ビジネスで使われるワークフローという言葉。
なんとなくの意味で使うこともしばしばですが、本記事ではあらためてその意味を説明します。
それと共にワークフローシステムを導入するメリット、おすすめのワークフローシステム3選を紹介します。
このページの目次
ワークフローとは、企業や会社の中の人と人の間で行われる業務の一連の流れ(フロー)を指す言葉です。
具体的な例を挙げてこの言葉を説明します。
会社で新しい備品を購入する場合を例にワークフローの意味を考えましょう。
例えば、会社で新しい備品を購入する場合には、以下のような業務の流れが必要です。
人 | 業務内容 | |
1 | 申請者 | 新しい備品購入の申請書を記入 |
2 | 直属上司 | 申請書の内容を確認し印を押し承認する |
3 | 管理部門責任者 | 申請書の内容を確認し印を押し決裁する |
4 | 総務担当者 | 申請書の内容に基づき発注する |
このような流れのことをワークフローといいます。
書類の内容や金額などの条件により、ワークフローに関係する人、承認のステップなどが増えたり、変化します。
書類の内容や金額の大小などにより、提出先や承認ルートが変化することもあります。
ルート | 承認する人 | 承認する人 | 承認する人 |
A | 課長 | ||
B | 課長 | 部長 | |
C | 課長 | 部長 | 役員 |
金額が少額の案件であればAルート、それ以上の金額であればBルート、高額であればCルートというように、申請する書類の内容や条件によりワークフローが増えて複雑化します。
企業や会社内で複数の人が関わる業務を、その会社のルールによって決められたフローに従って処理すること、またそのフローを図式化したものがワークフローという言葉の意味です。
ワークフローという言葉の意味を説明しましたが、ではワークフローシステムとはどういう意味なのでしょうか?
簡単に説明すると、これまでの紙で運用していたワークフローを電子化・自動化したものです。
これまでは申請書類を紙で作成し、それに記入し、上司や部長などに承認・決裁してもらうというワークフローが一般的でした。パソコン上で書類を作成し、それを担当者や上司にメールで送り、承認・決裁してもらうという方法も一般的です。
しかし、こうした方法では次のような問題が起こる可能性があります。
ふさわしい書類を探してミスなく記入する、それを次の担当者を探して提出する、決裁した書類はきちんと保管するといった作業により、貴重な時間や体力が浪費されます。
しかし、ワークフローシステムを導入することでこうした問題が解決できます。
ワークフローシステムを導入すると業務の流れがどうなるのかを表にしました。
業務 | ワークフローシステム内で行われること |
申請 | 申請者はシステム内にある申請フォームの中からふさわしいものを選び記入 |
承認 | 記入後の申請書は、申請者の所属する組織や部署、申請書類の種類、申請内容などに基づき、自動的に次の承認者に送られる |
決済 | 承認後の申請書は、申請者の所属する組織や部署、申請書類、申請内容などの基づき自動的に決裁者に送られる |
保管 | 決裁した申請書は電子データとして保管される |
申請から承認・決裁・保管までのワークフローが速やかに流れるようになります。
ワークフローシステムで行える業務には以下のようなものがあります。
ワークフローシステムを導入すれば会社の様々な業務を効率よく行うことができるようになります。
ワークフローシステムの言葉の意味と、それを導入するとはどういうことなのか説明しましたが、ワークフローシステムを導入すればどんなメリットが生まれるのか、そのメリットを6つを次に解説します。
申請・承認・決済・保管の業務に関わる部署や人物、承認ルートが可視化されます。
申請した書類の承認状況も把握することができます。
申請書はワークフローシステム内にすでに備わっているので探す必要はありません。
あらかじめ条件を設定すれば、後は自動的に承認ルートにそって書類が送付されます。次の担当者が誰かを探したり、その人にメールを送ったりする必要もありません。
ネット環境があり、モバイル対応しているワークフローシステムを採用すれば、外出先や移動中でも申請・承認・決裁の業務ができます。
書類の検索も可能になります。膨大な書類の中から必要な物を探す手間や時間が省けます。
