組織の力を最大限発揮させるうえで、近年ではチームビルディングの大切さに注目が集まっています。
しかし実際にチームビルディングを取り入れたいと考えても、どのように行うのが効率的かと悩んでいる方もいることでしょう。
そこでおすすめなのが、チームビルディングにゲームを取り入れることです。
意外にもゲームには、チームビルディング最適な要素が数多く詰まっているのです。
そこで今回は、チームビルディングにゲームを取り入れるメリットやポイント、おすすめのゲームなどについて解説いたします。
このページの目次
チームビルディングとは、チームメンバー全員が気持ちを一つにして、それぞれの個性や能力を最大限発揮して共通の目標に向かっていける強い組織を作る手法のことです。
チームビルディングによってチームメンバーのコミュニケーションが活発になることで、業務効率が上がるなどのメリットがあります。
チームビルディングにゲームを行うメリットには、以下のようなものが挙げられます。
比較的手軽に低コストで実施でき、メンバー間のコミュニケーションをとりやすいことが、チームビルディングにゲームを取り入れる利点だと言えます。
各チームにいくつかのキーワードを渡し、それら全てを盛り込んだプレゼンをするというゲームです。
ポイントはキーワードの先入観にとらわれない斬新なプレゼンがいかにできるかです。
想像力を働かせて最も思いもよらないプレゼンを行なったチームが勝利します。
時間がかからず用意するものも特にない一方で、頭をフルに使って取り組めるゲームだと言えるでしょう。
チームメンバーが書いた似顔絵を見て、誰の似顔絵かを当てるゲームです。
チームの一人を解答者にし、後のメンバーを似顔絵を描く担当とします。
絵を描くプレイヤーはそれぞれがお互いの絵を見ることはできません。
お題となる人物は、なるべくチームメンバーか、チームメンバーに関りの深い人とすると、盛り上がりやすいでしょう。
お題を用意するのが難しい場合は、有名人などをお題にしてもOKです。
チームに分かれて、他チームの誰が嘘をついているのかを当て合うゲームです。
各チームは1名ずつ嘘をつく人を決めます。
そして選ばれたチームに対し、決められたお題に関する質問を各チームがしていき、嘘つきを見破るのです。
発言の内容はもちろん、発現中の仕草や表情を確認しながら取り組むことで洞察力を養うことが期待できます。
相手の表情や雰囲気に注意することは、コミュニケーションをとるうえでも大切なことだと言えます。
相手に質問をして答えてもらうことで、どれだけ相手のことを知ることができるかを競う、とてもシンプルなゲームです。
1分程度の短い制限時間を設けることで、相手のことを短時間で知るためにどういう質問をするか工夫する力が養えます。
こういった質問力や対話力は、社内外を問わず人と関わる際に重要となるスキルです。
チームメンバーの一人を、その人がいないと仮定してチームメンバーでなるべく沢山褒めるゲームです。
チームメンバー全員で内側を向いて円を作って座り、一人だけは外側を向いて座ります。
内側を向いた人は外側を向いた人の長所や魅力について2~3分間語りましょう。
必ず、メンバー全員が褒められる機会を作ることが大切です。
話し手が24時間以内にあったできごとについて1分間で語り、利き手は話が終わった後に必ず拍手をするというゲームです。
話す内容は24時間以内の良かったことや発見したことが中心ですが、思いつかない場合は24時間以内に限定せず、最近の出来事を話すようにしましょう。
チームの中で誰かひとりを対象として質問をし、チームの予想と対象者の回答が一致したら得点できるゲームです。
チームのうち一人を対象者と決め、部屋の外で進行役からお題を聞いて答えを決めます。
他のチームメンバーは同じお題からそれぞれの答え共有し、外にいる発表者の答えを予想するのです。
質問の内容は自由であり、「好きな動物は犬・ネコ・鳥のうちどれか」「朝はご飯派・パン派・食べない派のどれか」など柔軟に決めてOKです。
対象者の答えを見事当てられたら1ポイント獲得とし、チームメンバー全員が対象者となるまでゲームを続けましょう。
「人それぞれに好みや思考は異なる」ということを再確認し、お互いのことを受け入れ合うことにつながります。
