経理代行とは?料金、サービス、メリット・デメリットを業務別に解説

経理代行とは?料金、サービス、メリット・デメリットを業務別に解説

記事更新日: 2019/07/12

執筆: 編集部

「経理代行」とは、会社の事務担当者が行う処理を外部の業者や税理士が代行するサービスのことです。

サービスを利用する目的は「社内の事務処理が量的に限界のため」「専門知識をもった事務員がいないため」など会社により様々ですが、日々の事務処理を行う上で一番のネックとなっている部分を外部委託するという選択肢は、事務効率アップに、ひいてはコスト削減に繋がります。

そこで今回は、業務に関わりの深い「記帳代行」「税務代行」「給与計算代行」にスポットをあて、経理代行について解説します。

経理代行とは?

そもそも経理の仕事とは何か?

会社の総務部・経理部が担当する、いわゆる経理業務は、お金の管理をはじめ、会社全体を維持管理するために必要な内部の事務手続きや外部機関への申請届出、従業員の管理業務など、多岐に渡ります。

一般的な業務の例をあげると、ざっと以下の通りです。

日常業務

・領収書や伝票類の整理
・仕訳処理、記帳
・入出金の管理

月次業務

・支払処理、入金処
・売上の請求業
・帳簿の月締め処理、試算表作
・給与計算

年次業務

・決算書、税務申告書の作成
・年末調整、給与支払報告

事業規模にあわせて従業員を雇用し、これら業務を分担処理していくわけですが、業務内容によっては1名が専業しなければならないものや、専門知識がなければ処理できないものなどもあり、会社にとって必ずしも効率的な費用(人件費)対効果が望めるものではありません。

そこで、会社の事務方が行う処理を外部に委託する「経理代行サービス」を利用する会社が増えてきています。

経理代行とは?

記帳代行、税務代行、請求業務代行、給与計算代行、在庫管理代行など…企業のニーズに合わせて簡単な入力業務から専門的な知識の提供まで、業者によって様々なサービスを行っています。

そこで今回は、業務に関わりの深い「記帳代行」「税務代行」「給与計算代行」にスポットをあて、経理代行について詳しく解説していきます。

経理代行サービスを業務別に解説

記帳代行

決算書の元になる重要な業務

記帳代行とは、「仕訳処理」「記帳処理」を代行してもらうこと。

日々の伝票処理や入出金処理を「複式簿記」を使って数値化する作業を「仕訳」といい仕訳した結果を集計する作業を「記帳」といいます。

具体的な内容は、現金出納帳の記帳、預貯金出納帳の記帳、売上・仕入の計上や給与の仕訳処理から、原始記録である領収書や請求書の綴り込み・管理などがあります。

そして「仕訳」「記帳」を元にして「決算書」を作成していくことになりますので、非常に重要な業務です。

万が一、この「仕訳」「記帳」を間違えてしまった場合は、「決算書」の数値が間違ったものとなり、さらに決算書を元に作成した「確定申告書」も間違ったものとなります。

つまり、納税額が相違するわけです。

ミスを防いでコスト削減!

記帳代行サービスを利用するメリットは、上記のようなミスを事前に防ぐことができると共に、「人件費の削減」をすることができます。

中小企業であれば通常、月次の記帳処理は数名で分担して行うことが多いのですが、もし、現在いる人員で記帳処理を全てこなすことが困難になった場合、新たに従業員を雇用しなければなりません。

一方、記帳代行の料金は、単純な仕訳入力のみであれば1仕訳 数十円~数百円、

原始記録の整理まで含めれば1ヶ月数万円、

決算書の作成まで依頼するのであれば年間数十万円…

というように、代行してもらう内容の専門性が高くなるほど料金は高くなりますが、依頼する内容や仕訳数に応じた料金だけを支払えばよいので、雇用により発生する固定的な人件費を抑えることができます。

また、従業員の負担が軽くなりますので、他の業務に専業することができるようになるのも大きなメリットです。

税務代行

高度な知識が必要!

