30代からの起業は難しい?実際に成功した起業家と年齢別おすすめビジネスを紹介

30代からの起業は難しい?実際に成功した起業家と年齢別おすすめビジネスを紹介

記事更新日: 2018/11/11

執筆: 浜田みか

20代を企業人として働き、30代のいま起業をしたいと思う一方で、このまま組織人でいたほうがいいのではないかと迷っていませんか?

10代や20代での起業が増えていることもあり、30代からの起業を遅いと考えているからかもしれません。それに、30代以降では起業するのが難しいといわれていることも関係しているのではないでしょうか。

しかし、実際には30代を過ぎてから事業を興し、成功を収めている起業家はたくさんいます

今回は実際に成功を収めた起業家の例や年齢別のおすすめビジネスを解説していきます。

30代以降に事業を興した起業家たち

30代ではライフスタイルも変わり、結婚し家庭を持つ人、独身でも地位につき責任ある立場を任される人などさまざまです。

また、40代50代にもなってくると、今度は家族が増えて支出が増えたり、将来の老後を考え出す人もいます。もしかしたら、あなたもその一人かもしれません。

そのなかで実際に起業することは、給与という安定した収入を手放し、生活が大きく変わることにもなるため、なかなか踏ん切りがつかずにいる人も多いものです。

しかし、世の中には、それでもあえて起業した人たちがいます。

1. WHILL創業者・杉江理氏(創業時30歳)

次世代型電動車イスの開発・販売をおこなう「WHILL株式会社」を創業したのは、杉江氏が30歳のときです。

1982年に静岡県に生まれ、立命館大学を卒業した後、日産自動車株式会社の開発本部に入社をした、いわゆる技術畑出身者です。退社後は、ボリビアやラオスなどの世界各国を回り、数ヶ月滞在するなどして知見を広めた経歴を持っています。

WHILLの電動車いすが次世代型といわれるのは、従来の車イスにテクノロジーを組み合わせ、さらにデザイン性を持たせたところにあります。そのきっかけは、一人の車いすユーザーの「100m先のコンビニに行くのをあきらめる」という声だったというのは、有名な話です。

2. マネーフォワード創業者・辻庸介氏(創業時35歳)

家計簿アプリでも知られる「株式会社マネーフォワード」を創業したのは、辻氏が35歳のときのことです。

1976年に大阪に生まれ、京都大学農学部を卒業した辻氏は、ソニー株式会社に入社し、マネックス証券に出向したのち、転籍をしています。

起業時、辻氏にはすでに妻子がいる状態でした。前職のマネックス証券を退職するまで、なかなか踏ん切りがつかず3年ほどかかったそうです。

3. ライフロボティクス創業者・尹祐根氏(創業時35歳)

産業用協働ロボット・COROの開発メーカー「ライフロボティクス株式会社」を創業したのは、尹(ユン)氏が35歳のとき

1972年に兵庫県に生まれ、東北大学大学院工学研究科で助手を務めたのち、国立研究開発法人産業技術総合研究所で主任研究員となった経歴の持ち主です。

産業技術総合研究所では、ロボットに関する研究開発を行い、その経験を活かして産業用ロボット開発企業を起業しました。

4. メルカリ創業者・山田進太郎氏(創業時36歳)

スマホ向けフリマアプリの代表格「メルカリ」を創業したのは、山田氏が36歳のときです。

ただし、山田氏は24歳で一度「ウノウ」という会社を設立し、のちに売却をしているので、メルカリは2度目の起業だったということになります。

5. SORACOM(ソラコム)創業者・玉川憲氏(創業時39歳)

IoT向け通信サービス「SORACOM(ソラコム)」を創業したのは、玉川氏が39歳のとき。起業家としては遅いスタートのように思えます。

1976年に大阪府に生まれ、工学系大学院を修了したのちアメリカの大学でMBAを取得後、科学や工学を研究する日本IBM研究所、アマゾンデータサービスジャパンでの勤務経験を持っています。

※ IBM研究所は、科学や工学の研究者が集う研究施設。Javaを実行する際のプログラミングコード(プラグラムの文字列)を、パソコンが処理できる機械語に変換するためのプログラムを開発したことでも知られています。日本IBM研究所は、世界12ヶ国にあるIBM研究所のうちの一つです。

※ アマゾンデータサービスジャパンは、オンラインショップサイト『Amazon』で収集されたデータをマーケティングデータとして分析・活用するAmazonのグループ企業です。

