会社設立時の本店所在地の決め方 | メリット・デメリットを徹底比較

会社設立時の本店所在地の決め方 | メリット・デメリットを徹底比較

記事更新日: 2019/02/27

執筆: 古村ゆあみ

会社設立時、本店所在地をどこにするかを必ず決める必要があります。定款の作成、そして登記に必要だからです。

自宅やレンタルオフィスを本店所在地にする人が多い一方で、最近はバーチャルオフィスなど、便利なシステムが整備されてきています。

ここでは、会社設立時の本店所在地の決め方を、それぞれの候補のメリットとデメリットを踏まえ、解説していきます。

会社設立時の本店所在地の候補は?

本店所在地の候補としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 自宅
  • レンタルオフィス
  • 賃貸オフィス
  • バーチャルオフィス

それでは、それぞれの候補のメリットとデメリットをみていきましょう。

自宅を所在地にするメリット・デメリット

家賃節約ができる

作業スペースを必要としない職種や、リモート作業がメインで行われる仕事であれば、オフィスを構えなくても良い業種も増えています。特に、ウェブ関係の仕事であれば、自宅で作業ができるため、オフィスは必要ないというケースも少なくありません。

そのような場合であれば、自宅を所在地にする選択ができます。

自宅を所在地として登記する最大のメリットはなんといっても、レンタルオフィスや賃貸で事務所を借りる分の家賃が削減できることです。

また、仕事を行う上で必要な経費として、通信料や電気代を計上できる点もメリットだといえます。

自宅が知られるリスク

メリットが存在する一方でデメリットも挙げられます。所在地として登録しているため、住所を知られてしまう恐れが発生することです。

会社の登記事項は、しかるべき手続きを踏めば、誰でも閲覧することができます。つまり、誰でもあなたの住所にアクセスすることができるようになってしまうのです。

会社の事業を進めるうえで、いつあなたに対して敵意や恨みを抱く人間が現れるかわかりません。そういったとき、自宅を所在地として登記していることは大きなリスクになりえます。

レンタルオフィスを所在地にするメリット・デメリット

設備が整っている

シェアオフィスとも呼ばれる形態です。

レンタルオフィスは、フロア内にいくつかのオフィスが入り、格安で借りることが出来る仕組みになっています。

コピー機や会議室、電話、インターネット設備などがすでに設置されているため、自分でいちから揃えなくても良い分、経費を削減できるのが利点です。

また、賃貸オフィスに比べて初期に必要な費用を抑えられるので、設立して間もない会社や、新たに事業を拡大しようと考えている人が準備期間に使用するのに向いています。

様々な職種や業界の人が借りているため、ほかの企業とのコミュニケーションが取れる点もメリットとして挙げられます。

従業員の増加に対応しづらい

賃貸オフィスに比べると、手狭なオフィスが多くなってしまうため、従業員の増加に対応しづらいのはデメリットです。

従業員が増加した場合、オフィスを変える必要があり、それに伴い所在地変更の手続きをとる必要があります。

設備についても常に会議室が空いている保証もなく、他の企業が使用している場合は使えなかったり、使用をするためにお金がかかってしまう場所もあります。

賃貸オフィスを所在地として登記するメリット・デメリット

事業の拡大がしやすい

拡大しやすく、また作業スペースの確保がしやすい点がメリットです。

現在でも多くの企業が利用している賃貸オフィスですが、会社として信頼されやすいこともメリットとして挙げられます。

会社設立段階に借りるのが困難

会社設立段階から賃貸オフィスを所在地とするのは、現実的に困難です。まだ法人口座もない段階で、賃貸オフィスを借りるのは難しいからです。

もし借りることができても、必要な設備については自分たちで用意しなくてはなりません。

レンタルオフィスとは異なり、インターネット回線・電話・コピー機などといった日常的に必要となる設備の準備から始めることになります。

バーチャルオフィスを所在地にするメリット・デメリット

コストを最小限に抑えられる

近年出てきたサービスとしてバーチャルオフィスというものがあります。これはその名の通り、仮想のオフィスです。

バーチャルオフィスを借りた場合、実際に使えるスペースはないですが、月額数千円と、最小限のコストで所在地として登記する場所を得ることができます

サービス内容は事業者によって多少異なるものの、郵便物の受け取りや転送、電話番号やファックス番号の利用、会議室の利用などができます。

自宅を作業場としているものの、自宅の住所を登記したくない場合、バーチャルオフィスの利用がおすすめです。

会議室も兼ね備えているところもあるので打ち合わせが必要であれば、お互いがそこに赴き会議を行うことも可能です。    

信頼されにくいリスクがある

デメリットとしては、法人として認められなくなってしまうケースも存在します。特に銀行口座を法人として開設したいと考えている人は、口座開設が困難になってしまう可能性 を考慮する必要があります。

もちろん事務所を賃貸で借りたからといって、法人口座を必ず開設できるわけではありません。法人として信頼される会社であれば開設できます。

バーチャルオフィスでの法人口座開設が難しくなる理由としては、会社が実態を伴ったものではない可能性があるからです。それを銀行側も回避するために慎重になっています。

とはいえ、最近ではネットバンクなどでは、最小限の審査で法人口座開設が可能です。断られない法人口座開設の方法は以下の記事で解説していますので、参考にしてください。


またバーチャルオフィスのメリット・デメリットについては以下の記事で詳しく解説しています。

 

本店所在地登記の注意点

定款と登記で記載事項が違う

定款には集合住宅名や部屋番号までの記載をしなくても問題ありません。一方で、法務局での登記は詳細に所在地を記載する必要があります。

この違いは会社の引越しをしたときに影響します。市内の引越しの場合、定款変更は不要ですが、登記の変更申請は必要になるのです。

登記できるレンタルオフィスか

レンタルオフィスによっては、所在地として登記できるレンタルオフィスなのか否かを確認しておきましょう。場合によってはNGになっているレンタルオフィスも存在するからです。

まとめ:本店所在地はどこにすべきか

基本的には、会社設立時の本店所在地は自宅がおすすめです。なんといってもコストが全くかからないからです。

今後、事業拡大により会社の知名度が高まる、あるいは事業によって不利益を被る人がいる可能性があるなど、自宅の住所を世間にさらすことが不安であれば、バーチャルオフィスにしましょう。

すでに社員がいるなど、一緒に作業するスペースが必要なのであれば、レンタルオフィスを利用すべきです。

賃貸オフィスは会社設立時の所在地としては、あまり現実的ではありません。

画像出典元:pixabay

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