セレクトショップ開業手順は?オンラインと店舗の違いも紹介

セレクトショップ開業手順は?オンラインと店舗の違いも紹介

記事更新日: 2022/01/28

執筆: 根本翔伍

特定のブランドやメーカーにとらわれず、こだわりの商品を集めて販売するセレクトショップ。オーナーの個性や商品選びの特徴を前面に打ち出し、それに共感する顧客層をリピーターとして獲得することが成功するためのキーポイントです。

セレクトショップで起業を考える場合の準備、リアル店舗とオンラインショップの違い、資金調達や集客方法など、開業にするために知っておくべきことについて解説します。

セレクトショップ開業に必要な準備

セレクトショップは個人事業として始めやすい物販の形態です。セレクトショップを始めるにあたって、準備段階に考えておかなければならないことをご紹介します。

お店のコンセプトを明確にする

セレクトショップはオーナーの理想とこだわりをお店の形にするものです。

メーカーやブランドの直営店や特定の商品を扱う専門店のように仕入先が限定されることなく、独自の商品展開を図れることが大きな魅力といえます。

その反面、顧客がそのお店で購入することの価値を明確に打ち出すことができなければ、セレクトショップとしての競争力を生み出すことができません。

セレクトショップを開きたいと思う人は、もともと売りたい商品や品揃えに対して何らかのこだわりがあるはずです。

そのこだわりがマーケットや顧客層に対してどんな意味を持つのか、共感を得られるものかどうかを深く掘り下げた上で、コンセプトを明確にしておく必要があります。

仕入先の確保と開拓

自由に商品を仕入れることができるといっても、販売実績や立地、お店のコンセプトなどによっては仕入れ取引に制限が出てくることが考えられます。また、開業後、商材の買い付け先を開拓しながら、顧客に対する新しい提案を続けていく取り組みも欠かせません。

お店のコンセプトやオーナーのこだわりを実現する品揃えを安定的に展開していくために、仕入先の確保・開拓を行っておくことは開業前に必要な準備のひとつです。

法的手続き・許認可が必要な場合

個人事業としてお店を開くにあたっては税務署に開業届を提出する必要があります。提出しなくても罰則等はありません。しかし、税務上のメリットが大きい青色申告ができない、屋号での銀行口座を開設できない、補助金・助成金の申請ができないなど、事業を行うにあたり大きな制約が生まれます。

扱う商材の種類によっては許認可が必要です。

  • 古着など中古品を扱う場合 → 古物商許可
  • 食品の加工を行う場合 → 食品衛生法に基づく営業許可
  • 酒類を扱う場合 → 一般酒類小売業免許、通信販売酒類小売業免許
  • 自社企画の化粧品を販売する場合 → 医薬品医療機器等法に基づく許可


また、ネット通販を行う場合には特定商取引法による広告表示や代金支払い方法等にルールを遵守しなければならず、違反すると行政処分や罰則の対象となります。

資金の調達方法

個人事業としてお店を開く場合の資金調達は、自己資金で賄う、融資を受ける、補助金・助成金の給付を受けるなど、さまざまな方法があります。

開業のための初期投資と運転資金の規模を勘案しながら最適な方法を選択します。

自己資金を用意する

返済する必要のない自己資金で開業資金を賄うことが基本です。金利負担や返済できない可能性のある融資は事業のリスクを慎重に判断した上で利用を考えます。

金融機関からの融資

個人事業の開業資金として融資の利用を検討する場合には、金利負担や借入条件が有利な政府系金融機関である日本政策金融公庫、自治体が創業者に向けて行う制度融資を借入先の第一候補とします。

