「そうだ、起業しよう!」と思って、いろいろ調べている最中の貴方。店舗を持たず、従業員を雇わず、お金をかけずに起業する方法・起業の仕方があるのをご存じでしょうか。何をすれば起業と言えるのか、というそもそもの話から、見ていきましょう。
このページの目次
起業って一体どうすればできるの?なにをもって起業したっていうの?などの「そもそも」の疑問から解説していきましょう。
起業とは、「新しく事業をおこす」という意味の言葉です。
起業の方法にはいくつか種類がありますが、一般的には法人か個人事業主として事業を始める方法が広く知られています。
法人を設立して起業する場合、登記や複雑な手続きがあり、費用もかかるため明日にでも起業できるという訳にはいきません。
一方、個人事業主として起業する場合は、登記は不要、税務署に開業届を提出すれば手続きは完了です。
やりたいことが決まっていて、すぐに起業したいという方にはまずは個人事業主としてビジネスをスタートさせてみるというのもおすすめです。
起業に必要なものは、
①明確な起業したい理由
②充分にリサーチした事業内容
③資金
ざっくり言うとこれだけです。
①②に関しては、ビジョンの確立やマーケティングの実施など事前に固めておきたい起業の軸となるものです。
③に関しては、事業内容にもよりますが、実店舗を経営しようとすれば、賃料、テナント料、設備費などが必要になりますし、従業員が必要であれば、人件費がかかります。
自己資金で全てをまかなえない場合は、資金調達をしなければならなくなります。
資金調達は、言い換えれば借金ですので、お金がないけど起業したい、リスクは小さく簡単に商売を始めたいという方には向いていないでしょう。
資金調達なくできる起業の代表的な例はネットビジネスでしょう。
場所も時間も問わず、PC/モバイルと自分1人で始められることができる=簡単に商売を始めるには最も適していると言えるでしょう。
「二番煎じ」という言葉がありますが、起業にも同じことが言えます。最初にアイディアを出した人が重宝され、それ以降の似たアイディアは「マネ」になってしまうのです。特許に関しても同じで、似通ったものは登録できないようになっています。
多くのアイディアは既存の企業や個人がすでに自分のものとして世に送り出しています。しかし、すべてのアイディアが出尽くした訳ではありません。まだまた、この世の中はアイディアで溢れています。
会社に勤めていて、家で過ごしていて、介護をしていて、家事をこなしていて、子どもと接していて、散歩をしていて、ふと何かを思いついた経験は誰にでもあるものでしょう。しかしそのアイディアは、もしかしたら、誰にも発想できなかった斬新なものかもしれません。
多くの大企業は、創業者のアイディアから生まれて、成長してきました。アイディアが平凡であれ、突飛であれ、創業者が「よし、やろう」と思ったからこそ、日の目をみることとなったのです。その行動力こそ、起業する際に重要だということを忘れてはなりません。
起業までの最短ステップを確認していきましょう。どうして起業するのか、起業するには資金は必要か、どの分野・形態で起業するのか、が明確であれば、あとは届出るだけなのです。
「世のため人のために」と答える人もいるでしょう。「稼ぎたいから」と答える人もいるでしょう。「起業家になりたいから」と答える人もいるでしょう。答えは、十人十色で問題ありません。
ではなぜ目的を明確にするのかというと、事業を始めてみて、当初の目的を失うことが多々あるからです。その時、原点に立ち返って、「そもそも何のために始めたんだっけ?」と思い返せるようにするために必要な作業なのです。
目的を失うと、多方面に手を出しすぎて立ち行かなくなったり、最悪の場合は廃業したりと、良いことがありません。貴方の起業の目的はなんでしょうか。今一度考えてみてください。
何にどう使うのか不明瞭なまま、「500万貯める」と目標だけ先走ってはいませんでしょうか。
書き出して整理してみましょう。一つ一つ明確にしていくと、節約できる箇所が見つかることもあります。逆に、不足分が見つかることもありますよ。
また、自分の想定する事業のためには、自分で用意するお金では足りないことがあります。その場合は、お住まいの都道府県や市区町村の公的な助成金や補助金について調べてみましょう。当てはまる条件であれば、詳細を問い合わせてみるのも一つの手です。
ただ、「すべてのケースにおいて、お金を集める必要がある」という訳ではありません。
そう、0円で起業することもできます。本当にお金を集める必要があるのか、安く済む方法はないのか、もう一度確認してみましょう。
事業内容を決める際にポイントとなるのは、
