人事評価システムとは?無料で管理する方法と有料システム利用を解説

人事評価システムとは?無料で管理する方法と有料システム利用を解説

記事更新日: 2024/02/07

執筆: 編集部

この記事では、無料で人事評価を管理する方法と有料の人事評価システムについて解説します。

Excelやスプレッドシートでの人事評価データ管理はコストはかかりませんが、セキュリティや作業効率において多くのデメリットが伴います。

徹底調査した結果、編集部は有料の人事評価システムをおすすめします。

とは言え、高額な人事評価システム。まずは導入のメリット・搭載されている機能を理解しましょう。

無料トライアルがある人事評価システムも紹介していきます。

人事評価システムとは?

人事評価システムは、従業員を評価する際に必要になる情報をクラウド上で管理するシステムです。

具体的にはこれらの情報を管理できるようになります。

  • 従業員の設定した目標
  • 業務到達度合い
  • 上司からのフィードバック
  • 最終評価

1人1人の目標やフィードバック内容がクラウド上で見える化することで、不正な評価が起こりにくくなることが最大のメリットです。

また、情報がクラウド上で管理されるため、異動や組織変更があっても情報がスムーズに引継がれます。

これに加えて、システムによっては以下のような機能が備わっています。

  • 評価テンプレート
    様々な評価方法のテンプレートを搭載。
    テンプレートに従って記入すれば評価が完了するので、評価方法に悩んでいる企業には最適。

  • スキル管理
    従業員のスキルを登録。スキルで検索をかけ、適所に人材を配置できるようになる機能。

  • 目標管理
    各従業員の日々の進捗を記録。面談前の振り返りに活用可能。組織と個人の目標が乖離しないようにする効果もあり。

  • 組織診断
    従業員の声を吸い上げ、組織改善に役立てる機能。

 

無料で人事評価を行う方法3つ

1. ExcelやGoogleスプレッドシートを活用

ExcelやGoogleスプレッドシートを活用すれば、無料で人事評価を行えます。

従業員ごとにファイルを作れば、目標の設定やそれに対するフィードバック、定期的な上司からの評価など全てを1つのファイルで完結させられます。

テンプレートを利用すれば、より簡単です。

ただし、デメリットが3つあります。

  • ファイルを公開する範囲をファイルごとに設定しなければならない
    (設定しないと、全ての従業員が全てのファイルを閲覧できることになります。)
  • ファイルに入力した情報を給与ソフトと連携できない
  • ファイルごとにデータが存在するので、チーム全体の評価をしたり、人材の検索をしたりすることができない


これらのデメリットは有料の人材評価システムを導入すれば、全て解決できます。

2. 有料システムの無料期間を利用

多くの人事評価システムは、有料プランを契約する前に無料で試せる期間を設けているので、導入前にシステムの使い勝手を確認できます。

なお、利用できる機能は有料会員と同等の場合もあれば、一部機能に限定されている場合もあります。

ただし、勤怠管理システムなど他のクラウドシステムと比較しても無料期間は短く設定されていて、無料で使い続けることはできません。

3. フリーソフトを利用

無料で提供されている人事評価ソフトもありますが、以下の理由からフリーソフトの利用はおすすめできません。

  • 突然サービス終了する可能性がある
  • 法規制対応など新しい機能が提供されないことがある
  • セキュリティ対策に不安がある
  • サービス提供が不安定である

全てのフリーソフトにこれらの項目が該当するとは言い切れませんが、不安事項が多いのは確かです。

人事評価に関する情報は機密情報であることをふまえ、フリーソフトの利用には慎重になることをおすすめします。

以上3点より、起業ログ編集部では無料で行う人事評価はおすすめできません!