出されたお題に対し、チームメンバーの1人がジェスチャーで示します。
他のメンバーは回答者となり、ジェスチャーからお題を当てていくゲームです。
一回数分~5分程度の制限時間で、メンバー全員がジェスチャー担当になるまで続けましょう。
ジェスチャーには意外とそれぞれの個性が出るものであり、お互いを知ることにもつながります。
自分の人生についてチームメンバーに話すだけという、とても簡単なゲームです。
「どのような勉強をしてきたか」「なぜこの仕事を選んだか」などについて1人5分程度で語り、語り終えたら他のメンバーからコメントを一言ずつ求めます。
メンバー間の相互理解が深まり、チームワークの強化にも役立ちます。
ペアとなった人との共通点を探すゲームです。
5分の制限時間内に、ペアとの共通点をいくつ見つけ出せるかを競い合います。
「性別が一緒」「お互い人間である」などと当たり前と言えるような共通点は無得点とすると、ゲーム性が高まって盛り上がりやすいでしょう。
ペアを変えて繰り返し行なうことで、多くの人同士が距離を縮めるきっかけを作ることができます。
チームメンバー全員が一列に並び、最初のメンバーが横のメンバーに耳打ちし、最後のメンバーに届いた伝言が最初とどの程度一致しているかを競うゲームです。
一致させるのをめざすのですが、間違いが大きかった方が結果的に盛り上がります。
耳打ちではなく絵で伝えたり、口パクで伝えたりと難易度を上げてみるのも面白いでしょう。
チームメンバーに対し、「流れ星の絵を描いてください」と一斉に伝え、制限時間内に絵を書いてもらいます。
でき上がった絵を見せ合い、同じお題でも人によって違う絵になっていることで盛り上がるゲームです。
「同じ伝え方でも人によって取り方は異なる」ということを学び、コミュニケーションを深められるゲームと言えるでしょう。
レゴ®シリアスプレイ®メソッドは、レゴ®ブロックを活用した、研修・ワークショップです。
参加者にレゴ®ブロックで表現する作品のテーマを提示。(※事前のヒアリングで課題や企画趣旨に合わせたテーマ設定)
完成した作品をストーリーとして語りあいます。
質疑を通じて、参加者がそれぞれ見落としていた観点や価値観の発見と相互理解を深めていきます。
ワークの振り返りから、事業や組織の課題を共有、メンバーの意識改革につなげることで、アクションを喚起します。
※詳しくは以下の個別記事で紹介しています!
パスタ、マスキングテープ、ひもを使って、自立するタワーを制限時間内にできるだけ高く建てたチームが勝利するゲームです。
マシュマロは一番最後、タワーの先端に置きます。
この際、パスタにマシュマロを突き刺してもOKです。
また、はさみでパスタやマスキングテープ、ひもを自由に切ってタワーの材料にしてOKですが、足場をテープで固定してはいけません。
各チームで蛇腹ストローを用いて、制限時間内に一番高いタワーを立てたチームが勝利するゲームです。
ストローの長さとテープの使い方を以下に工夫できるかがポイントだと言えます。
人狼ゲームは、村人と人狼(狼)チームに分かれて行う、会話形式のコミュニケーションゲームです。
開始前にはまず、以下の役割を書いたカードをプレイヤー全員へランダムに配り、預言者や霊媒師、狩人などそれぞれの役割を決定します。
(ローカルルールは100種類以上存在するとも言われています。)
プレイヤーは全員が村人になりすましていますが、そのうち何名かは人狼であり、村人に化けています。
毎日昼と夜のターンが一回ずつあり、プレイヤーは全員で話し合い、会話内容や仕草から人狼を毎昼に1名ずつ指名し、処刑していきます。
対する人狼は、毎回夜のターンに1名ずつ村人を犠牲にしていきます。
そうして昼と夜が繰り返される中で、人狼を全て処刑できたら村人の勝利、人狼と村人の生存者数が並んだら人狼の勝利です。
制限時間内にチームごとにドミノを並べて、どのチームが最も長く倒れ続けさせることができるかを競うゲームです。
まず5分程度の作戦会議を行い、その後10分程度でドミノを並べます。
そして1チームずつドミノを倒していき、全て倒れるまでの時間を計って競い合います。
ドミノはAmazonなどで購入できますが、ドミノ協会が1個2円で貸し出しも行っています。(詳細はこちらです)
フラフープをチームメンバーで囲んで円になり、全員が利き手の人差し指の第一関節にフラフープを乗せます。