税務代行とは、前述した「記帳」をもとに、決算書作成や税務申告に関する手続きを代行してもらうこと。

税の専門家である会計士や税理士にこれら業務を代行してもらうことを「税務代理(税務代行)」といいます。

具体的には、公認会計士や税理士に「決算」をしてもらい、記帳内容の精査や税額計算、決算書・確定申告書の作成までを一任することとなります。

決算書や税務申告書は社内で作成し自社で申告することもできますが、税務申告においては税法の適用可否や会計処理が適正かどうかの検証、特例適用の有利不利判定など、高度な税務判断が必要となるケースが多いのです。

専門家によるベストなアドバイス

その点、税の専門家である会計士や税理士に依頼すれば、会社にとってベストな選択を的確に判断してもらうことができますので安心です。

また、税務調査などにおいては税務官庁との立会・折衝もしてくれます。

ただし、料金は専門性が高いため他の代行よりも高くなります。

月額の監査料×12ヶ月分と決算料(おおむね月額監査料の6ヶ月分)、

消費税の納税事業者であれば別途、消費税額計算の手数料が加算されることがあります。

給与計算代行

意外と難易度が高い業務

給与計算代行とは、毎月従業員に支払う給与の計算を代行してもらうこと。

給与計算では、毎月の支給額の計算だけではなく、年末調整や従業員の入社・退職に伴う社会保険・雇用保険の届出業務、労働保険の適用管理や住民税の特別徴収業務など、管理しなければならない項目が多岐に渡ります。

これらを総合的に管理するためには、担当者自身が給与計算とその周辺知識を網羅していなければなりませんし、月次業務において常に気を配らなければならない、難易度の高い業務の一つです。

 

チェックが厳しくなっている!?

給与計算代行サービスを利用すれば、日々の管理業務を全て委託できますので、給与計算の担当者が他の業務に専念することができますし、届出や手続きを失念することもありません。

また、労務管理ができる方が不在の会社にあっては、管理のできる従業員を新たに雇用する必要もありませんので人件費削減にもつながります。

近年「働き方改革」として有給休暇を積極的に消化させたり、残業や休日の取得に配慮しなければならなかったりと、労務管理について官庁のチェックが厳しくなりつつあるのが現状です。

給与計算代行サービスを提供受ける際には、専門家に就業規則や退職金規定などが現在の法令に合致しているのかをチェックしてもらい、問題点があれば別料金を支払ってでも改定してもらうのが良いでしょう。

サービスの利用と従業員の雇用、どちらを選ぶ?

経理代行と従業員の雇用、かかる費用の違い

ではここで、経理代行サービスを利用する場合と従業員を雇用する場合の、経費の違いを例示でみてみましょう。

例示:毎月の仕訳数300仕訳、給与計算5人分

  • パート従業員を時給1,000円、週2日、1日5時間で上記業務の為に雇用した場合

1,000円×5時間×8日=月40,000円

  • 経理代行サービスを利用した場合

(記帳代行)

相場は30仕訳程度で1,000円ほど(税理士事務所の場合は30仕訳1、500~3,000円程度)

300仕訳÷30仕訳×1,000円=月10,000円

(給与計算)

5人以下の相場は1,000円~5,000円/人ほど。仮に3,000円だったとすると、

3,000円×5人=月15,000円

つまり、経理代行を利用すれば月25,000円の経費削減になります。

経理代行のデメリットは?

ただ、従業員を雇用することのメリット(裏を返せば経理代行のデメリット)も、勿論あります。

会社の規模や業務内容によっては、自社で従業員を雇用する方が費用を抑えられる場合もあるでしょう。

自社で従業員を雇用するメリット

事業規模が拡大し、仕訳数や従業員数が増加すると見込まれる場合
雇用して事務スキルを向上させておけば、将来的な代行コスト増加を回避できる。
仕訳や給与計算にだけ専業させず、他の業務を兼務してもらうことができる
上記の例であれば、月40時間で充分処理が可能ですので余った時間を他の業務に充てることができます。
会社の損益や資金繰りをリアルタイムで知ることができる
代行サービスを利用すると約1ヶ月遅れで処理することとなるが(当月分翌月処理)従業員に処理させれば常にリアルタイムで状況を確認することができます。

 

まとめ

「記帳」は簿記、「税務」は税法、「給与計算」は源泉所得税と社会保険関係というようにそれぞれ専門の知識がないと正確な業務は遂行できません。

これらを全て習得している事務員さんというのはなかなかいませんし、育成するためには長い時間と経験が必要となります。

当然コストもかかります。

業務の効率化という観点からいえば、経理代行というサービスはこういった時間と費用の削減を同時に解決してくれるだけでなく、業務内容の正確性を高めてくれるという意味で非常に効果的です。

自社の経理業務を一度見直し、代行サービスと比較してみてはいかかでしょうか。

おすすめの代行サービスについて以下の記事で紹介しています。

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画像出典元:o-dan

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