有料の人事評価システム導入メリット4つ

では、有料の人事評価システムにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

4つのメリットについて説明します。

1. 人事評価作業の効率化

人事評価システムはこれらの作業を大幅に効率化でき、作業時間を軽減します。

  • 評価項目の設定作業
  • 目標や進捗の入力
  • 締切日前の提出催促
  • 従業員が記入した内容へのフィードバック
  • 評価内容の集計と分析
  • 評価内容を踏まえた賞与の計算

モバイル対応できるシステムを導入すると、外出時や出張先でも各自がスマホで進捗を記入したり内容を確認したりでき、非常に便利です。

2. 従業員のモチベーション向上

評価項目が不明確の場合、評価する側のスキルが不十分な場合、従業員が評価内容に不信感をもつことが多々あります。

「上司との相性が評価内容に影響しているのでは」と感じたことがある方も多いでしょう。

人事評価システムは、評価項目が明確に定められていて、評価する側のスキルが求められないので、不当な評価が生まれにくい環境が整います。

公正な人事評価が当たり前になれば、「頑張れば評価される」と思えるので業務へのモチベーションがあがり、結果的にチーム全体の雰囲気も良くなります。

3. 新しい評価制度を導入可能

多くの日本企業の評価制度は、「能力評価」「業績評価」「情意評価」が軸になっていて、これら3つを組み合わせる比率を変えることによって、自社に最適な制度を作っています。


しかし、近年、評価方法が非常に多様化しています。

例えばこんな評価制度をよく耳にするようになりました。


人事評価システムを導入すると、新しい評価制度を簡単に取り入れられます。

4. 育成方針を明確化

人事評価システムには「人の印象に左右されない機械的に評価されたデータ」が蓄積されます。

また、過去のプロジェクト履歴や研修受講履歴など、行動履歴も保存されていきます。

これらのデータを活用すれば、従業員の得意や不得意が可視化され、個人の育成方針を立てやすくなります。

個人だけではありません。それぞれのチームに足りないスキルや得意な分野も明らかになります。

これらのデータをそのチームの上司だけでなく全社で共有できるので、異動の際に効率的に人を配置可能です。

担当上司が変わっても情報が引き継がれることも大きなメリットですね。

有料の人事評価システムのデメリットは費用だけ

有料の人事評価システムのデメリットは「費用」だけと考えましょう。

ただ、他のクラウドサービスと比べて高額なシステムが多いことも事実です。

高額な理由は、各社千差万別な人事制度にあわせてシステムをカスタマイズする必要があるためです。

逆に言えば、自社の人事制度や評価制度にあわせて、システムを運用できるということ。

人事評価は従業員のモチベーション、ひいては離職率にも影響する非常に重要な要素です。

導入の効果を感じられるか不安な場合は、ぜひ無料お試しを利用してください。

  • 初期費用はかかるけれど、月の運用費用が低価格なシステム
  • 初期費用はかからないけれど、運用費用は高額なシステム
  • 機能を絞ることで、運用費用を抑えられるシステム

など費用の形態は様々です。

最低利用料金を定めているシステムが多いので、その点もあわせて確認しましょう。

有料の人事評価システムを選ぶポイント

前述のように、人事評価システムは比較的高額。

導入に失敗しないためにも選ぶポイントが大事になります。

搭載されている評価制度の内容や使いやすさなど、色々な面に目がいきがちですが、まず注目して欲しいのはこの2つ。

機能と料金を基準にシステムを絞り込ば、導入の失敗を回避できますよ。

機能について、より詳細にみていきましょう。

適切な機能とは

起業ログ編集部がおすすめできる15のシステムに搭載されている機能をまとめると、このようになりました。

人事評価システムは機能の種類が多いのですが、大きく4つに分類できます。

①人事評価の精度をアップさせる機能
②人材の最適配置を実現する機能
③組織診断や組織改革を実現する機能
④人事関連業務を効率化する機能


自社の課題を整理して、まずは必要な機能の方向性を見極めることが大事です。

また、導入前に必ずチェックして欲しい機能は、以下2つです。

自社環境によりますが、この2機能がそなわったシステムを選ぶことをおすすめします。

  • 個人検索機能
    従業員の情報(年齢・性別・社歴・異動歴・スキル・業績)から検索をかけられる機能です。
    新プロジェクト発足に伴い人材を探す時、人事異動を行う際に便利。
    自社従業員に足りないものを明確化できるので、新しい人材を採用する時にも活用できます。

