インサイドセールスとは?具体的なやり方と成功させる方法を解説

インサイドセールスとは?具体的なやり方と成功させる方法を解説

記事更新日: 2020/10/08

執筆: 編集部

日本では「足を使って稼ぐ」タイプの営業スタイルが主流でしたが、コロナの影響もあり、今や「対面・外勤型の従来型営業」から「非対面・内勤型のインサイドセールス」にスタイルが変化しつつあります。

インサイドセールスでは、メールや電話(Web会議)などを駆使して見込み顧客へ定期的にアプローチすることで、見込み顧客の成約率を高めたり、関係維持を担う役割があります。事実、インサイドセールスの導入によって営業の効率がアップしたり、売上増にも繋がったという事例は数多くあります。

本記事では少ない人数でも効率的に成果をあげることができるとされるインサイドセールスが圧倒的に効果を出す仕組みや導入のメリット・デメリット、業種の向き不向きをご紹介します。

インサイドセールスとは?

インサイドセールスとは、マーケティング〜営業の一連の流れの内、リードの対応に重きを置いた内勤型営業のことです。

マーケティングで獲得した数多くの見込み客(リード)の情報を整理、成約の可能性が高いリードは営業へ流し、成約への熱量が低いリードについては関係を維持しつつ、メールや電話など内勤で完結する手法を用いながら定期的にアプローチを行いながら自社サービスへの興味・導入の熱意が高まるように育成する役割を担っています。

従来型の営業では、営業担当がリードの選定から商談、受注までを一気通貫で担っていました。
しかし、この場合、数多くいるリードに総当たりで商談のアプローチをかけることになります。営業担当は導入意欲の低いリードに力を割かれ、他の業務にも忙殺され、結果的に受注までの効率が下がってしまうという課題を抱えていました。

インサイドセールスでは、従来の営業プロセスから「リードの選定・育成、商談設定」などの業務を切り出し、成約見込みの高いリードのみを営業に回すことができるので、営業効率や受注率の改善に繋げることが可能になります

効率よく営業を行うことができるインサイドセールスですが、直接営業の文化根強い日本では相性が悪いようにも感じます。

なぜインサイドセールスは、これほどまでに普及しはじめたのでしょうか?

急速に普及が進んでいる理由

もともとインサイドセールスはアメリカで生まれた手法で、顧客を直接訪ねて回る営業方法では広大な地域をカバーすることが困難なため、リードに遠隔で営業を行うインサイドセールスが発達しました。

事前に受注に繋がりやすいリードがわかっている状態で営業(フィールドセールス*)を行うので、闇雲に移動時間と移動費をかける必要がなく効率的に営業できることが、国土の広い国では普及の要因となりました。

*フィールドセールス:客先を訪問する外勤型営業のこと。インサイドセールス (内勤型営業)に対になる言葉。

日本では、「人手不足を背景に効率よく営業できるインサイドセールスを導入せざるを得なかった」という面に加えて

  • コロナの影響による直接営業ができなくなったこと
  • 外出自粛に伴うオンライン商談や関連クラウドサービス(Web会議など)の普及
  • 営業がオンラインで完結することに対する顧客側の抵抗感が薄まったこと

これらが後押しとなり、インサイドセールスの版図が広がる結果となりました。

インサイドセールスの立ち位置

インサイドセールスの立ち位置はマーケティングと営業(フィールドセールス)の間にあります。

営業フローの中で、内容はそれぞれ重なる部分も多いですが、概ね以下のように区分されます。

  • マーケティング=潜在顧客の中からリードを獲得する役割
  • インサイドセールス=見込み顧客の受注確率が高まるよう育成、受注確率の高い顧客を選別しフィールドセールスに渡す役割
  • フィールドセールス=商談〜受注

上記のようにインサイドセールスはマーケティングとフィールドセールスをつなぐ役割があると言えます。

インサイドセールスの具体的な業務内容は?

リードナーチャリング(見込み客の育成)やリードクオリフィケーション(見込み客の絞り込み)はインサイドセールスの肝となる業務です。

インサイドセールスで用いられる施作としては以下のようなものが挙げられます。

リードナーチャリング

メルマガ、電話、セミナーなどコンテンツや情報を定期的に提供することで、自社サービスへの興味関心・理解を得る。

リードクオリフィケーション

メルマガや電話などで反応があったリードとコミュニケーションをとることで、リードの温度感を探る。その上で対応の優先順位を決めるなど、営業に回すリードの選別を行う。

上記の作業は人力で行うには手間がかかってしまうものもあるため(特にリードクオリフィケーション)、マーケティングオートメーションツールを導入することでリード管理はさらに容易になります。

