TOP > 組織 > 人事制度 > 人事評価の不満は退職リスク大!要因と対処法を解説
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人事評価制度を導入している企業は多いですが、昨今の働き方改革、リモートワークの導入に伴い、改めて人事評価制度を見直そうという企業も多いのではないでしょうか。
人事評価制度は、職務・部署などによって目標の定量化が難しく、難易度も異なるため、社員の不満が溜まる傾向が高いと言われています。
この記事では、人事評価制度の不満によって優秀な社員が退職する前に、その要因を知り正しく対処する方法を、統計データや事例、おすすめの人事評価システムと共に徹底解説していきます!
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このページの目次
人事評価制度とは、社員の業務実績、期待されている能力などを、社内で定めた指標に基づいて評価するルールのことをいいます。
人事評価の指標は、成果・プロセスに基づく「業績評価」、社員のスキル・能力に基づく「能力評価」、仕事に対する姿勢に基づく「情意評価」を元に決定されます。
人事評価の手法には、
などがあります。
2021年にパーソル総合研究所が行った「人事評価制度と目標管理の実態調査」によると、全体の38.3%と約4割の従業員が人事評価制度へ不満を感じていることが判りました。
画像出典元:パーソル総合研究所公式HP「人事評価制度と目標管理の実態調査」
また、不満は、評価結果よりも、評価のプロセスに対するものの方が多い結果になりました。
人事評価制度に対する不満要因の1つ目は、その評価基準です。
営業職などとは違う数値化しにくい業務を評価しなければならない場合、評価基準・目標の設定が難しく、基準そのものが評価者次第で曖昧だと受け止められ不満につながる傾向にあります。
実際に、パーソル総合研究所の先ほどの調査でも、「目標管理制度への不満 上位15項目」を見ると6割を超えているのが、数値化できない部分への不満です。
画像出典元:パーソル総合研究所公式HP「目標管理制度への不満 上位15項目」
2018年にアデコ株式会社が行った『「人事評価制度」に関する意識調査』によれば、45.2%が「評価者の価値観や業務経験によって評価にばらつきが出て不公平だと感じる」と答えています。
また、パーソル総合研究所の調査結果によれば、人事評価制度あるものの、中間面談や期末のフィードバックといったプロセスを制度通りに行っている評価者は3割前後との結果があります。
画像出典元:パーソル総合研究所公式HP「人事評価制度と目標管理の実態調査」
評価者の潜在的な価値観や、自社の人事評価制度に対する認識によって、客観性のない評価をされた上、中間面談やフィードバックなどで社員と向き合う時間も充分でなければ、当然ながら不満が膨らみます。
企業風土によって重視される点と、評価対象者が評価してほしい点に生じるズレも不満要因の1つになります。
例えば、同調性を好む企業風土であれば、評価対象者に自主性や突出したスキルがあっても、協調性のなさの方にフォーカスがいきます。
逆に、独創性や自主性を重んじている企業風土であれば、コツコツと丁寧に同じ仕事をする社員より、改善提案や新規事業の考案などに積極的な社員を評価するでしょう。
企業の経営方針も社会や経済の変化に伴い変化していくため、それに合わせて人事評価基準も適宜変更していく必要があります。
具体的に見直すためには、以下のような点を確認していきましょう。
また、人事評価基準は、社員の理解と認知が必要不可欠ですので、そもそもの制度の目的や変更した基準点などについて、丁寧に説明をしていく必要があります。
社内に人事評価制度に対する前向きな認知度が広がることが重要なポイントです。
不満要因に挙げられていた、評価者についての不満は、評価者が正当な評価をしている、決められた評価プロセスを踏んでいるという信頼関係があれば多いに改善できるでしょう。
その為に具体的には、以下のようなことを実行しましょう。
社員数が多く働き方が多様な企業、雇用形態が複数ある企業などにおすすめなのが、人事評価システムです。
人事評価システムは、人事評価に必要な業務を自動化できるシステムで、評価シートの作成、目標・スキル管理、フィードバック、人事評価の一元管理、データ分析など様々な機能が搭載されています。
実際に編集部に寄せられた人事評価システムへの口コミの中にも、システム導入で人事評価の問題点を改善できた例が多数ありました。
郵送
51人〜100人
導入理由:パート社員の増員による公平な人事評価の管理のため