日本政策金融公庫には起業・創業者を対象とする「新創業融資制度」があり、担保・保証人不要で3,000万円を限度額とした融資が受けられます。

創業支援に力を入れている自治体が窓口となる制度融資も借入のハードルが低いため、各自治体でどんな創業関連の融資制度があるか確かめてみるとよいでしょう。

上記以外の借入先金融機関としては銀行、信用金庫があげられますが、創業者を対象とした融資は条件が厳しいことが一般的です。

地域密着型の金融機関である信用金庫は創業融資に力を入れている場合もあるので資金の相談窓口として利用してみる価値はあります。

助成金・補助金を活用する

創業者を対象とした公的な補助金・助成金は自治体が窓口となります。

東京都の場合は、東京都中小企業振興公社の「創業助成金」があり、上限300万円の創業に係る経費の2/3を助成する制度が設けられています。

創業関連の補助金・助成金は自治体ごとにさまざまな種類があり、申請の要件や支給時期、限度額等がそれぞれの自治体の制度ごとに異なります。

開業する地域の自治体のホームページ等をチェックしてみましょう。

開業までの7ステップ

セレクトショップをはじめる場合の準備段階から開業までをステップごとに解説します。

コンセプトの策定

最初に説明したように、お店のコンセプトをしっかりと固めておくことが最初のステップです。

どんなお店にしたいのか、そのイメージを具体化した場合に十分に商売として成り立つ見込みがあるかを検討してみます。

書籍やネット等で情報収集をするとともに、他のセレクトショップを見学してみたり、実績のありそうなオンラインのセレクトショップを研究してみたりすることが役に立ちます。

事業計画の立案

事業計画といってもそれほど厳密なものは必要ありません。

客単価と販売数量による売上の見込み、家賃・光熱費等の固定費、仕入れに必要な運転資金を見積もった上で収支を計算します。

ある程度の形になったところで、事業計画書の形にまとめます。

融資や補助金を申請する際に具体的な事業計画が求められるので、商売として成り立つかどうかはしっかりと検討する必要があります。

この段階から商材の仕入れについても準備を進めておくとよいでしょう。

開業資金調達

開業資金を自己資金で賄えない場合には融資や補助金・助成金が活用できるかを検討します。

事業計画書をもとに、自治体の地域振興・商工振興窓口、商工会議所等に相談すると、創業融資や創業関連の補助金・助成金についての詳しい説明を受けることができます。

融資や補助金・助成金を受ける場合には、対象となる要件や支援を受けることのできる金額、返済の条件など細かく決められているため、しっかりと調べることが必要です。

手続きに期間を要する場合も多いことから、余裕のあるなかで進めていきます。

出店物件の選定・内外装の設計と発注(実店舗の場合)

実店舗で営業を行う場合、立地条件は商売を左右する最も重要な要素です。

セレクトショップはお店の個性を売りにする業態であり、根強いファン層を獲得できれば遠方からの来店も期待できないわけではありません。しかし、地理的な商圏が前提となる実店舗の場合は、出店エリアの人口や交通の便、競合店の状況など調べた上で物件を決めるのが定石です。

お店のイメージを決定づける内外装のデザインや什器・備品もお金をかけたい部分ですが、予算をオーバーしがちなところです。

妥協できる部分とこだわる部分のメリハリをつけて考えましょう。

商品仕入・調達

商品の仕入先はメーカーや代理店、商社や卸売会社、ネット通販、直接買い付けなど、扱い商品によってさまざまなケースが考えられます。

それぞれの仕入先ごとのリードタイムや仕入れ手続き、支払い条件等を確認した上で、十分な商品を確保できる体制を整えておきます。

商品画像撮影・商品の登録作業(ネットショップの場合)

ネットショップの開設方法として、楽天やアマゾンなどのモール出店型、ShopifyやBASE、カラーミーショップなどのASP型、自前でECサイトを作成するなど、いくかの種類があります。

いずれの場合も、商品画像や価格を登録するなどの準備作業が必要です。

ネットショップでは商品画像が商品の訴求において重要な役割を果たします。

撮影機材の質や扱いにも専門的な知識が求められるとともに、スマホやPCで閲覧する際の見せ方にも配慮が必要です。手間のかかる作業でもあることから、時間をかけて取り組みたいところです。