その状態で全員がフラフープから指を離さずに地面につけることができたらクリアです。
一人でも指がフラフープから離れてはいけないため、シンプルですが意外と難しく、チームが一丸となって息を合わせるように試行錯誤する必要があります。
フラフープは一本1,000~2,000円程度で購入可能ですし、数百円程度でレンタルをしてもらえる場合もあります(例えばこちらです)。
アテンド役とプレイ役に別れ、目隠しをしたプレイ役にアテンド役が様々な指示を出します。
指示は「机の上にあるものを当てる」「お茶等を飲み比べる」など様々なものが想定されます。
目が見えない中ではアテンド役の指示に頼るしかないため、自然とチームメンバーを頼ることやチームワークの大切さを自然に感じることができます。
「機械の故障で月に不時着した宇宙飛行士」という設定で、母船に帰るまでの持ち物として手元に残っている15個のアイテムに対してチーム全体で優先順位を付けるゲームです。
まず個人で優先順位をつけ(5~10分程度)、その後にチームで話し合いを行って優先順位を付けていきます(20分程度)。
できるだけ多数決ではなく、話し合いを行って合意のうえで決定することが大切です。
このゲームはNASAが考えたものであり、NASAの模範解答が用意されています。
模範解答を全体で確認し、模範解答との差が最も小さいグループが優勝です。
NASAゲームのキットは3万円程度から貸出しされています(10名程度分)。
講師役の派遣を依頼するのあれば、15万円程度から可能です。
配られた紙を使ってできるだけ高いタワーを作るゲームです。
1チームに付き30枚程度のA4用紙を配布し、5~10分程度の作戦タイムを設けます。
その後5分間でタワーを組み立てて、高さを競います。
紙は切ったり折ったりして構いませんが、紙以外の道具は一切使ってはいけません。
チームに分かれ、1人につき3~4枚程度渡された情報カードの情報を元に「誰がどのポジションなのか」を導き出すゲームです。
情報カードの内容は、例えば以下のようなものです。
情報カードはお互いに見せることができないため、口頭で共有し整理して答えを出していきます。
チームに分かれてお題の作品をレゴを用いて作っていくゲームです。
NASAやGoogle社なども研修に採用したゲームであり、人気が高いと言えます。
メンバー同士で対話しながら作品を作り、最終的にはチームの代表者を決めて全体に作品を発表します。
チームに分かれて、お題となる料理を作ります。
料理を始める前には10分程度の作戦タイムを設け、それぞれの担当を決めることが大切です。
チームメンバーがそれぞれできることを無駄なく実施できるよう、「具材を切る係」「お皿を準備する係」など役割分担を話し合って実施することが求められます。
作った料理を終了後にチームメンバーで食べながらコミュニケーションを図ることもできるため、通常のゲームとは一味違ったコミュニケーションが期待できるでしょう。
キッチンはレンタルスペースなどを利用して貸し出しを受けることが可能です。
与えられたお題に対し、メンバーで会議をして最後の答えを発表するゲームです。
「環境保護のためには何が大切か」「長生きにとって大切なことは何か」などといったテーマに対し、メンバーは自由に発言します。
ブレインストーミング中は、以下のことに気をつけましょう。
見当違いな意見でも良いので、なるべく沢山の意見が出せる空気を作ることが大切です。
3人一組でチームを組み、目的地を目指して移動するゲームです。
以下のような形でそれぞれの役割を決めます。
目隠しをした人は他の2人を頼らなくてはならず、サポート役の2人は配慮やリーダーシップが重要であると言えます。
敵と味方に分かれて、エアガンとBB弾を用いて撃ち合うゲームです。
チームの戦略が求められるため、チームビルディングには適していると言えます。
公園等で行うのは危険なので、専用のフィールドを借りて専門員の指導の下に行うことをおすすめします。
現在では様々な業者が、企業研修向けのサバイバルゲームを企画しています。
スプーンやお箸にピンポン玉を乗せて、リレー形式で運ぶゲームです。
折り返し地点を設けて1週のコースを作るようにすれば、それほど広い空間が無くても実施できます。
