勤怠管理システムとは?機能と導入のメリット・注意点を解説

勤怠管理システムとは?機能と導入のメリット・注意点を解説

記事更新日: 2020/10/16

執筆: 編集部

働き方改革の推進やそれに伴う有給休暇の義務化により、労働者の勤怠管理を適切に行う重要性がこれまで以上に高まっています。

そんな時に頼れるのが勤怠管理システムですが、そもそも勤怠管理システムとは何か、どのようなサービスが提供されているのかご存じですか?

今回は、勤怠管理システムに関する基本的な知識から各サービスの長所・短所、勤怠管理システムを有効に活用するポイントまでを解説していきます。

勤怠管理システムとは?

勤怠管理システムとは

勤怠管理システムは、従業員の勤怠状況を記録・管理するシステムです。

出社時間と退社時間を記録するだけのものから、それらの記録をもとに月ごとの勤務時間数や残業時間数を算出してくれるもの、休日出勤及び振替休暇、有給休暇をひっくるめて管理してくれるものまで、システムがカバーする範囲はサービスによって様々です。

これまでは、例えばタイムカードにより出社時間と退社時間を打刻して、その記録をExcelに打ち込んで管理するような、ほぼ人力での勤怠管理が一般的でした。

従業員の人数が少ない企業なら、そのやり方でもなんとかなるもしれません。

ただ、人の手による打ち込みにはミスがつきものですし、従業員数が増えれば増えるだけ作業負担が重くなる問題がつきまといますよね。

また、時間外労働が問題になったことから、労務管理の重要性が叫ばれるようになり、労務管理も行える勤怠管理システムへの需要が一気に高まっています。

勤怠管理と労務管理

勤怠管理システムを選ぶ際に大事なポイントとなる労務管理について、まずは概略をおさえましょう。

そもそも勤怠管理とは、労務管理のうちの一つのタスクです。

労務管理とは従業員の労働に関する管理事務全般を指す言葉であり、労務管理の具体的なタスクとしてこれらが挙げられます。

  • 労働契約の締結等の管理
  • 労働環境の整備・管理
  • 労働条件や就業規則などのルール整備
  • 社会保険や労働保険の手続き
  • 法定内・法定外含む福利厚生の提供
  • 給与・賞与の計算
  • 労働者の勤怠管理

 

勤怠管理を適切に行うことの重要性

特に近年、勤怠管理を適切に行うことの重要性が増してきています。

その背景にあるのは、働き方改革を推進する動きです。

働き方改革とは、ご存知の通り「労働者の働き方を見直して改善していこう」というもの。

会社が働き方改革を推し進めるには、まずは今いる従業員の勤怠管理を適切に行うことが必要最低限のスタート地点となります。

それに加えて平成31年4月より、有給休暇の義務化がスタート。会社は従業員に最低でも年5日の有休を取得させなければならなくなりました。

従業員の有休を管理することも勤怠管理のタスクの一つですから、そういった意味でも勤怠管理の重要性が増してきているのです。

勤怠管理システムを活用することのメリット

従業員の勤怠状況を可視化できる

勤怠管理システムを導入することの最大のメリットは、従業員の勤怠状況を可視化できることです。

従来のタイムカードやExcelによる管理では、従業員一人一人の勤怠状況を月ごとに追うのが精一杯で、その従業員の勤怠状況がどのように変化しているのか、あるいは会社全体で勤怠状況がどのような状態にあるのかを確認することは骨の折れる作業でした。

しかし、勤怠管理システムを導入すれば、これらの状況をすぐにデータ化して可視化できるようになります。

これにより、従業員個々の状態を把握することはもちろん、会社全体として従業員の勤怠に関する問題点を把握し、対策を講じられるようになります。

有給休暇を消化できていない従業員に対して、適切なタイミングで取得を促すことも可能になります。

コストを削減できる

コストを削減できる可能性も重要なメリットです。

もちろん、勤怠管理システム導入及びシステムの運用にコストがかかりますが、それまでマンパワーでやっていたことと比べれば、結果的にコスト削減につながる可能性が高いです。

