【テンプレ付き】支払証明書は確定申告で必要?作成のポイントを紹介

【テンプレ付き】支払証明書は確定申告で必要?作成のポイントを紹介

記事更新日: 2020/05/22

執筆: 編集部

経費を適切に計上することは、節税に有益です。

そのためには日々の会計管理をきちんと行う必要がありますが、ときに領収書がもらえなかったり紛失したりすることもあるでしょう。

支払証明書は、そんなときのお金の動きを証明する書類です。発行のポイントやルールを知れば、小さな金額も経費として計上できます。

本記事では、支払証明書の概要や支払証明書を発行するケース、発行のポイントを紹介します。実際の作成に役立つテンプレートと併せて確認してください。

支払証明書とは

確定申告の際、事業にかかる出費は「経費」として収入から差し引くことができます。ただしこのとき、「支払があった事実」を証明する書類が必要です。

主なものとしては領収書などありますが、支払証明書もそのひとつ。支払証明書とはどのようなものなのか、概要を紹介します。

1. 支払があったことの根拠となる書類

支払証明書とは、「支払をしたこと」の根拠となる書類です。会計管理を行う際、支払いを証明できるものがない場合に発行します。

例えば、お通夜や葬儀に参列した際は香典を持参するのが一般的です。しかし香典を渡したからといって「領収書をください」という人はいないでしょう。

このとき、「香典として○○円包んだ」という事実を証明する書類となるのが支払調書です。

このほか、自動販売機で飲み物を購入したりちょっとした買い物をしてレシートをもらい忘れたりしたときなども、支払証明書を作成して支払の根拠とすることができます。

さらに次のようなケースでも支払証明書を作成できます。

  • 仕事上での飲食代を割り勘にしたとき
  • 交通費で領収書がもらえなかったとき
  • 仕事上必要な親睦会やセミナーに参加したとき
  • 仕事上でパーティに参加し費用を支払ったとき

もちろん上記以外でも、「仕事上の出費があった」ときは支払証明書を発行できます。

2. 領収書の代わりとして使える

領収書がすでにある場合は、あえて支払証明書を作成する必要はありません。支払証明書は、いわば領収書の代わりのようなもの。

領収書を受け取ることができる場合は領収書の方がベターです。

ただし、領収書は基本的に「代金の支払いと同時に発行されるもの」です。発行されていない場合は代金支払時に発行を請求できますが、あくまでも「支払と同時」でなければなりません。

それでも「どうしても必要」という場合は、領収書の再発行を依頼することはできます。ただし、発行者に再発行の義務はありませんから、断られることも覚悟しておくべきです。