大人数のパート社員の人事評価に関しての管理が一元化・簡素化されました。これまではExcelベースで管理していたのですが、数十人規模となると目標、進捗、評価状況を管理するのに手間がかかっていました。HRBrainを導入してからは管理が一元化されて人事部全体に同じフォーマットを共有できるので業務効率が大幅にアップしました。
マスコミ/広告/デザイン
11人〜30人
導入理由:上司との相性で評価が決まるという評価制度を改善するため
職種や年数など、様々な立場の人に対してそれぞれの項目ごとにしっかりと評価基準が明文化されており、評価結果を受けて本人が納得できるようになった。全員一律に評価され、目標は本人も関わって設定できることから職場環境の改善になった。
2019年に株式会社あしたのチームが300人に実施した「転職者」に関するアンケート結果を見ると、転職者の転職理由の81.7%は人事評価制度への不満でした。
画像出典元:「あしたの人事 Online」公式HP
システムを導入したからと言って、全ての不満要因がなくなる訳ではありませんが、業務効率を上げることで、評価者が社員との面談にさく時間が増えたり、評価に対する透明性や満足度を上げることが、退職者を減らす一助になることは間違いありません。
各ツール特徴は様々ありますので、詳しい情報は、次の章でご紹介します。
また、先に人事評価システムの詳細を確認されたい方は、以下の無料の資料からご覧ください。
One人事[タレントマネジメント]は組織内に分散しがちな人材情報をクラウド上で一元管理。
従業員の経歴やスキルを正確に把握することができ、経営層や人事担当者におすすめのクラウド型人材情報管理システムです。
データベースや評価シートの設計も簡単におこなえるシンプルな使いやすさが魅力。
人材管理や人材育成、人事評価などのタレントマネージメント機能だけでなく、労務や勤怠、給与などの人事業務をまとめて管理することができます。
MBO |
コンピテンシー | OKR |
360度評価 | 1on1 |
◯ | ◯ | ◯ | 〇 | 〇 |
評価フォームのカスタマイズ:可
登録後、最短1営業日で全ての機能を試すことが出来るので、導入前に30日間無料のトライアルを受けてみるといいでしょう。
オプションで目的・課題に合わせてプランもカスタマイズすることが出来ます。
One人事[タレントマネジメント]の料金プランは非公開となっています。
詳細は問い合わせでご確認ください。
One人事[タレントマネジメント]の導入後は、経験業務や取得資格、研修履歴がひと目で確認できるため、自ずとキャリアを強く意識することができる仕組みになりました。オンラインでの自己申告や意識調査を実施するなど、社内業務の省力化にもつながっています。
(メーカー関連:従業員4,000人以上)
One人事[タレントマネジメント]は時間とコストをかけずに運用できるので、人事制度運用のさらなる流れもできました。研修受講や資格取得を通じた自身のレベルアップが見えることで社員のモチベーションが上がったと思っております。
(インフラ関連:従業員900人以下)
画像出典元:「HRBrain」公式HP
人事評価から人材データ活用・タレントマネジメントまで、人材に関わる一連の業務を効率化できるシステムです。
人事評価だけでなく、総合的に業務改善したい企業に向いています。
シンプルなUIで誰にでも使いやすく、人事のスペシャリストの専任サポートが無料で利用できる点も魅力です。
目標管理システムをはじめて導入する企業や、エクセル管理からの移行を検討している会社などに特におすすめです。
MBO(目標管理) | コンピテンシー | OKR | 360度評価 | 1on1 |
〇 | ◯ | 〇 | ◯ | 〇 |
導入している企業の方に取材すると、多くの方が「圧倒的な使いやすさ」を挙げてくれました。
どこに何を記載したら良いかが分かりやすいので、導入後も最低限のレクチャーで済みそうです。
初期費用 | 月額費用 | 無料お試し |
要問合せ | 要問合せ | 7日間 |
IT業
1001人以上
入力項目が多くて面倒
感触としては、入力項目が多くて面倒だと感じました。几帳面な人は細かく入力してくれますが、そうでない人は極端でばらつきが大きいです。性格がもろに出てくるので、ある意味見える化できましたが、そもそもその程度であれば体感的にもわかっていることです。導入しなくてもいいのでは?となってその後導入はしていません。
IT/インターネット/通信
101人〜250人
人事査定に必要な情報を一元管理できる
あしたのクラウド™️は中小企業やベンチャー企業を中心に圧倒的な支持を得る人事評価システムです。大手企業での導入事例も多く、3,000社を超える企業に活用されています。
その豊富な実績から得たノウハウをシステムに反映しているので、人事評価そのものの精度を格段に高められます。
最適な評価方法に悩んでいる企業におすすめです。
