テレワークや時差出勤などを活用した新しい働き方への対応が進む中、会議や商談などをオンラインで行う機会が格段に増加しています。
そのため、これまで直接顔を合わせて行っていた名刺交換ができなくなり、その過程を省略して会議や商談を進めるようになりつつあります。
しかし、名刺交換を行わないことで、相手の役職などがわからず、コミュニケーションが取りづらいと感じる方もいます。
そのような場合にとても役に立つのが、オンライン名刺交換なのです。
今回は、オンラインでの名刺交換の必要性、メリットとデメリット、注意点について詳しくご紹介いたします。ぜひ参考にしてみてください。
このページの目次
オンラインでの名刺交換とは、これまで当たり前に行っていた紙の名刺による初対面の挨拶を、オンライン上で名刺データを交換して行うことを言います。
新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、政府によるテレワークや時差出勤などの実践を求められる中、企業活動において会議や商談でのオンライン化が進みました。
初対面の場合、従来は最初に名刺交換を済ませてから会議や商談を進めるところ、オンラインで会議や商談を行うようになってからは、名刺交換を行う機会がなくなってしまいました。
しかし、ビジネスを進めていく上で、名刺を交換する必要性を感じる人が多いことから、その代替手段としてオンラインで名刺交換を行うようになっているのです。
挨拶代わりに渡すことの多い名刺ですが、WEB会議やWEB商談において、名刺交換をすることは物理的に無理な話です。
それでも、ビジネスマナーとして名刺交換は必要だと考える人は多いのですが、どのような必要性を感じているのでしょうか。
Zoomなどのオンラインミーティングツールを利用した場合、相手の名前が表示されていなかったり、ツールに登録されている別の名前が表示されたりして、正しく名前を把握することができないケースがあります。
商談の際には、話を進めていく上でも相手の部署や役職を確認する必要があるため、名刺交換がないと不都合が生じてしまいます。
WEB会議やWEB商談の参加者の中にそれまでやり取りをしていなかった人がいると、再度連絡を取ろうとしても連絡が取れず、不便を感じることもあり得るのです。
相手の連絡先を確認するためにも、名刺交換が必要だと主張する人は多いのです。
初対面の人との会話だけでなく、会議や商談においても、緊張をほぐすためにアイスブレイクがあると、話が進むきっかけになります。
誰もが共通する話題として天気の話をするケースも多いですが、名刺もアイスブレイクの一つとして使われることが多いです。
会議や商談を成功させるには、相手との距離感が非常に重要となります。名刺交換をすることで、その距離が一気に縮まったと感じたことがある人は多いはずです。
では、実際に会って名刺交換をする場合と比較して、オンラインで名刺交換することにどのようなメリットがあるのでしょうか。
オンラインの名刺交換の一番のメリットは、紙の名刺よりも多くの情報を相手に伝えることが可能となることです。
一般的な紙の名刺サイズは、91mm×55mmとなっているため、記載できる情報は限られてしまいます。
しかし、オンライン名刺の場合は、部署や役職、名前はもちろん、会社のホームページのURLを掲載しておけばその場で確認することもできるため、より多くの情報を伝えることができるのです。
オンライン名刺を使うと、紙の名刺を印刷する必要がなくなります。
従来のように、紙の名刺を使うとなると印刷コストがかかりますし、カラーの名刺だとさらにコストがアップします。
しかし、オンライン名刺にすると、印刷コストは不要ですし、デザインの凝った名刺にすることも可能です。
オンラインで名刺交換をすると、データで名刺の情報を受け取ることになります。そのため、その情報を自動的にデータ管理することが可能となるのです。
紙の名刺だと、データ管理するにはデータ化するという手間がかかりますし、紙のまま保管するとなると、名刺が増えれば増えるほど整理にも手間がかかってしまいます。
しかし、オンラインで名刺データを受け取れば、データ管理がかなり楽になりますし、保管スペースを気にする必要もありません。
ツールによっては、マーケティングオートメーションツールなど他のツールと連動させて、名刺データをより有効活用することもできるようになります。
メリットが多いオンライン名刺交換ですが、デメリットはあるのでしょうか。ここでは、オンラインで名刺交換するデメリットについて解説します。
オンラインで名刺交換をする場合、使用するツールによってうまくデータが保管できないことがあります。
ツールによってフォーマットが異なるため、互換性がないと適切にデータが読み込めず、思うようにデータ保管できないケースがあるからなのです。
シンプルな形式の名刺であればそのようなリスクは軽減されますが、内容が盛りだくさんの名刺の場合は、読み込んだ後にしっかりと確認する必要が出てくるのです。
オンラインでの名刺交換は、利用するツールの影響を受けます。特に、クラウド型のツールの場合は、大きな影響を受けることになります。
商談中に、利用するツールがメンテナンスを行うことになると、名刺交換ができなくなってしまう可能性があります。
また、ツールを利用する場合は、月額費用、導入費、ライセンス利用料などが必要となります。
