一般的にはあまりアウトソーシングのイメージがない総務業務ですが、業務の切り分けをおこなうことで代行を依頼することは可能です。
特に総務業務をアウトソーシングをする場合は、自社で行う業務と代行してもらう業務をしっかりわけることが大切になってきます。
本記事では、アウトソーシングできる業務の例を挙げるとともに、代行のメリット・デメリット、代行業者を選ぶポイントについてご紹介します。
このページの目次
総務の仕事は多岐に渡ります。まずは総務のどのような業務がアウトソーシングに適しているのかを紹介します。
一般的にアウトソーシングできる総務の業務には以下のものがあります。
それぞれの業務の内容についてさらに解説を加えていきます。
総務事務・庶務事務の業務には一般的に以下のものが含まれます。
設備やメンテナンス関連の業務がファシリティマネジメントには含まれます。
具体的には以下のものがファシリティマネジメントとして行われます。
メール室業務には以下のものが含まれます。
メール室業務をアウトソーシングすれば、部署や部門単位で行っていた集配業務を集約し一元管理できるようになります。
郵便物の紛失や誤配を減らせるというメリットが生まれます。
受付業務は来客のもてなしや代表電話対応などを行うので企業のイメージと直結した仕事を行います。
具体的には以下のものが含まれます。
企画書や提案書、マニュアルなどをきれいでわかりやすいドキュメントに仕上げる作業などを行うのがナレッジワークサポートです。
BCP(事業継続計画)とは、企業が災害やテロ、疫病の感染などの緊急事態に遭遇した場合に、事業資産の損害を最小限にし、中核事業の継続もしくは早期復旧を可能にするために、平常時に行うべき行動や緊急時の事業継続の方法や手段などを取り決めておくことです。
このBCPを平常時に準備しておくこともアウトソーシングできます。たとえば以下の事柄がその業務には含まれます。
総務業務をアウトソーシングすれば企業はどんなメリットを得られるのかを次に紹介します。
アウトソーシングではその業務のプロが仕事を請け負います。
特定の分野に関する知識や専門的なスキルを持った人がその業務を担当するの業務の品質が向上します。
特定の分野の業務をひとりもしくは少数の人が担当しているようであれば、その人が休職したり退職した場合、その業務が滞ることになります。
人材の補充や教育は代行業者の業務に含まれています。
そのため、アウトソーシングを利用すれば特定の業務の属人化を防ぐことができます。
担当者がいなくなったということで、人を新たに雇う、急いで他の人に引き継ぐ、新人担当者を教育するといった対応も必要なくなることは大きなメリットです。
アウトソーシングを利用すれば、総務の業務を担当してもらうために新たに人を採用する、教育するといった必要がなくなります。そのため採用や教育にかかるコストを削減できます。
また総務担当者を新たに雇うとその分の給与や社会保険料などのコストも発生します。
アウトソーシングにも利用料金が発生しますが、利用形態によってはアウトソーシングの方が人を新規に雇用するよりも安くなります。
中小企業やスタートアップ企業の場合、経営者自らが経理業務に含まれる仕事もこなしているということがあります。
ランニングコストを計算し上手にアウトソーシングを活用すれば、経営者は経理業務の手伝いなどの仕事から解放され、空いた時間や労力をコア事業に振り分けることができます。
総務業務をアウトソーシングすることにはたくさんのメリットがありました。
しかし事前に把握しておくべきデメリットもあります。そのデメリットについて次に取り上げます。
総務や庶務の業務をアウトソーシングすると、その業務の内容ややり方に関するノウハウが社内に蓄積されないというデメリットが生じます。
委託側との契約を突然終了しなければならない場合などは、自社で経理業務を回すのが困難になります。
その場合、新しいアウトソーシング業者を見つける必要がでてきてしまいます。
総務の業務をアウトソーシングすると、顧客情報や従業員情報などを外部に渡すことになります。
必然的に情報漏洩のリスクが高まることにも繋がります。
ですからアウトソーシング業者を選ぶときには、個人情報の保護管理をきちんとしている業者やプライバシーマークを取得している業者を選択することが重要です。
総務アウトソーシング業者を選ぶときにはどんなことに注意すべきかを次に説明します。
業者を選ぶ前に、自社の総務の業務を見直し、どの業務をアウトソーシングできるかを洗い出すことがポイントです。
たとえば以下の点を考慮してアウトソーシングできる業務を洗い出せます。
もし総務のどの業務をアウトソーシングできるのか判断がつかない場合は、ヒアリングや現状調査を行ってくれる業者を探すことができます。
自社がアウトソーシングを利用する目的を見極めることも大切です。たとえば以下のような目的が考えられます。
自社のニーズやアウトソーシングを利用する目的がはっきりしていれば、その需要を満たしてくれる業者を複数選択し、その中からふさわしい業者を選ぶことができます。
次におすすめの総務アウトソーシング業者を6つ紹介します。
オンラインで業務を依頼するアウトソーシングと、業者から人が派遣される常駐型のアウトソーシングの両方のタイプを本記事では紹介します。
自社のニーズやコストなどを考慮して、適切な業者を選ぶことができるでしょう。
オンラインで簡単に総務の仕事を依頼できるのがSUPPORT+iAです。
料金プランも3万円からなのでとてもお手頃です。コストを抑えたいがアウトソーシングを利用したいというスタートアップ企業や中小企業の経営者におすすめです。
オンラインで業務をサポートしてくれるのが「HELP YOU」です。月額費用9万円から利用できる手軽さとコスパの良さが特徴です。
こちらも必要なときに必要なだけ仕事を依頼できるオンラインのアウトソーシングサービスです。
契約は毎月更新なので必要な時間だけを毎月契約することでコスト削減ができるという特徴を持っているのがRadiceが提供している「For Your Bussiness」というサービスです。オンラインで総務の業務を依頼することができます。
オフィス家具の製造・販売で有名なコクヨが提供している常駐型の総務アウトソーシングサービスです。
お問合せが必要です。
クライアント企業のオフィスにスタッフが常駐して定型的な総務業務をサポートし業務改善の提案をしてくれるのがコスモスモアです。
お問合せが必要です。
総務でアウトソーシングできる業務には何が含まれるのか、アウトソーシングすることで発生するメリットとデメリットを紹介しました。
総務の仕事をアウトソーシングすればいいのは大企業だけではありません。
中小企業やスタートアップ企業でも、経営者や従業員がコア事業に集中して、事業を軌道に乗せるためにアウトソーシングを積極的に活用できます。
アウトソーシングサービスにはスタッフが常駐するものと、オンラインで業務を依頼できるサービスがあります。
自社に適したサービスを選べばコスト面の心配をせずに自社の大切な事業や技術に時間と労力を注ぎ込むことができるでしょう。
画像出典元:Pixabay