こうした点でワークフローシステムは業務のスピード化につながります。
紙を使ってワークフローを運用しないので、紙代、インク代、FAXなどの通信費、郵送費などのコスト削減につながります。
電子データとして保存されるので、保管場所が必要ではなくなり、それもコスト削減になります。
入力必須項目を設定すれば入力ミスを減らすことができます。また過去の書類をコピーし内容を引き継いで新しい書類を作成することもできます。こうした機能でミスを減らし、時間を効率的に活用できます。
給与システムや採用・人事システムなどの他の業務システムと連携させることで、さらに効率的に業務を行うことができます。
また、ワークフローシステム導入後も、ワークフローの見直しなどにより、継続的な業務効率の改善を図ることができます。
申請フォームと承認ルートが管理されることで、必要な人だけに情報が伝達されるようになります。
さらに、承認ルートや決済情報が可視化されることで、改ざん防止につながります。紙の申請書とは違い紛失の心配もありません。こうした点でワークフローシステムの導入はコンプライアンス強化になります。
ワークフローシステムを導入すれば、いつでもどこでも申請・承認・決済の業務を行えます。ですから国が推進している働き方改革や自宅や遠隔地で本社の業務を行うリモートワークの支援につながります。
まず最初に検討していただきたい、編集部おすすめのワークフローシステムを紹介します!
画像出典元:「ジョブカンワークフロー」公式HP
社内のあらゆる申請書をクラウド管理することができるジョブカンワークフローは、4,000社を超える導入実績があるので厚い信頼性があります。
スマホアプリにも対応しているので、いつでもどこでも申請・承認が可能な体制を築くことができます。
また、従業員数10名以下の小さな会社から1,000名を超える大きな会社まで人数にとらわれずに導入可能なのが魅力的です。
月額料金 | 初期費用・サポート費用 | |
ジョブカンワークフロー | 300円/1ユーザー | 0円 |
ジョブカン経費精算 | 400円/1ユーザー | 0円 |
ジョブカンワークフローは月額300円 / 1ユーザーで利用できます。
初期導入費用、毎月のサポート料金、月額固定費が0円です。これは業界最安水準です。
また、最低利用期間のしばりもないので気軽に導入できるでしょう。
600円/1ユーザーで、ジョブカン経費精算と合わせて利用することもできます。
毎月の利用ユーザー数に応じて費用が発生するという分かりやすい料金体系です。
コラボフロー最大の特徴は、普段使っているExcelから申請書を作ることができる点です。
ExcelファイルをそのままWebフォームに変換して申請書を作ることができるため、Web環境とExcelさえあれば専門的な知識がなくても簡単に使用することが可能です。
30日間の無料お試しが用意されています。
クラウド版は最低5ユーザーから、月額500円 / 1ユーザーで利用できます。
なお初期費用は0円です。
またパッケージ版も用意されています。こちらの料金は資料を確認してください。
画像出典元:「rakumoワークフロー」公式HP
rakumoワークフローは見やすいデザインで業務フローを可視化できるのが特徴。ただ単に承認や却下などのアクションができるだけではなく、コメントを添えることができるので、そのアクションに至った経緯などを把握することができます。
導入する際に、G Suiteの導入が必要だったり、12か月単位での契約となるので注意が必要です。
・基本プラン:年額/3,600円/ユーザー
(別途G Suite利用料 年額/6,000円/ユーザー、もしくはG Suite Business 年額/14,400円/ユーザーがかかります。)
ワークフローという言葉の意味と、ワークフローの可視化、自動化を意味するワークフローシステムについて説明しました。
ワークフローシステムを導入することで、紙媒体での申請業務のときに生じていた、時間のロス、紙や印刷代、書類管理のためのコストを減らすことが可能です。
下記の記事では、編集部おすすめのワークフロー25選を比較解説します。今回紹介しなかったワークフローシステムもあるので、興味がある方はこちらもご覧ください。
画像出典元:pixabay. pexels