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内定者をフォローするかしないかで、内定率に大きな差が生まれる可能性があることをご存知ですか?
内定者はなぜ入社を決めるのか、内定者が求める内定者フォローとは。本記事では、効果的な内定者フォローの事例や注意点をご紹介します。
今すぐ自社の内定者フォローに対策を講じ、内定者の辞退を防ぎましょう!
このページの目次
コストと時間をかけて獲得した内定者の辞退は、企業にとって大きな損失です。
内定の辞退を防ぐためには、内定者フォローに力を入れなくてはなりません。
内定者フォローとは、内定者に対して、入社までの期間に行うコミュニケーションやサポート活動のことをさします。
内容は、面談や懇親会、オフィス見学など、企業によってさまざまで、内定から入社までのプロセスをスムーズに進めるために行われます。
近年では、オンラインでの情報提供や、SNSを活用したコミュニケーションなど、ユニークな手法が取り入れられています。
内定者フォローの目的は複数ありますが、大きくは以下の3つです。
近年、早期に内定を出す企業が増え、内定者との関係は長期化する傾向にあります。
また、現在の採用市場は、売り手市場だといわれており、求職者の選択肢が増え、企業への入社意欲が変化しやすくなっています。
さらに、コロナ禍の影響によるオンライン面接の普及などにより、内定辞退に対する抵抗感が薄れ、内定辞退は増加傾向にあります。
このような状況下では、企業は内定者フォローを通じて内定者との関係を深め、自社の魅力を再確認してもらう機会をつくり、自社に入社したいという気持ちを強く持ってもらわなくてはなりません。
内定者フォローは、入社後のオンボーディングへの布石となります。
近年、オンボーディングは、内定者にいち早く企業になじんでもらい、早い段階から戦力になってもらう仕組みとして注目が集まっています。
オンボーディングをうまく機能させるためには、入社前から、内定者のモチベーションとパフォーマンスを向上できるよう取り組むことが大切です。
内定者フォローを充実させることで、入社後も長く活躍してくれる人材へと育成することが可能になります。
入社後にギャップを感じてしまい、内定者が早期に離職してしまうのを防ぐことも、内定者フォローの重要な目的の一つです。
労働政策研究・研修機構(JILPT)の調査によると、新卒者の1年以内に離職した主な理由には、「労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった 」「人間関係がよくなかった」「仕事が自分に合わない」などが挙げられています。
内定者フォローでは、このような仕事と人間関係のミスマッチを減らすために、内定者に入社後の仕事内容や職場環境についての情報を伝え、前もって自社で働くイメージをつかんでもらいます。
2025年3月に卒業予定の大学4年生を対象とした株式会社キャリタス「キャリタス就活 学生モニター2025」の調査によると、内定を得た企業に就職するかどうかを決めるために必要だと思うフォローは、以下の通りです。
1位「社員との交流機会」
2位「他の内定者との交流機会」
3位「人事担当者との面談」
4位「社内や施設などの見学」
5位「電話やメールなどでの定期的な連絡」
調査の結果からは、実際に働く社員とのコミュニケーションを通じて、仕事内容や社風、働き方などを確認し、内定した企業で働くイメージを具体化したいと考える内定者が多いことがうかがえます。
また、「意思決定にフォローは必要ない」との回答は 1 割に満たず、多くの内定者がより手厚いフォローを求めていることがわかります。
内定者フォローの実例をいくつか紹介します。
実施のポイントや内定者のメリットも合わせて紹介しますので、参考にしてみてください。
内定者懇親会では、内定者どうしの交流を深め、入社前から仲間意識を育てることを目的に行います。
形式は自由ですが、食事会やゲーム大会、スポーツ大会など、内定者が参加しやすい形式を選びましょう。
内定者の多くは、入社後にうまくやっていけるだろうかと、不安を抱えています。
懇親会には先輩社員を招き、質問の時間を設けると、内定者は企業の文化や雰囲気を肌で感じられると同時に、入社に対する不安や悩みも解消できます。
社員との面談は、内定者が抱えている疑問や不安を解消し、企業への理解を深めます。
質問しやすい雰囲気作りを心がけ、内定者一人ひとりとじっくり話す時間を確保しましょう。
面談の内容は記録し、今後のフォローに活かすことが大切です。
内定者は、個別で質問できるため、将来のキャリアパスについてなど、細かい疑問も解消できます。
内定者SNSは、SNSサービスを活用して内定者と企業・内定者どうしのコミュニケーションを深めます。
内定者SNSには掲示板・ダイレクトメッセージ・アンケート機能などがあり、ビジネスマナーや業務に必要な知識を学べるeラーニング講座が受けられるものもあります。
内定者はいつでもどこでも情報交換や気軽に質問ができ、入社前からコミュニティに属している感覚を得られます。
内定者研修は、入社前のスキルアップや企業文化への理解を深めます。
「ビジネスマナーやビジネススキルを身につける」「グループワークを取り入れて協調性を養う」「企業理念やビジョンを伝える」など、目的に応じてコンテンツを決めましょう。
内定者は、研修に参加することで、入社後の業務にスムーズに適応できるようになるほか、企業への貢献意欲を高められます。
内定者に働くイメージを持ってもらいたい場合は、オフィス見学を行いましょう。
それぞれの部署を案内し、仕事内容を説明する際には、内定者が質問しやすい雰囲気をつくることが大切です。
