褒められることに慣れていなかったり自分に自信がなかったりすると、お褒めの言葉につい謙遜してしまいますよね。
しかしながら、過度な謙遜は相手に不快感をあたえ、かえって逆効果になることがあるのです。
この記事では、お褒めの言葉への上手な返し方や適切な返事のフレーズ、間違えやすい敬語などについて詳しく解説していきます。
このページの目次
褒められて嫌な気持ちになるひとは、そう滅多にいないでしょう。
しかしながら、褒められた際に「そんなことないです」など、自分を謙遜する人はとても多いです。
とくに「謙虚は美徳である」という考えをもつ日本人は、褒め言葉に対して素直に受け入れることが苦手なのかもしれません。
もちろん、ひと付き合いをしていくうえで、謙虚であることはとても大事なことです。
けれども、謙遜しすぎるのはよくありません。
過度な謙遜は相手を不愉快にさせ、かえって悪印象をあたえる原因につながるからです。
お褒めの言葉を否定せず、嬉しい気持ちを素直に伝えることで相手に好印象をもってもらえます。
お褒めの言葉には素直に感謝を伝え、そのあと相手のことを褒め返すのがポイントです。
相手を褒め返すことで、お互い気持ちのよい関係が築けるでしょう。
お褒めの言葉に対して謙遜しすぎると、相手の言葉を否定することになり、かえって失礼にあたる場合があります。
お褒めの言葉をもらったら素直に受けとめ、丁寧に返事をすることが大切です。
「褒められると恥ずかしくなる」「褒められることに慣れていない」などの理由から、うまく返事ができないという人もいるでしょう。
以下は、お褒めの言葉に対してよく使われる返事のフレーズ10選です。
1. お褒めいただき、ありがとうございます。
2. ご配慮いただき、ありがとうございます。
3. そのようにおっしゃっていただけると、とても励みになります。
4. とんでもないことです。お役に立てて何よりでございます。
5. 〇〇さんに褒めていただけて、とても光栄です。
6. ありがとうございます。成功したのも○○さんのおかげです。
7. 〇〇さまのご期待に沿えるよう、今後も精進してまいります。
8. 〇〇さんの的確なアドバイスのおかげです。
9. これもひとえに皆さまのご支援のおかげでございます。
10. これから先も、精いっぱい頑張ります。
前述のとおり、感謝の気持ちを伝えたあと、相手のことを褒め返すようにすると、好感度アップにつながります。
返事を伝えるときは、言葉だけでなく笑顔など表情も忘れないようにしましょう。
とくに対面の場合は表情も重要となってきます。
「言葉」と「笑顔」をセットにすると、より好印象です。
お褒めの言葉にメールで返事をする場合、職種にあわせて適切な文脈で作成する必要があります。
以下は、「営業職」「飲食業」「カスタマーセンター」の3職種に使えるテンプレートです。
用途にあわせてご使用ください。
株式会社〇〇〇〇
〇〇様
お世話になっております。
株式会社〇〇〇〇の佐藤と申します。
本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。
また、弊社「〇〇〇〇」をご契約いただき、心より感謝申し上げます。
今後、貴社のお役に立てるよう、弊社一丸となり、全力で取り組ませていただきます。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
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株式会社〇〇〇〇
佐藤 亮太
〒000-0000 東京都〇〇〇
TEL:00-0000-0000 / FAX:00-0000-0000
携帯電話番号:00-0000-0000
Mail:****@*******.co.jp
URL:(自社サイトのURL)
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商談後、契約していただいたときに送るお礼のメールです。
商談のために時間を割いてくれたお礼にくわえ、契約してもらった感謝の気持ちを丁寧に述べます。
今後も全力でサポートしていくなどの、やる気をみせる一文を加えるのも有効です。
契約のお礼メールは、その日のうちに送信するよう心がけましょう。
〇〇〇〇様
〇〇〇レストラン
店主の山本と申します。
このたびは、「〇〇〇レストラン」にお越しいただき、誠にありがとうございました。
お食事を終えたあと、〇〇様からお褒めの言葉を頂戴し、料理人冥利に尽きます。
これからも、ご満足いただける料理をお出しできるよう、スタッフ一同精進してまいります。
今後とも、変わらぬお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます。
またのご来店、スタッフ一同心よりお待ちしております。
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〇〇〇レストラン
店主 山本 香織
〒000-0000 東京都〇〇〇
TEL:00-0000-0000 / FAX:00-0000-0000
携帯電話番号:00-0000-0000
Mail:***@*******.co.jp
URL:(自社サイトのURL)
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料理や接客に関して、お客様から褒めてもらえることほど嬉しいものはないでしょう。