ピンポン玉を落としたらその地点からやり直すようにし、最初に全員が一周してゴールできたチームが優勝です。
数人でチームを組み、部屋から脱出するのが目標のゲームです。
部屋に隠されたヒント・資料を探し、謎を解いていくことで脱出に近づいていきます。
制限時間を決めて行うことでゲーム性が高まり、チームワークはもちろん思考の柔軟性なども問うことが可能です。
隠された宝を、チームで協力して見つけ出すゲームです。
チームで話し合ってどこを探すか決めたり、宝を見つけるための方法を出し合ったりと、コミュニケーションが自然と活発になります。
加えて、個々の発想力や積極性などを問うこともできます。
宝さがしの舞台は屋外はもちろん、屋内でも実施することは可能です。
相手が肩につけたボールを、当たっても痛くないスポンジの刀で落とすゲームです。
ボールを落とされた人から脱落していき、最後までメンバーが残っていたチームが勝利となります。
ゲーム開始の前や合間に作戦タイムを設けることで、作戦とゲームを繰り返してPDCAを回す経験ができます。
チームビルディングのために行うゲームを選ぶには、大きく3つのポイントが挙げられます。
ゲームとは言えあくまでも業務の一環として行うため、実施内容・結果から効果測定ができることがまず大切です。
ゲームの実施前後で、メンバーのモチベーションや意識の変化などを比較します。
また、メンバーそれぞれの特性や考え方を、以下のような項目から判断することも大切です。
ゲーム実施中に全てを確認するのは難しいため、実施の様子を動画に残しておくことが大切です。
また終了後にアンケートを実施すると、それぞれの考え方が確認できるうえに振り返りを促すこともできるため、おすすめです。
実務に活きる学びが得られることも、チームビルディングのゲームを選ぶうえでは大切な要素です。
ゲームは経験学習ができるツールであるため、学びの手段として非常に効率が良いと言えます。
自分自身の気づきはもちろん、他のメンバー・グループの気付き・学びもお互いに共有する時間を設けることも大切です。
ある意味で最も大切だと言えるのが、楽しいことです。
チームビルディングの一貫として行うゲームは、学習・研修機会であると同時にコミュニケーションの機会でもあります。
そのため、メンバー同士の交流を自然と促すために、メンバー全員が盛り上がって熱中できるような楽しいゲームが適していると言えます。
チームビルディングの一環としてゲームを行ううえではいくつか注意すべきことがあります。
そのためここでは、チームビルディングゲームを行う際の注意点を3つに整理して解説いたします。
ゲームを実施した後には、ただやって終わりにはせずに振り返りの時間を設けることが大切です。
チームごとに感想や気付きなどについて発表する時間を作ることで、ゲームを行った意義をメンバーそれぞれが実感できるようにしましょう。
よりゲームの効果を高めるため、開始前にゲーム実施の目的をハッキリと説明しておくことも重要です。
ゲームを行う以上、基本的には勝敗を付けることになるでしょうが、チームビルディングにおいて重要なのは勝ち負けや成績ではなく、お互いのことを知るための交流です。
チームメンバーがお互いに理解を深めることに重点を置き、ゲームを進めるようにしましょう。
ゲームによるチームビルディング効果を高めるためには、定期的に実施していくことが重要です。
どんなに効果的なゲームでも、単発ではあまり大きな効果は見込みにくいと言えます。
定期的な実施と毎回の振り返りにより、PDCAを回してより効果的にゲームを実施していきましょう。
チームビルディングにゲームを行うことで、比較的気軽かつ低コストで大きな効果を上げることが望めます。
ゲームの効果をより高めるためには、勝ち負けを競うゲームであってもメンバー間のコミュニケーションを大切にし、定期的に実施していくことが大切です。
チームビルディングに適したゲームは多数あるため、自社の考えや目的などに沿って最適なゲームを取り入れてみてください。
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画像出典元:Burst
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