経費精算は、非常に重要でありながら、手間がかかって面倒なイメージを持たれがちなワークフローの1つです。
しかし、そんな面倒な作業を簡単・正確・スピーディに行うことができる経費精算システムが続々と登場し、中でもどこからでもアクセスできるスマホやタブレットから利用できる経費精算アプリの導入を決める企業が増えています。
今回は経費精算アプリに詳しい専門家からの取材を元に選んだおすすめの経費精算アプリ15選を中心に、アプリを選定する際のポイントや導入のメリットやデメリットについて詳しく解説していきます。
このページの目次
画像出典元:「楽楽精算」公式HP
楽楽精算は累計7,000社以上に導入されている、国内導入数No.1のクラウド型経費精算システムで、インターネット環境があれば、申請・承認・経理処理が全てシステム上で完結できます。
選ばれている理由としては、クラウド型で導入が簡単で短期間に行えること、自社にあったワークフローに合わせたカスタマイズができること、既存の会計システムとの連携も比較的しやすいということなどがあげられます。
また、メール・電話・FAQを使用したサポート体制も整っており、システム導入が初めての企業でも安心して利用することができます。
メリービズ株式会社 経理コンサルタント
経費精算のプロ 長谷龍一による「楽楽精算」の総評
メリービズ株式会社にて導入コンサルタント及び部門責任者として、ベンチャー企業から 東証一部上場企業まで、請求・入出金・経費精算・月次決算業務等、数十社以上のサポートに従事。
痒いところに手が届く、使い勝手の良いシステム
スマホでの領収書OCRスキャン
アプリ版でも、申請データの作成、申請、承認といった基本的な経費精算の作業が可能です。
領収書をOCRスキャンし、内容を自動で読み取りデータ化。
楽楽精算ICリーダー(iPhoneのみ)アプリをダウンロードし、ICカードの読み取りが可能。
初期費用が10万円、月額費用が3万円〜です。無料トライアルもあります。
画像出典元:「ジョブカン経費精算」公式HP
ジョブカン経費精算は、初期費用無料、月額料金もユーザ 1人あたりの400円という非常にリーズナブルな価格が人気の経費精算システムです。
また、ジョブカン勤怠管理をはじめとした様々なバックオフィス業務を効率化するジョブカンシリーズとの併用も可能なため、自社に必要な機能をカスタマイズして利用すれば、さらに業務効率が上がること間違いなしです。
メリービズ株式会社 経理コンサルタント
経費精算のプロ 長谷龍一による「ジョブカン経費精算」の総評
管理側でストレスなく進めることができるシステム
現在、メンテナンス・新機能実装に向け、 2020年3月10日をもってApp StoreやGoogle Play等のアプリストアから公開を停止しています。
スマートフォンからはWebブラウザを立ち上げて利用可能です。
新アプリがリリースされ次第アップデートさせて頂きますので、今しばらくお待ちください。
領収書をOCR機能はなく、申請画面に入力が必要。領収書を写真でアップロードし添付することはできる。
ジョブカン経費精算 IC読取りアプリをダウンロードし、iPhone(NFC機能を実装している)で各種交通系ICカードの読み取りが可能。
初期費用不要、月額料金は400円 / 1ユーザー。
最低利用料金が5,000円(13人以上)という条件があるものの、 1ユーザーに対する課金システムのため少人数の会社でも導入しやすいです。
TOKIUM経費精算は、申請者が領収書をスマホで撮影、領収書原本は専用ポストに投函するだけというわずか2ステップで精算が完了する経費精算システムです。
2000人のオペレーターが、申請された領収書の画像を元に情報を入力しデータ化してくれるため、OCRスキャンするよりも正確なデータが登録されることが大きな強みです。
入力作業は24時間365日稼働し、手書きや海外の領収書も読み取り可能です。
ただし、初期費用が30万円からと、他システムと比較すると高額であることがネックになる企業もあるでしょう。
※オペレーター入力で99%の精度は、TOKIUMが規定した条件を満たした書類における、対象項目あたりの精度です。
TOKIUM経費精算 領収書送信手順
アプリ版でも、申請データの作成、申請、承認といった基本的な経費精算の作業が可能です。
他社との違いは、領収書の読み取りがOCRではなく、オペレーターによる入力代行のため、領収書撮影後、1-2時間後にデータの入力が完了する点です。
アプリを起動し領収書を撮影・送信するだけで申請完了。オペレーターが入力代行。
ICカードリーダー(Androidのみ)アプリをダウンロードしICカード情報を読み取るか、モバイルSuica・モバイルPASMOと連携させ申請。