営業担当のように、頻繁に名刺交換するのであれば問題ないのですが、名刺交換の機会が少なくなると、月額費用が紙の名刺の印刷コストなどの金額を上回ることもあり得るのです。
名刺管理データの他に、顧客管理のデータベースがある場合、それぞれのデータを別々に持っていたとしても、データが重複するだけになってしまいます。
情報が重複すると、ダイレクトメールを送る場合、同じメールをそれぞれに送信してしまうことがあります。顧客情報の更新が必要な場合、片方のデータが更新されないケースが出てくるのです。
そうならないためにも、名刺管理と顧客管理が連携できるようなツールを導入するか、どちらか一方で管理するなどして、情報管理におけるルール設定をするようにしましょう。
WEB会議やWEB商談において、オンラインでの名刺交換をするには、いくつかの方法があります。
タイムリーに素早く、確実に名刺交換を行うためには、主な交換方法についてしっかりと把握しておくようにしてください。
より簡単な名刺交換方法は、名刺管理ツールを利用して名刺交換機能を使うことです。
名刺管理ツールに備わる交換機能を使用すると、QRコードやリンクを作成します。それを相手に送信することによって、名刺交換ができます。
使用するツールによって、作成されるものが異なります。
名刺交換方法が複数あるツールを選んでおくと、ある方法で交換できなかった場合に、別の方法で交換可能となることもあるのでおすすめです。
多くの名刺管理ツールに備わっているのが、QRコードを作成する機能です。QRコードを交換することで、名刺交換ができるようになります。
うまくQRコードを交換するためには、あらかじめQRコードの画像のピントが合う距離を探しておく、QRコードを表示させた画面を明るくしておくなど、配慮しておくことも大切です。
スマートフォンにQRコードを表示させて、その画面をカメラにかざして相手に読み取ってもらうのも良いですし、WEB会議ツールの画面共有機能を使うのも便利です。
相手に合わせた方法で交換することをおすすめします。
スマートフォンに表示させたQRコードをカメラにかざしてもうまくピントが合わなかったり、QRコードを発行するのに手間取ったりすると、相手を待たせてしまうことになります。
相手を待たせないようにするには、バーチャル背景を利用して、壁紙にQRコードを埋め込んでおくことをおすすめします。
そうすれば、QRコードを発行する手間が省けるため、名刺交換がスムーズにできます。
名刺交換ツールによっては、オンライン名刺やプロフィールのURLを発行が可能なものもあります。
そのツールで発効したURLを、チャットツールなどを使って相手に送信し、相手にリンクを開いてもらえれば名刺交換完了です。
基本的に、一度URLを発行するとリンクが変更されることはないため、会議や商談の前にURLを作成して準備しておくとよいでしょう。
オンラインで名刺交換をした場合、いくつか注意を必要とする点があります。ここでは、その注意点について詳しく解説します。
オンライン名刺交換することによって、オンライン上で個人情報をやり取りすることになります。
その個人情報が漏れることのないよう、しっかりとしたセキュリティ対策を取らなければなりません。
セキュリティが万全な名刺交換ツールを使用していても、デバイスのセキュリティが弱いとほとんど意味がありません。
使用するデバイスについては、必ずパスワードでロックをかけるなどして、セキュリティを強化しておくようにしましょう。
オンラインで名刺交換をする場合、名刺データのバックアップをとっておくことをおすすめします。
特に、無料のアプリやアカウント作成の必要がないサービスなどの場合、うまくバックアップされないことがあり、せっかくもらった名刺データがなくなるケースもあるのです。
そうならないためにも、しっかりバックアップをとっておくようにしましょう。
アカウントを作成するツールであれば、クラウド上にデータを保存されることが多いため安心ですが、機会あるごとにバックアップされているかどうか確認しておいてください。
名刺データには、相手の個人情報がたくさん入っています。そのデータが流出してしまうと、取り返しのつかないことになります。
紙での情報を第三者に渡したり、名刺入れを紛失した場合などは適用されませんが、名刺データをデータベース化、リスト化したものが流出すると、個人情報保護法違反に抵触する可能性があります。
普段から、名刺データの取り扱いには充分に注意するようにしましょう。
企業活動のオンライン化が進み、会議や商談がオンラインで行われるようになったことで、従来のビジネスマナーの一つであった名刺交換の方法が変わりつつあります。
オンラインでの名刺交換の必要性も高まる中、活用可能なツールの機能もどんどん進化しています。
これまでにも、直接交換した名刺をすぐにデータ化して、マーケティングに活用する企業が増えつつあります。
そのような流れから、紙の名刺を使用する必要性がだんだんと低くなり、オンライン名刺のような名刺データを使用する必要性が求められているのです。
今注目されているオンライン名刺交換を行うために、自社の企業活動にぴったりの名刺管理ツールを導入して、WEB会議やWEB商談をスムーズに行えるようにしていきましょう。
画像出典元:Unsplash、Pixabay、Pexels
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