メールの文章では、まず来店してくれたことに対するお礼からはじめます。
お褒めの言葉には「料理人冥利に尽きます」といった、飲食店ならではのフレーズを使うと良いでしょう。
いただいたお褒めの言葉に、とても感謝しているという気持ちを伝えるときに有効です。
感謝の気持ちだけでなく、今後も精進していくなど意思表明も忘れずに伝えるようにしましょう。
〇〇〇〇様
平素より弊社製品をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
株式会社〇〇〇〇の小林と申します。
このたびは、弊社製品「〇〇〇〇」について温かいお言葉をくださり、社員一同とても感激しております。
〇〇様からの嬉しいお言葉、さっそく社内にて共有させていただき、全社員の励みとなりました。
これからも、よりよい製品をお届けできるよう、まい進して参ります。
今後とも、弊社製品のご愛顧を賜りますよう、何卒よろしくお願い申しあげます。
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株式会社〇〇〇〇
小林 千夏
〒000-0000 東京都〇〇〇
TEL:00-0000-0000 / FAX:00-0000-0000
携帯電話番号:00-0000-0000
Mail:***@*******.co.jp
URL:(自社サイトのURL)
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お客様からのお褒めの言葉はとてもありがたく、励みになることでしょう。
いただいたお褒めの言葉に対し、感謝の気持ちと、励みになったという心境をいれます。
お礼だけでなく、「よりよい商品を作るための努力を怠らない」という前向きな気持ちも加えるようにしましょう。
上司や先輩に褒められると、とてもうれしい気持ちになります。
うれしい気持ちをストレートに伝えたいところですが、相手はあくまで上司や先輩であり、友達ではありません。
礼儀をしっかりわきまえ、適切に返答することが大切です。
ここでは、上司や先輩に褒められたときの返し方について、それぞれに適した返し方やポイントを解説していきます。
相手が上司の場合、「ありがとうございます」ではなく「恐縮です」にしましょう。
このとき、相手をたてるフレーズをつけ加えることがポイントです。
相手のことを引きたてる返答は、人間関係を良好なものにする効果があります。
相手が上司ということもあり、つい謙遜してしまいがちですが、謙遜しすぎて自分を卑下するのはマイナスです。
きちんとした敬語を使い、笑顔でうれしい気持ちを素直に伝えましょう。
先輩から褒められたときも同様、基本的には「ありがとうございます」といった感謝の気持ちを伝えます。
ポイントとしては、返答に若干のユーモアを持たせることです。
ユーモアをおり交ぜることで、可愛らしくチャーミングな印象を与えることができます。
男女ともに、チャーミングなひとは可愛がられる傾向にあるため、人間関係においても有効です。
もちろん行き過ぎはよくありませんが、適度なユーモアなら、お互いの関係も良好に保つことができるでしょう。
間違った敬語は、相手に失礼な印象を与えかねません。
とくにビジネスにおいては、マナーとして正しい敬語を使うことが大切です。
ここでは、褒められたときに使ってしまいがちな、間違えやすい敬語を3つ紹介します。
謙遜の気持ちから「とんでもございません」と、いうひとも少なくありません。
「とんでもない」という言葉は、以下3つの意味で使われます。
このように、「とんでもない」は、ひとつの形容詞で成り立っているため、「ない」を「ございません」に置き換えることはできません。
「とんでもない」を敬語にするならば、「とんでもないことです」や「とんでもないです」が正解です。
「ありがとうございました」は、感謝の気持ちを伝えるときよく耳にします。
一見正しいようにも思えますが、「ありがとうございました」は過去形で、すでに起こった出来事に対して使う言葉です。
お礼を過去形にすると、「そのときは感謝していたいが、いまは感謝していない」といったニュアンスが生じます。
お礼など感謝の気持ちを伝えるときは、基本的に現在形を使うので、「ありがとうございます」とするのが適切です。
褒められた際の返事で、「褒めてもらって」という言い方があります。
日本語として間違いではありませんが、敬語としては正しくありません。
とくに上司など目上の人に対しては、「お褒めいただき」もしくは「褒めていただいて」とするのが正しい敬語です。
正しい敬語を使った例文として、以下があげられます。
褒められた際の返し方がうまいと、相手に好印象を与えやすく、ビジネスチャンスも大きく広がります。
以下は、褒められたときの返し方で、とくに意識しておきたいポイントです。
褒められることに慣れていないと、いざ褒められたとき、返事に戸惑ってしまうこともあるでしょう。
しかしながら、褒められたときの返し方は、良好な人間関係を築くための重要なスキルです。
ぜひ、お褒めの言葉への上手な返し方を身につけ、スムーズな人間関係を築いていきましょう。
画像出典元:O-DAN
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