料金の詳細は資料をご参照ください。
画像出典元:「Concur Expense」公式HP
SAP Concur Expenseは国内経費精算市場7年連続トップシェアを獲得した経費精算システムで、国内外でも安心して利用できる多機能性が強みのシステムです。
交通系ICカード・コーポレートカードとの連携はもちろん、タクシー配車やカーシェア手配など様々な外部サービスとの連携も可能で、経費精算の手間が削減できる機能が多数搭載されています。
グローバル展開しているような大企業に特に利用されている
Concur Expenseアプリ版経費精算画面
アプリ版でも、申請データの作成、申請、承認といった基本的な経費精算の作業が可能です。
但し、交通費精算に関しては、専用の端末による読み取りが必要なため、専用端末の設置が必要です。
領収書をOCRスキャンし、内容を自動で読み取りデータ化。
ピットタッチという専用端末でICカード/モバイルの読み取りが可能。
中堅・中小企業向けのConcur Expense Standardと、中堅・大企業向けのConcur Expense Professionalの二種類が用意されています。
中堅・中小企業向けの「Concur Expense Standard」は、初期費用:0円〜(無償の導入研修付き)、月額29,000円~です。
(無料トライアルあり)
jinjer経費は、月額料金が500円/1ユーザーからと、他社と比較しても圧倒的に価格が安いことが魅力のシステムです。
また、人事労務管理に強いjinjerシリーズのシステムとの連携がしやすく、バックオフィス業務を1つのプラットフォームで完結することができることも強みと言えます。
薄く広く利用できるところがjinjer最大の魅力
jingjer経費アプリ版申請画面
アプリ版でも、申請データの作成、申請、承認といった基本的な経費精算の作業が可能です。
領収書をOCRスキャンし、内容を自動で読み取りデータ化。
経費精算アプリ内にある、ICカード読み取り機能を利用してデータの取り込み可能。ただしモバイル非対応。
初期費用10万円~、月額料金は500円/1ユーザーです。
他のjinjerシリーズと合わせて利用することで、よりお得に利用できます。
料金詳細については資料をご参照ください。
画像出典元:「バクラク経費精算」公式HP
「バクラク経費精算」は、複数枚の領収書を”数秒”でAI-OCRが読み取ります。
読み取った値は申請データに自動で反映されるため、金額・支払先の手入力は不要。
データの目視チェックを重視する企業にはあまり向いていませんが、入力ミスの防止効果が大いに期待できます。
申請内容はSlackで通知されるため、スピーディーな経費精算作業が実現できるでしょう。
申請時のミスを軽減させたい企業には、うってつけのシステムです。
モバイルアプリ | ICカード連携 | 領収書スキャン |
iOS/Android | 〇 | 〇 (AI-OCR) |
無料トライアルがあるので、気軽に試すことができます。
経費BANKは初期費用0円で操作性の高いワークフローを実現するSBIビジネスソリューションズが運営する経費精算システムです。
操作の簡単さ・分かりやすさを目指すことで操作ミスや計算ミスを無くしており、信頼性と確実性を重要視する企業には最適です。
さらに、データサーバの保守運用もお任せでき、操作性が良いためミスを減らせるので、業務効率化に効果的です。
モバイルアプリ | ICカード連携 | 領収書スキャン |
iOS/Android ※但しアプリではなくブラウザ対応 |
〇 ※別途追加料金 |
☓ (画像添付のみ) |
初期費用: 0円
5IDまで | 10IDまで | 20IDまで | 30IDまで | |
月額費用 | 1,500円 | 3,000円 | 6,000円 | 9,000円 |
※利用ID数が200を超える場合は別途見積りが必要です。
画像出典元:「AI Travel」 公式HP
「AI Travel」は、出張の申請・手配・管理を一元管理できるクラウドサービスで、経費精算の申請は不要というのが魅力です。
地名、時間や人数を入力するだけで、最短5分で最安値プランを表示、出張手配を完了できます。
また、出張データの価格チェッカーや見える化機能で経理担当の手間を削減。
さらに、「楽楽精算」「マネーフォワード クラウド」「freee」とのAPI連携も可能です。
詳細はお問い合わせをする必要があります。
サービスの概要については、以下の資料を無料ダウンロードしてご確認ください。