  • モバイル対応
    飲食店・病院など全従業員がPCを持っていない職場なら、モバイル対応できるシステムにしましょう。
    各従業員が自分のスマホで進捗を記入したり、上司からのフィードバックを確認したりできるので、従業員の利便性が格段にあがります。
    上司が外出先で隙間時間にフィードバックできるメリットもあります。

機能以外に見るべきポイントは?

セキュリティ

人事評価システムは、非常に機密性の高い個人情報を取り扱うものです。

社外に流出する事態はもってのほかですが、社内での閲覧制限も必要です。

多くのシステムは閲覧できる範囲を指定できるので、簡単に範囲を指定・修正できるものを選びましょう。

最近は、人事評価への公平性・透明性をより高めるために、個人の目標やそれに対する進捗・フィードバック情報はあえてオープンな状況に置く企業もあります。

鍵をかけたい情報と鍵が必要のない情報、それぞれを簡単に管理できるシステムが良いですね。

他システムとの連携可否

人事評価システム導入の際は、他のシステムとの連携を確認しましょう。

一番気になるのは、給与ソフトとの連携ですね。

既存のシステムと連携できるのか、データを出力してインポートする必要があるなら、その作業は簡単なのかを必ず確認する必要があります。

sai*recoのように、給与明細のデータ管理・帳票作成までできる人事評価システムもありますよ。

無料トライアルがある人事評価システム5選

1. 一元管理で人材運用を見える化! 『One人事[タレントマネジメント]』(旧スマカン)

画像出典元:「One人事[タレントマネジメント]」公式HP

 

特徴

One人事[タレントマネジメント]は組織内に分散しがちな人材情報をクラウド上で一元管理。

従業員の経歴やスキルを正確に把握することができ、経営層や人事担当者におすすめのクラウド型人材情報管理システムです。

データベースや評価シートの設計も簡単におこなえるシンプルな使いやすさが魅力。

アカウント数によっては他ツールよりもコスト高となる点は注意が必要です。

 

対応可能な機能・評価制度

MBO
コンピテンシー OKR
360度評価  1on1

評価フォームのカスタマイズ:可

イチ押し!ポイント

登録後、最短1営業日で全ての機能を試すことが出来るので、導入前に30日間無料のトライアルを受けてみるといいでしょう。

オプションで目的・課題に合わせてプランもカスタマイズすることが出来ます。

 

料金プラン

初期費用 月額費用 無料お試し
50,000円〜 要問合せ 30日間

本契約後、無料期間中のデータの移行は可能です。

実際に使った人の評判・口コミ

 

One人事[タレントマネジメント]の導入後は、経験業務や取得資格、研修履歴がひと目で確認できるため、自ずとキャリアを強く意識することができる仕組みになりました。オンラインでの自己申告や意識調査を実施するなど、社内業務の省力化にもつながっています。
(メーカー関連:従業員4,000人以上)

 

One人事[タレントマネジメント]は時間とコストをかけずに運用できるので、人事制度運用のさらなる流れもできました。研修受講や資格取得を通じた自身のレベルアップが見えることで社員のモチベーションが上がったと思っております。
(インフラ関連:従業員900人以下) 

 

One人事[タレントマネジメント] 含む資料を一括DL 

 

2. 使いやすさが圧倒的!『HRBrain』

 画像出典元:「HRBrain」公式HP

 

特徴

人事評価から人材データ活用・タレントマネジメントまで、人材に関わる一連の業務を効率化できるシステムです。

人事評価だけでなく、総合的に業務改善したい企業に向いています。

2019年3月には導入企業からのフィードバックをもとに機能・デザインが更にアップデートし、更に使いやすくなりました。

対応可能な評価制度

MBO(目標管理) コンピテンシー OKR 360度評価 1on1
   

 

