥る企業が労働性や生産性を維持していくためには、社員一人ひとりの生産性を向上させていくしかありません。

現在、人材管理は、従来のような単なる勤怠管理や給与管理ではなくなっています。

企業が安定的に事業を続け、目指すビジョンを実現していくためには、欠かせない手段の一つなのです。

旧時代の制度崩壊も人材管理が重視される要因の一つ

昨今、旧時代の非効率な会社制度が見直されていることも人材管理の重要性を高めているといわれます。

中小企業を中心に、従来の「年功序列」「終身雇用」を廃止している企業は少なくありません。

会社に縛られなくなった社員はよりよい待遇を求めて転職するようになり、環境や待遇のよい企業に優秀な人材が集まりやすくなっています。

このように労働の流動性が高まっている現在、企業にとって今ある人材をいかに活用するかは非常に重要な問題です。

限られた人材を有効に活用すること、会社の理念や目的に合う社員を採用することは、適切な人材管理があればこそです。

「適切な人材管理こそが企業力を高める」という考え方はごく当たり前のこととして広く浸透し始めています。

人材管理の構成要素

人材管理の重要性が分かっても、言葉だけでは具体的に何をすればよいのか理解しにくいかもしれません。

人材管理を適切に進める上で知っておきたい、「人材管理では何をするべきか」を紹介します。

1. 採用

「いかに企業の目的やビジョンに合った社員を採用するか」が人材管理のスタートとなります。まずは企業として「どんな社員を望むか」を明確にしましょう。

一口に社員を採用するといっても、「新卒」「中途」「インターン」など形態はさまざまです。そのとき必要なポジションや能力、役割などを十分に考慮して戦略的な採用を行わねばなりません。

2. 人材育成

企業力を高める上で、在籍している社員の底上げを図ることも大切です。個々の社員がスキルアップできるよう、企業として適切なフォローをしなければなりません。

そのためにはまず、「社員にどのようなスキルを身に着けてほしいか」「どのような態度で仕事に望んでほしいか」など、求める社員像を明確にしましょう。

そしてそのイメージが実現できるよう、随時セミナーや講習、資格取得補助などでサポートしていくことが大切です。

3. 配置・異動

社員の「適材適所」を実現することは、人的リソースを有効活用する上で非常に重要です。

個々の能力やスキルにあった配置・異動を行うことで、組織全体の生産性や企業力のアップが期待できるでしょう。

理想的な配置・異動をかなえるためには、まず個々の社員がどのようなスキルを持ち、どのような業績をあげたのかをきちんと把握しておかねばなりません。

また、配置換えや異動にもタイミングがありますから、「いつ配置換え・異動を実行するか」も戦略的に行う必要があります。

4. 評価

社員の働きに見合った評価制度を作ることも、人材管理の重要ポイントの一つです。良い成績や結果を残した社員には給与アップや昇進などで報いましょう。

社員が「頑張れば会社が見ていてくれる」「結果を出せばその分待遇も良くなる」と思えれば、それが仕事上での大きなモチベーションとなります。

職場の雰囲気に活気が生まれ、社員も「どうすれば業績が上がるか」などを自ら考えて動けるようになるでしょう。

ただし、このとき重要なのは公平で透明性の高い評価制度を導入することです。評価制度に信頼性がなければ、社員のモチベーションは上がるどころか下がってしまいます。

5. 報酬管理

社員の大きなモチベーションとなる報酬は、人事評価と連動して適切に支払われねばなりません。

評価との整合性が取れていることはもちろん、社員の働きがきちんと反映されているかどうかのチェックが必要です。

また、社員の状況は常に同じとは限りません。公平性を維持するためにも、給与の根拠となる評価制度は定期的に見直していく必要があります。

6. 福利厚生

労働が多様化している昨今では、社員の雇用形態や属性にあった福利厚生が必要です。

福利厚生が充実している会社は、社員にとって大きな魅力があります。

社員が「働きやすい」と思えるよう育児休暇や介護休暇、時短勤務など、必要な福利厚生や制度は随時充実させていきましょう。

社員が気持ちよく働ける会社は離職率が低く、優秀な人材の流出を防ぎやすくなるはずです。

人材管理を最適化するポイント

理想的な人材管理を実現するには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。

人材管理を実施するときの手順や注意点、さらにはエクセルを使って人材管理する際のポイントについても紹介します。

人材管理のやり方と注意点

人材管理を行うには、次の手順を踏む必要があります。

1. 事業目標の策定

2. 人的リソースの明確化・予測

3. 異動・採用計画の立案・実行

4. 評価

 

