「振込依頼書を作成したいけど、どのように記載すればいいかわからない」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
今回はそのような方向けに、「銀行提出用の振込依頼書」と「取引先・勤務先提出用の振込依頼書」の2つの種類ごとに、書き方や留意点を紹介していきます。
振込依頼書の書き方、記入項目、注意点などをサンプル例を用いてわかりやすく解説しているほか、無料でダウンロードできるテンプレートも紹介していますので、すぐに書き方が知りたいという人はぜひ参考にしてみてください。
このページの目次
振込依頼書には、大きくわけて「銀行」に提出する振込依頼書と「取引先や勤務先」に提出する振込依頼書の2種類が存在します。
なぜ提出先が異なる振込依頼書が2つあるのかというと、両者の目的が異なるためです。
表にまとめると以下のような形になります。
振込依頼書 | 依頼人 | 受取人(振込先) | 提出先 |
銀行提出 | 本人 | 第三者 | 銀行 |
取引先・勤務先提出 | 本人 | 本人 | 取引先・勤務先 |
銀行提出と取引先・勤務先提出の振込依頼書は、振込先と提出先が異なります。
以下で詳細をご説明していきます。
まず、「銀行」に振込依頼書を提出する目的は、主に自分の銀行口座から第三者の銀行口座へ「支払い」をすることです。
最近ではネットバンキングやATM経由での支払いも増えていますが、一回当たりの支払金額が多額になる学費の納入等では、銀行窓口での支払いが求められるケースもあります。
「銀行」に提出するための振込依頼書は決まり事が多く、振込依頼書を書く際のポイントや窓口で提出するにあたっての留意点がありますので、その点は後ほど詳しく紹介していきいます。
「取引先」に振込依頼書を提出する目的は、主に会社の売上代金を指定の口座に振り込んでもらえるように「通知」することであり、「勤務先」に振込依頼書を提出する目的は、サラリーマンが毎月給与を受け取れるように指定の口座を「通知」することです。
いずれも適切な支払いを促すために「通知」する点で共通しているので、「ビジネス用」の振込依頼書と呼ばれることがあり、以下内容でも「ビジネス用」と表現していくことにします。
会社が初めて取引した相手に売上代金を請求する場合には、その売上代金を振り込んでもらうための自社口座の情報を通知する必要がありますよね。
また、サラリーマンでも入社後の給与口座に変更が生じた場合には、変更後の自分の口座を通知する必要があります。
以上のように、「振込依頼書」が目的の違いから2つの種類があるということを理解しておいてください。
ここからは、各振込依頼書の書き方について紹介していきます。
まずは、「銀行提出用の振込依頼書」の書き方です。
先ほど紹介したように、「銀行」に提出するための書類であるため、細かい決まり事が金融機関ごとに定められています。
実際に利用する金融機関によって、振込依頼書のフォーマットや決まり事は異なりますが、ここでは「三菱UFJ銀行」を例に紹介していきます。
「三菱UFJ銀行」のホームページを見ると、振込依頼書の記入例があるので以下URLから参照して具体的なイメージを持ってみてください。
いずれのサンプルも見てわかる通り、金融機関で用意されている振込依頼書は、かなり丁寧に記入すべき事項についての説明書きがあります。
三菱UFJ銀行以外の金融機関を利用する場合でも、上記のような説明書きに従って記入すれば問題ありませんが、間違えやすいポイントを以下紹介していきたいと思います。
銀行提出用の振込依頼書を書くにあたってのポイントをまとめた表が以下となります。
振込を正確に実施するためにはすべて重要な項目となりますが、特に振込先となる相手口座の情報と、出金元となる自分の口座情報を正確に書く必要があります。
金融機関によって記載にあたっての要求事項が異なる可能性がありますが、基本的にはこの表に書いてある点を抑えておけば問題ないです。
中でも、赤字で記載してある箇所は間違いやすい点となるので気を付けるようにしてください。
具体的には、「振込金額」を記載する際に、その金額の頭に「¥(円マーク)」を付けることが求められるケースがあります。
また、受取人や依頼人の名前をカタカナ表記する場合には、会社の種類(株式会社・有限会社等)に応じて記載する必要があります。
続いて、「ビジネス用の振込依頼書」の書き方を見ていきます。
先ほどの「銀行」とは異なり、「取引先」や「勤務先(※)」に提出する場合には決まったフォーマットは基本的にありませんが、書くべき項目はある程度決まっているのでポイントを紹介していきたいと思います。
