ワーケーションとは「仕事+休暇」をあらわす言葉。例えば、旅行先でテレワークを行う働き方がワーケーションです。
長期休暇をとらなくても旅行に行けるのがメリットですが、実はワーケーションに悪いイメージを持っている人もいます。導入後のトラブルを回避するためには、ワーケーションの問題点を把握しておくことが大切です。
今回は、ワーケーションの定義・メリット・デメリット・導入事例・始め方について解説します。
休暇を楽しみつつ仕事に集中するポイントは、事前準備を整えること!ワーケーションを活用して、働きやすい環境を整えましょう。
このページの目次
ワーケーションとは、「Work:仕事」+「Vacation:休暇」を組み合わせた欧米発の造語で、旅行先などいつもの勤務場所とは違うところでテレワークを行うことです。
1日目:移動+観光
2日目:旅行先で仕事
3日目:旅行先で仕事
4日目:観光
5日目:観光+移動
このように、ワーケーションを導入して旅行中の一部を勤務日にすれば、長期休暇を取らなくても4泊5日の旅行ができます。
勤務前に宿の周りを散歩して、仕事が終わったら温泉に入って豪華な食事が取れる…と、仕事の日でも旅行を楽しめるのがメリットです。
厳密には、ワーケーションにはいくつかの種類があります。観光庁によるワーケーションの分類を見てみましょう。
画像出典元:観光庁公式HP
ワーケーションを大きく2つに分けると『休暇型』と『業務型』に分類され、さらに「福利厚生型」「地域課題解決型」「合宿型」「サテライトオフィス型」の4種類があります。
そして、”ワーケーション”と並んで観光庁が普及を促進しているのが”プレジャー(業務型)”です。
ワーケーション | ||
休暇型 | 福利厚生型 | 有給休暇を活用したテレワーク |
業務型 | 地域課題解決型 | 地域関係者と共に仕事に取り組む |
合宿型 | 職場のメンバーと合宿を行う | |
サテライトオフィス型 | サテライトオフィス等でのテレワーク |
プレジャー | ||
業務型 | 出張先で滞在を延長して余暇を楽しむ |
一般的にはワーケーションと言うと休暇型の「福利厚生型」を指す傾向がありますが、正式には業務型の3種類もワーケーションに含まれます。そして、場合によってはプレジャーもワーケーションと同じ扱いをします。
ワーケーションとテレワークの違いは言葉の持つ意味の範囲です。
テレワークは、情報通信技術(インターネットや電話回線など)を使って時間や場所にとらわれずに働くこと。具体的には、以下の4種類があります。
(1) 在宅勤務
(2) モバイルワーク(移動中や移動の合間に働くこと)
(3) サテライト/コアワーキング(企業または個人が準備した小規模オフィスで働くこと)
(4) ワーケーション
ワーケーションはテレワークの一部です。自宅でテレワークを行うと在宅勤務となり、観光地などでテレワークを行ったらワーケーションになります。
ワーケーションの難しさは導入できる職種が限られていること。それに性格的に向いている人と向いていない人がいます。
ワーケーションに最適な職種や人のタイプを詳しく見ていきましょう。
ワーケーションに向いてる職業の条件は2つ。
1つ目の条件は、テレワークができる仕事であること。
2つ目の条件は、いつもと違う環境に身を置くことがメリットに繋がる仕事です。
まず、テレワーク可能な仕事でないとワーケーションはできません。配達員や保育士のように現場に出向く必要がある職業は物理的に不可能だからです。
現在テレワークを実施してる職種ならワーケーションを導入しやすいです。
そして、たくさんの刺激を受けたほうが良いアイデアが浮かぶ職種はワーケーションに向いています。
例えば、デザイナー、ゲームのクリエイター、企画、広報、エンジニア、建築士、メイクアップアーティスト、マーケター、編集者など。
自宅にこもっている時よりも外出先や移動中のほうが仕事がはかどるなら、ワーケーション向きの職業だと言えるでしょう。
ワーケーションを取り入れる際の大前提は、日常的にテレワークを行っていて、かつ充分な成果を出せていること。
テレワークに慣れていないと、旅先で会社のシステムにアクセスする際に手間取るかもしれません。そのため、遠隔業務に関する基本的な手順をマスターしていることが最低条件です。
