副業禁止でもできることは?法律や注意点・バレにくい副業も

副業禁止でもできることは?法律や注意点・バレにくい副業も

記事更新日: 2021/05/28

執筆: 河野亜希

2018年1月に厚生労働省が作成した「副業・兼業の促進に関するガイドライン」により、副業を認める企業が増えてきました。しかしながら、まだまだ副業を禁止する企業も少なくありません。

副業を考えていても、勤務先で副業が禁止されている場合、何もすることはできないのでしょうか。

実は、副業禁止のルールを破ること自体は法律違反に当たらず、副業禁止でも副収入を得る方法はあるのです。

今回は、副業禁止に関する法律や企業が副業を禁止する理由のほか、副業を始めるポイントや副業禁止でもできるおすすめの副業などについて詳しく紹介します。

副業禁止の就業規則と法律

副業を考えているのであれば、勤務先の就業規則と関係する法律について知っておく必要があります。

就業規則に副業禁止の規定がある場合、副業することで懲戒処分の対象になりかねません。

就業規則は会社独自のルール

就業規則は、それぞれの企業が独自に定めたルールの一つです。

企業側と従業員との間の規則であるため、その企業で仕事をする以上、何らかの法令に触れない限りは守るべきものとなります。

企業が就業規則で副業禁止を定めていれば、従業員が副業をすると契約違反行為とみなされて、懲戒処分されるケースもあるのです。

憲法や関連法令による拘束力はない

憲法や労働関連の法令には副業禁止の規定はありません。

憲法では

何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択 の自由を有する。

引用元:日本国憲法第22条第1項


と、「職業選択の自由」が定められていて、基本的に誰がどのような仕事を行い、仕事を掛け持ちすることなどについて、それぞれ個人の自由なのです。

関連する労働関係の法令においても、勤務先での就業時間中は、与えられた業務に専念する義務があるものの、就業時間以外については余暇を自由に過ごしても良いという解釈がなされています。

本業以外で労働者が収入を得ることについて禁止している法令がないことから、副業は違法とは言えないのです。

バレる原因とあり得る処分、その予防策は?

副業禁止の会社で従業員の副業がバレる原因はなんなのでしょうか?バレたらどんな処分を受けるのでしょうか?また、バレないために出来ることはあるのでしょうか?

ここで、いくつかのバレ得る事例とあり得る処分、その予防策を見ていきましょう。

副業で本業に支障が出る

副業のせいで遅刻や欠勤をして本業に支障が出るような場合は、まず私生活に不信感を抱かれます。

迷惑を被った同僚などが日頃の怪しい点を上司にリークすれば、あっさりとバレてしまう恐れがあります。

また、他者が迷惑を被るほど本業に支障をきたしていたなら、懲戒処分される可能性があります。

就業規則内の罰則規定にもよりますが、多くは戒告やけん責処分を行っています。本業の勤務時間中にまで副業をしているのがバレたら、大きな処分を受けることにもなりかねません。

本業での勤務時間中には、本業の業務をしっかりとこなし、企業や他の従業員に迷惑をかけないようにしましょう。

副業中に社内の人間に目撃される

飲食店などの接客業や人前にでる副業をしている場合、社内の人間に見つかりバレてしまう事もあります。

居酒屋などの飲食店の仕事は時間の融通がききやすく、短時間から求人がある為、副業として掛け持ちしやすいですが、バレるリスクは高くなります

風紀に厳しい社員に目撃されたり、耳に入っていたとすれば、副業先を辞める選択をしなければいけません。

副業禁止の会社で働いている場合は、人前にでる副業は避けた方が無難でしょう。

どうしても働きたい場合は、会社から遠い所や社内の人間が来ない所を予め調査しておきましょう。

住民税

会社員などの給与所得者の場合、企業側が自治体に前年の給与支払報告書を提出することで住民税の金額が決定し、企業側に通知されます。

通常、企業は住民税を給与天引きにより徴収しています。

自治体は最も給与が多い企業に対して住民税額の通知を行っており、副収入があるとその分の住民税を加算して通知するため、副業がバレてしまうことになります。

副業での収入が年間20万円を超える場合、確定申告を行わなければなりません。

確定申告や住民税の申告の際に、住民税の徴収方法を「自分で納付」することにして、自分で住民税を支払う方法もあります。

副業の収入が少なければ確定申告の必要はありませんが、収入があるのに確定申告をしなければ、脱税行為となりペナルティが課される可能性があります。

副業による情報漏えいを起こす

本業と副業を同時に行うことで、本業の企業の情報が外部に漏れる可能性も出てきます。

その場合、大抵は大問題になるので、もれなくアナタの副業もバレます

故意でなかったとしても、社外秘のデータや顧客の個人情報などが漏えいした場合、企業が大きな損害を被ることになるのです。

情報漏えいの状況や程度も影響しますが、懲戒処分は免れない状況になります。

悪質なケースであれば懲戒解雇される可能性があり、企業側から損害賠償請求されることにもなりかねません。

本業でも副業でも、業務に関する情報管理は徹底しておく必要があります。

なぜ副業禁止する企業があるの?