「再発行を巡っていざこざを起こしたくない」「気まずい」というときは、支払証明書を発行するか同じような役割を果たす「出金伝票」を切るのが望ましいでしょう。

3. 多用は避けるべき

支払証明書を発行すれば、領収書がないときでも支払の証明ができます。日々の会計管理や確定申告時には重宝しますが、多用は禁物です。

支払証明書は、「支払った側が発行する」もの。「支払を受けた側が発行する」領収書やレシートと比較すると、信頼性は劣ります。

本来領収書を保管すべきであるところを支払証明書のみで済ませてしまうと、税務署の心証はよくないかもしれません。

また、領収書を保管できていない事業主は、会計管理がずさんな印象です。

この場合、経費の必要性や会計処理のあり方そのものを疑われる可能性もあります。税務調査が入ったとき、税務官の目は厳しくなると覚悟しましょう。

【ケース別】支払証明書を発行するときの注意点

領収書が受理できない場合は、支払証明書を発行しておくと支払の証明となります。しかし、より信憑性を高めるには「ただ作成するだけ」では不十分でしょう。

支払証明書を発行するときは、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。ケース別に紹介します。

1. 冠婚葬祭費用

仕事上付き合いのある企業や団体に属する人の冠婚葬祭費は、経費として計上できます。会計処理上は「交際費」とするのが一般的でしょう。

葬儀の場合は「香典」、結婚式の場合は「ご祝儀」の金額を支払証明書に記載します。ただしこのとき注意したいのが、その額面です。

香典やご祝儀を経費として計上する際は「社会通念上、一般的な額の範囲内」が妥当とされます。

あまりに高額な香典やご祝儀は「贈与」として見なされるかもしれません。こうなると「贈与税」等の問題が発生しますので、十分な注意が必要です。

また、遠方で式があった場合は、交通費や宿泊費も経費計上できます。それぞれについて詳細なメモを残し、適切な支払証明書を作成してください。

支払証明書の効力をより高めるには、案内状や会葬礼状なども併せて保管しておくとよいでしょう。

2. 交通費

交通費についても、細かいものは領収書が発行されません。適切に経費計上できるよう、支払証明書を発行します。

タクシーなどを使った場合は、「どこからどこまで乗った」などのメモを添付しておくことをおすすめします。

また、近年は公共交通機関を利用する際ICカードを活用する人も多いでしょう。

ICカードでバスや電車のチケットを購入した場合、利用する会社によってはパソコンから明細を出力できる場合があります。

例えば、JR東日本の「モバイルSuica」は利用明細のプリントアウトが可能です。これを支払証明書に添付しておけば、より信頼性の高い書類となります。

また、ETCを利用して高速を使った場合は、「ETC利用照会サービス」が便利です。

これは事前に登録を済ませておけば、過去の利用明細を確認したりCSVで出力できたりするサービス。

支払証明書を作成したときはここから利用明細を出力して添付しておけば、有力な証拠となります。

登録料等は不要ですから、仕事で高速道路を利用することがある人は、登録を検討してみてはいかがでしょうか。

3. 自動販売機

仕事中に自動販売機で飲み物など買った場合も、経費計上可能です。1回の金額は少なくても、積み重なればそれなりの金額となるかもしれません。

こまめに支払証明書を作り、経費として挙げておきましょう。

自動販売機の場合、なるべく細かくメモを取るのがベターです。

  • 日付
  • 自販機で使った金額
  • 自販機を利用した状況(○○会議のときなど)
  • 支払い先(自販機)

上記を記載しておけば、会計上の証拠となります。

支払証明書の作成方法【テンプレート】

支払証明書に法律で定められた様式はありませんが、支払内容がきちんと分かるかたちで発行するのが望ましいでしょう。

自身で作成するとはいえ領収書の代わりになるものですから、ポイントを押さえた様式を準備してください。

支払証明書の作成方法を紹介します。

1. 必ず記載すべき4項目

支払証明書に必ず記載したいのは、以下の4項目です。

1. 支払いのあった日付

2. 支払先

3. 支払金額

4. 支払事由

上記は消費税法第30条に則った「仕入税額控除のための帳簿の記載要件」ですが、支払証明書を作成するときも同じようなポイントを入れておくのが望ましいといえます。

漏らさず記載しておけば、お金の動きが明確です。

外出先などでちょっとしたお金を使うことは多々あります。「後でメモしよう」と思っても、4項目の全てをきちんと覚えておくことは難しいもの。

領収書のない支払をしたときはなるべくその場でメモを取り、後で支払証明書に転記するのがベターです。

ただし、支払金額が3万円を越えているにもかかわらず請求書などが交付されなかった場合は、消費税法施行令第49条に従って支払証明書を作成する必要があります。

「領収書が発行されなかった事由」「支払先の住所」等が必要ですから、きちんとメモしておきましょう。

2. 支払証明書のテンプレート

 支払証明書は、先述した4つの項目が入っていればどのような様式を使っても問題ありません。Excelなど使えば簡単に作成できますから、ひな型をひとつ用意しておくとよいでしょう。

どのように作ればよいか迷う人は、次のテンプレートを参考にしてください。

内容さえ詳細に記載すれば、特に注意すべき点はありません。ただし、支払金額の前に「¥マーク」を付けることはお忘れなく。

まとめ

支払証明書は、領収書がないときに「支払があった」ことを証明する書類です。

きちんと発行しておくことで会計管理を適切に行えます。万が一税務調査が入ったときなども証拠として提示できますから、きちんと発行・管理しておくことが大切です。

ただし、お金の動きの証拠として最も望ましいのは領収書など「受け取り側」が発行する書類です。会計管理をすべて支払証明書で済ませることは経理の信憑性を低くしますから、注意しましょう。

また、支払の証拠として支払証明書を活用するには、日付・金額・事由・支払先の記載が不可欠です。必要事項を様式化して、適切な支払証明書を作成してください。

画像出典元:Unsplash、Pixabay

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