ただしコスト削減につなげるためには、会社の形態や勤労形態に合致したシステムを導入しなければなりません。

勤怠管理にかかる不正を防止できる

従業員の勤怠報告に関する不正を防止できることも経営側にとっての大きなメリットです。

自己申告を基に勤怠管理を行っている場合、従業員の良心を信頼するしかありません。

タイムカード打刻の場合、本人以外の人物によるなりすまし打刻を防ぐことはできません。

多くの勤怠管理システムは、GPSと連動させたモバイル打刻や静脈・指紋認証、顔認証システムなどの生体認証システム打刻を利用できるため、システム導入により不正打刻を防止できるようになります。

100社への取材で分かった!特に大事な機能

実は勤怠管理システムは、導入したものの自社にフィットせず、乗り換えた経験がある企業が多いシステムです。

取材してみると、乗り換えた1番の理由が機能のミスマッチであることが分かりました。

そこで、まずは勤怠管理システムの基本的な機能を見てみましょう。

勤怠管理システムと言っても、実際には勤怠管理を超えた機能(労務管理・工数管理・予実管理など)が備わっていることが分かります。

機能が多く分かりにくいのですが、赤字になっている4機能が導入後の使い勝手を左右する大事な部分です。

各システムの差が出る部分でもあるので、これらに注意しながらシステムを選定すると、自社にあったシステムと出会えますよ。

勤怠管理システムの導入方法3タイプ

勤怠管理システムは3タイプ

勤怠管理システムは以下3タイプに分類できます。

・タイムレコーダータイプ
・オンプレミスタイプ
・クラウドタイプ

それぞれの概要と長所・短所を見ていきましょう。

タイムレコーダータイプ

タイムレコーダータイプは、専用のタイムレコーダー端末とパソコンとを接続して、出退勤時間を記録・管理するシステムです。

システムとしてはかなり簡易的なものですから、導入のハードルが低いのが長所です。

一方で、管理できるのは出退勤の記録程度なので、より広範囲で勤怠管理を行いたい企業には向いていません。

オンプレミスタイプ

オンプレミスタイプは、自社でサーバーを用意した上で、専用のソフトウェアや端末をパッケージとして購入するシステムです。

タイムレコーダータイプと比べて広範囲の勤怠管理を行える点、会社の形態や勤労形態にあわせてカスタマイズできる点がメリットです。

ただし、サーバーやソフトウェア、端末の導入に非常にコストがかかります。

クラウドタイプ

クラウドタイプは、インターネット上で提供されているサービスを月額や年額で契約し利用するタイプのシステムです。

パソコンやタブレット、スマートフォンを利用して出退勤の記録をするので、新たな設備投資が不要という大きなメリットがあります。

サーバの管理にかかるコストも不要です。

弱点は、オンプレミスタイプと比べると、サービスの柔軟性が低いこと、万が一サービス提供側の不具合によりシステムが使用不能となると会社側からは対処のしようがないことが挙げられます。

自社に適切なタイプを見極める

勤怠管理システムを有効に活用するには、自社の勤怠管理状況から、どのタイプの勤怠管理システムを導入するのが適切かを見極めることが重要です。

10人に満たない小規模な企業であれば、専用のサーバや端末が必要なオンプレミスタイプはオーバースペックとなる可能性が高いでしょう。

逆に1,000人規模の従業員がいる場合は、タイムレコーダータイプよりもオンプレミスタイプやクラウドタイプを使った方がコスト削減を図りやすくなります。

その他にも、外回りの従業員が多いなら、会社で打刻するタイムレコーダータイプではなく、どこでも勤怠記録を打ち込めるクラウドタイプが良いですよね。

工場での勤怠管理が目的なら、手ぶらで打刻できるシステムが便利です。

もちろん、従業員にとっての使いやすさも重要なポイントですから、従業員目線から使い勝手を考えることも忘れずに!

編集部厳選!おすすめの勤怠管理システム3選

勤怠管理システムの導入を考えているなら、まず検討して欲しいおすすめのシステムを3つ紹介します。

1. 月200円から導入可能!『ジョブカン勤怠管理』


画像出典元:「ジョブカン勤怠管理」公式HP

特徴

最大の魅力は200円/月で導入できる安さ。30人程度のベンチャーから1,000人以上の企業まで、全ての規模で利用可能です。主要な給与計算ソフトと連携できる便利なシステムです。

打刻方法

打刻方法は、PC/タブレット打刻・モバイルGPS打刻・ICカード打刻・指静脈打刻・LINE/SLACK打刻の5種類。

生体認証打刻が搭載されているので、不正打刻に悩んでいる企業におすすめです。

操作画面は、必要な情報が大きく表示されシンプルな印象です。

 