(※勤務先の場合は、社内でのルールも確認してみてください)
後ほどオススメテンプレートとしても紹介していきますが、ビジネス用の振込依頼書は以下のようなイメージとなります。
ビジネス用の振込依頼書を書くにあたってのポイントをまとめた表が以下となります。
ビジネス用の場合は、取引先や勤務先にお金を振り込んでもらうための自社口座や個人口座を伝達することがポイントとなります。
基本的にはこの表に書いてある点を押さえておけば問題ないです。
先ほどと同様に、赤字で記載してある「口座名義人」の箇所は間違いやすい点となるので気を付けるようにしてください。
「振込金額は記載する必要ないの?」と思われる方もいるかもしれませんが、ビジネス用の振込依頼書を作成する目的が「通知」であるため、振込金額の記載は基本的には不要です。
ビジネスの現場を想定してもらえればわかりやすいと思いますが、実際の売上代金の請求は「請求書」という形で「振込依頼書」とは別に送付することが一般的であることからも、基本的には口座情報を正確に相手に伝えれば問題ないと抑えておいてください。
振込依頼の方法には、以下の3つがあります。
振込依頼書は、通常銀行窓口にて振り込む際に利用される紙ベースの依頼書です。
一方ATMやインターネットの場合、振込依頼書を作成せずに、ATMやPC・モバイルなどの端末上で必要な情報を入力する形になります。
キャッシュカードまたは、現金を使ってATM機より振込します。
受付時間が、キャッシュカードの場合、ATMが稼働している時間内は可能で銀行窓口より長いです。
また、振込手数料も同一銀行内であれば0円など銀行窓口より安いことが特徴です。
あらかじめ、インターネットバンキングの登録を行い、セキュリティの観点からワンタイムパスワードなどを入力してログインし振込します。
受付時間が、銀行窓口・ATMよりも長く、365日24時間対応できる点がメリットです。
振込手数料もATM同様、同一銀行内であれば0円など銀行窓口より安く設定されています。
ここでは、「銀行」に振込依頼書を提出するにあたっての留意点を紹介していきます。
具体的には、銀行窓口で振込をするにあたって知っておいた方が良い点を2つお伝えします。
1つ目は、銀行窓口での手数料はATMやインターネットバンキングの手数料よりも割高となっている点です。これは人を介したサービスである以上、どの銀行でも割高になるのが一般的ですね。
以下は、三菱UFJ銀行のホームページを参考にして作成した、「ATM利用時の手数料」と「窓口利用時の手数料」の比較表です。表をみてわかるように、窓口手数料の方が割高となっているので、その点把握しておきましょう。
2つ目は、銀行窓口での営業時間は通常9時から15時までとなっている点です。
この時間帯に窓口に行けば問題なく対応してもらえますが、場合によっては14時以降の取り扱いは「翌日振込」となる可能性がある点に注意した方が良いでしょう。
そのため、急ぎでの支払いをしたい方は、午前中に銀行窓口に行くようにしてください。
最後に、振込依頼書のテンプレートについて紹介していきます。
まず「銀行」提出用の振込依頼書ですが、こちらは先ほど紹介したように、金融機関ごとに振込依頼書が用意されているため、利用したい金融機関の窓口で確認するようにしてみてください。
「銀行で用意されている振込依頼書はどのようなものか?」を知りたい方は、先ほども紹介した三菱UFJ銀行のテンプレートを参考にイメージしてみてください。
ビジネス用の振込依頼書としては、Money Forwardが無料で提供しているテンプレートがオススメです。
ここでは、無料で「Excel形式」でテンプレートがダウンロード出来る上に、用途ごとにテンプレートが準備されています。
基本的には「取引先」に提出する場面を想定したテンプレートになっていますが、「勤務先」に提出したい場合にも、シンプルテンプレートの内容を修正するだけで使えます。
加えて、勤務先の場合には、会社指定のフォーマットに従う場合もあるため、まずは社内の総務担当に確認するのが良いでしょう。
いかがだったでしょうか?
今回は、「振込依頼書の書き方」について、銀行提出用とビジネス用の2つの種類に応じて、書き方やポイント、オススメのテンプレートまで紹介してきました。
言葉だけでは混同しやすいため、自分が今したい目的を意識して使い分けるようにしてみてください。
画像出典元:Shutterstock
この記事を書いた人
TAK
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