そして、テレワークに慣れているだけでなく、時間配分やスケジュール調整に関する管理能力があることも必須です。
誰かに管理されないとタスクをこなせない人だと、ワーケーション中に遊び過ぎて予定していた業務が終わりません。
これらの課題をクリアした上で、1人のほうが集中できるタイプの人はワーケーションが向いています。
また、見知らぬ場所にいる時や新体験をした時にインスピレーションが湧く人もワーケーションが最適。たくさんの場所を訪れて刺激を受けたほうが、良い仕事ができます。
「上司がいなくても計画的に業務に取り組める!それに、1人でもモチベーションが保てるし、色々な場所で仕事をしたほうが楽しい!」と感じるなら、ワーケーションに向いている人です。
ワーケーションが向いてない人は、テレワークだとサボりがちな人。出社しないとゲームばかりしてしまう人は、自宅以上に誘惑の多い旅行先で仕事をするのは困難です。
また、気持ちの切り替えが苦手な人は休暇モードが抜けきらず、業務に集中できません。オンオフをきっちり分けたいタイプだと、ワーケーションを上手く活用するのが難しいです。
次はワーケーションの実際のスケジュール例を紹介するので、楽しく充実した時間が過ごせるか想像してみましょう。
遠くに行ってのんびりしたり、近場で気分転換したりとワーケーションの取り入れ方は様々です。
離島のリゾートホテルに家族で出掛ければ、プライベートビーチで誰にも邪魔されない安らぎのリラックスタイムを満喫できます。
1日目 |
飛行機で離島へ。 ホテル到着後はビーチを散歩してから一流シェフの作る夕食を味わう。寝る前にメールのチェック。波の音を聞きながら就寝。 |
2日目 |
朝食はホテルビュッフェ。その後、部屋でテレワーク。家族はプライベートビーチでのんびりしたり、お昼寝したり。 ランチは家族揃ってホテルのカフェで。午後は再び別行動。夕食は家族みんなでサンセットを眺めながら…夜は星空鑑賞を楽しむ。 |
3日目 |
3日目は部屋にこもって1日中仕事。ビデオ会議の合間には海を眺めてホッと一息。飽きたらテラスに移動して夜まで仕事に集中。 家族はマリンスポーツやゴルフで充実した時間を過ごしてみんなご機嫌! |
4日目 |
オフの1日。家族揃ってプライベートビーチで海遊び。 夜は島民の人との触れ合いが楽しめるお店で地元の食材に舌鼓を打つ。 |
5~7日目 |
休暇日。アスレチック、買い物、スキューバーダイビングなど家族団らんタイム。 最終日はお土産を買ってから飛行機に乗って帰宅。 |
ワーケーションというと温泉旅館やホテルのイメージがありますが、WiFi環境があればキャンプ生活をしながらリモートワークが行えます。
1日目 |
午前中にキャンプ場に到着。 テントやキャンプ道具が用意されているグランピングコースを利用したので、荷物はパソコンと通常の旅行で必要なものだけ。 到着後はテレワーク用に用意されたデスクですぐに仕事を開始。家族は自然の中を散歩してから夕飯準備。 夜はみんなでバーベキューをして、テントでお泊まり。 |
2~4日目 |
終日オフ。家族でサイクリングをしたり、川遊びをして自然を味わう。 みんなで夕食事作りをしてから焚火を楽しんで就寝。 |
5~6日目 |
子供たちは自然体験ツアーに出掛け、大人たちは穏やかな風を感じながらテレワークに集中。 最終日は夕方に子供たちが帰ってきたら帰り支度。グランピングなら片付けも簡単楽々。疲れを残さずに自宅に到着。 |
遠出しなくても、都心にある高級ホテルでワーケーションが行えます。移動時間がかからないので、手短に非日常空間を楽しみたい場合におすすめです。
1日目 |
チェックイン後、レインボーブリッジを眺めてパノラマビューを楽しんでから業務スタート。 静寂の中でいつも以上に効率良く仕事が進む。夜はルームサービスでのんびり食事をとった後、ホテル内のバーで夜景を見ながらお酒を飲んで良い気分。 |
2日目 |
仕事の合間にプライベートバルコニーに出て、お茶を飲んだり読書をしてリフレッシュ。 夕方に館内プールで泳いでから、夕食はホテル内レストランを30%割引で利用。最高級中華料理を味わう。 |
3日目 | ホテル内のジムを無料で利用した後にチェックアウト。その後、都心で買い物をしてから帰宅。 |
