富裕層の定義|総資産や職業・存在数の多い地域、資産家との違い

富裕層の定義|総資産や職業・存在数の多い地域、資産家との違い

記事更新日: 2022/10/04

執筆: 高浪健司

富裕層と聞けば、「お金持ちなんだろう」と想像することはできるでしょう。

しかしながら、どの程度のお金があれば富裕層と呼ばれるのか、その基準がわからないという人も少なくありません。

富裕層に関して、公的な定義はないものの、一般的に定義とされている基準は存在します

この記事では、富裕層について、その定義や存在数の割合、職業、資産家との違いなどを詳しく解説していきます。

富裕層の定義とは

富裕層といえば「お金持ち」というイメージがとても強いですが、ではどのくらいお金を持っていれば、富裕層と呼ばれるのでしょうか。

まず、富裕層に関して、国が定めた明確な定義はありません

そこで、富裕層の定義として、多く用いられているのが「株式会社野村総合研究所」の調査データです。

野村総合研究所では、富裕層の定義を次のようにしています。

超富裕層 純金融資産保有額が、5億円以上の世帯
富裕層 純金融資産保有額が、1億円以上5億円未満の世帯
準富裕層 純金融資産保有額が、5,000万円以上1億円未満の世帯

参照元:野村総合研究所「日本の富裕層は133万世帯、純金融資産総額は333兆円と推計

【純金融資産とは】
金融資産(預貯金・株式・債券・投資信託・生命保険・年金保険など)から、負債を差し引いたもの

 

日本における富裕層世帯の割合

富裕層の定義がそれぞれ分かったところで、次に日本国内における富裕層世帯の割合を見てみましょう。

野村総合研究所がおこなった、2019年における資産調査の推計結果による、富裕層の世帯数と割合は、以下のとおりです。

超富裕層 87,000世帯で全体の約0.1% / 純金融資産保有総額97兆円
富裕層 1,240,000世帯で全体の約2.4% / 純金融資産保有総額236兆円
準富裕層 3,418,000世帯で全体の約6.3% / 純金融資産保有総額255兆円

※日本の総世帯数は約5,000万世帯として計算

上記のように、約135万世帯が富裕層と超富裕層で、その純金融資産総額は約333兆円であると推計されています。

いずれの階層も増加傾向にあり、とくにアベノミクスが始まった翌年の2013年以降からは、その割合も一貫して増え続けている状況です。

資産家や高所得者との違い

富裕層以外にも「資産家」や「高所得者」といった似たような言葉があります。

いずれも「お金持ち」というワードの括りとしては同じですが、資産の内容などによって、それぞれ呼び方に違いがあるのです。

ここでは、「資産家」と「高所得者」の特徴などを解説していきます。

資産家とは

富裕層と同様に、資産家を示す明確な基準や定義はありません。

資産家は、金融資産や実物資産を問わず、自己資産を多く保有している人、あるいはその一族のことを指します。

保有する金融資産の目安は1億円以上で、実物資産では「不動産・自動車・貴金属」を保有しているケースが多いです。

資産家は、不動産経営をメインとしている人もいれば、先祖代々からの土地を引き継ぎ、普段は会社員として働いている人もいます。

いずれせよ、資産家は資産を増やすためにお金を使うため、お金にシビアな倹約家タイプがとても多いです。

高所得者とは

高所得者とは、労働によって得ている収入や所得が多い人のことをいいます。

高所得者に関して明確な定義はありませんが、年収にして850万円以上得ている人は、高所得者として該当するでしょう。

なお高所得者は、富裕層や資産家などのように資産は一切関係なく、あくまで年収額が目安です。

そのため、たとえ支出が多くて手元に資産が残っていないとしても、年収が850万円以上ある時点で高所得者となります。

【富裕層・資産家・高所得者の違い】

富裕層 純金融資産保有額が1億円以上ある人
資産家 金融資産・実物資産を問わず、自己資産を多く保有している人(資産では1億円以上)
高所得者 労働による収入や所得が多く、年収850万円以上ある人

 

富裕層が多い地域はどこ?

前述のとおり、日本における富裕層数は、全国で約135万世帯です。

日本の総世帯は、約5,000万世帯とされているので、40世帯のうち1世帯は富裕層、もしくは超富裕層であることがわかります。

では、富裕層が多く存在している地域は、どこなのでしょうか。

以下は、総務省「2019年全国会計構造調査」に基づき作成した、都道府県別で見た平均家計資産総額の上位10地域までを示した表です。

順位 都道府県 平均家計資産総額
1 東京 47,010,000円
2 神奈川 37,877,000円
3 愛知 34,898,000円
4 埼玉 32,202,000円
5 奈良 32,042,000円
6 京都 30,139,000円
7 千葉 29,896,000円
8 兵庫 29,760,000円
9 静岡 29,330,000円
10 大阪 26,884,000円

参照元:総務省「2019年全国会計構造調査

平均家計資産総額を都道府県別で見てみると、保有資産がもっとも多いのは東京です。

次いで神奈川県、愛知県、埼玉県と続き、もっとも少ないのは北海道(1431.6万円)となっています。

こうした調査結果から、日本の富裕層は三大都市圏に集中しているといえるでしょう。

なお東京23区のなかでも、「港区・千代田区・中央区・目黒区・渋谷区・大田区」などの地域は、とくに富裕層が多いと推定されます。

三大都市圏以外の地方にも富裕層は存在していますが、首都圏に比べるとボリュームが少なくなるのが現状です。

富裕層が多い国はどこ?