開業・PRと情報発信

開業時にはセールやキャンペーンなど販促企画を行います。実店舗の場合は周辺地域にチラシのポスティングなどを行い、より多くの人に知ってもらう施策が必要です。

また、開業した後は、SNSやホームページなどを通じて継続的に情報発信していくことは多くの小売店舗で行われている取り組みです。

セレクトショップはオンラインでも開業可

セレクトショップの店舗形態は実店舗を構える場合、オンラインのECショップとして営業する場合、実店舗を持ちながらECも展開する場合が考えられます。

実店舗とオンラインで開業する場合のメリット・デメリットは以下のようなものがあげられます。

オンラインのメリット

営業時間と販売地域に制約がないのがオンラインショップの最大の強みといえます。また、店舗の家賃地代が不要であり、少ない初期投資ではじめられることも大きなメリットです。

オンラインのデメリット

実店舗は開業すれば顧客の目に留まる機会を得られますが、ECではオンラインからのアクセスを集めるまでに、地道な情報発信とネット広告の活用など工夫が求められます。

配送の手続きと作業が発生しそのための管理作業が必要となる点や、送料がかかることは販売価格の設定にも影響します。

また、営業の実態という点で、一定規模の売上を実現するまでは、実店舗ほどの信用力は得られない点がデメリットといえます。

実店舗のメリット

商材を手にとってもらいながら対面で接客できるため、商品の魅力を最大限にアピールすることが可能になります。また、それぞれの顧客に対してきめ細やかな対応を行えることも実店舗で営業することの大きなメリットです。

ネットショップに比べて営業の実態がわかりやすいため、融資等を受ける際に信用力の面で有利になります。

実店舗のデメリット

オンラインショップと比較した場合、集客範囲と営業時間に制約があることは最も大きな違いといえます。

開業のための初期投資としてまとまった金額が必要になる点、家賃をはじめとする固定費の負担が大きいこともデメリットです。

セレクトショップにおすすめの集客方法

ネットを通じた情報発信はオンライン販売、実店舗での営業どちらにとっても、有力な集客の手段です。

一口にネットでの情報発信といっても多くの方法がありますが、そのなかでセレクトショップに適したものをご紹介します。

SNSの活用

Instagramやtwitter、FacebookなどのSNSを活用した集客はすでに多くの企業が実践する一般的な取り組みとなっています。

SNSの種類によって利用者層の違いがあるため、扱う商材やターゲットとする顧客層によって使い分けることがポイントです。

運用にあたっては炎上対策など気をつけなければならない点はあるものの、販売サイトやより詳しい情報を載せたホームページへ誘導するための入り口として積極的に活用すべきです。

ネット広告の活用

ネット広告にもさまざまな種類があり、商材や顧客層に適したものを選択する必要があります。

扱う商材の顧客層や狙うべきターゲットが明確になるまでは、少額の予算で広告出稿が可能でキーワードにより検索結果に表示される検索連動型広告からはじめてみるのが取り組みやすいでしょう。

Googleマイビジネスの活用  

Googleマップに店舗情報を表示することができるGoogleマイビジネスは、実店舗を構える出店形態の場合に是非利用したい情報発信手段です。

Googleアカウントがあれば無料で登録でき、営業時間や電話番号のほか、混雑時する時間帯や、口コミ情報などもGoogleマップ上に表示されます。

まとめ

商材に対する目利きと品揃えで勝負するセレクトショップは、スモールビジネスとして始めやすい起業の形態です。しかし、ビジネスとして継続し拡大していくためには、しっかりしたお店の方向性と地道な工夫を続けていくことが求められます。

顧客に提供できるお店の価値は何かを突き詰めて考えていくことがセレクトショップを成功させるための第一歩です。

画像出典元:pixabay

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