地味でありながら心落ち着くのが古民家でのワーケーション。WiFiが完備されているワーケーション向けの古民家が全国各地にたくさんあります。
1日目 |
到着後、オンラインでチームミーティングに参加。場所は、築100年以上の建物を改装して清潔で快適な生活空間が実現した古民家。 キッチンがあるので食費を節約するために夕飯は自炊。家族みんなで畳の感触を味わいながら夜のひと時を過ごす。 |
2~4日目 |
家族で近所を散策したり、オプションツアーに参加して余暇時間を満喫。合間の数時間のみオンラインミーティングに出席。 休暇の隙間時間に仕事をするスタイルで無駄な時間はゼロ!毎日、近所の地元温泉をはしごしてから就寝。 |
5日目 | 早起きして近所の朝市で食材を調達。部屋でのんびりした後、自宅に帰る。 |
ポケットWiFiなど移動式のWiFiがあれば、キャンピングカーでのワーケーションもできます。レンタルWiFiがセットになっているレンタカープランを利用するのがお手軽です。
キャンピングカーで各地を転々としながら仕事をすれば、窮屈な日常から解放されて爽快感が抜群。
休暇をとらなくても、ワーケーションを利用してキャンピングカー生活をするだけでリフレッシュできます。
次は、ワーケーションのメリットについて説明します。2020年にNTTデータ・JTB・日本航空株式会社がワーケーションの効果実証実験を行ったところ、
これらの効果があることが分かりました。
参考:ワーケーションは従業員の生産性と心身の健康の向上に寄与する ~ワーケーションの効果検証を目的とした実証実験を実施
他にもメリットがあるので、詳しく見ていきましょう。
ワーケーション制度があれば、有給休暇の取得促進につながるのがメリットです。
旅行の間に仕事ができれば、長期間のお出かけがしやすくなるからです。有給取得率が高くなれば、企業のイメージアップにつながるのは間違いありません。
従業員にとっては、仕事と休暇を組み合わせることで働きやすい環境になるのがメリットです。
仕事があるせいで家族と旅行に行けなかった人は、ワーケーションを利用すれば問題が解決します。
それに、余暇時間を充実させることでストレスがたまりにくくなるので、社員が快適に働き続けられます。
ワーケーションのメリットは、イノベーションが生まれやすいこと。
普段とは違う場所で業務を行うことで、斬新なアイデアが出やすいからです。それに、いろいろな体験を通してインスピレーションが湧けば、これまでにはない方向性の商品が誕生する可能性もあります。
自宅でテレワークを行うと、家族が出す騒音が気になって気が散る、プライベート空間なのでスイッチがオンにならない…等の問題が出ることがあります。
ワーケーションを活用してこれらの問題がなくなれば生産性が向上するでしょう。
気分転換しやすいので疲れにくい、仕事の後に楽しみが待ってると頑張れる、なども生産性が向上する理由です。
ワーケーションのメリットは、新型コロナウイルス感染症の影響で大打撃を受けた観光業や、雇用問題を抱える企業の手助けになること。
様々な場所に出向いたり、ホテルや旅館の利用者が増えることで、観光業が潤い雇用創出につながります。
ワーケーションにはたくさんのメリットがありますが、日本では普及が進まないのが実情です。
クロス・マーケティングが2021年3月に実施した調査では、直近1年間におけるテレワーク経験者が全体の39.6%、その中でワーケーション経験者は6.6%。
昨年と比較すると、テレワークは若干増えているものの、ワーケーションは横ばい状態との調査結果でした。
参考:ワーケーションに関する調査(2021年3月) | リサーチ・市場調査ならクロス・マーケティング
ワーケーションを導入する企業が増えないのには理由があります。デメリットや課題を確認しましょう。
旅行中に業務を行えるのがワーケーションのメリットですが、裏を返せば休暇中も仕事が頭から離れないのがデメリットです。
手元にパソコンがあると落ち着かない人は、余暇時間を心から楽しめず中途半端な気分で旅が終わります。
日本では「仕事=辛く苦しいけど我慢するもの」「休暇=楽しくて心待ちにするもの」なので、両者のイメージが正反対。