副業の禁止は法令違反にはなりませんが、企業はなぜ副業を禁止するのでしょうか。

主な理由は、次のとおりです。

従業員の長時間労働を助長

本業以外に副業も行うと、全体の労働時間が長くなってしまいます。その結果、睡眠不足や疲労が溜まってしまい、本業への影響が出る可能性があります。

従業員の業務効率低下や、仕事へのパフォーマンスを悪化させないために、副業を禁止している企業もあります。

企業の情報流出を防ぐ

従業員が自社の業務内容と似通った内容で副業を行う場合、顧客情報のほか、社外秘となっている技術やデータなどが流出する可能性も考えられます。

その従業員が持つ、企業独自のスキルなども流出しかねません。情報流出により企業が被る損害を防ぐために、副業禁止を定めているケースもあります。

企業イメージを損ねる可能性

従業員が副業中に何らかの法律違反を犯してしまうと、本業として勤務する企業のイメージを損ねてしまうおそれがあります。

法令などに抵触していなくても、副業を宣伝するためにSNSへ投稿した際、不適切な内容があれば企業への影響も否めません。

企業のブランドイメージや信用を守るため、副業を禁止するところもあるのです。

公務員の副業は基本的にNG

職業選択の自由は憲法で保障されているのですが、公務員には当てはまりません。

国家公務員法や地方公務員法において副業の制限をしていることから、公務員の副業は基本的には認められません。

公務員の副業が制限される理由

法律で公務員の副業を制限する理由は、公務員が国民全体の奉仕者だからです。

公正中立な立場での職務執行が求められていることから、公務員が副業を行うと、特定の業界への利益供与と捉えられてしまうおそれがあるのです。

公務員は本業に専念し、絶対に情報漏えいしてはならないのです。

副業を認めるケースもある

公務員が制限されている副業とは、営利企業の役員等との兼業や、自営の営利企業との兼業、報酬を得て事業や事務を行うといったものです。

ただし、任命権者の許可があれば、副業が認められることがあります。しかし、余程の理由がない限り、法律で禁止される副業は認められていません。

しかし最近では、地域貢献や地域活動への参加促進など、一定の条件下において、公務員の副業を認める自治体も出てきています。

地域に関する活動を理由に副業を考えているのであれば、一度勤務先に相談してみるとよいでしょう。

副業を始める前の注意点

副業をするには、本業との両立を第一に考える必要があります。

今から副業を始めようとしているのであれば、注意しておくべきポイントがあるので、ここでしっかりと確認しておきましょう。

企業との労働契約や就業規則などを確認する

まずは、勤務先の企業が副業を禁止・制限しているのはどのようなケースなのか、正しく把握しておかなくてはなりません。

上司に許可を取ることで副業可とする企業もあるため、一度労働契約や就業規則などの内容をしっかりと確認しておきましょう。

労働時間に注意する

本業以外に副業として別の企業でも仕事をする場合、2つの企業での労働時間を合算して、法定労働時間を超えないようにしなければなりません。

合算した労働時間が、1日8時間、週40時間を超えていれば、本来残業代が発生します。この場合、時間外労働をしていた時の企業から、残業代の支払いを受けることとなります。

従業員に残業をさせる場合、36協定が必要となり、労働基準監督署への届出を行わなければなりません

36協定を締結していない企業で副業をすると、違法な残業をしている可能性があるため、注意しておく必要があります。

心身への影響を考慮する

副業することで、一日の労働時間が長くなってしまうと、睡眠不足や身体に不調が出てくる可能性があります。

過度の労働は、知らないうちにストレスを溜め込む原因にもなりかねません。副業すると働き過ぎにならないか、よく考えてから行動に移しましょう。

確定申告の要否を確認する

副業を始めるのであれば、確定申告について知っておく必要があります。

通常給与所得者であれば年末調整で納税申告がなされていますが、副業で所得が発生すれば、確定申告が必要となるケースがあります

副業での年間所得が20万円を超えると確定申告が必要となりますが、20万円以下の場合は不要です。

副業収入についておおよその目安を把握して、20万円を超えるようであれば、早めに確定申告の準備をしておくと安心です。

副業禁止でもOK!?両立しやすいおすすめの副業3選!

副業が禁止されている企業や公務員でも、副収入を得る方法はあります。

ここで、本業と両立しやすい副業や、禁止されていても比較的認められやすい副業の中から、特におすすめしたいものを3つご紹介します。

フリマアプリやネットオークションを利用する

フリマアプリやネットオークションを利用して、自宅の不用品などを売るのは、事業性がないことから副業には当たりません

自宅にあった生活用品を処分して得た収入については、確定申告の必要もありません

ただし、大量に商品を仕入れてフリマやネットオークションで販売すると、事業とみなされる鹿野性があるため、注意してください。

短時間で出品から発送までが可能なため、誰でも気軽に利用できます。

ハンドメイド雑貨やお菓子の販売

ハンドメイド雑貨やアクセサリーのほか、手作りのお菓子などを販売するのは、個人の趣味の延長とみなされて、副業に当たらないと判断するケースがほとんどです。

最近では、通販やショッピングアプリを利用して、手軽に販売することもできるのでおすすめです。

 

個人の資産運用

株や外貨、投資信託、保険などといった、個人の資産運用は副業になりません

NISAやidecoなどは、利益に一定の非課税枠があり、節税対策にもなります。少額で始めることが可能な投資もあり、手軽に副収入を得られるという理由で人気があります。

また、株主優待や株主総会のお土産など、現金以外の利益を得ることも可能です。

 

まとめ

副業は、憲法や法律で明確に禁止されているものではありません。しかし、従業員として働く以上、その企業のことも考えなければなりません。

就業規則で副業が認められている場合でも、本業に支障をきたすことなく、企業に迷惑がかからないようにする必要があります。

本業に支障が出るような副業は、長く続けることが難しくなります。今回の記事を参考にして、無理せずスタートできる副業から始めてみましょう。


画像出典元:Pixabay、Unsplash

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