パワハラや同僚を攻撃する、無断欠勤や遅刻・理由もなく早退する…このような問題行動をする従業員に困ってはいませんか?
その社員、もしかしたら「モンスター社員」かもしれません。
「モンスター社員」とは、一般常識や会社の規則から外れた行動を繰り返す従業員のことを呼びます。
モンスター社員を放っておくと同僚の士気を下げる他、対処方法を誤ると訴訟問題に発展し、企業がダメージを受けることも。
そこで本記事では、モンスター社員の種類や特徴、正しい対処方法などを解説します。
モンスター社員に正しく対応することによって、職場トラブルが解決し企業活動も円滑に進められるでしょう。
多くの機能を備えた人事評価システムに頼るのも手です。
このページの目次
俗に言う「モンスター社員」は、明確に定義があるわけではありません。
主に、「社会常識が通じない」「職場の輪を乱すような行動を繰り返す」「企業に損害を与えたり、業務に支障をきたす行為を繰り返す」…など、度重なる問題行動をする社員のことを総称して「モンスター社員」と呼びます。
具体的な行動例として下記が挙げられます。
明確な定義はないと前述しましたが、「あれ?もしかして?」と、思わせるような特徴はあります。
詳しく見ていきましよう。
社会常識や企業の規則が全く通用せず、どんな説明しても聞く耳を持ちません。
あくまでも持論を展開し、自己中心的な欲求をぶつけてきて、認めてもらうまで主張を繰り返します。
おかしな主張をしているにも関わらず、本人にはその自覚がまったくないのも特徴です。
常に自己中心的で、周りのことは考えずに人を振り回します。
上述したように、モンスター社員は本人に自覚がなく、自分が正しいと信じこんでいます。そのため、自分の意見が通らなかった場合には、主張を通すために、相手に攻撃します。
・特定の相手に嫌がらせをしたり、嫌な態度を取り続ける
・ネットに会社の悪口や、個人の誹謗中傷を書き込む
・あからさまに不機嫌な態度をとり、職場全体の雰囲気を悪くする
面接の時からわかっていれば…と、見抜けなかった事を後悔したくもなりますが、モンスター社員が生まれる原因は様々です。
本来持っている本人の性格が突如顔を出す場合も、職場環境が原因でモンスター化していく場合もあるからです。
性格が原因の場合、下記のような例が挙げられます。
このように、本人の性格が原因でモンスター社員となった場合には、様々な問題行動が起こります。
職場環境が問題で、モンスター社員が生まれてしまう場合もあります。
自分の能力が十分発揮できない、正当な評価を受けることができていないと社員が感じた場合に、強いストレスとなりモンスター化してしまうのです。
面談やオープンな評価制度など、モンスター社員を生み出さない環境を整えることが必要です。
モンスター社員は、性格やタイプによって大まかに分類でき、理解することでモンスター社員かどうかを見分けることができます。
モンスター社員の行動例や職場に与える影響をタイプ別に記述しているので、怪しいと感じたときに、これらの特徴を参考にしてみてくださいね。
大企業では2020年6月1日から、パワハラ防止法が施行されました。しかし、まだまだパワハラをするモンスター社員が多いのが現状です。
パワハラタイプのモンスター社員がいる場合、職場全体の士気を下げるだけでなく、新人や部下を退職に追い込む場合もあります。
被害者に訴えられた場合には、パワハラが横行している会社として、企業イメージを大きく損なうことにも繋がるので、早急な対処が必要です。
自信過剰タイプのモンスター社員は、同僚の意見を聞かずに仕事やプロジェクトを進めます。それゆえにうまくいかずに、失敗してしまう場合も。そんな時は「自分が失敗するはずはない」と他者に責任転嫁します。
また、横柄な態度で他者を見下し、職場の雰囲気を悪化させることもあります。
メンタルが不安定で、気分が落ち込むと単純なミスを頻発したり、無断欠勤や遅刻・早退を繰り返したりする傾向があります。
感情の起伏が激しく、ネガティブな発言で周囲を疲弊させ、被害妄想により職場全体をまきこみ、トラブルメーカーにもなりがちです。
業務命令に従わない、欠勤や遅刻・早退を繰り返す、残業時間稼ぎ、ひどいときには着服や横領など、会社の規律である就業規則を無視します。
度重なる問題行動に、職場の士気も低下します。
ここまでで、モンスター社員は様々なタイプがいると解説しましたが、企業へ与えるリスクはどれも大きいものです。
では、モンスター社員がいることで、どのようなリスクがあるのでしょうか?