イチ押し!ポイント

導入している企業の方に取材すると、多くの方が「圧倒的な使いやすさ」を挙げてくれました。

どこに何を記載したら良いかが分かりやすいので、導入後も最低限のレクチャーで済みそうです。



 

料金プラン

初期費用 月額費用 無料お試し
要問い合わせ 要問い合わせ 7日間

 

HRBrain 含む人事評価システムの資料を一括DL 

 

3. 人事評価の精度を上げられる!『あしたのクラウド™️』

画像出典元:「あしたのクラウド™️」公式HP
 
 

特徴

あしたのクラウド™️は中小企業やベンチャー企業を中心に圧倒的な支持を得る人事評価システムです。大手企業での導入事例も多く、3,000社を超える企業に活用されています。

その豊富な実績から得たノウハウをシステムに反映しているので、人事評価そのものの精度を格段に高められます。

最適な評価方法に悩んでいる企業におすすめです。

対応可能な評価制度

MBO(目標管理) コンピテンシー OKR 360度評価 1on1
     

 

イチ押し!ポイント

評価項目が多くてもどこに記入すれば良いかが一目瞭然。しかも、AIが内容をチェックしてくれるので、従業員が記入した内容を上司がチェックする時間を大幅に短縮できます。

たくさんの部下をもつ上司から、感謝の声が多数あがっています。

 

料金プラン

初期費用 月額費用 無料お試し
300,000円~ 60,000円~ 無料デモあり
 

 

あしたのクラウド™️ 含む人事評価システムの資料をDL 



4. 人材に関連することなら何でもできる!『タレントパレット』

画像出典元:「タレントパレット」公式HP
 
 

特徴

人材の評価メソッドを搭載しているのはもちろん、目標管理やスキル管理から人材データ分析・異動シミュレーション・従業員アンケート・組織診断・研修・適性検査・採用管理まで、あらゆることに対応してくれるシステムです。

料金が高いので小規模な企業には向いていません。従業員が数百人以上の企業におすすめです。

対応可能な評価制度

MBO(目標管理) コンピテンシー OKR 360度評価 1on1
 

 

イチオシ!機能

誰をどこに異動させようか…。

行き詰まりがちな人事異動ですが、気軽にシミュレーションできるため、かなり便利だと感じました。



 

料金プラン

初期費用 月額費用 無料お試し
要問合せ 180,000円~ あり

 



5. 人事定型業務をトータルで効率化!『sai*reco』

画像出典元:「サイレコ」公式HP

特徴

従業員管理から人事評価、給与明細のデータ管理・帳票作成まで、人事業務を効率化できるシステムです。

評価精度を高めることよりも、評価に関わる業務の効率化を優先する企業に向いています。

ワークフロー機能が充実していて、社内申請の電子化・人事情報更新の自動化・評価運用の効率化・面談や研修などの履歴管理が叶います。

対応可能な評価制度

MBO(目標管理) コンピテンシー OKR 360度評価 1on1
   

 

イチ押し!ポイント

組織図を作るのがとても簡単。

各部署に所属している従業員も把握しやすく、組織活性化につながる施策をうちやすくなると実感しました。

料金

初期費用 月額費用 無料お試し
400,000円~ 18,000円~ あり


その他、システムメンテナンス費用が月額1,000円かかります。

sai*reco 含む人事評価システムの資料を一括DL 

 

上記でご紹介したツール以外にも、多くの人事評価システムを比較紹介しているので、こちらもぜひ参考にしてください!

 

まとめ

無料で人事評価を管理する方法はありますが、作業効率は悪く、大事な人事評価データの管理体制としては不十分です。

人事評価システムの導入は費用はかかりますが、作業の効率性・セキュリティ・人材データの活用、どの側面においても無料で人事評価を管理するよりはるかに大きなメリットがあります。

従業員のモチベーションを保ち、離職率を低く抑える上でも、人事評価システムは有効です。

画像出典元:Burst、Pixabay

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