株式投資型クラウドファンディングとは、非上場企業の株式を発行することで、インターネットを通じて多くの投資家から少額ずつ資金を調達する仕組みです。
スタートアップ企業の資金調達の方法の1つとして、2021年度には前年の2倍近い調達が行われました。
この記事では、株式投資型クラウドファンディングの特徴、メリット・デメリット、代表的な取扱業者のご紹介を含め徹底解説していきます!
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株式投資型クラウドファンディングとは、スタートアップや創業してまもないベンチャー企業など非上場企業が株式を発行することで、インターネットを通じて多くの投資家から少額ずつ資金を調達する仕組みです。
そもそもクラウドファンディングには、大きく4つの種類があります。
株式投資型クラウドファンディングは、そのうちの投資型の1つにあたります。
なお、クラウドファンディングの違いについては以下の記事もご参照ください。
株式投資型クラウドファンディングでは、投資家1人当たりの同一発行者への投資額が1年間50万円以下、1つの発行者当たりの資金調達総額は1年間1億円未満と定められています。
株式投資型クラウドファンディングは、原則として登録されている取扱業者を通して取引を行う必要があります。
株式発行者に対する情報や申込などは、全て取扱業者へのWebサイトや電子メールなどで行われます。
株式投資型クラウドファンディングを行う際には、取扱業者による株式発行者、及びその事業の実在性や投資リスクなど、事前に審査が行われます。
また投資家に対しても、取引基準に満たしているか少額取引要件の適合状況など事前に確認を行っています。
株式発行者は、出資した株主に対し、募集終了後も情報提供を行い、その状況を取扱業者も確認する必要があります。
個人投資家にとって、これまで投資することが難しかった非上場企業に投資できることは最大のメリットです。
事業内容に共感できる企業、社会貢献度が高い企業、今後大きく成長しキャピタルゲインを得られそうな企業などに早くから投資できることは大きな魅力でしょう。
エンジェル税制とは、ベンチャー企業に対する投資を促進する目的で定められた制度で、ある一定の条件を満たしたベンチャー企業に個人が投資を行うと、税制上の優遇措置を受けられる制度です。
株式投資型クラウドファンディングでは、株式を取得した年の総所得金額から控除する優遇措置Aと、投資した年の株式譲渡益から控除する優遇措置Bを受けられることがあります。
条件などの詳細は、以下の記事をご参照ください。
これまで非上場企業に投資をできるのは、エンジェル投資家やベンチャーキャピタルなど限られてましたが、この仕組みを利用すれば、少額取引の個人投資家にリーチすることができ、自社の魅力を個人投資家にアピールする良いチャンスになります。
特に、toCのサービスやプロダクトを提供する場合、個人投資家というファンを作ることによるPR効果は大きいでしょう。
株式投資型クラウドファンディングでは、一般的に1~3か月程度で資金調達が可能です。
スタートアップやベンチャー企業への投資なので、新規株式公開 (IPO) や買収(M&A)までに時間がかかるケースもあります。
そのため、短期間で高い収益を得たいと考える投資家には株式投資型クラウドファンディングは向いていないかもしれません。
ある程度一緒に育てていく、長い目で見て高い利益を得たいと考える投資家におすすめです。
投資家1人当たりの同一発行者への投資額が1年間50万円以下という決まりがあるため、1つの企業に50万円を超える金額を投資することはできません。
もし、50万円超をベンチャー企業に投資をしたいという場合は、複数の企業に分散投資をするか、スタートアップと直接交渉して投資を行う必要があります。
株式投資型クラウドファンディングによる資金調達総額は1年間1億円未満という制限があります。
そのため数億円規模の資金を調達したい場合には、株式投資型クラウドファンディングだけでは希望額全額を調達することはできないため、他の資金調達手法と組み合わせて調達をする必要があります。
株式投資型クラウドファンディングは、取扱業者を介して取引を行うため、当然ながら手数料が発生します。
例えば、クラウドファンディングサービス大手のFUNDINNOでは、審査料10万円、株式及び新株予約権の発行価格の総額の20%(税込:22.0%)相当額が手数料として掛かります。
審査料は、審査が通過しなかった場合も返金はありません。
但し、サービスによっては、審査料を取らないケースもあるので、よく確認しましょう。
FUNDINNO(ファンディーノ)は、国内シェアNo.1の株式投資型クラウドファンディングサービスです。
累計成約額84億3631万円、累計成約件数268件、ユーザー数109,468人、資金調達の最速目標達成時間は1分54秒と高い実績を記録しています。(2022年7月現在)
東証グロース上場のZUUグループの株式投資型クラウドファンディングサービスであるUnicornは、累計23件、資金調達総額8億2,358万円の実績があります。
社内には、投資銀行/証券出身のIPOのプロが多く在籍しているため、プロの視点から様々なアドバイスを受けることが可能です。
2022年6月には、第三者割当増資を実施し、更なる事業の充実が期待されています。
イークラウドは、大和証券グループと事業連携している株式投資型クラウドファンディングサービスで、ベンチャー企業への投資経験豊富なスペシャリストが資金調達をサポートしてくれるのが魅力です。
1社辺りの平均調達金額(※1)は3,400万円となっており、調達成功率も非常に高く100%と業界最高水準となっています。
※1:株式投資型クラウドファンディングによる総調達成功額÷全案件数、2022年1月27日時点
画像出典元:「CAMPFIRE Startups」公式HP
CAMPFIRE Startupsは、ファイナンスのプロが事業計画書の見直しなど安心サポートをしてくれる株式投資型クラウドファンディングサービスです。
また、上場企業並みの情報開示量を誇っており、有価証券届出書に準じた書式の書面を確認できるプロジェクトもあります。
AngelNaviは、社会課題解決、変革に挑戦する事業者を中心に支援している株式投資型クラウドファンディングサービスで、企業に対する厳正な審査はもちろん、経営チームの人柄や志も重視してピックアップしています。
また、セキュアな取引環境にも注力しており、本人認証プロセスの徹底や、2段階認証、サイバー攻撃対策など万全の対策をしています。
株式投資型クラウドファンディングのメリットやデメリット、代表的なサービス、そしてリスクを解説してきました。
株式投資型クラウドファンディングは、あくまでも非上場企業の株式に投資してもらうため、投資家に成長を期待し「応援したい」と共感してもらえるような事業の目的や社会的意義をアピールすることが大切です。
以下の記事では株式投資型クラウドファンディング以外の資金調達方法についても解説しています。他の資金調達方法もあわせて検討しましょう。
画像出典元:Pexels
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