画像出典元:「WAVE225旅費・経費精算/稟議」公式HP
「WAVE225旅費・経費精算/稟議」は、申請者・承認者・経理担当者すべての業務を効率化してくれる旅費・経費精算サービスです。
外出先からも経費の申請や承認ができ、テレワークや拠点が多い企業には特におすすめです。
ライセンス版ではインストール先のサーバーのCPU数に応じてライセンス数が変わります。
CPUとはさまざまなプログラムを実行する装置です。システムのレスポンスが低い場合、CPUを増強するために追加ライセンスが必要になることもあります。
モバイルアプリ | ICカード連携 | 領収書スキャン |
Webブラウザベースの専用画面 | 〇 | 要問い合わせ |
WAVE225 旅費・経費精算プラン |
intra-mart Accel Platform アドバンスト版 |
|
ライセンス | 150万円 | 180万円 |
年間保守 | 30万円 | 36万円 |
ライセンス体系 | 1CPU/4core単位 | 1CPU/4core単位 |
上の表のとおり、料金はライセンス体系にもとづきます。標準価格が150万円、年間保守価格が30万円です。
なお、「WAVE225旅費・経費精算/稟議」の導入時には「intra-mart Accel Platform」がシステム基盤として必要です。また、システム導入作業、およびカスタマイズ対応については別途作業費用が必要な点にご注意ください。
クラウドソリューションの提供にも対応しており、月額20万円から利用することも可能です。
※500ユーザーでの利用だと、400円/1ユーザーとなり、汎用的なクラウド経費精算システムの相場より割安です。
「Travel Manager」は、出張に関する面倒な手続きをすべてまとめてサポート可能な経費精算/出張管理システムです。
出張稟議から経費精算までのあらゆるデータを集約し、工数削減と内部統制をTravel Managerだけで実現できます。
旅程データ管理から危機管理、コンサルティングまで幅広い機能を持つ点が魅力。
出張者のデータの取りまとめに、多くの工数を割いている企業に適しているでしょう。
2022年10月にリリース予定なので、実際の利用者の声はまだないため、デモなどでしっかりと確認しましょう。
モバイルアプリ | ICカード連携 | 領収書スキャン |
スマートフォンでの利用可能 (詳細は要問い合わせ) |
要問い合わせ | 〇 (スマートフォンで撮影可能) |
料金と機能の詳細は以下の通りです。
Travel Manager | |
月額費用(税表示なし) | 50,000円〜 |
出張申請 | ◯ |
出入国条件適合チェック | ◯ |
出張規定適合チェック | ◯ |
立替経費精算 | ◯ |
領収書画像取り込み | ◯ |
危機管理機能(MAP表示) | ◯ |
危機管理機能(GPS対応) | ◯ |
危機管理機能(安否確認) | ◯ |
自社以外の手配データ集約 | ◯ |
24時間365日対応 | ◯ |
専任営業担当 | ◯ |
※詳しくは以下の資料を無料ダウンロードしてご確認ください。
Travel Manager 含む経費精算アプリの資料を一括DL
画像出典元:「freee会計」公式HP
freeeは個人事業主から大企業まで簡単でミスなく使える会計ソフトです。
スマートフォンアプリもAppStoreで7,000件以上評価を得て、平均評価が4.3と非常に高評価を勝ち得ています。
登録した取引から会計帳簿を自動で集計・作成できるだけでなく、日々入力した取引の集計結果をわかりやすいグラフで表示可能なので、見やすさ・使いやすさ重視の担当者の方にはうってつけです。
難しい簿記や経理の知識がなくても直観的に使用できるのが魅了で、クラウド会計ソフトシェアNo.1を誇っています。
気軽に利用できることにフォーカスしてサービス設計されている
モバイルアプリ | ICカード連携 | 領収書スキャン |
iOS/Android | 〇 ※iOS/Android(端末要件は要確認) |
〇 (OCR) |
初期費用は一律で無料、30日間無料トライアルがあります。
上記以外に、エンタープライズ専任担当の手厚いサポートが受けられるエンタープライズプランもあります。
マネーフォワード クラウド経費は、知名度・評判ともに高いクラウド型経費精算システムで、マネーフォワード クラウドの提供するその他のバックオフィス関連のサービスとの連携に優れているのが特徴です。
中小企業から従業員1万人以上の大企業まで利用可能で、スマートフォン版でも非常に多機能を搭載しているため使い勝手が抜群です。
連携面が非常に優れている
モバイルアプリ | ICカード連携 | 領収書スキャン |
