年末の挨拶メールは、日頃お世話になっている方々へ感謝の気持ちを伝える絶好のチャンスです。
この記事では、ビジネスシーンで使える具体的な例文や押さえておきたいマナーを紹介します。
相手に失礼のないように、丁寧で心のこもったメールを作成し、良好な人間関係を築きましょう。
このページの目次
まずは年末の挨拶メールを送る際のマナーについて詳しくみていきましょう。
年末の挨拶メールは先方の最終営業日よりも数日前に送ることをおすすめします。
会社ごとに、年末年始の休暇や予定は異なります。取引先の担当者によっては、年末年始休暇の数日前から有給を利用する人もいるかもしれません。
また年末は業務量も多くなりがちなので、最終営業日にメールを出すと確認してもらえない場合もあります。
先方の最終営業日よりも一週間ほど前に送信しておくと安心です。
ゆとりを持ってメールの内容を考えて準備するようにしましょう。
年末の挨拶メールを送るときには、件名にも気を配りましょう。
「年末のご挨拶 〇〇様(株式会社□□ △△より)」のように、ひと目で年末のご挨拶とわかる内容にするとともに、社名や自分の名前を入れるようにします。
また件名に担当者の名前を含めることで、事務的な印象から丁寧な印象へと変わります。
忙しい年末だからこそ、わかりやすさと丁寧さが相手に伝わるように心がけましょう。
年末の挨拶メールをCC(カーボンコピー)で一斉送信するのは絶対に避けましょう。
CCでの一斉送信は、相手のメールアドレスをほかの受信者に公開する行為にあたります。
メールアドレスも個人情報に含まれるため、個人情報漏洩として問題視され、社会的信用を失いかねません。
またBCC(ブラインドカーボンコピー)は宛先を非表示にできるため、一見すると安全に思えますが、送信ミスのリスクがつきまといます。
年末の挨拶メールは、個別に送るか、一斉配信ツールを活用して安全かつ効率的に対応するのがおすすめです。
送信前に内容と宛先を必ず確認し、誠実な対応で感謝の気持ちを伝えましょう。
1年の締めくくりの挨拶なので、丁寧な敬語と、正しい語句で送るようにしましょう。
間違えた日本語や敬語を使用すると、失礼にあたったり、稚拙な印象を与えてしまったりとビジネス面でもマイナスに働くことにもなりかねません。
メールが出来上がったら、誤字脱字等がないかのチェックを行ってから送信しましょう。
ここからは顧客・取引先向けの具体的な挨拶メールの例文をご紹介します。
内容には、以下の項目を入れるようにしましょう。
これらの要点を網羅して、メールを書きます。
相手の体調を気づかう一文やエピソードを含めると、より丁寧な印象を持ってもらうことができます。
■■株式会社 〇〇様
いつも大変お世話になっております。
株式会社□□の△△です。
年の瀬も迫り、今年も残りわずかとなりました。
◯◯様には、本年も格別のご厚情を賜り、心より感謝申し上げます。
誠に勝手ながら、弊社は下記の日程を年末年始の休業期間とさせていただきます。
年内の営業:12月◯日◯時まで
新年の営業:1月◯日◯時より
(休業期間:12月◯日〜1月◯日まで)
※休業中の緊急連絡先:電話番号またはメールアドレス
休業期間中につきましては、何かとご迷惑をおかけいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
どうぞよいお年をお迎えください。
一般的なご挨拶のメールです。感謝の気持ちや休業期間などの要点を伝える内容になっています。
■■株式会社 〇〇様
いつも大変お世話になっております。
株式会社□□の△△です。
今年も残すところあとわずかとなり、年末のご挨拶をさせていただく時期となりました。
〇〇様には本年(仕事内容・エピソード)で大変お世話になり、心より感謝しております。
なお、弊社の年末年始の営業日についてご案内させていただきます。
年内の営業:12月◯日◯時まで
新年の営業:1月◯日◯時より
(休業期間:12月◯日〜1月◯日まで)
※休業中の緊急連絡先:電話番号またはメールアドレス
メールにて恐縮ではございますが、年末のご挨拶とさせていただきます。
来年も本年同様、変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い致します。
仕事のエピソードを入れることで、更に感謝の気持ちを伝えることができます。
一人ひとりの顔を思い浮かべながら書くことで、丁寧な年末メールに仕上げることができます。
■■株式会社 〇〇様
いつも大変お世話になっております。
株式会社□□の△△です。
〇〇様には一年大変お世話になり、心より感謝申し上げます。
来年も更なるサービス向上を目指し、従業員一同誠心誠意努力をしてまいりますので、より一層のご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
なお、当社の年末年始の休業期間は下記の通りとなっております。
年末年始休業期間:12月◯日〜1月◯日
最終営業日は12月◯日◯時まで、新年は1月◯日◯時より営業させていただきます。
何かとお忙しい時節柄とは思いますが、くれぐれもお体にお気をつけくださいませ。
以上をもちまして、歳末のご挨拶とさせていただきます。
新年も何卒よろしくお願いいたします。
感謝の気持ちや休業期間などの要点に加え、来年に向けての展望や健康を気づかう一文を入れることで、受け取った側がより好印象に感じられるでしょう。
続いては社内向けの挨拶メールの例文をご紹介します。
本文には、以下の項目を入れるようにしましょう。