1. 事業目標の策定 

まずはじめに必要なのが、事業目標の策定です。このとき、大まかなくくりではなく、チームごと・部門ごとに行動目標を作成しましょう。現場に密着した目標のほうが、実効性が高くなります。

また、目標を定めるのに併せて行動計画の作成も必要です。個々にどんな働きをすべきかが明確化された方が、目標達成までスムーズにいくでしょう。

2. 人的リソースの明確化・予測

次に、現在ある会社の人的リソースを適切に把握します。立案した事業目標に対し、「十分なのか」「不足があるのか」「不足ならば、どのくらいの補充が必要か」を明らかにしましょう。

現状と理想のギャップを知ることで、次の採用計画や異動計画がスムーズになるはずです。

今ある人的リソースを把握できたら、必要な人員を適材適所に配置します。社員のスキルや能力に不安がある場合は、教育訓練や講習などで補う必要があるでしょう。

また、人員が不足している場合は新規に人員を採用する必要があります。

「どのようなスキルが必要か」「どのような特性があればよいか」などを明確にし、事業目標達成に有益な社員を採用しましょう。

3. 異動・採用計画の立案・実行

異動・採用の計画が決まったら、後はそれを実行するだけです。異動・採用後は、行動計画に沿って、事業目標達成に向けて邁進してもらいます。

4. 評価

計画実行までが終了しても、それで終わりではありません。

最後は各段階の振り返りを行い、適切に評価していきましょう。

それぞれのフェーズで「良かった点」「悪かった点」「改善できた点」などをあげていくことで、今後の課題が明確化してくるはずです。

エクセルの利用も可能

従業員の名簿管理や採用時の応募者管理、人事評価管理などは、MicrosoftのExcelが使えます。

関数を組んで数値を連動させることもできるので、社員数が少ない企業なら事足りるかもしれません。

一から作成するのが面倒という場合は、Microsoftの人事管理用テンプレートの活用がおすすめです。

ただし、従業員数や管理項目が増えてくると、Excelでの管理は煩雑になりがちです。

加えて、「誰でも手を加えやすい」ことがデメリットになって、管理簿が複雑になったり使いにくい仕様になったりすることもあるでしょう。

Excelでの管理工程が担当者の業務を圧迫し始めたら、人材管理をほかの方法で行うことを検討した方がよいかもしれません。

人材管理の効率化を目指すなら人材管理システムの導入を検討しよう

企業の競争力や実行力を上げるには、適切な人材管理が必須です。

とはいえ、細やかに人材管理を行うということは、そのぶん管理項目が増えて担当者の負担が大きくなるということです。

特に、人材管理担当者がほかの仕事も兼務している中小企業などで、その傾向は顕著でしょう。

このような企業こそ、人材管理工程をシステム化して効率アップを図るのがおすすめです。

人材管理システムの概要やメリット・デメリット、導入のときのポイントを紹介します。

人材管理システムとは

人材管理システムとは、人材管理にかかわる採用や人材育成、評価など、あらゆる項目を一元的に管理してくれるシステムです。

種類としては、自社にサーバーを設置する「オンプレミス型」とクラウドサーバーを活用する「クラウド型」があります。

  • オンプレミス型:カスタマイズ性が高い
  • クラウド型:低コスト

また、人材管理システムの主な機能としては、次のようなものがあります。

  • 人事労務管理
  • 人材マネジメント/タレントマネジメント
  • 採用管理
  • 目標管理/評価管理

人材管理システムを活用すれば人材管理のあらゆるフェーズが効率化されるのはもちろん、データの活用も容易になります。

Excelや紙ベースでの人材管理よりも、はるかに有益かつタイミングよく社内の人材データを活用できるようになるでしょう。

人材管理システムのメリット

人材管理システムを導入するメリットには、次のようなものがあります。

  • 生産性の向上
  • 誰もが納得できる人材管理が可能

まず最も大きなメリットの一つが、担当者の業務負担を軽減できるという点です。

人材管理システムを使えば、一度入力された社員の情報はさまざまな形でアウトプットが可能です。