モンスター社員がいることで起こりやすいのが、職場環境の悪化です。どのタイプも周囲を巻き込み、士気を下げ、生産性の低下を招きます。
また、職場の雰囲気の悪化や、自分勝手にプロジェクトを進める、無断欠勤や遅刻・早退等、同僚にとってはどれをとっても迷惑この上ないでしょう。
職場環境が悪化すると、新しいモンスター社員を生み出すことに繋がるほか、嫌気が差した優秀な従業員が退職・転職してしまう場合もあります。
モンスター社員は、自分の主張が正しいと思いこんでいます。そのため、対処方法によっては「不当な扱いを受けた」と訴訟問題となることも。
訴訟となれば、弁護士等の裁判に係る費用はもちろん、裁判に負けた場合はモンスター社員への支払い、何よりも企業自体の信用問題にも発展します。
企業イメージが悪化し、組織の基盤を揺るがすことにも繋がります。
ここからは、身近にいそうなモンスター社員の具体的な事例をピックアップしてご紹介します。
Aさんは管理職として中途入社し、即戦力を期待されていた人物です。しかし、入社すると「昼休みを返上して働け」「休日出勤して、業務を行え」など、部下であるBさんへのパワハラ発言が多く、被害を受けたBさんから上司に相談がありました。
上司がAさんにそのことを尋ねるも「Bさんは就業時間中に会社の悪口ばかり話して、仕事をしていない」と嘘をつき、Bさんを陥れます。
上司はAさんを信じ、後にAさんが別社員に対しセクハラしているという話を聞きましたが、口頭のみの軽い注意で終わりました。
Aさんの言動に耐えかねたBさんは退職することになり、Aさんが部署内の仕事をすることになりましたが、体調不良を理由によく休むようになり、結局退職します。
実はAさんは仕事が全く出来ず、そのために退職したというのが事実だったということが後に明らかになりました。
Aさんは、あるプロジェクトのリーダーでしたが、その進みは予想よりもだいぶ遅れています。そんな中「家庭の事情」で休暇を取得した上で、その後Aさんの希望により退職することに。
しかし、その後同僚Bさんからの証言により調査をすると、業務時間内に会社や上司の悪口を話したり、会社のPCで転職活動したりするなどの問題行動が明らかとなりました。
プロジェクトの遅滞は、全てAさんの自己中心的な問題行動によるものだったのです。
その上退職理由について「家庭の事情」と話していましたが、本人はなんとライバル会社に転職していました。
モンスター社員がいることで、様々な悪影響を及ぼします。しかし、対処を誤ると、更に企業はダメージを負いかねません。
そのため、正しい対処法が重要となります。
まずは面談をして、コミュニケーションをとるところからはじめましょう。
社員との円滑な人間関係を作るほか、問題行動を早めに注意・指導することで、モンスター社員となるのを防げるかもしれません。
指導後は少し時間を置き、問題行動が続く場合には注意・指導を継続しましょう。
などの行動をとると、問題行動を助長させたり、悪化させたりしてしまう場合もあるので、ここも気をつけるべきポイントです。
まずは口頭での注意指導からはじめ、度重なる注意でも改善しない場合は、メールや書面で証拠を残すようにしましょう。訴訟となった場合に役立てることができます。
就業規則に具体的な問題行動内容が書かれていない場合には、新たに設けて場合によっては厳しい処分をすることも明記しましょう。
また、「がんばっているのに、正当に評価されていない」と思われるような評価方法をしていると、新たなモンスター社員予備軍にも繋がります。
最近では人事評価システムを導入し、多角的に社員を評価するような取り組みを行う企業も多く、こういったシステムをうまく利用して、誰もが納得できる評価基準を作ることがポイントです。
人事評価システムの詳しい比較などは、以下の無料資料からご確認頂けますのでご活用ください。
どうしても問題行動が続く場合や、問題行動の内容・程度によっては、モンスター社員の解雇など目に具体的な処罰を視野に入れる場合もあるでしょう。
モンスター社員は納得がいかず、訴訟を起こすかもしれません。
そのため、正当な理由で処分したと正々堂々と言えるよう、就業規則の整備や、書面などで証拠を残しておくことが重要となります。
ただし、「解雇だ!」と感情的になると、モンスター社員にパワハラとして訴訟するきっかけを与えることにも繋がるので、十分注意して下さい。
人事評価ではモンスター社員も、真面目な社員も正当に評価する必要があります。
特に、職場環境が原因でモンスター社員になってしまったなんて事があれば、当人も企業も負わなくていい傷を負うことになります。
きちんと仕事をこなしているか可視化したり、本人の性格を把握したりなど、モンスター社員を見抜き弱点を抑えるために、多くの機能を備えた人事評価システムがあります。
ここからは、おすすめの人事評価システムをご紹介します。
画像出典元:「HRBrain」公式HP
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そのため、モンスター社員それぞれに合わせた対応や、モンスター社員を作り出さないための職場環境や評価基準も大切です。
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画像出典元:pixabay
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