この2つだけです。
いくら自分が好きな分野でも、顧客のニーズに応えていないものでは起業として成立できません。
また、起業は慈善事業ではないのて、その事業内容で収益をどのように上げるのかという点も必ず検討しなければなりません。
このたった2つのポイントを、きちんと押さえていれば、起業は成功する可能性が高いでしょう。
税務署で「個人事業の開業届出・廃業届出等手続」を行うことで、起業は完了です。
開業日から1ヵ月以内に提出する必要がありますので、それは厳守してください。国税庁のHPにて書類をダウンロードすることができます。
最も簡単に明日からでも起業したいのであれば、インターネットを活用しましょう。ネット上ですべてが完結する事業もあります。詳しくみていきましょう。
自分の体一つで、個人事業主として起業できます。フォトグラファーや趣味教室の講師、デザイナーやプログラマーなど、自分の技術を商売道具としている人は、自分さえいれば事業は成り立ちます。
雑貨屋などの販売店の店主であっても、一人で切り盛りできるでしょう。世界中がインターネットで繋がっている時代ですから、店舗に居ながらにして仕入が出来るわけです。店をあけることがなくなるので、従業員を雇わずとも問題ありませんね。
ひと昔前であれば、起業するというのはとてもハードルが高い夢のような話でした。店舗をもって、もしくは、事務所を構えて経営する能力が求められたからです。
しかし、今や、店を持たず、事務所を構えず、モノがなくても、自由に起業する時代です。ウェブ上だけで完結する業種も多くあります。
最近多いのは、作品を自宅で製作、または仕入れ、ウェブ上で販売するという形態ですね。
作品をより美しく撮りたいと思うと、高機能カメラなどが必要となるかもしれません。しかし、今のスマホの画素数はデジタルカメラにも引けを取らないものばかりです。ともすればスマホ一台あればいいのです。
これに関しては条件があります。例えば、ネイルサロンを自宅で開き、ネイリストとして起業したい場合、現在持っているネイルの材料だけでは始められませんね。
お客さんに心地よく過ごしてもらうために、ネイル施術中のリクライニング式の椅子や、部屋内のコーディネートなど、ある程度費用が必要になります。
このように、「すべての業種においてお金がなくても起業できる」訳ではありません。
逆を言えば、人手も設備も必要ないのであれば、お金をかけずに起業できる、という訳です。
最近のブーム、YouTuberが一つの例ですね。スマホやデジタルビデオカメラがあれば、面白い動画を撮って投稿するだけです。アイディアはウケれば、世界中に即座に拡散され、スポンサーもすぐにつくこととなります。
芸能人でもなく、無名から始めたYouTuberが最近CMに起用されているのを見ましたが、まさにアメリカンドリームの体現者と言えるでしょう。
ほかにも、自分の技術を商売道具とするフォトグラファーも良い例でしょう。現在持っているカメラとスマホ(あればパソコン)を使って、すぐにでも起業できます。
屋号を決めて、開業届を提出し、ホームページを作成すれば、もう貴方は起業家フォトグラファーです。どうでしょう。貴方の起業の道は見えてきましたか?
起業の目的も明確で、資金が必要なのか否かも明確で、さらに起業分野・形態も決まっているのであれば、あとは行動あるのみです。起業の準備を始めましょう。
起業しようかどうか悩んでいるのであれば、まずは国税庁のHPにいって、届出書のPDFを覗いてみてください。本当に簡単な手続きだけで、起業できるのです。「想像よりもずっと簡単」とモチベーションもあがることでしょう。
起業における最も大きなメリットは、青色申告による最大65万円の控除も受けられることでしょう。控除を受けるメリットがある人は開業届を提出するのをためらう必要はないのです。
また、屋号を取得し、その屋号のついた口座を開設するだけで、事業として信頼度がアップしますよ。
当ページをご覧になっているということは、ネットの環境はすでに整っている状態で、ネットに接続するスマホかパソコンもお持ちですね。そうであるならば、もう起業への一歩は確実にクリアしていると言えます。
さて、事業に必要な道具はお持ちでしょうか。
フォトグラファーであれば手持ちのカメラですね。趣味教室の先生であれば、ご自身のユニフォームなどの道具でしょう。プログラミングを提供するプログラマーであれば、作業でご使用の机と椅子でしょう。
新しく揃える必要がないのであれば、持っているものを最大限活用することを第一に考えます。
事業をスタートさせたら、軌道に乗せるまでは浪費を避けましょう。副業であっても、浪費はいい結果を生まないことを覚えておきましょう。