データの移行も簡単なため、人材管理担当者は個別のシートごとに数値を入力したり抽出に手間をかける必要がありません。

業務の効率化が進み、余った時間をほかの業務に充てられます。

また、人材管理システムによって人事評価工程が可視化されれば、社員からの不満が出にくくなります。

適切な人材管理システムは給与や人事異動の明確な根拠となるため、社員のモチベーションを保つ上でも有益です。

人材管理システムのデメリット

人材管理システムを導入するデメリットとしては、次の2点が考えられます。

  • オンプレミス型は費用が高い
  • クラウド型はカスタマイズしにくい

まずオンプレミス型は、自社内にサーバーをおいてシステムを構築します。そのためシステム完成までに時間がかかる上、費用も高額になりがちです。

バージョンアップやメンテナンスにもコストがかかるため、ランニングコストもそれなりに必要となるでしょう。

加えて何かトラブルがあった場合は、自社で解決せねばなりません。サーバー保守のための人員やコストは別途必要です。

一方、クラウド型は導入コストは低いものの、パッケージ式がほとんどです。

システム内容については、提供された範囲からしか選べません。自社に合わせたシステムを選ぶのは意外と難しく「痒い所に手が届く」というわけにはいかないでしょう。

また、クラウド型はセキュリティ面の不安もあります。導入の際は、「どのようなセキュリティ対策が取られているか」を十分にチェックする必要があります。

人材管理システムの選び方・ポイント

人材管理システムを選ぶとき、注意したいのは次のような点です。

  • 「オンプレミス型」か「クラウド型」
  • 既存ツールと連携できるか
  • 使いやすいかどうか

コストを重視するならクラウド型、カスタマイズ性を重視するならオンプレミス型がおすすめです。

どちらを選ぶかによって費用・導入までの期間・ランニングコストは大きく異なります。コストと機能のバランスをよく考え、自社に合うタイプを選びましょう。

また、現在まで使ってきた人材管理ツールやデータがあるのなら、それを生かせるシステムがベターです。

外部や既存ツールとの連携性についてもきちんとチェックしておくことをおすすめします。

さらに、使いやすいインターフェースがあることも重要なポイントです。

一元的に保管された社員データは、さまざまな部署の社員の活用が想定されます。データ入力や抽出に手間取るようでは、せっかくのシステムの意味がありません。

誰もが使いやすく感覚的に使えるシステムがおすすめです。

必ず抑えておきたい!おすすめのタレントマネジメントシステム3選

まずは、人材管理を行う上で、抑えておいて損はないタレントマネジメントシステムを紹介しましょう。

1.ベンチャーから大企業まで!『HRBrain』

画像出典元:「HRBrain」公式HP

特徴

個人目標シートの記入から評価オペレーションまでをクラウド上に一元管理し、見える化することで、評価基準が統一され、公平な評価が可能になります。

また使いやすいシンプルなデザインも特徴の一つです。PC操作のレベルによって設定を変えられるため、職場に即した使い方が叶います。

 

機能

  • 目標・評価記録を簡単検索
  • 多種テンプレートを完備
  • 集約した人事データを可視化・分析
  • 集計作業を完全自動化

料金プラン

  • 初期費用 無料
  • 月額費用 59,800円〜(従業員数によって変動)
 

 

 

2. 導入実績3,000社超え『あしたのクラウド』


画像出典元:「あしたのクラウド」公式HP

特徴

あらゆる評価シートに対応しており、評価フローの全てを管理できるため工数を劇的に削減できます。

目標設定から面談・評価・査定までを全て一元管理できるため様々なツールに手をだす必要がなくなります。

また管理職人材の育成もシステムでサポートします。被評価者を数値化し、課題をあぶり出すことで管理職育成につなげます。

機能

  • 評価・査定情報を一元管理
  • 「評価軸別」「評価者別」「部署別」など様々な切り口で評価分析可能
  • 評価者モニタリング機能
  • 初期構築・設定と運用をサポート

料金プラン

  • 初期費用 従業員数によって変動
  • 月額費用 45,000円〜(従業員数によって変動)
 