具体的なエピソードを入れることで1年を振り返り、感謝の気持ちを伝えます。
受け取った側もエピソードがあることで、より良い印象を抱いてくれるでしょう。
〇〇さん(役職や先輩)
本年も残すところあと僅かとなりました。
〇〇さんには、公私ともに大変お世話になり、心より感謝しております。
1年間無事に乗り切ることができたのは、〇〇さんにご指導いただけたおかげです。
来年度も何かとご迷惑をおかけすることもあるかもしれませんが、より一層精進する所存ですので、ご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
本日の業務はまだ残っておりますが、取り急ぎメールにて年末のご挨拶とさせていただきます。
それでは、良いお年をお過ごしください。
上司に向けて、感謝の気持ちや来年の抱負等を伝えます。
仕事へのやる気を示す内容は、上司とのより良い人間関係を築くことにも繋がります。
〇〇さん(役職や先輩)
本年も残すところあと僅かとなりました。
〇〇さんには今年1年、大変お世話になり、心より感謝申し上げます。
特に、〇〇プロジェクトでは私が初めての業務に戸惑っていた際、〇〇さんから具体的なアドバイスをいただき、おかげさまで無事に成果を上げることができました。この経験は私にとって、大きな成長の糧となりました。
来年も引き続きご指導をいただきながら、さらに業務に励みたいと思っております。〇〇さんにご負担をおかけすることもあるかもしれませんが、何卒よろしくお願い申し上げます。
まずはメールにて、年末のご挨拶と感謝の気持ちをお伝えいたします。
寒い日が続きますが、どうぞご自愛ください。そして、良いお年をお迎えください。
上司との具体的なエピソードを交えることで、感謝の気持ちに説得力が増し、上司との関係性を深める効果が期待できます。
特に、自分が成長できた場面や業務での成果に触れると、努力や感謝が伝わりやすくなります。
メールの最後には体調を気遣う一言を添え、丁寧に締めくくりましょう。
〇〇さん(役職や先輩)
本年も残すところあと僅かとなりました。
〇〇さんには、公私ともに大変お世話になり、心より感謝しております。
いつもご指導・ご鞭撻のほど、誠にありがとうございます。
また、〜の件につきまして〇〇さんにはお手数やご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳有りませんでした。〇〇さんにはたくさんのフォローをしていただき、お時間をとらせてしまう結果となってしまいました。
本年の反省を生かし、来年はこのようなミスをしないよう、より一層気を引き締めて業務に取り組んでいく所存です。
来年も本年と変わらぬご指導・ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
それでは、お身体にお気をつけて、良いお年をお迎えください。
上司にトラブル解決などでお世話になった場合には、上記のようなメールがおすすめです。
エピソードとともに感謝や、来年への抱負を書いて、上司への気持ちを伝えましょう。
〇〇部(課)の皆様
早いもので、今年も残すところ、あとわずかとなりました。
振り返ると〜のプロジェクトでは、皆様の〜などのお力添えや多大なサポートをいただき、誠にありがとうございました。皆様にはご迷惑をおかけすることもありましたが、ご協力いただいたおかげで、無事に本年を過ごすことができました。この場を借りて感謝申し上げます。
来年もより一層努力していく所存ですので、引き続きご指導・ご鞭撻やご支援のほど、よろしくお願い致します。
皆様時節柄お忙しいとは存じますが、お体を大切に、どうぞ良いお年をお過ごしください。
同僚に向けても感謝の気持ちを込めたメールを送りましょう。
一緒にがんばったプロジェクトをエピソードにして取り上げることで、団結力も深まるはずです。
新年の挨拶メールの書き方は下記記事を参考にしてください。
ここからは、年末の挨拶メールに関するQ&Aをご紹介します。
気をつけていても、年末の挨拶メールを送り忘れてしまう場合もあるでしょう。
その場合には年末の挨拶ができなかったことへの謝罪とともに、昨年の感謝の気持ちや新年のご挨拶を伝えるメールを送るようにします。
基本的に通常の挨拶メールと変わりませんが、例えば「良いお年をお過ごしください」の部分では「〇〇様も、良いお年をお過ごしください」のように、文言を変えるようにします。
挨拶メールをいただいたことへの感謝の一文も忘れずに入れるようにしましょう。
はがきや対面でご挨拶をするときには?
はがきの場合は、最終営業日前の1週間から3日前までに届くよう送るとよいでしょう。
対面の場合は、12月中旬以降の最終の打ち合わせ時に行います。
ただし、はがきや対面で年末の挨拶をする場合でも、年末年始の休業期間なども明記しているメールを併せて送る方がベターです。
また近年はSDGsの観点からはがきを控える企業が増え、コロナ禍以降は対面での挨拶も減少傾向にあります。
年末の挨拶メールは、来年も気持ちよくお仕事をするためにも、相手に好印象を持ってもらうるためにも大切なものです。
またメールだからこそ、しっかりと相手に気持ちが伝わる内容にする必要があります。
年末のご挨拶メールを書くときには、ぜひ本記事を活用してみてくださいね。
画像出典元:pixabay、写真AC、グレープストーン公式サイト
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