面前決済とは?改正割賦販売法で百貨店の決済方法はどう変わるか

面前決済とは?改正割賦販売法で百貨店の決済方法はどう変わるか

記事更新日: 2019/07/19

執筆: 編集部

日本でもキャッシュレス化が進んでいます。その結果、現金ではなく、クレジットカード決済をする人が増えています。百貨店ではオペレーションが主流ですが、平成30年6月に改正割賦販売法が施行され、大手の百貨店では面前決済へ移行が進んでいます。今回はそんな「面前決済」についてご紹介します。

面前決済とは

面前決済とは、顧客の目の前でカード決済をすること。一般的にはあまり馴染みのない言葉です。

面前決済に似た言葉で「対面決済」と「非対面決済」があります。

対面決済とは、カードの利用者が来店し、店員が対応して決済を行うことです。

非対面決済は、テレビやインターネットなどwebサイトやFAXなどでカード決済を行うことです。

百貨店が面前決済へ移行

百貨店に買い物に行き、カード決済を行ったことがある方ならわかりますが、百貨店でカード決済をする時に、目の前でクレジットカードを機械に通したことがありますか?

百貨店では販売員が顧客からクレジットカードを預かって、顧客がいない場所で決済処理をするオペレーションが主流です。

しかし今、百貨店はオペレーションから面前決済への移行が進んでいます。

百貨店が抱える悩み

オペレーションは現金のみの取引の場合、レジが別の場所にあるため、防犯の観点からみても安心ですし、レジに顧客を並ばせることがないといったメリットがありました。

しかし、近年決済方法が現金だけでなく、電子マネー、クレジットカードなど決済手段が多様化しています。

クレジットカードは不正利用が行われることがあるため、カード決済をする顧客はセキュリティ意識が向上しています。

そういった消費者のニーズに百貨店の決済方法にも変化が求められています。

面前決済のメリット

面前決済のメリットは、顧客が安心をしてカード決済ができることです。

百貨店では、販売員が顧客のクレジットカードを一度預かります。

安心しているとは思っても「不正利用はないか」「カード番号がコピーされていないか」「セキュリティコードはコピーされていないか」といった不安がないわけではありません。

日本は安全といったイメージがあるから、安心して販売員にカードを預けますが、外国人観光客からするとどうでしょう?

不安に感じることがあるのではないでしょうか。

年々外国人観光客が増えているので、カード決済のトラブルを失くし、安心した買い物ができる環境作りが必要です。

改正割賦販売法とは

百貨店の面前決済の移行には「改正割賦販売法」が背景にあります。

改正割賦販売法は平成30年6月に施行され、クレジットカードを取り扱う加盟店では、カード番号等の適切な管理、不正利用の対策を行うことが義務化されています。

改正割賦販売法の結果、クレジットカードを取り扱う加盟店では

  • カード情報保護の適切な保護対策
  • 不正利用対策として、対面加盟店ではICカード決済が可能な端末の設置

の対応が必要になっています。

この場合のカード情報保護は「非保持化またはPCI DSS準拠」をすることです。

PCI DSSは、国際ブランドが策定した基準で、クレジットカード会員をデータを安全に扱うことを目的としています。

対策を取らない場合

カード情報の非保持化またはPCI DSS準拠の対応は対面加盟店であれば2020年3月までに対応することが義務付けられています。

対策を取らなかった場合、どうなるでしょうか。

罰則

現時点で罰則は明記されていません。

イメージダウン

罰則は明記されていませんが、万が一カード情報が漏洩した場合には賠償、原因特定の調査や監査費用がかかります。

その結果、イメージダウンにつながる可能性があります。

加盟店契約の解除

改正割賦販売法では、クレジットカード会社は加盟店契約を結ぶ加盟店に対して、安全性や適切性を調査することが義務付けられています。

そのため、対策を取らない加盟店に対して一部のサービスの停止をアナウンスする事業者もあります。

さらに法令上の基準を満たさない場合には、クレジットカード会社から加盟店契約が解除されたり、決済が不可能となる可能性があります。

PCI DSS準拠とは

PCI DSS(Payment Card industry Data Security Standard)は国際ブランドが策定した基準で、クレジットカード会員をデータを安全に扱うことを目的としています。

PCI DSSはVISA、JCBなどの国際カードブランド5社が共同設立したPCI SSCによって管理・運用されています。

PCI DSSのシステム導入は敷居が高く、初期費用だけでも数千万円かかり、中には数年以上取得に期間を要することがあります。

初期費用は高いですが、万が一情報漏洩をしたり不正利用された時には被害額が数千万円、数億円になることもあるため初期費用が発生しますが、早急な対応が必要ではないでしょうか。

大手百貨店の対応

改正割賦販売対応の対応として三越伊勢丹、大松松坂屋百貨店、東部百貨店などの大手百貨店では、面前決済を可能とするためにPOSなどの決済端末のIC化の導入が先行しています。

POSレジとは

大手百貨店などが導入しているPOSレジですが、POSレジってなんだと思いますか?

POSレジはよく耳にするのですが、実際になんなのかわかりにくいです。

POSレジのPOSはPoint Of Salesで、顧客と金銭との取引時点での販売情報を管理するシステムを搭載したレジです。

ネットワークを通してレジから販売情報が集約され、データが蓄積・分析され売上のアップ、経営戦略に活かすことができます。

POSレジのメリット

不正防止

POSレジは売上金額が瞬時に自動で計算されるので、レジのお金が合わない場合にすぐにわかります。

さらに会計操作と伝票発行数が一致しない場合、足りないレシートを点検できるので不正防止になります。

業務の効率化

POSレジを利用すると業務の効率化が測れます。

店舗が複数になると売上の管理が大変です。

複数店舗の売上を把握するには、店舗が売上を集計し、その売上をまとめる必要があります。

店舗によってまとめる時間が異なってきます。しかし、POSレジを使えば、一ヶ所で売上をネット上で確認ができます。しかもリアルタイムに。

POSレジの選び方

実際にPOSレジを導入しようとした場合に、どのPOSレジを選んだら良いのか悩んでしまいます。

自社にあったPOSレジを選びましょう。

なぜPOSレジを導入するのか

POSレジの選び方は、POSレジの導入目的が一番大事です。

例えば「PCI DSSに準拠した面前決済が可能なPOSレジなのか」です。

導入目的をクリアしないPOSレジであれば、高機能なPOSレジも意味がありません。

POSレジの導入目的を明確にしておきましょう。

店舗数や規模

POSレジには棚卸しや出庫依頼など、様々な機能があります。

その機能も1店舗なのか、複数店舗なのかなど店舗数や規模のによって、必要な機能が違ってきます。

将来を見据えた規模を考えましょう。

POSレジを誰が使うのか

多くの場合、POSレジを導入する人とPOSレジを使う人が違うのではないでしょうか。

そのため、POSレジを使う人が使いやすい、言い換えれば誰でも使いやすいPOSレジを選びましょう。

まとめ

改正割賦販売法の施行後、大手百貨店では面前決済への移行としてPOSレジなどの導入が行われています。

面前決済は百貨店が今まで抱えていた悩みを解決できます。

また、2020年3月までに対応することが義務付けられているため、大手百貨店以外にもPOSレジの導入を検討している企業は少なくないでしょう。

POSレジを導入するときには、導入目的を明確にし、改正割賦販売法・面前決済などに対応したPOSレジを選びましょう。

POSレジについて詳しく知りたい方は以下の記事もご参照ください。


画像出典元:写真AC 、O-DAN

 

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