 

 

3. 人事コンサルティング第一人者の監修 『MINAGINE』

画像出典元:「MINAGINE」公式HP

特徴

ベンチャー企業や中小企業に対して実施したコンサルティングのノウハウを活かして開発された人事システムです。

評価リスト作成時も、丁寧なヒアリングとコンサルティングをもとに数ある項目から各企業に最適な評価リストを提供します。

さらに、システム導入後も評価項目は何度でも変更可能なので、異動や組織の変更にも柔軟に対応することができます。

機能

  • システム上で社員の活動目標を管理
  • 進捗状況の適時確認
  • メンタルヘルス未然防止のためのチェック機能
  • 自動で警告を送信するアラート機能

料金プラン

  • 初期費用 10,000円〜(30名以下)
  • 月額費用 3,000円〜

 

 

まだまだある!おすすめ人材管理システム5選

1. カオナビ

「カオナビ」は「株式会社カオナビ」が提供する人材管理システムです。直観的に使えるインターフェースと万全のセキュリティ対策は高く評価され、メガバンクや大企業にも導入されています。

特徴

社員情報を多角的に管理

カオナビは社員の顔写真を登録し、それをデータと連動させて保管します。保管される情報は

  • 業務履歴
  • スキル
  • 資格
  • 研修

などのほか、

  • 性格診断
  • ストレスチェック
  • モチベーション
  • キャリアプラン

などさまざまです。

ごく一般的な人材管理では、社員のストレスチェックや性格診断までは保管されるケースはまれです。

しかし、こうした個人的な項目までデータ化することで、個々の特性やポジションとのマッチングを図りやすくなります。

堅牢なセキュリティ対策

カオナビはログインIDやパスワードの設定に加え、専用アプリ(Google Authenticator)から発行されるワンタイムパスワードを使った2段階認証が可能です。

加えて特定IPからのアクセスの許可・除外が管理画面で自由に設定できるので、閲覧者に制限をかけることも容易です。

また、万が一端末を紛失してしまった場合は、外部からの遠隔操作により利用停止可能。このほかにも「データベースを二重化する」などさまざまな対策がなされており、セキュリティ対策は万全といえます。

料金

カオナビは、機能プランと利用人数で月額料金が決まります。

詳細は見積が必要です。

2. タレントパレット

「タレントパレット」は、「株式会社プラスアルファ・コンサルティング」が提供する人事評価システムです。人事にマーケティング思考を取り入れていることが特徴で、データに基づいて科学的に人材管理を行います。

特徴

タレントパレットの特徴は、多彩な人材データ分析機能が備わっていることです。

主な機能をざっとあげると、次のようなものがあります。

  • 複数列データ蓄積
  • 時系列データ蓄積
  • 離職防止分析
  • エンゲージメント分析
  • キャリア分析
  • 労務負荷分析

集めたデータは自由に軸を切り替えながら、複数のデータとのかけ合わせが可能です。データを元に仮説を立てたり検証したりする際に役立ちます。

また、注目したいのが「離職防止分析」です。こちらを活用すれば離職した社員の面談記録やアンケート記録を参考に、「今現在離職の危険がある社員」を抽出できます。

早めにアクションを起こせれば、優秀な社員の離職を食い止めることができるでしょう。

料金

料金については、事前の相談が必要です。



3. POSITIVE

グローバル&グループ経営で展開する企業には、「株式会社電通国際情報サービス(略称 ISID)」が提供する人材管理システム「POSITIVE」がおすすめです。

標準機能が充実しているので、パッケージで購入しても人材管理、タレントマネジメント、給与管理などに必要な機能が網羅されています。

極端なカスタマイズの必要がなく、企業規模の大きい会社でも低コストで人材管理システムを導入できます。

特徴

AI(人工知能)を搭載したマネジメントシステム

「タレントアナライズ」機能は、AIを活用して適材適所を実現する機能です。膨大な人事データの中から、AIがポジションと関連性の深い情報を持つ人をピックアップします。

職種や役割に適した人材を見つけやすくなるため、異動・配置換えのミスマッチの確率が低下。人事担当は個々のデータをチェックする手間が省け、効率的に最良の人材配置を実現できます。

