【英語教室開業のための完全マニュアル】資格は必要?開業費用は?

【英語教室開業のための完全マニュアル】資格は必要?開業費用は?

記事更新日: 2021/04/13

執筆: 編集部

得意の英語を活かして開業を考えている方は少なくありません。

しかし、いざ開業をしようとなると、英語教室の開業に必要な資格やどうやって開業までするのか?といった疑問が湧いてきます。

本記事では、英語教室の開業について多くの方が疑問に感じていることや、開業までの目安について詳しく解説しています。

これから得意の英語を活かして開業を考えている、といった方のお役に立てる内容となっていますので、しっかりと確認をしていきましょう。

英語教室の開業は資格がなくてもOK

英語教室の開業自体に資格は必要ありません。

あなたがやろうと思えば今すぐにでも開業は可能です。

ですが、ノープランで英語教室を今すぐに始めてしまうのは大きなリスクを伴います。

そこで、英語教室を開業するに当たって多くの方が疑問に感じている、「開業届」と「資格」について解説します。

1. 必要なのは事業としての開業届

開業届は「事業を始めたら1ヶ月以内に届出を税務署に提出」する必要があります。

なぜなら、開業届の提出は所得税法で義務として定められているからです。

しかし、提出しないからといって罰則があるわけではありません。

罰則がないから提出しなくてもいいと思われがちですが、提出しなければ英語教室を開業するに当たっての必要経費が落ちなくなります。

節税効果を高めることができるため、開業届の提出は英語教室が忙しくなる前に済ませておくと良いでしょう。

2. 資格はあくまで信頼感を得るためのもの

資格は開業自体には関係ありません。

資格が必要なのは、あなたの始めようとしている英語教室が信頼のできる英語教室だということをアピールするために有効だからです。

英語教室のアピールに効果的な資格は数多くありますが、以下に代表的な資格をご紹介します。

・TOEFL(英語力判定基準)

・TOEIC(企業の採用基準)

・英検(文部科学省認定)

・国連英検(外務省認定)

・全国通訳案内士試験(国家資格)

・ケンブリッジ英検(世界的に有名)など

また、資格がなくても過去の経験も英語教室のアピールに有効です。

・英語圏への留学経験

・英会話教室の職員経験

・英語を必須とする職業経験など

資格がないと開業ができないといったことはありませんが、上記のような資格を有していると開業後の集客面で有利となります。

英語教室開業の種類とメリット・デメリット

英語教室の開業の方法には3つの種類、「テナントを借りて始める方法」「フランチャイズ契約で始める方法」「自宅で行う方法」があります。

それぞれにメリットとデメリットが存在しますので、1つずつ確認していきましょう。

  メリット デメリット 資金
テナント
  • 集客に有利
  • 人目につきやすい場所や通いやすい場所などを自分で選ぶことができる。
  • 多額の費用が掛かる
  • 保証金、家賃、設備などの維持費が大きい
数十万円〜数百万円
フランチャイズ
  • 個人での開業よりも開業が早い
  • 授業内容のマニュアルがある
  • 集客方法のノウハウを学ぶことができる。
  • 多額の開業資金が必要
  • 自分の得意なことを活かせない
  • ロイヤリティ(本部の商品などを利用する際に発生する費用)の支払いがある
  • 自分の思うようにできない場面が多い
数百万円〜1,000万円前後
自宅
  • 開業や経営を維持していく上での資金を大幅に抑えることができる
  • 自由度が高く、自分の思うようにできる
  • 移動時間がないのでプライベートの時間を確保しやすい
  • 自宅などの個人情報が露呈しやすい
  • 近隣住民とのトラブルに発展することがある
  • 教室を辞めた後でも住み続ける必要がある
  • プライベートととの区別をつけにくい
0円〜数百万円

それぞれの開業方法で資金の幅に大きな差が見られます。

分かり辛い部分となっていますので、自宅で開業した場合の開業資金例でイメージをしてみましょう。

自宅で1日/10名規模で開業した場合の資金の内訳

  金額 備考
物件費 0円  
教材費 10,000円 指導者用教科書、プリントなど
人件費 0円 雇用なし
設備費 140,000円 コピー機レンタル、PC、ホワイトボードの購入など
広告費 0円 SNSのみの集客
合計 150,000円  

英語教室の開業資金はやり方次第で大きく金額が異なるため、大体の相場という概念はありません。

上の表にあるそれぞれの費用は、やり方次第で大きく費用を削減することもできれば、住んでいる地域や物件、教材、設備の契約内容、指導内容、集客方法などによって費用が高くなる場合もあります。

例えば、テナントで開業をする場合には物件費で数十万円~数百万円、フランチャイズ契約の場合には物件費に加えて数十万円~1,000万円前後の契約金などの資金が必要です。

また、テナントやフランチャイズ契約では生徒さんの机や椅子などの必要物品や装飾品、看板などの広告費も必要となるため、おおよその開業資金の相場を調べることは難しくなります。