iOS/Android | 〇 ICカードリーダー アプリインストール |
〇 (OCR/オペレーター入力) |
マネーフォワード クウラド経費は、独立した料金プランではなく、経理や人事労務などの他のマネーフォワードシリーズのソフトとパッケージになった「マネーフォワード クラウド」としての料金プランになります。
初期費用は無料、料金体系は、基本料金+受領課金+その他オプション料金を合計したものになります。
スモールビジネス 小規模事業者向け |
ビジネス 中小企業向け |
IPO準備・ 中堅〜大企業向け |
|
年額プラン | 2,980円/月 (35,760円/年) |
4,980円/月 (59,760円/年) |
詳細はお問い合わせ ください。 |
月額プラン | 3,980円/月 | 5,980円/月 |
スモールビジネスとビジネスの違いは、会計と請求書発行の機能の充実度です。
この基本料金に加えて必要なのが従量課金で、勤怠管理・給与・マイナンバー・経費を6人以上で使う場合にはそれぞれ一人あたりの月額料金が追加されます。
サービス | 従量単位 | 月額料金( /人) |
経費精算 | アクティブユーザー数 | 500円 |
給与計算 | 確定処理を行った人数 | 300円 |
マイナンバー | マイナンバー登録人数 | 100円 |
勤怠管理 | 従業員数 | 300円 |
なお5人以内で使う場合は基本料金に含まれているので、従量課金なしで利用できます。
「マネーフォワード クラウド」の詳細や具体的な導入事例を以下の資料にまとめてあるので、こちらもぜひ参考にしてください。
画像出典元:HRMOS経費公式HP
HRMOS経費は、発売から20年を越える業界最長の経費精算システムで、利用継続率99.8%という高い実績を誇っています。
機能としても、従来の経費精算機能のみならず、スマホアプリ対応、ICカード、OCR機能、Amazonビジネス連携など現代のビジネスシーンに適した機能も搭載されています。
モバイルアプリ | ICカード連携 | 領収書スキャン |
iOS/Android | 〇 ICカードリーダー アプリインストール |
〇 (OCR) |
クラウド型 | |
初期費用 | 0円~ |
月額費用 | 29,000円~ |
保守費用(年額) | 0円 |
低価格で機能充実。
多くの機能がオプション費用なしでご利用いただけます。
また、利用継続率99.8%のサポート体制も魅力で、電話応対も回数無制限・追加料金なしでサポートいたします。
Staple(ステイプル)は、主要会計ソフトである弥生会計をはじめとして、ミロク・freee・MFクラウド・勘定奉行・A-SaaS・FreeWay・PCA会計X・Crew・JDLの計10社の会計ソフトと連携することが可能です。
特に、弥生会計との相性は抜群です。弥生ユーザーであれば、「Staple for 弥生」(弥生会計との連携に特化したStaple)を無料で利用することができます。
今は会計ソフトを利用していなくても、将来弥生会計を導入した時に、今までと同じように経費精算を行うことができるのは大きなメリットです。
経費精算業務のほとんどをまとめて行ってくれます
モバイルアプリ | ICカード連携 | 領収書スキャン |
iOS/Android | 〇 stapleリーダーアプリインストール |
〇 (OCR) |
料金プランはシンプルで、1ユーザーにつき月額660円(税込)で利用することができます。
また、年間プランで契約した場合は月額プランより1,200円お得になり、1ユーザーにつき6,000円(税抜き)になるので、契約は年間プランがオススメです。
30日間の無料トライアルも用意されています。
STREAMED(ストリームド)は領収書や紙の証憑をスキャンするだけで1営業日でデータ化できる、記帳代行・経費精算サービスです。
高精度のAIとオペレーターによる二重チェックで99.9%の高精度を実現。
領収書の内容をいちいち記帳する手間がなくなるので、会計事務所や企業・個人事業主に支持されています。
モバイルアプリ | ICカード連携 | 領収書スキャン |
iOS/Android | ☓ | 〇 (OCR/オペレーター入力) |
初期費用は無料です。
会計事務所向けのプランの場合、月額利用料は1万円+1件あたり20円と業界内でも安価な水準です。
企業・個人事業主向けプランの場合は、月あたりの対応件数によって、最低料金月額1,045円~利用可能です。
全プランに無料お試しがあるため、導入前にぜひ利用してみてください。
経費精算システムの比較検討に役立つ資料を無料配布中!
