会計とは何か?基礎知識から具体的な仕事内容までわかりやすく解説!

会計とは何か?基礎知識から具体的な仕事内容までわかりやすく解説!

記事更新日: 2020/06/12

執筆: 奥谷佳子

会社で「会計」という言葉を聞いて、お店でお勘定をする時の「お会計」を想像する方は少ないと思います。

しかし、具体的に会計とはなにか?と問われると、はっきりと理解している方も少ないのではないでしょうか?

会計は会社の経営活動(経営管理)と財務を結ぶ大切なポジションにありますので、会計に携わっている事務方、経営者の方は特に理解を深めておく必要があります。

本記事では会計の基礎知識から、混同しがちな簿記や経理、税務との違い、さらに具体的な仕事の内容についても単に解説します。

会計(企業会計)とは何か?

会計とは数値化して報告すること

会計(=企業会計)とは、会社が利害関係者(企業外部)と経営者(企業内部)に対して経営活動(経営管理)を数値化して報告することです。

会計のルーツ

会計のルーツは、1602年にオランダが設立した世界初の株式会社、「東インド会社(VOC)」の時代まで遡ります。

利害関係だけの株主から出資してもらうには「事業の儲けをきちんと計算してすること」「儲けの相当分を出資比率に応じて分配すること」が重要となりました。

会計を英語でaccountingと言いますが、この株主に対する儲けの報告(=accountfor)が語源となっています。

財務会計と管理会計

現在の企業会計は、儲けの報告をする相手によって「財務会計」と「管理会計」に分類されます。

財務会計(外部会計)

財務会計は、企業外部の利害関係者に対する報告を目的とした会計処理です。

会社は株主から出資を募って資金調達(資本金)したり、金融機関からの融資(借入金)をして資金調達を行いますので、会社の信用を表す決算書等を作成し、定期的に経営状況を報告しなければなりません。

管理会計(内部会計)

管理会計は、企業内部の経営者に対する報告を目的とした会計処理です。

経営者は、報告された経営状況に関する数値をもとに経営方針を決定しますので、利害関係者だけではなく内部にも報告する義務があります。

違いはルールがあるかないか

財務会計と管理会計の違いは、報告する相手だけではなく処理方法にも違いがあります。

財務会計は外部に対して行う報告ですので、誰もがわかるように定められたルール(会社法や税法等)に従って行います。

一方、管理会計は内部への報告ですので決められたルールはありません。

自由に組み立てられる会計なのです。

財務や簿記との違い

企業会計を意味する「会計」と同じくらいの頻度で耳にする「財務」という用語は、会計と混同しがちですが役割は大きく違います。

一般的に財務とは、会計の情報・分析結果を受けて財産財務や資金運用をすることで、財務会計のことを言い表しているわけではありません。

また、会計と財務はいずれも複式簿記により数値化されていますので「簿記」とも混同しやすい要因となってますが、簿記とは儲けを計算する手段(ツール)です。

具体的には、ルールに従って会社のお金の出入りを帳簿に記録、計算、整理していきます。

ちなみに、経理と呼ばれる事務方の仕事は「簿記を使って試算表などの資料を作る」位置に存在しているイメージです。

会計が示す具体的な仕事の内容

家計簿も会計の一つ

前述したように、会計は複式簿記というツールを使って会社の経済活動を数値化していきます。

難しそうなイメージがあるかもしれませんが、私たちの一番身近にある会計といえば家庭の「家計簿」もその一つです。

サラリーマンの家庭を例に挙げると、「収入」である給料から食費や光熱費、生命保険料などの「経費」を支払います(支出)。

式に表すと下記のとおりです。

収入−支出=純収入

結果、収支がマイナスになり「今月は赤字だ」と家族に嘆いてしまった(報告した)経験があるのではないでしょうか?

「儲けを計算して報告する」という会計の形そのものなのです。

会社の実務では、儲けの計算に複式簿記を使用しますので、収入や経費を認識する時期や計上方法が家計簿より厳密になりますので処理は複雑になります。

しかし、家計簿と同様に収入から経費を差し引き、プラスになれば「黒字」、マイナスになれば「赤字」となり、会社の家計簿である「会計帳簿」を作成して損益を管理していきます。

※上記の家計簿の式は会計の世界でいう現金主義会計で、現在会社の儲けの計算は発生主義会計「収益−費用=利益(損益)」により損益が計算されますが、ここでの説明は割愛します。

会計は「原因」も明らかにする

算出された損益(黒字・赤字)の他、会計では同時にもう一つ重要な情報を提供しています。

先の家計簿の例にすると「赤字」だったということは、手持ちの現金が先月よりマイナスになっているということであり「赤字=現金の増減」を意味します。

式に表すと下記のとおりです。

収益−費用=損益=現金の増減

収入と経費を差し引きする損益計算を「原因」とするならば、財産状況を示す現金の増減は「結果」なのです。

会計処理の具体的な手順

実際に、会計処理がどのような手順で処理されていくのか、その手順を簡単に列挙してみましょう。

1. 会社の取引を複式簿記により起票する

経営活動の取引を複式簿記にて、仕訳として数値化します。

・現金預金の仕訳計上

・売上、仕入の仕訳計上

・受取手形、支払手形の仕訳計上

・棚卸資産の仕訳計上

・固定資産の仕訳計上…など。

 

2. 資産負債を確定させる

起票した仕訳により計算された資産負債の残高が決算日現在で正しい数値かを検証します。

3. 収益費用の内容を検証する

複式簿記の原理により、資産負債を確定すると収益費用の額も確定しますので、内容をチェックします。

・費用のなかに固定資産になるものが混ざっていないか?

・収益費用のなかに前払いや前受けしたものがないか?

・勘定科目が間違えいないか?

・事業外のものが混ざっていないか?…など。

 

4. 貸借対照表、損益計算書を作成する

3.までの処理で作成される精算表から貸借対照表と損益計算書の項目に分け、決算書類を完成させます。

貸借対照表は、会社にどれくらいの財産があるのか?借金がどれくらいあるのか?という財務状態を表したもので、損益計算書は、会社にどれだけの売上があったのか?仕入や人件費はどれくらいだったのか?という儲けを表したものです。

上記の決算書類をもって、会社の一年間の経営成績を外部の利害関係者と内部の経営者に報告します。

まとめ

 【会計(=企業会計)】…複式簿記を使って経営活動を数値化して報告すること。

一言で会計というと、機械的な計算をするイメージの方がまだ強いのかもしれません。

しかし、実際はルールを守り正確性が求められる財務会計と、自由に組み立てられる管理会計が存在します。

管理会計においては、経営者が分かりやすく、かつ次期の経営方針(将来の計画)を創造的に導き出せるような発想力が求められています。

参考文献:会計の世界史(日本経済新聞出版社)/田中靖浩
画像出典元:o-dan

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