そのせいで、仕事と休暇の両立に難しさを感じる人が多いです。「旅行中に上司の顔を見るなんて絶対にいやだ」と考える人もいるほど。
従業員が「旅行は旅行、仕事は仕事できっちり分けたい!」という意志を持つ場合には、ワーケーション制度の導入に反対されるかもしれません。
ワーケーションのデメリットは、オンオフ切り替えができないと仕事の質が下がること。
温泉旅館で遊び気分が抜けないと、適当な仕事をしてしまう恐れがあります。あってはならないミスが起きたら社として大きな損失です。
そのため、「うちのスタッフは旅行中もきちんと仕事をするから大丈夫!」と従業員を信頼している企業でないとワーケーションの導入は難しいです。
特にテレワーク中の社員のサボり対策に手を焼いている企業は、ワーケーションのメリットよりもデメリットが大きいと感じるでしょう。
旅行先で業務を行うと、充電するためのコンセントが足りない、照明が暗い、椅子の座り心地がイマイチ、インターネットの速度が遅い等の問題が生じることがあります。
場所によっては電源タップ、延長コード、使い慣れたキーボードやマウスを持参しなくてはなりません。
テレワーク環境の事前確認や物品準備で手間がかかるのがワーケーションのデメリットです。
旅行中に仕事をするスタイルがまだ浸透していないので、大事な会議に旅先から参加すると相手に悪いイメージを与える恐れがあります。
そのため、周囲に不快な思いをさせないための対策が必要です。
ワーケーションの課題が労災認定されにくいこと。在宅勤務であっても「私的行為中だったのでは?」と思われる傾向があるので、場所が旅先となったら尚更です。
もしもの時に備えて、労災認定に関する問題を従業員に周知させておくことが大切です。
ワーケーションは制度を導入するだけで簡単に成功するわけではありません。仕事と余暇時間の両方を充実させるためのポイントを押さえておきましょう。
ワーケーションの難しさは、仕事と休暇の線引きがしづらいこと。環境的には休暇中だけど頭は業務に集中すべき…と相反する状態なので、意識しないとオンオフを切り替えられません。
だから、ワーケーションに入る前に仕事と休暇を明確に線引きするためのルールを設けましょう。
「仕事タイムは9時~19時、それ以外の時間はパソコンを開かない」と決めておけば、19時~翌日9時まではリラックスできます。
また、業務中に気を緩めすぎるのは厳禁です。アイデアを出す段階なら開放的な気分になってもOKですが、慎重になるべき場面では判断を誤らないよう気を付けましょう。
ワーケーションを楽しむためのポイントは、旅行中のスケジュールを細部まで決めておくこと。滞在先に着いてから予定を決めると仕事に集中できないからです。
食事をする場所が決まってないと、業務中にお店を探したくなりますよね。それに、事前にオプションツアーに申し込んでおかないと、人数オーバーで参加できず急遽代替案を探す羽目に…となって仕事に悪影響を与えます。
仕事時間を確保するためには、予定外のアクシデントを防ぐための対策が必須です。
普通の旅行なら想定外の出来事も楽しめますが、ワーケーションの場合はその余裕がありません。特に重要度の高い業務を行う場合は、事前準備を完璧にしておきましょう。
こまめにメールチェックするのが日課だと、ワーケーション中に気が休まらないのが問題です。
メールチェック以外にも、旅先では何かと通常時とは違う点が出てくるので、他部署の人や取引先に「〇日~〇日はワーケーション中です」と事前に説明しておくのがおすすめです。
そうすれば、メールの返信が多少遅れても配慮してもらえるはず。ケースバイケースですが、隠す必要がないなら事前告知したほうが仕事がやりやすくなります。
できればワーケーション中の代理人を決めておき、急なトラブルが発生した時には自分以外の誰かを窓口にしておけば安心です。
プライベートタイムに取引先から呼び出されないための対策をしておきましょう。
ここからは実際にワーケーションを導入した企業の事例を紹介します。
日本航空株式会社はワーケーションの先駆け的企業として有名です。2017年から休暇型(福利厚生型)のワーケーションを導入し、良い変化がありました。
「長期間仕事を離れる不安がなくなり休みが取りやすくなった」