6. アストロスケール創業者・岡田光信氏(創業時40歳)

宇宙空間に漂うスペースデブリ(役目を終えた人工衛星やロケットの残骸)の除去を行う「ASTROSCALE(アストロスケール)」を創業したのは、岡田氏が40歳のときです。

1973年に兵庫県に生まれ、東京大学農学部を卒業したのちに、米国のコンサルティング会社 マッキンゼーに入社した経験の持ち主です。

岡田氏が、世界で唯一スペースデブリ除去専門の会社を立ち上げた背景には、もともと地球の環境問題に興味があったこと、宇宙への憧れがあったのだそうです。


30代を過ぎての起業に必要なものとは

30代を過ぎてからの起業で、一番難点となるのは経歴や経験です。スキルアップやステージアップのために20代や30代前半で転職をした人であれば、経歴や経験が華々しいものになっていることもあります。

そのため、それを放り出してでも起業をするとなると、将来への不安感がより強くなり、起業への一歩が踏み出しにくくなるのです。

実際、上項で紹介したマネーフォワード創業者の辻氏でさえ「成功するのか?」「食っていけるのか?」という不安が強かったと語っています。

それでも起業に至れたのは、仲間がいて、ぶれない信念があったからです。しかし、たとえそれらがあっても、30代以降の起業には必要なものがまだあります。

家族の理解を得られるか

30代を過ぎての起業で大きなハードルになるものの一つに、家族からの理解が挙げられます。結婚をしている方であれば、その家族、特に妻や夫からの理解は必要不可欠です。

今まで通りの生活が送れるのか、家族をきちんと養っていけるのかといった心配から、起業を反対され、夢と現実の板挟みになったり、起業を諦めざるをえないこともあるからです。

一部には、理解を得られないまま夢に突き進もうとする方もいらっしゃるようです。しかし、起業をするからには、今後ビジネスパートナーを説得する場面も出てくるでしょう。そうしたとき、理解されないからとパートナーの意見を無視して、事業を推し進めるつもりでしょうか?そんなことはないはずです。

一番身近な家族は、あなたの最初のビジネスパートナーでもあります。その家族ですら説得できないで、果たして起業を成功に導くことができるといえるでしょうか。

起業したとしても、最初からスムーズに仕事が受注できるとも限りませんから、金銭的に生活が苦しくなることがあるかもしれません。また、今までは家族と朝食や夕飯を囲み、休日には旅行に出かけられていたことが、事業を軌道に乗せるまでの間はそれすらも難しくなるかもしれないのです。そうしたとき家族には、その状況を受け入れ、協力してもらわなければなりません。

収益の状況によっては、妻に働きに出てもらい、収入を助けてもらう必要もあるでしょう。お子さんがまだ小さければ、親や兄弟姉妹にお子さんを預けることになるかもしれませんね。けれど、家族に反対されてしまうと、家族からの協力が得られなくなります。

あなたは、起業によって家族おける課題を一つ増やすことにもなるのです。

起業したいという夢を実現したいならば、家族の理解は欠かせません。

家族にしてみれば、盤石な足場を崩されるような不安があります。それも先の見えない不安感です。それを、あなたがどう拭うつもりでいるのか、家族はそれを知りたいと思っています。

しっかりと相手の言い分を聞いたうえで、「なぜ、自分が起業したいのか」を伝えましょう。情熱で押し切るのではなく、論理的に起業への思いを伝えてみてください。

根性論ではない「やってやる」という気合いが明暗を分ける

起業家に根性論はナンセンスかもしれません。しかし、マインドという面で考えると、「絶対にこの事業を成し遂げてやる」という強い思いがなければ、これまでの安定を捨て去ることはできません。

愛着ある仕事を辞めて、先行きの見えない大海原にオール一本で漕ぎ出すようなものだからです。

ご紹介した起業家たちも、それぞれに「自分がやるんだ」という使命感を胸に事業を興したり、誰かの切なる声に後押しされて社会のためにと動き出した人たちばかりです。

起業は、決して綺麗事だけでは続きません。だからこそ、最終的に何をモチベーションにするかが、その先の明暗を分けるといえます。

どこまで攻めの姿勢を貫けるかが起業を成功へと導く

投資家として有名な佐俣アンリ氏は、medium.comというブログで、30代以上の人が起業するのなら、持つべきものは「攻めの姿勢」だと語っています。

60社以上の企業へ投資を行い、さらには現在70億円のシードファンド(会社設立前あるいは設立直後の企業に限定した投資)を運営している経験から、成功する起業家の姿を間近で見ていることもあって、成功する起業家がどのようなものかを、誰よりもよく知っているのでしょう。