インサイドセールスがもたらす6つのメリット

インサイドセールスがもたらすメリットを6つに分けて紹介します。

1. 営業の効率化

インサイドセールスのメリットとしては、やはり第一に営業の効率化があります。

見込みの濃淡が不明なまま闇雲にフィールドセールスに回るような時間のかかるやり方に対して、インサイドセールスは短時間に多くのリードに営業をかけることが可能です。

そしてそれぞれの成約確度を見極め、資料送付、インサイドセールスの継続、フィールドセールスへの切り替えといった分類を行い対応することで、成約率を上げていくことができます。

リードの多さに対して人員が少なく、思うようにコミュニケーションをとれない局面でも、インサイドセールスを効率的に行うことで成約達成を実現できます。

確度の高い見込み客にはフィールドセールスをかける一方、確度の低い見込み客には必要な情報を提供することで、最小限の対応でリードの方から成約へと動いてくれるような仕組み作りも可能です。

特にマーケティングオートメーションには、確度の低い見込み客には自動で資料やメールを送付する機能やリードの振り分け機能を持つものもあり、省力化を助けてくれます。

2. 人材の有効活用

インサイドセールスでは人材の有効活用にも力を発揮します。

インサイドセールスとフィールドセールスの最大の違いは「顧客と現実で顔をあわせるかどうか」にあります。

新人がフィールドセールスに帯同してもらい商談の場に学ぼうとする場合、距離や時間的な成約によって一日数件に同席するのが限界でしょう。

しかし、社内から効率的に営業回数をこなせるインサイドセールスなら、人材育成の効率はぐっと向上します。インサイドセールスの業務効率を工夫することで、十数件〜多くて数十件、リードにアプローチすることも可能です。

また、場所を選ばないインサイドセールスなら、女性やシニアなど長い時間社内に居ることが難しい人も自宅から営業を行うこともできます

業務に携わる人を限定しない、という特徴もあり、働き方改革の文脈でも注目を受けています。

3. 数値化、改善施策の実施、評価などが容易

多くの見込み客をさばき、顧客管理を可能とするインサイドセールスでは、業績評価の指標の設定やその定点観測、改善施作の実施などがフィールドセールスに比べ、容易です。

顧客情報の管理もある程度の流れが定まっているため、精度も属人的な営業と比較して高いものとなります。

情報も常に管理されているため、行った施策の成果を評価するのにかかる時間も比較的短時間で済みます。

4. 知識の共有化が進む

インサイドセールスの業務は定型化しやすい、という特徴があるため、顧客管理の質を一定レベルにすることが容易です。

情報や手法が均一であるため、個々の顧客に関しての情報やノウハウを組織全体で共有しやすくなります。

その顧客担当の営業でないと商談がスムーズにいかないといった属人的な営業から脱し、組織全体の営業力を高めつつ一定水準以上の顧客対応することができる体制をつくっていくことも可能です。

5.確度の高いリードの創出

効率化に関する項でも見てきたように、インサイドセールスは見込み客の確度を判断しやすい手法です。

加えて、昨今はマーケティングオートメーションが発達し、見込み客の各種情報から確度を自動的に算出して並べ、それぞれにどういった対応を行うべきかというところまで指示してくれるツールもあり、活用されています。

成約見込みの高い順番に効率的に営業を行うことができる上、リードの確度によって柔軟に対応を変えられるため将来的な受注を創出することも可能になります。

6.成約率の安定化

安定的な成約率を維持するにも、インサイドセールスは向いています。

これまでも見てきたように、インサイドセールスは属人的な内容が少ない上に、様々な評価数値を出しやすく、その精度も比較的高い手法です。

外部要因の影響を受けづらいため、成約率の予測も立てやすく、改善施作の実施や評価といった面でも運用しやすい手法であることも、すでに見てきた通りです。

インサイドセールスのデメリット

インサイドセールス独自の仕組みが必要

インサイドセールスでは、「営業の分業」と「(営業の業務のうち特に)顧客の育成・管理」というポイントに焦点を当てています。

業務を細分化・分業するため、細分化に際してこれまでの営業とは異なるノウハウが必要になるだけではなく、インサイドセールスと、直接顧客とやりとりを行うフィールドセールスの間での連携や情報共有が非常に重要になってきます。

情報共有がうまくいかないことでインサイドセールスの導入に失敗する事例は数多くあるため、「情報共有の仕組みを形作る」という点については徹底的に行う必要があります。

「リードの数が増えてきた」「情報が煩雑になってきた」など、人力での情報整理が追いつかなくなってきた場合は、マーケティングオートメーション(MA)やCRM(顧客管理システム)、SFA(営業支援システム)のシステム導入も検討する必要があります。

