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インサイドセールスとは、電話やメールなどを使った非対面による営業の仕事です。
リモートワークが普及すると同時に国内でも採用例が増えています。
しかし、「きつい」「つらい」と言われることも多いですが、向いている人や対処法もあります。
今回はインサイドセールスがつらい理由と合わせて、対処法、向いている人の特徴やインサイドセールスの魅力について解説します。
このページの目次
インサイドセールスが「つらい」「きつい」「やめとけ」と言われる理由は、以下の4つです。
インサイドセールスがターゲットにするのはリード(見込み顧客)です。
電話やメール、ビデオ会議ツールによってやり取りをしながらインサイトを探ったり、ニーズに訴求したりするので、目に見えて成果が出るには時間がかかることが多いです。
すると他の営業や上司などから表面的な数字だけを見て批判されたり、叱咤されたりすることがあり、その理解不足に苦しむ例もあります。
インサイドセールスはアメリカで発祥し、日本には2000年前後に持ち込まれていましたが、急速に広まったのは2020年です。
コロナ禍をきっかけにリモートとDX(デジタルトランスフォーメーション)の波が急速に広がると、インサイドセールスを導入する企業が急増します。
こうした背景から、比較的新しいインサイドセールスについてのノウハウが追いついていない企業があるのが現状です。
インサイドセールスを中途半端に取り入れた企業では、確実に成果が出る仕組みを構築できていないため、最前線にいる社員に皺寄せがきた結果「つらい、きつい」となるのです。
対面せずに顧客から信頼を勝ち取るのは、決して容易ではありません。
多くの場合、担当者が電話口にさえ出てくれなかったり、メールが一方通行で終わってしまったりすることもあるでしょう。
コンタクトが取れたとしても、その反応は冷ややかで、とりたてて成果を得られずに後味の悪い思いをして終わるケースもあります。
こうしたことが続くと、終わりが見えず、やりがいも感じられないため、あまりのつらさで担当者が心身ともに疲弊してしまうリスクがあるのです。
対面営業に比べると、インサイドセールスはリード育成が長期に渡ることもあるため、社員一人が担当する案件が多くなりやすく、負担が増す可能性があるでしょう。
例えば、対面営業なら1日数件が限度です。訪問先が遠隔地なら1件にとどまることも珍しくありません。
ところがインサイドセールスの場合は、対応可能な件数が増えます。実際に導入した企業を見ると、その数が2〜3倍に増えたケースもありました。
対応が毎日のように続くとなると、負担は相当なものといえるでしょう。
「つらい」「きつい」といわれるインサイドセールスにも、やりがいを生む方法はあります。
具体的には、以下の4つです。
とくにインサイドセールスのリーダーは、これらの手法をうまく取り入れ、部下たちに高いモチベーションで成果をあげてもらえるように誘導する必要があるでしょう。
インサイドセールスで犯しやすい失敗の一つに、他営業部や他部門との連携がうまくいかないというものがあります。
とくにインサイドセールスのフェーズから、直接訪問でさらに切り込むフィールドセールスにシフトする際に連携ミスが起こりやすいです。
すると顧客から、「聞いていたことと違う!」「こちらはそんなこと言っていない」などと厳しくクレームをいわれることにもなりかねません。
こうしたことを回避するために、インサイドセールス担当者は、
といったことを徹底する必要があるでしょう。
共有を正確かつ効率的におこなうには、インサイドセールス用ツールの導入がおすすめです。
といったツールを活用することにより、顧客データや商談履歴、リードナーチャリング(顧客育成)の進捗状況などを可視化のうえ共有できます。
こうすることで、属人化しやすい営業手法や秘匿・独占されやすい営業プロセスやデータを標準化できるため、営業力と組織力強化に寄与するでしょう。
現場の担当者も、導入したいツールがあれば積極的に上司に提言することをおすすめします。
インサイドセールスは比較的新しい手法のため、大半の企業は手探りで始めることになるでしょう。
すると、成功例のみならず、さまざまな失敗例や想定外のアクシデント、課題が浮き彫りになります。
その内容やプロセス、うまくいった際のノウハウを担当者全員で共有し、蓄積することが不可欠です。
そしてリーダーは、担当者任せにしないことも重要です。
例えば、営業支援ツールには、AIを活用した商談の成約確度をスコアリングする機能をもつものもあります。