日本において、富裕層がもっとも多く存在している地域は東京です。

では、世界的に見ると、富裕層が多く存在するのは、どの国なのでしょうか。

仏のコンサルティングファーム「キャップジェミニ」の調査によると、富裕層は全世界で約2,000万人いるとしています。

このうち、富裕層がもっとも多い国は北米(約750万人)で、ここ数年、全世界でトップに立っている状況です。

ちなみに、日本は北米に続き、全世界で2番目に富裕層が多い国とされています。

日本の平均年収は、およそ400万円前後とされているので、実感できるという人はそう多くないでしょう。

富裕層に多い職業

前述のとおり、世界から見ても、日本は富裕層が多く存在している国です。

富裕層が多く存在する日本では、いったいどのような職業が多いのでしょうか。

富裕層の職業については、以下3つの職種が圧倒的に多いです。

  1. 企業のオーナー
  2. 医者
  3. 地主

 それぞれ解説していきます。

1. 企業のオーナー

企業のオーナーは、富裕層のなかでもっとも多い職業で、日本における富裕層のうち過半数を占めています。

フォーブスジャパンが発表している「日本長者番付2022」でも、トップ10入りしているのは、いずれも企業オーナーです。

なお「日本長者番付2022」における、1位から3位は次のようになっています。

順位 名前 保有資産総額
1 柳井 正(ファーストリテイリング会長兼社長) 3兆500億円
2 滝崎 武光(キーエンス創業者) 2兆7920億円
3 孫 正義(ソフトバンクグループ創業者) 2兆7270億円

参照元:Forbes「日本長者番付 2022

2. 医者(開業医・医療法人経営)

企業オーナーの次に富裕層が多い職業は、医者です。

医者といっても勤務医ではなく、あくまで開業医が多くなるでしょう。

2021年に実施された、厚生労働省の「医療経済実態調査」によると、勤務医の平均年収は約1,500万円、開業医の平均年収は約2,800万円となっています。

つまり、開業医は勤務医よりも約1.8倍の年収を得ていることになるのです。

開業医は全国で約8万人弱いるとされているので、開業医の富裕層も多いと推測できます。

3. 地主(不動産オーナー)

富裕層として、地主も一定数は存在しています。

この場合、先代から引き継いだ土地を所有しているというケースがほとんどです。

しかしながら、ただ更地の土地を保有しているだけでは、何の収入にもなりません。

富裕層が地主の場合、自身が保有する土地を他人に貸す「賃貸経営」をおこない、不労所得を得ているケースが大半です。

いずれせよ、地主は所有する土地をどう活かすかで、収入が大きく変わります。

そのため、たとえ複数の土地を所有していても、実際には一般のサラリーマンと変わらないという地主が多いのも現状です。

富裕層になるためにできることは?

いつかは「富裕層の仲間に入りたい」「少しでも近づきたい」そのように考える人も少なくないでしょう。

富裕層を目指すには、これからどのようなことをすべきかを紹介します。

1. 資産運用で資産を増やす

富裕層とは、1億円以上の純金融資産を保有している人のこと。

つまり、富裕層になるには、今よりも「資産を大きく増やす」ということが大前提になります。

資産を大きく増やすには、「貯蓄」だけではなく「増やすための資産運用」を積極的に行うことが重要になります。

貯蓄によりある程度お金が貯まれば、その資金を株式や債券・FXなどの金融商品や不動産に投資することができるでしょう。

ただし、投資は資産を大きく増やす手段として有効ですが、資産を減らすリスクも伴います。

そのため、投資に関する知識を身につけ、慎重な投資判断のもとにおこないましょう。

一攫千金のような、無謀な投資は絶対に避けるべきです。

2. 起業して自らビジネスをはじめる

起業するというのも、選択肢の1つとして有効です。

一般のサラリーマンが普通に働いたとしても、富裕層の仲間入りをするのは難しいでしょう。

なぜなら、サラリーマンが一生をかけて稼ぐ生涯年収は、約3億円程度と言われているからです。

たとえ毎月30万円貯金したとしても、1億円貯まるには27年と10ヵ月かかり、とても現実的とはいえません。

一方、起業することによって、大きな資産を得る可能性が生まれます。

前述のとおり、富裕層がもっとも多いのも起業家です。

近年では、会社設立における要件も大きく緩和されているなど、より起業しやすい環境が整っているといえます。

もちろん、起業して富裕層入りすることは、決して簡単ではありませんが、サラリーマンとして働くより可能性は高いでしょう。

以下のページでは、起業に関するヒントを分かりやすく解説しているので、あわせてご参照ください。

 

まとめ

富裕層は、純金融資産保有額によって「準富裕層」「富裕層」「超富裕層」の3種に分けられます

日本は、総世帯数(約5,000万世帯)のうち約135万世帯が富裕層となり、北米に続き、世界でも2番目に富裕層の多い国とされています。

富裕層という枠組みに入るのは、決して容易なことではありませんが、目指すことは十分に可能です。

この先、富裕層を目指すのであれば、早い段階で資産形成をおこない、「お金を増やす」ことに時間や労力、そしてコストを積極的に費やしましょう。

画像出典元:O-DAN

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