人材・組織情報を可視化

POSITIVEには、「顔写真付きの一覧画面を容易に確認」「個人保有のスキルをレダーチャートで表示」できる機能があります。これは、組織内の人員構成を把握したり確認したりするときに便利な機能です。

また、社員の相関関係を散布図形式で表示できる機能も実装。次世代リーダーの発掘やグループ内における人員配置の最適化など、戦略的な人事が可能となります。

料金

料金については、事前の相談が必要です。

4. ヒトマワリ

「株式会社グローバンス」が提供する、「戦略人事の実現を目指す」人材管理システムが「ヒトマワリ」です。

2019年7月に「日本マーケティングリサーチ機構」が行なったインターネット調査によると、「人事管理システム」3部門でNo.1を獲得。非常に評価の高い人材管理システムです。

特徴

BI(Business Intelligence)機能搭載

ヒトマワリには、戦略的な人材管理に不可欠な「BI(ビジネスインテリジェンス)機能」が充実しています。BI機能とは、日々蓄積されていく膨大なデータを分析し、企業の意思決定を助けるツールのことです。

対象は、現在のところ人員の基本推移・人材構成推移・勤怠推移・グレード・給与推移・離職分析・有給所得率などの6分野。データはすべて数値化・可視化されるため、組織の現状と課題が見えやすくなります。

今後BI機能はさらに充実していく予定です。

従業員の評価をクラウド管理できる

人事評価における「配布~入力~回収~集計」が、クラウド上で一元管理できます

ワークフローはあらかじめ決まっているため、本人が自己評価を入れれば、「一次評価→二次評価→三次評価」とスムーズに進みます。

進捗状況は「入力待ち」といったステータスであらわされるため、どの担当で止まっているのかも一目瞭然です。

このほか、社員へのアンケートや種々の申請もクラウド上で完結。業務効率の大幅アップが期待できます。

料金

クラウド型なので、導入費用は0円。

最もライトな「スタートプラン」なら、月額5,000円~(税別)利用可能です。ただしこちらはBI機能などが使えないので、内容についてはよく確認することをおすすめします。

5. SmartHR

「株式会社SmartHR」が提供する人材管理システム。

「株式会社ミック経済研究所」の発表では、SmartHRが『HRTech クラウド市場の実態と展望 2019年度版』労務管理クラウド市場の調査において、「労務管理クラウド出荷社数部門」「出荷金額部門」で、2019年度シェアNo.1を獲得したと伝えられています。

木梨憲武さんと伊藤淳史さんのコミカルなCMも話題となり、登録企業数は2,000社を突破しています。

特徴

さまざまな手続きに対応可能

入退社手続き、年末調整、給与明細、雇用契約、各種労務手続きなどは全てオンライン上で行えます。加えて社会保険・雇用保険や様々な手続きが電子申請に対応しているため、1クリックで申請が完了。

役所へ足を運ぶ手間と時間を削減できます。

最新の従業員情報を一元管理

従業員の個人情報は、従業員自身が個別に管理します。そして何か変更があった場合は、データベースの情報も自動的に更新。

担当者が直接手を入れなくても、データベースの情報は常に最新の状態に保たれます。また、社員情報には顔写真も添付されており、従業員情報の確認や把握に有益です。

料金

料金は全て見積が必要です。

まずはお試しとして「スモールプラン」を15日間無料で使えるため、まずはこちらで試してみてはいかがでしょうか。

 

まとめ

少子高齢化によって人的リソースの不足が見込まれている現在、日本企業にとっていまある人的リソースをいかに有効に使うかは非常に重要な問題です。

企業の大切な資産である「ヒト」を有効活用できるよう、適切に人材管理を行いましょう。

一方、慢性的な人手不足に陥りがちな中小企業では、工数や管理の手間を省ける人材管理システムの導入がおすすめです。

煩雑な操作なしに社員のデータを一元管理できるため、事業目標や役割の「適材適所」が実現できます。

クラウド型なら導入までが早い上、保守や運用コストが低く抑えられます。

お試し期間を設けている会社も多いので、まずはシステムの特徴をチェックして、自社にマッチしそうなものを試してみてはいかがでしょうか。

画像出典元:Unsplash、Pixabay

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