現在、起業LOGでは独自に実施した取材や口コミ調査などで分かった情報をまとめた、お役立ち資料を無料配布中です。
がもらえます!
今回ご紹介している経費精算アプリのほとんどは、iOS・Androidのいずれにも対応していますが、製品によっては、どちらか片方だけしか対応していないというものもあります。
経費精算システム導入の際に、スマホを会社支給するのであれば、対応機種にすれば良いだけですが、従業員個人のスマホにアプリを導入する場合は、iOS・Androidどちらにも対応できるかどうか、必ず確認しましょう。
自社の現状に合わせた経費精算システムを選ぶことはもちろん、今後起こりうる組織変更や、従業員の人数増減を考慮したシステム選定を行うことが大切です。
それぞれのアプリによって料金体系は異なりますが、従業員1人当たりの料金が必要とされるプランや、〇名以上で料金が変わるプランなどがあります。
将来的な自社の状況も考慮して選ぶことが重要です。
各社それぞれ、UI/UXには使いやすさを重視した設計を導入していますが、自社の業務フローや経費精算アプリをいつどこで利用するかによっても、使い勝手は異なってきます。
初期設定や導入にかかる作業はもちろん、交通系ICカードの読み取りや、領収書のOCR機能など、それぞれの使用感は確認が必要です。
システムによっては、無料トライアルなどを設けているものもあるので、実際にトライアルで使用してみるのも1つの方法でしょう。
経費精算アプリは、スマホやタブレットなどを利用して、申請データの作成、申請・承認までの一連の作業を、いつでもどこでもワンストップで行えます。
これまで見てきたように、領収書を撮影したデータを自動で読み込むOCR機能や、ICカードの読み込み機能など、申請時の作業は圧倒的に簡素化できます。
また、承認・経理処理も、システム連携によりスムーズに行えるため、申請側のみならず、承認側・経理まで業務効率が上がることは間違いないです。
これまで、申請書の作成や領収書の添付などの経費精算の作業には、人為的ミスや漏れ、不正などのリスクが常に起こりえる状況でした。
経費精算担当者は、それらを確認するという作業に追われることもしばしばだったでしょう。
しかし、経費精算アプリを導入することで、ミスや漏れが削減され、正しいデータを元にシステム上で管理していくため、不正を防止することもできるようになります。
これまで、経費精算で使用した領収書の原本は、原則として7年間保管が義務づけられていました。
しかし、電子帳簿保存法の改訂により、撮影などした領収書の電子データは、タイムスタンプを捺印すれば、原本を破棄してもよくなりました。
今回ご紹介した経費精算アプリの多くが、電子帳簿保存法対応のものですので、基本的に原本は経費精算の確認が完了すれば破棄が可能です。
そのため、これまで保管していた領収書原本や経費精算時に使用した紙ベースの書類にかかっていたコストやスペースを削減できるようになりました。
経費精算アプリはクラウド型が多く、すべての情報をクラウド上に保管することになりますが、クラウド上にあるデータへの不正アクセスは絶対ないとも言い切れません。
また、従業員個人のスマホを利用しているケースもあり、そこから情報が流出する可能性も大いにあります。
あらかじめその経費精算アプリが、どのように情報を管理しているか、またどのようなセキュリティ対策を行っているか、確認をしておくことが大切です。
経費申請の効率化が実現できる経費精算アプリですが、全てのフローがシステムにお任せというわけにはいきません。
特に、多くのアプリで採用されているOCRスキャン機能ですが、システムによってはスキャンの性能の問題で、正確な情報が読み取れていない場合もあるようです。
申請側も承認側も、必ず入力されたデータを精査し、システムに頼りすぎないスタンスで使用しなければなりません。
経費精算アプリを正式に導入する前に、無料トライアルなどを利用して、実際に従業員にシステムに触れてもらうと良いでしょう。
その上で、業務効率が上がるのか否か、現場のリアルな声をヒアリングし、アプリ選定をしていくことが重要です。
経費精算アプリを導入することで、経費精算に関する業務は圧倒的に効率化でき、社内での経費精算業務がスムーズに行えるようになります。
経費精算アプリの導入を検討されている企業は、ぜひ一度無料トライアルを利用し自社に合ったアプリの選んでいくと良いでしょう。
画像出典元:O-dan