1. テナントを借りて開業する方法のメリット・デメリット

テナントを借りての開業では集客で有利な場所を選べる反面、少なくない開業資金と維持費が必要となります。

特に集客に有利な都市部でテナントを借りようとする場合は、地方でテナントを借りるよりも数倍の資金が必要です。

テナント選びで妥協して、目立たない場所やアクセスの悪い場所を借りてしまうと集客が思うようにいかないリスクを伴います。

少なくない費用が必要なテナントを借りての開業では、経営を維持できるようしっかりと計画を立てましょう。

2. フランチャイズ契約で開業する方法のメリット・デメリット

フランチャイズ契約をして開業する方法では、収益までに必要なノウハウを学ぶことができ、開業・運営のサポートを受けることができます。

一方で、高額の開業資金とロイヤリティと呼ばれる運営起業への支払いなど、多額の費用を支払う必要も。

開業・運営のサポートがあれば、安心して事業を行うことができますが、一定のノルマのようなものも存在するため、常に気を抜くことはできません。

必ず成功させるという強い意志と、経営を維持するためのスキルアップが必須です。

3. 自宅で開業する方法のメリット・デメリット

自宅で開業する方法では少ない資金で開業ができ、自由に運営をすることができます。

一方で、ご自身の家の位置や家の中などの個人情報が他人に知られる、ご近所とのトラブルにつながることがあるといった面も。

ご近所トラブルでよく聞かれるものとして、生徒さんの送迎時の車で近隣の方の移動の妨げになるトラブルや、騒音などが聞かれます。

開業方法の中では最も資金に負担の少ない自宅での開業ですが、トラブルを回避できるよう、事前の計画をしっかりと立てましょう。

英語教室開業までの流れ

英語教室を開業するまでには、事業としての開業と教室のオープンをするための準備が必要です。

事業としての開業の流れと、英語教室オープンまでの流れをそれぞれ確認していきましょう。

1. 事業としての開業の流れ

事業としての開業までの流れは次の通りです。

1. 開業届を税務署へ提出(必要に応じて追加書類も同時に提出)

2. 事業等開始等申告書を都道府県へ提出

事業としての開業には税務署への「開業届」と「青色申告承認申請書」の提出、都道府県への「事業開始等申告書」を提出します。

また、従業員を雇うのであれば、「給与支払事務所等の開設届出」などの書類提出もまとめて行いましょう。

そのほか、会社員から個人事業主となる方など、社会保険に変更のある場合は「事業開始等申告書」の提出と同時に進行しておくと手続きがスムーズになります。

2. 英語教室としての開業の流れ

英語教室をオープンするためには「テナント」「フランチャイズ」「自宅」でそれぞれ流れがあります。それぞれの英語教室開業までの流れを確認していきましょう。

1. テナントを借りて英語教室を開業するまでの流れ

テナントを借りて英語教室を開業するまでには、以下のような流れになります。

1. 事業計画を立てる

2. 物件を決める

3. 準備物を用意する

4. 集客を行う

5. 開業

テナントを借りて英語教室を開業する場合、物件を事前に決めておく必要があります。

テナントが決まっていないと、教室の場所や教室の広さが分からず、具体的な運営計画を立てることができないからです。

同時に、事業計画も事前にしっかりと立てておかなければ、予想外の出費やトラブルで開業が遅れる、または頓挫してしまうこともあります。

大きな費用の掛かるテナントでの開業では、事前の計画とテナント選びが英語教室の開業に最も重要だと言えるでしょう。

2. フランチャイズで英語教室を開業するまでの流れ

フランチャイズ契約をして英語教室を開業するまでには、以下のような流れになります。

1. 英語教室を開業するフランチャイズ企業を決める

2. 物件を決める

3. 研修を受ける

4. 準備物を用意する

5. 集客を行う

6. 開業

フランチャイズで英語教室を開業する場合、フランチャイズ運営元の開催する開業説明会へ参加しましょう。

自分自身の考えとフランチャイズ企業の運営方針に大きな違いを産まないようにするためです。

フランチャイズ企業には様々な特色があり、開業資金が少ないことを強みとする企業からノウハウを売りとする企業などがあります。

ご自身の開業資金と、運営方針に限りなく近いフランチャイズ企業と契約することが、後々のトラブルを防ぐことにもつながるでしょう。

出来る限り多くの説明会へ参加し、吟味してからフランチャイズ契約を結ぶことが大切です。

3. 自宅で英語教室を開業するまでの流れ

自宅で英語教室を開業するまでには以下のような流れになります。

1. 事業計画を立てる

2. 準備物を整える

3. 集客をする

4. 開業

自宅で英語教室を開業する場合、事業計画をしっかりと立てましょう。

自宅で開業する場合、プライベートとの区別がつきにくくモチベーションが保ちにくくなる場合があります。

例えば、自分のペースで準備を進められるほか、資金にも余裕があるためなかなか開業にならないケース。

自宅でできる、資金に余裕があるとはいえ、気を引き締めて取り掛からなければなりません。事業計画をしっかりと立てて、計画に沿って行動をできるよう心掛けましょう。

まとめ

英語教室の開業に当たってのポイントは以下の通りです。

1. 英語教室の開業に資格は必要ない

2. 開業届は必須ではないが、節税効果があるため開業と同時に行うのか好ましい

3. 資格は集客でのアピールに役立つ

4. 英語教室の開業方法は「テナント」「フランチャイズ」「自宅」の3つ

5. 開業に必要な資金は、開業方法によって0〜1,000万円前後となる

6. 開業方法によって開業までの流れが異なる

英語教室の開業では資格は必要ありません。教室の準備とは別に、事業主としての申請が必要となります。

また、英語教室の開業方法によっても開業までの流れが異なることに注意が必要です。ご自身の理想に最も近い開業方法を選択し、英語教室を必ず成功させましょう!

画像出典元:Pexels、写真AC、O-DAN

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