職場の雰囲気が分かり、不安が解消されれば、内定者のモチベーションの向上につながります。
近年では、オンライン化が進み、バーチャルオフィスツアーとして、職場の動画を公開する取り組みも見受けられ、特に、実際の訪問が難しい遠方の内定者にとっては、有効な手段です。
グループワークは、内定者同士の交流の機会となるほか、社会人としての自覚も促します。
事業や業務に関連する議題にすれば、知識を身につけられるだけでなく、仕事についての不安も減らせます。
グループワークでは、メンバーと協力して議題に取り組むことで、内定者の協調性や主体性の向上が期待できます。
グループワークをスムーズに進行できるようにファシリテーターを配置し、終了後には内定者にフィードバックを行うなど、より深い学びと成長の機会を提供しましょう。
内定者に社内のイベントに参加してもらい、社員との親睦を深めることもおすすめです。
クリスマス会や忘年会、新年会など、内定者が積極的に参加できるようなイベントを企画しましょう。
イベントでは、企業文化を体験でき、より多くの社員とつながるきっかけにもなります。
ただし、社員だけで盛り上がらず、内定者が企業の一員として溶け込めるように配慮しましょう。
社内報を定期的に送付し、継続的な情報提供を行いましょう。
社内報と合わせて、読んでほしいポイントやおすすめの記事を伝える一文を添えると、内定者に関心をもって社内報を読んでもらえるようになります。
また、社内報に若手の先輩社員が登場するコーナーなど、内定者向けのコンテンツを充実させるのもよいでしょう。
内定者は、企業トップのメッセージや最新情報をキャッチアップし、企業への理解を深めることができ、入社への期待感を高められます。
他社の事例を参考に、貴社の企業文化や採用目標に合わせて、より効果的な内定者フォローを構築してみてはいかがでしょうか。
日清食品株式会社は、内定者に採用LPサイトの制作を担わせるというユニークな取り組みを行っています。
従来、企業はパンフレットや説明会などを通じて、一方的に自社の魅力を伝えることが一般的でした。
しかし、日清食品は、学生へのより効果的な訴求を目指し、内定者に企業の魅力を発信してもらうという新しいアプローチを採用したのです。
内定者を企業の一員として積極的に関わらせることで、入社前から企業へのエンゲージメントを高められます。
参考:日清食品株式会社 |ブランディング支援実績|株式会社揚羽(AGEHA Inc.)
株式会社常陽銀行では、内定者フォローに演劇を取り入れた研修プログラムを取り入れています。
演劇というユニークな体験は、単なる情報伝達にとどまらず、内定者に深い学びと感動を与えることができる有効な手段です。
演劇では、チームワークやコミュニケーション能力、問題解決能力など、多岐にわたる能力を育成できます。
また、内定者と研修担当者との間で共通の体験を持つことで、入行後も良好な関係を築くきっかけとなります。
参考:演劇を通してコミュニケーションの壁を突破!唯一無二の楽しさを実感 | バヅクリ
株式会社ヒトカラメディアの内定者合宿は、単なるオリエンテーションや研修にとどまらず、自然豊かな環境の中で、内定者と社員が共に過ごし、深いつながりを築くことを目的としたユニークなプログラムです。
ワークショップやグループワーク、懇親会など、さまざまなアクティビティを組み合わせることで、内定者を飽きさせないプログラムを構成できます。
また、アクティビティを通して、内定者に企業理念やビジョンを自然に伝えることができる点も魅力です。
参考:【24新卒内定式】1泊2日の内定式!?濃密な2日間をお届け! | 株式会社ヒトカラメディア
効果的な内定者フォローを行うためには、以下の3点に注意することが大切です。
内定者との良好な関係を築き、入社に対する期待感を高めるためにも、以下の3点に注意する必要があります。
内定者とのコミュニケーションは、入社までの期間を通して継続的に行うことが重要です。
月1回程度を目安に、メールや電話、オンラインツールなどで連絡を取り合いましょう。
内定者一人ひとりの興味関心に合わせた情報を提供することで、より深い関係を築くことができます。
一方的な情報提供だけでなく、内定者の質問に丁寧に答えたり、意見交換の場を設けたりすることも大切です。
学業も大切な時期であることを理解し、両立を支援する姿勢を示すと、内定者の企業への満足度も向上します。
学生のスケジュールが合わない場合に備え、複数の日程を設定するなど、参加の機会を増やしましょう。
また、対面形式だけでなく、オンラインイベントも併用し、遠方在住の学生や、時間の制約がある学生の参加を促しましょう。
内定者フォローに参加する社員は、企業の顔となるため、慎重に選定する必要があります。
エンゲージメントが高く、内定者に自社の魅力を伝えられる社員が理想です。
また、年齢や性別、部署など、多様なバックグラウンドを持つ社員を参加させると、内定者に幅広い視点で企業の魅力を伝えられます。
内定者フォローに参加する社員に対しては、前もって研修を実施し、役割や注意点などを共有しましょう。
内定者フォローは、これからの採用現場ではさらに重要な業務となります。
少子化が今後も進めば、売り手市場はますます活性化していくからです。そんな中で優秀な人材は、どこの企業でもほしいもの。
人材獲得の競争に負けてしまえば、人材不足に陥るだけに留まらず、その状況が悪化してしまうことも考えられます。
適切なフォローで、内定者の辞退や早期退職の防止を図りましょう。
画像出典元:Pixabay
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