料金プラン

10人以下の企業でも月額費用2,000円が発生するので、注意しましょう。

10人以下の企業向けに無料プランが用意されていますが、機能がだいぶ制限されます。(無料お試しとは別物)

初期費用 月額費用/ユーザー 最低利用料金 無料お試し期間
0円 200円~ 2,000円 30日間

 

実際に使った人の評判・口コミ

パソコンのon,offに合わせてログ時間が計算され、労務管理の観点では良いシステム。ただ、前日のログ時間の反映が遅いこともあるので、余裕をもった管理が求められます。
(商社:従業員500人以上)

レポート機能・集計機能は圧倒的にkintoneより優れています。外出する社員が多い場合は、交通費精算を同時にできるkintoneの方が良いかもしれません。
(コンサルティング:従業員30人以下)

 

 

2. あらゆる雇用形態・環境に対応!『マネーフォワード クラウド勤怠』

画像出典元:「マネーフォワード勤怠」操作画面
 
 

特徴

マネーフォワードが提供している会計・確定申告・請求書・経費・給与・社会保険など幅広いサービスと連携できることが最大の魅力です

打刻方法

打刻方法は、PC/タブレット打刻・モバイルGPS打刻・ICカード打刻の3種類。主要システムと比べると少ないです

操作画面は青が基調。管理画面はやや硬い印象ですが、打刻画面はイラストつきでわかりやすく、問題なく操作できるでしょう。



 

料金プラン

最低利用料金が設定されているので、注意が必要です。

初期費用 月額費用/ユーザー 最低利用料金 無料お試し期間
0円 400円〜 2,980円+ユーザー数×300円 1ヶ月間

※30人までは、何人でも同額。

実際に使った人の評判・口コミ

MF給与で給与計算しているので、従業員情報や勤怠情報などのデータ移行が楽で良いです。ただ、ジョブカンに比べて細かい勤務体系を設定しきれないと感じています。ジョブカンは設定が大変ですが細かく設定できるので便利です。(IT関連:従業員30人以下)

打刻・申請も簡単で、マニュアルがなくても操作できます。アラートの種類がもっと多いとよいですね。(流通業:従業員500人以上)

 

 

3. 追加料金なしで全機能利用できる!『jinjer勤怠』


画像出典元:「jinjer勤怠」公式HP

特徴

jinjer勤怠は、全機能が最初から搭載されているため、追加費用が発生しません。予算がたてやすいことは、大きな魅力です。

打刻方法

打刻方法は、PC/タブレット打刻・モバイルGPS打刻・ICカード打刻・Slack/Chatwork打刻の4種類。

Apple Watch・Google homeでも打刻できます。

打刻画面は、コメントを残せたりその日のスケジュールを確認できたりと、きめ細かな配慮が感じられる仕様です。



 

料金プラン

人事管理・給与計算・経費精算・労務管理・雇用契約と組み合わせる場合は、追加費用が発生します。

初期費用 月額費用/ユーザー 最低利用料金 無料お試し期間
100,000円 300円〜 設定なし 30日間

 

実際に使った人の評判・口コミ

導入後は、現状の月ごとの残業時間が一目でわかり、休日出勤や有給の申請が容易にできるようになりました。(広告関連:従業員100人以上)

見やすいUIなので、規則的な勤務なら圧倒的に使いやすいです。急な変更が生じると修正作業が面倒です。どのシステムも同じかもしれませんが。(イベント関連:従業員約30人)

 

 

まとめ

働き方改革の推進や有給休暇の義務化など社会の動きにしっかりと対応していくために、勤怠管理システムの導入は非常に有効な手段です。

一方で、勤怠管理システムは管理・運用にコストがかかりますし、導入後にシステムを乗り換えた企業も多く見られるので、判断を急がず慎重に検討する必要があります。

まずは自社が抱えている勤怠に関する課題をピックアップし、必要な機能を見極めることが、適切なシステムを導入する第一歩です。

それと同時に、勤怠管理システムは全従業員が使うシステムなので、使いやすさも大事なポイント。

ぜひ複数システムの無料お試しを利用し、使い勝手を実際に試してみてください。

この記事で紹介した以外の勤怠管理システムも気になる方は、こちらもぜひ参考にしてください。

画像出典元:Unsplash、Pixabay

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