世界中がネットで繋がっているということは、ホームページを作成すれば、世界中から顧客を獲得できるということです。
特に、何かを販売するということであれば、とても魅力的ですよね。可能であれば、英語版(英語訳)も作っておくと良いでしょう。
今や、自分のページを無料で作ることができるサービスが多々あります。もちろん、クオリティやページ枚数などに制限はあるでしょう。しかし、0円で自分のホームページが持てるのならば、もっておいて損はありません。
以前と比べ、最近のホームページ無料作成サービスのクオリティは格段にあがっています。「え、無料なの?」と疑いたくなるほどです。ご自身の提供するサービスにあった絵柄や構図を提供しているサービスを探してみましょう。
「店舗を持ち、人を雇う、資金が必要な起業」であれ、「ヒト・モノ・カネが無い起業」であれ、不安はあると思います。成功させるために情報を得るようにしましょう。
起業した先人の知恵は、お借りしたいものです。マネできるところはどんどんマネしていきましょう。
しかし、「これをしたら絶対に成功する!」なんて甘い言葉には惑わされないでくださいね。時代背景や政治情勢、株価や治安、すべてのモノが今の貴方の状況と一致する奇跡はあり得ません。
成功よりも言葉に重みがあるのが失敗体験ですね。「あの時ああすれば良かった」という後悔は誰にでもあるものです。
中でも、「成功者の失敗体験」はとても助けになるでしょう。成功者は常に向上心を持ち進んでいます。その人たちの「あの時こうすればもっと良かったのに」は、より上を目指すための足掛かりとなるのです。
無料、もしくは安価で提供されるサービスは多くあります。
ホームページ作成から名刺作成、さらにはチラシ作成まで探せば安く済ませる方法はいくらでもあるのです。SNSでの発信も忘れてはなりません。
世界の大部分はインターネットで繋がっているのですから、活用できるものは活用しましょう。
最初に始めた事業の範囲に拘る必要はありません。
経営が軌道に乗ってきたのであれば、ホームページを有料のものに刷新し、クオリティを求めてもいいでしょう。地域限定で提供していたのであれば、対象の地域を拡大することもできるでしょう。
既存の概念に囚われすぎる必要はありません。臨機応変に対応していくことを忘れずにいましょう。
「こうでなければならない」「ああしなければならない」「絶対売上アップ」というように、完璧を追い求めると、自分を苦しめることになります。
例えば1円単位、もしくは、1日単位の損失で意気消沈していては精神が持ちません。
日常生活と同じで、少し遊びを持たせる、つまり余裕をもって考えるようにしておきましょう。
個人事業主としての青色申告の際にも、会計の知識が少しあると役に立つでしょう。意味も分からず数字を入力していると、何度も間違い、何度も訂正し疲弊してしまいます。
お金の出入りや損益の考え方、簿記3級程度から勉強を始めてみてはいかがでしょうか。
会計の知識をはじめ、日々勉強することをおすすめします。
お店で直接、もしくは、問い合わせメールが英語で来たらどうしますか?きちんと答えられるでしょうか。
これを機に中学英語を復習してみてもいいかもしれません。
新聞を読むのもとても重要です。紙媒体でなくても、ネットニュースでも問題ありません。
景気や株価などの動向チェックは経営者として必須です。インフルエンサーの言葉や、流行しそうな言葉を素早くTシャツにプリントして大儲けをした会社もありましたね。
ニーズの把握のため、アンテナを張り巡らせておいて損はないでしょう。
経営者としてどうあるべきか、先駆者でい続けるためにどうすべきか、という理念を取り入れることも立派な勉強です。
元プロ野球選手イチローのインタビュー番組などは、とてもファンが多いと聞きます。インタビュー番組や、ドキュメント番組で興味のあるものをピックアップしてみてみるといいでしょう。
経済はどのように回っているのか、ということに興味がある人は、NHKなどで放映される海外の経済に関する授業を参考にしてください。目からうろこの考え方に出会えるかもしれません。
「人手が不足しているから」「設備がないから」「お金がないから」起業できないなんてことはないのです。
いろいろな理由をつけて先延ばしにしていると、頭の中にある素敵なアイディアが宝の持ち腐れになってしまいます。
貴方が起業しようと考えている分野において、3ない状態で起業する道があるのか、一度考えてみてはいかがでしょうか。
画像出典元:Pixabay
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