「長期休暇をとる抵抗感が軽減した」
「仕事へのモチベーションが上がった」
日本航空株式会社のワーケーションは宿泊費や交通費を社員自身が負担するルールですが、業務時間よりも休暇時間が多く取れるよう配慮されています。
ワーケーション中の取り決めは、当日の就業場所や始終業時間の報告義務、進捗状況を共有すること、など。
2017年度のワーケーション利用者は11名でしたが、2020年度は延べ人数が400人以上になりました。
「ワーケーションをきっかけとしてニューノーマルな働き方への取り組みにも繋げて行こうと考えています」とのことです。
株式会社野村総合研究所が2017年に導入したワーケーションは、業務型(合宿型)です。
徳島県三好市にある古民家に15~16人で2週間に渡って合宿生活を送り、週末は現地で休暇をとるスタイルです。
株式会社野村総合研究所がワーケーションを導入した目的は2つ。1つ目は、業務へのモチベーションを維持するため。2つ目は、イノベーションを生むためです。
実施後には参加者から、前向きな意見が聞かれました。
「考え方が変わった」
「地方の課題について視野が広がった」
「時間の使い方を見直すきっかけになった」
「地域での活動で感謝されて嬉しかった」
人材開発部では三好市で人材教育を立ち上げる企画が出ており、地域密着型のワーケーションを始める準備が進んでいます。
株式会社内田洋行はワーケーションの実証実験に参加した企業。宮城県丸森町で森林療法を実施し、時間有休を取り入れた働き方を1週間行いました。
実施後のアンケートでは色々な効果があったことが分かりました。
「リフレッシュできた」
「地域への理解が深まった」
「地域に貢献できた」
「社員同士の関係が良くなった」
予想よりもチームビルディング効果が大きかったので、今後も丸森町でリモートワークを行うプログラムを検討中です。
次は、ワーケーションを始める手順を説明します。
ワーケーションを導入する際には、最初に以下の型の中から自社に合ったもの、導入目的を達成できるものを選びましょう。
ワーケーション | ||
休暇型 | 福利厚生型 | 有給休暇を活用したテレワーク |
業務型 | 地域課題解決型 | 地域関係者と共に仕事に取り組む |
合宿型 | 職場のメンバーと合宿を行う | |
サテライトオフィス型 | サテライトオフィス等でのテレワーク |
このように、目的によって最適な型が異なります。
ワーケーションの型を決めたら、交通費や宿泊費の費用負担の内訳を考えます。ワーケーション制度があっても、従業員側に「宿泊費を払う余裕がない」という問題が発生すると利用できません。
特に長期間の滞在になると宿泊費の負担が大きくなります。長期滞在割引プランがある宿と契約するなど、費用面の負担も考慮しておきましょう。
他には、勤怠管理や労働時間に関するルール作りも必須です。出退勤の報告方法、旅行中の連絡方法、労働時間など、通常のテレワークとは違う取り決めを作る必要があります。
ワーケーションの難しさは、関係部署や取引先から誤解される恐れがあること。
ワーケーションの存在を知らない人もいるので、旅行先からオンライン会議に出席すると遊び気分で業務に取り組んでいると思われるかもしれません。そのため、ワーケーション制度を導入したことを周囲にお知らせしておきましょう。
その上で、従業員にワーケーション中でも服装や勤務場所などを通常業務時に近づけるよう指導します。十分な準備をしておけば、導入後のトラブルを未然に防げます。
新しい働き方として注目を浴びているのがワーケーションです。ワーケーションの魅力は、従業員だけでなく経営者にもたくさんのメリットがあること。
在宅勤務を実施している企業はワーケーションを取り入れやすいので検討してみてください。
また、多様な働き方推進の象徴であるワーケーションは、優秀な人材確保にも役立ちます。
経験者の感想はポジティブな内容が多く、ワーケーションができる会社に…という理由で転職した人もいるようです。
「あの会社で働きたい!」「うちの会社は最高!」と思ってもらうために、ワーケーションを活用しましょう。
画像出典元:O-DAN
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