その佐俣氏のもとに、起業家を目指す何人もの人が足を運ぶそうです。

彼らのなかには、起業したいと考えてはいるものの、それに傾倒しきれずに、中途半端に守りの姿勢に入ったままの人もいるのだとか。

好きな仕事ややりたい仕事で生きていくということは、決して楽な道ではありません。時には、銀行の預金すら底をつくこともあります。

上手く事業が軌道に乗ればいいですが、そこへ辿り着くためには、トライアンドエラーを繰り返すこともあるからです。

それでもなお、攻めの姿勢を貫ければ、事態は好転するときがやってきます。

20代なら失敗した、辞めて就職しなおそうで済むかもしれません。しかし、30代40代と年齢が上がってくれば、20代のときよりも守るものが増えていることのほうが多いのです。

それでも攻めの姿勢を続けていける覚悟があるか?この自問への答えこそが、あなたの起業の将来を表しているはずです。

年齢別おすすめビジネス

10代20代は勢いだけでスタートがきれる起業も、年齢が上がるごとに、勢いだけでは動けなくなります。それは、自然と守りの体勢に入ってしまうせいです。

それでも一度は起業したいと考えるあなたに、年齢に合ったおすすめのビジネスをご紹介します。

30代のあなたにおすすめ「WEB関連ビジネス」

WEB関連ビジネスをおすすめする理由は、あなたがデジタルネイティブ世代に近く、そしてこれまでの業務や生活でITに慣れているからです。

普段から、探し物をするときや日々のニュースをインターネットで済ませていませんか?

インターネット上にあるコンテンツに慣れ親しんでいるあなたなら、WEBデザインやコンテンツ制作、インターネットを利用したマーケティングビジネスに適合しやすいはずです。

前職でモノづくりをしていた人でも、インターネットで世情を把握したり、あるいはSNSなどで自己発信する機会が多ければ、WEBに関わる事業なら馴染みがやすいでしょう。

40代のあなたにおすすめ「コンサルティング関連」

40代ともなれば、転職経験を持つ人も多いでしょう。いろいろな職業を経験していれば、それぞれの内情を知っているはずです。内部でどのような問題が起きやすいのかがわかっていれば、その対処方法も考えやすく、提案もしやすいことでしょう。

コンサルティングの仕事は、相談を受けて、その内容に応じて相手企業の成長をお手伝いするというもの。

成長に繋がる提案をするには、その企業が社会的にどのような役割を持っているのか、内部の問題点は何かなど、幅広い視点が必要です。

年齢的にも、周囲にはすでに起業を果たしている人もいるはず。そうした彼らをバックアップすることも、コンサルティング事業でなら可能です。

50代のあなたにおすすめ「ビジネスマッチング関連」

長く社会人を経験していると、自然と社会的な交流が生まれます。50代であれば、企業人ならそれなりに高い地位の役職についている友人、知人も多いはず。

そこで彼らを引き合わせ、縁を繋ぐマッチング関連の事業なら、今ある人脈を使って仕事を始めることができるはずです。

ビジネスマッチングで大切なのは、相性です。それは引き合わせる者同士の人間性による相性もあれば、考え方など企業方針による相性もあります。

そこを見極める目が必要になるので、これまで多くの人材を見つめてきた50代のあなたなら、きっとその選別を上手くできるはずです。

まとめ

30代以上での起業が難しいのは、精神面はもちろん、体力面でも20代のころに比べると落ちてくることを自覚するからかもしれません。

しかし、体力が落ちるといっても、徹夜仕事が難しい、フットワークがやや重くなる程度なら、パートナーを見つけてカバーしてもらえばいいことです。

大切なのは、起業をすることへの覚悟とモチベーション。

生半可な覚悟を抱くくらいなら、副業で事業を拡げていくほうが、リスクも少なくて済みます。

「何が何でもやってやる」というモチベーションの源になるものがなければ、起業後に続くさまざまな試練を乗り越えていくことは難しくなります。

起業をしたいと思ったら、まずは本当に覚悟があるのかを自分に問いかけてみましょう。それでも、やはり起業したい!と思えるなら、動き出してみることです。

会社設立の具体的な手続きの流れ・費用は以下の記事で解説しています。起業を検討しているのであれば、こちらもぜひ参考にしてください。

画像出典元:pixabay

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