しかし、蓄積した商談数が少なかったり、外部要因の影響があったりすると高スコアでも成約に結びつかないケースもあるのです。
担当者がツールに頼りすぎて判断を誤る可能性もあるので、リーダーはツールの特性を理解したうえで、経験則にもとづき適切にアドバイスする必要があるでしょう。
とくにリーダーは、無理のない目標値の設定を意識することが大切です。
インサイドセールスは一つ間違えると非常につらく、きつい業務です。
厳しすぎる目標を強いると、社内ムードや人間関係の悪化、さらに離職を誘発する要因になりかねません。
メンバーの実力や特性をよく考慮し、適切な目標設定に努めましょう。
インサイドセールスを導入し始めの段階では、目標を低めに設定し、スロースタートを心掛けてみてください。
成功体験が増えてインサイドセールスに対するポジティブなイメージが根付きやすくなるでしょう。
それでも目標が達成できない場合は、KPIやターゲットの見直しも必要です。
メール開封率や荷電数のKPIが達成しているものの、商談化のKPIが未達なら、そもそもターゲットが適切でなかったり、メールや電話の内容が不十分であったりする可能性を検討しましょう。
続いて、インサイドセールスに向いているのはどのようなタイプなのか、について具体的に解説しましょう。
インサイドセールスに求められるものは、以下の通りです。
リードとの関係をゼロからホットリードまで構築していくのは、容易とはいえません。
電話やメールなど顔が見えない状態でもコミュニケーション能力の高い人が、インサイドセールスに向いているのです。
インサイドセールスは、リードから冷ややかな対応をされ、あっさりと門前払いされることも少なくありません。
しかしそこで落ち込むのではなく、次に向けて戦略を練り、ポジティブに気持ちを切り替えていける人が、インサイドセールスにはうってつけなのです。
インサイドセールスは、担当する案件数が多くなりがちなので、1件ごとの対応を効率化しなくてはいけません。
顧客データを整理したり、リードとのやり取りや関係性を専用ツールに入力したりといった営業活動以外の事務タスクをスピーディにこなせる能力も強く求められるでしょう。
最後にインサイドセールスの魅力についてまとめます。
必ずしも「つらい」「きつい」だけの仕事ではないので、よく理解してください。
インサイドセールスの仕事は、勤務先によってある程度、型にはまっています。
商談中にAIがアドバイスしてくれるようなオンライン商談ツールも出てきました。
マニュアルや専用ツールの使い方をマスターすれば、営業未経験でも十分に通用する可能性があるでしょう。
少子高齢化の影響や業界ならではの慢性的な人手不足によって、近年、インサイドセールスへの注目度が増しています。
転職サービス「doda」の調査では、2019年から2022年までの約3年間でインサイドセールスに代表される非対面型営業への求人が、約9.6倍にもなっています。
従来の営業であれば、顧客への訪問から、商品説明、見積、納品やクロージングに至るまで、一貫して責任をもつ必要があります。
しかしインサイドセールスは、顧客にアプローチしたら、本格的な交渉はフィールドセールスにバトンタッチできます。
必ずしも全責任を負う必要はなく、しかし顧客とのファーストコンタクトやリードナーチャリングという大事な役割があるので、企業内でもますます重要視されていく仕事といえるでしょう。
新たなスタイルによる営業の担い手として、インサイドセールスの需要は今後ますます高まっていくと期待されます。
そのため、転職することによって今より年収アップを狙うのも夢ではないでしょう。
現に、転職サービス「doda」の調査では、インサイドセールスの求人は650万円あたりが最も多く、高いものは1,000万円前後にもなります。
加えて、インサイドセールスから「インサイドセールスマネージャー」や「カスタマーサクセス」「フィールドセールス」といった道へのステップアップも可能で、その場合はさらに年収アップが期待できます。
インサイドセールスは、リードから冷たい態度をとられたり、社内でも厳しく責任を追求されたりして、きつい、つらいと感じることがあるかもしれません。
しかし、リーダーが率先して現場を把握し、社内の連携をはかったり、適切なツールを導入したり、ノウハウの共有や蓄積をはかることで、難題を解決することは十分に可能です。
また、インサイドセールスは新たな営業スタイルとして今後ますますニーズが高まると考えられます。
本記事でご自分に適性があると感じた方は、本格的にステップアップ転職を目指してみてはいかがでしょうか。
画像出典元:Pixabay
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