顧客の信頼感を得るには工夫が必要

インサイドセールスは基本的に顧客と顔を合わせることなく業務を進めていきます。

営業先がインサイドセールスに抵抗感がある場合や、インサイドセールスの業務内容が定型業務になってしまうと、信頼感の獲得は難しいものとなってしまいます。

しかし、最近ではリモート営業がかなり普及してきていることや、インサイドセールスのノウハウも徐々に蓄積されはじめていることを鑑みると、必ずしも克服できないデメリットではないと言えます。

インサイドセールス が向いている業種、向いていない業種

向いている業種

  • サブスクリプション型サービスなどを提供していて、1リードあたりの単価が低い業種
  • 説明が容易なサービスを提供している業種

総じて情報の伝達が容易な業種が、インサイドセールスが向いていると言えます。これはインサイドセールスが、基本的に文字や音声などの伝達手段に頼る傾向が強く、一度に伝えられる情報量に限度があるためです。

向いていない業種

  • 1リードあたりの単価が高い業種
  • サービス詳細が複雑でインサイドセールスではコミュニケーションコストがかかる業種

一度あたりの情報伝達量に制限があるインサイドセールスでは、上記のような業種には不向きと言えます。

ただ、現在ではWeb会議やオンライン商談といったツールも一般的になっているため、必ずしもインサイドセールスを導入できないとは言い切れない状態になっています。

インサイドセールスで使うなら、このツール!一覧紹介

インサイドセールスをサポートするツールが「インサイドセールスツール」です。

インサイドセールスツールは機能が多方面に渡りますが、今回は下記の5ツールをピックアップしました。

  • 新規顧客の発掘と“お得意様”へつなげる活動をサポートする「MA(Marketing Automation)」
  • 見込み客を購買意欲を高める「メール配信システム」
  • 営業活動の成果や進捗、課題の発見と解決に「SFA(Sales Force Automation)」
  • 担当者との商談には必須ツール「オンライン商談ツール」
  • 過去の人脈をトータルで管理し、商談につなげるための「法人向け名刺管理」

それぞれのツールの活用場面について解説しています。

 MAツール

インサイドセールスでは見込み顧客の情報の蓄積と利用が必要不可欠な作業になります。

商談化前の段階、見込み顧客の管理・育成に力を発揮するのが、マーケティングオートメーション(MA)ツールです。

MAツールができること

MAの主な機能は以下の通りです。

  • リードの獲得:自社HPの作成・メルマガ配信・SNS利用による新規顧客の獲得
  • リードの育成:自社への関心を高めてもらうためにメール配信や商品案内を実施
  • リードの分類:過去の行動履歴から顧客に点数をつけ、確度の高い顧客を営業へ紹介
  • 過去の施作の分析:配信コンテンツの中身や配信タイミングを分析し、ブラシュアップ

BANT情報*や見込み客の興味関心のレベルなどを把握することで、熱量の高い顧客の情報を営業にスムーズに共有することができます。

*BANT情報とは
Budget(予算)、Authority(決済権)、Needs(ニーズ)、Timeframe(導入時期)の頭文字をとった略語で、法人営業では必須とされる質問項目です。
フィールドセールスにリードを渡す際には、この情報も併せて共有する必要があります。

見込み客の管理・育成に力を発揮する反面、商談情報の蓄積という点は弱いので、別途SFAツールの導入を検討したほうがいいでしょう

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SFAツール

今回ご紹介する「SFA」は、「Sales Force Automation(営業活動自動化)」の略で、営業支援システムなどと呼ばれる場合もあります。

インサイドセールスでは顧客情報の可視化と共有が極めて重要であることは再三お伝えしてきましたが、その情報の可視化に役立つツールがSFAツールです。

先述のMAツールとカバーしている範囲は重なる部分もありますが、SFAツールでは「顧客への営業活動自体をデータベース化し、営業活動自体のレベルアップを強化したい」場合に用いると力を発揮してくれるツールとなっています。

営業活動を支援する作業としては、以下のものがSFAの管理できる業務となっています。

  • 営業活動の記録と報告
  • 案件ごとの進捗状況を把握
  • 予算と実績を比較して、目標達成率と達成状況を算出

このような一連の作業は、これまで各営業担当の裁量に委ねられてきた部分ですが、SFAツールではこうした営業プロセス全体をシームレスにつなぎ、営業活動と業務を可視化することで、全ての営業担当のサポートを行います