MBO(目標管理) | コンピテンシー | OKR | 360度評価 | 1on1 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
評価項目が多くてもどこに記入すれば良いかが一目瞭然。しかも、AIが内容をチェックしてくれるので、従業員が記入した内容を上司がチェックする時間を大幅に短縮できます。
たくさんの部下をもつ上司から、感謝の声が多数あがっています。
初期費用 | 月額費用 | 無料お試し |
300,000円~ | 60,000円~ | 無料デモあり |
IT業
11人〜30人
評価は客観的な方が良い
評価基準の一つである、各社員のコメント(業務内容)等を入力する機能があるが、AIを導入して、添削を行っている。その部分でAIが学習不足なのかなかなか文章が合格点にならない。その部分が非常に使いづらいと考えている。
郵送
51人〜100人
明確な数値化により評価に具体性を持たせられる
評価者モニタリング機能が便利です。その人のもつ資格や経験などを踏まえた能力を社内・全国で偏差値化し評価に具体性を持たせる事ができました。業界問わず、人事に関わる人に是非使っていただきたいです。なぜその人がその評価に値するのかを明確に数値化できるし、育成をするという面でも活用ができる素晴らしいツールです。
人材の評価メソッドを搭載しているのはもちろん、目標管理やスキル管理から人材データ分析・異動シミュレーション・従業員アンケート・組織診断・研修・適性検査・採用管理まで、あらゆることに対応してくれるシステムです。
料金が高いので小規模な企業には向いていません。従業員が数百人以上の企業におすすめです。
MBO(目標管理) | コンピテンシー | OKR | 360度評価 | 1on1 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
誰をどこに異動させようか…。
行き詰まりがちな人事異動ですが、気軽にシミュレーションできるため、かなり便利だと感じました。
初期費用 | 月額費用 | 無料お試し |
要問合せ | 180,000円~ | あり |
サービス/外食/レジャー
251人〜500人
用途が限定的でもったいない
他に活用出来ていない機能は結局使い方が分からないままでいる。たとえば、アンケートを行うか、ビジョン設定として1年間の目標を設定するくらいにしか使っていない。本部しか使用方法を理解していないのはもったいない。
金融/保険
1001人以上
従業員が多い企業におすすめ
従業員が多く従業員一人一人の想いなど把握出来ない会社におすすめ。従業員の顔、想い、目標などを一目で確認することが出来る。ペーパーベースではないため、コストの削減を考えている会社にも良い。
画像出典元:「サイレコ」公式HP
従業員管理から人事評価、給与明細のデータ管理・帳票作成まで、人事業務を効率化できるシステムです。
評価精度を高めることよりも、評価に関わる業務の効率化を優先する企業に向いています。
ワークフロー機能が充実していて、社内申請の電子化・人事情報更新の自動化・評価運用の効率化・面談や研修などの履歴管理が叶います。
クラウド型給与計算システム、給与奉行クラウドと連携できる点も大きなメリットです。
MBO(目標管理) | コンピテンシー | OKR | 360度評価 | 1on1 |
〇 | 〇 | 〇 |
組織図を作るのがとても簡単。
各部署に所属している従業員も把握しやすく、組織活性化につながる施策をうちやすくなると実感しました。
初期費用 | 月額費用 | 無料お試し |
400,000円~ | 18,000円~ | あり |
その他、システムメンテナンス費用が月額1,000円かかります。
IT
251人〜500人
社員の最新情報を随時確認できる
組織体制に変更が生じた場合に、大幅な修正が必要になったことです。部署を細分化するなどの組織体制の変更を行ったあとに、組織図を書き換えようとしたのですが、組織名の変更や図の修正が思うようにできず、結局一から作り直すことになったので不便でした。
サービス
51人〜100人
作業が効率化でき、人員配置もスムーズになった
社員1人1人の経験値や持つ資格、希望などを一覧化して確認できるし、過去の組織図のアーカイブなども確認できるのがとても便利です。必要な時に必要な人員配置案を瞬時に出すことができるようになりました。
昨今の働き方改革の影響で人事評価制度にも影響が出ているかと思われますが、人事評価は一人ひとりの社員と向き合う良い機会でもあります。
不満要因をできるだけ解消して、前向きに人事評価がとらえられるような企業風土を作っていきたいものです。
画像出典元:Pexels、Pixabay、イラストAC
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