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メール配信システム

インサイドセールスの業務として、メール配信は重要な業務の1つです。

熱量の低いリードを育成する際の情報提供に用いられることはもちろん、カスタマーサクセス的な業務として顧客のフォローにも活用できます。

メール配信システムの主な機能は以下の3つが挙げられます。

  • 一斉送信機能
  • 分析機能
  • HTMLメール作成機能

代表的な機能はメルマガやお知らせメール等の一斉送信機能。メール配信システムであれば、リストに登録されたアドレス宛に一斉にメールを送ることができます。

他にも開封率やクリック率などを分析してくれる機能や、見栄えの良いHTMLメールを作成することができる機能が搭載されていることが一般的です。

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オンライン商談ツール(Web会議システム)

リモートの営業では必須のツールであるオンライン商談ツール(Web会議システム)ですが、フィールドセールスだけではなくインサイドセールスにも有用なツールであることは間違いありません。

有料無料問わず数多くのツールがありますが、画質・音質をはじめ様々な機能を利用できる有料のツールが基本的にはおすすめです。

有料のオンライン商談ツールで使える機能一覧

  • 資料の共有
  • 自動録画機能
  • 自動議事録機能
  • 分析機能

ツールを導入すると実際の商談を映像で確認でき、営業状況を可視化することができるようになります。そのため、実際に部下がどのような営業を行っているかを確認することも可能になります。

先ほどのSFAツールと併せて、営業部隊のサポートと実力底上げのために導入したいツールと言えます。

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法人向け名刺管理

名刺管理はインサイドセールスよりもマーケティング寄りの施作に近いと言えます。

しかし、社内に蓄積された顧客情報をフルで活用しないことは大きな機会損失にも繋がる可能性があること、顧客情報の共有が進むことで業務効率が上がることを加味すると名刺管理も営業施作の前段階として非常に重要です。

名刺管理ツールを導入することで、名刺のデータ化・管理だけでは以下のような機能も利用できる場合があります。

  • CRM(顧客管理システム)機能
  • MAやSFA、CRMなどの外部ツールとの連携機能
  • 個人情報の保護

ツールによっては、名刺の情報とニュースサイトの情報が紐づけられており、常に取引先の最新情報を手に入れることができるようになる、といったメリットもあります。

 

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インサイドセールスの3つのポイント

最後に、様々な効果が期待できるインサイドセールスですが、実際の運用ではおさえておくべきポイントがあります。

1. マーケティングオートメーションツールの有効な利用

マーケティングオートメーションツールには様々な処理を自動化し連動してくれるものがそろっており、営業の効率化、迅速化を助けてくれます。

インサイドセールス同様、導入即効果を発揮してくれるものではなく、中長期的なきちんとした運用が必要となります。

マーケティングオートメーションによる自動化は、あくまで使う側のシナリオ設定に沿って行われるものですから、しっかりとしたシナリオを定めていることが重要です。

2. 時間や工数短縮のための分業化

インサイドセールスを「フィールドセールスから単に訪問の手間を省いただけ」と捉えて取り組むと、効率化はできません。

インサイドセールスで成果を出すには、営業の流れを仕組み化することが必要です。

そのためには営業活動を細分化して専門分野に分業化することも必要になってきます。営業フロー全体と各段階(育成、抽出、商談化など)での課題点がそれぞれ浮き彫りになるように業務を事前に分けておく必要もあり、それにはそれぞれの段階の十分な連携が必須です。

3. 一定期間での点検を恒常的に行う

営業の仕組み化を進めると同時に、その点検を常に怠らないことが大切です。

事前にKPIなど目標を設定し、1ヶ月や半期といった一定期間ごとに振り返りを行い、課題を洗い出し、改善のための施作を検討することが必要です。

一度仕組み化したものを、点検なしにずっと運用しても残念ながら改善や効率化に繋がりません。

きちんとした運用で、評価や修正がしやすいというインサイドセールスの強みを十分に生かしましょう。

まとめ

人手不足や人材育成の問題などの課題に対して有効な手法と言われているインサイドセールスは、日本で今後ますます注目を浴び、取り組む企業はさらに増えていくでしょう。

効率化を考える上で検討を避けて通れない手法といえます。

導入するという決断にしろ導入しないという決断にしろ、インサイドセールスについてきちんとした理解をしたうえで、マーケティングオートメーションのツールや各種サービスなど導入する際の手立ても併せて理解しておく必要があるでしょう。

起業ログでは、見込み客情報の提供を行うことで、インサイドセールスのサポートをしています。
詳細はこちらよりご覧ください。

 

画像出典元:janeb13、pixabay

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