財テクとは、資金を運用して増やす方法のことです。
特にバブル全盛期によく使われた言葉で、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
本記事では財テクとは何かを紹介したうえで、選び方のポイントや継続のコツ、初心者におすすめの資産運用(財テク)を7つ紹介します。
編集部
とは言え、独学で自分に合った資産運用を勉強するのは大変ですよね。
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画像出典元:「マネイロ」公式HP
このページの目次
財テクとは何かについて紹介していきます。
どのような意味を持つ言葉なのか確認していきましょう。
財テク(財務テクノロジー)とは、手持ちの資金を運用して増やす方法を指します。
現在では投資や資産運用という言葉のほうが多くの人にとって馴染み深い言葉ですが、財テクはバブル経済の全盛期によく使われていました。
当時は日本全体の経済が急成長しており、資金に余裕のある企業や個人をはじめ、多くの人が金融機関から借入をしてまで「財テク」により大きく資産を増やそうとしていました。
しかし、結果的にバブル経済は崩壊し資産価格は下落したため、多くの不良債権を抱える企業や個人が出ることとなりました。
このように聞くと財テクに対してネガティブなイメージを持たざるを得ません。
しかしながら近年では、収入UPが見込めないにも関わらず社会保険料や税金などの負担増加にくわえ、物価の上昇も予想されています。
一方、預貯金による貯蓄では金利が低いためなかなかお金は増やせません。
そのため、積極的に資金を投資して運用し、お金を増やすという考え方も重要になります。
「財テク」と聞くと、ハイリスク・ハイリターンな投資を想像するかもしれませんが、少額・低リスクで始められる財テクもあります。
財テクを広く捉えれば「ふるさと納税」や「保険の見直し」も財テクの1つといえます。
また、財テクによる運用自体はリスクが大きい場合でも、そのリスクに晒す資金を少額にしてリスクを管理することも可能です。
記事後半では初心者でも始めやすい財テクを紹介していますので、ぜひ財テクを始めるにあたって参考にしてみてください。
2022年6月7日に公表された「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」では、「貯蓄から投資」の重要性について言及されています。
家計が豊かになるために家計の預金が投資にも向かい、持続的な企業価値向上の恩恵が家計に及ぶ好循環を作る必要がある。
引用元:内閣府「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」
そこで、具体的な財テクの方法を紹介する前に、年代別の貯金額と年収額をチェックしておきましょう。
令和元年度の国民生活基礎調査によると世帯主の年齢が20代・30代・40代・50代の平均貯蓄額は以下のとおりです。
世帯主の年齢 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 |
平均貯蓄額 | 179.8万円 | 530.0万円 | 650.9万円 | 1075.4万円 |
年代別の平均貯蓄額を参考に、自分はどれだけの資産を財テクに回せるのかを考えてみましょう。
国税庁が取りまとめた令和2年分の民間給与実態調査によると、給与所得者1人当たりの男女別平均年収は次のとおりです。
年齢 (歳) |
20~24 | 25~29 | 30~34 | 35~39 | 40~44 | 45~49 | 50~54 | 55~59 |
男 | 277万円 | 393万円 | 458万円 | 518万円 | 571万円 | 621万円 | 656万円 | 668万円 |
女 | 242万円 | 319万円 | 309円万 | 311万円 | 317万円 | 321万円 | 319万円 | 311万円 |
この平均年収額は30年前と比較してもほとんど変化していないことが問題視されています。
年収増加が見込めない昨今、自ら資金を増やす努力は必要不可欠と言えるでしょう。
お金を増やすために始められる財テクは多数ありますが、その中でも自分に合った財テクを選ぶためのポイントを3つ紹介します。
財テクには、少額から始められるものとそうでないものがあります。
そのため、どのくらいの金額を財テクに回せそうか家計収支や現在の貯蓄を見ながら検討しておきましょう。
具体的には毎月の収入から
▶︎食費
▶︎住宅費(家賃または住宅ローンの返済)
▶︎光熱費
などを差し引き、さらに毎月ではないものの近いうちに使う予定のある
▶︎保険料
▶︎固定資産税
▶︎自動車税
▶︎旅行費用
なども手元に残しておきましょう。
お金を増やしたいといっても、短期的に増やしたいのか、それとも長期的に増やしていきたいのかでは選ぶべき財テクは変わります。
短期投資の例
▶︎株式のデイトレード
▶︎FX
など
長期投資の例
▶︎iDeCo
▶︎NISA
など
できれば、初心者のうちは長期投資を選ぶようにするとローリターンではありますが、ローリスクの運用ができるでしょう。
元手資金をどれほどの期間で運用に回せるのか、今後のライフプランをしっかり検討しておきましょう。
財テク選びは、これまでの投資経験も考慮すると良いでしょう。
財テクには投資初心者でも支障なく始められるものもあれば、一定以上の知識や経験がなければ運用が難しいものもあります。
無理をして難しい財テクを始めてしまうと、お金を増やすどころか減らしてしまうことにも繋がりかねません。
投資経験を加味しつつ、自分に合った財テクを選びましょう。
ここからは初心者でも始めやすい財テク7選を紹介していきます!
ぜひ参考にしてみてください。
初心者でも始めやすい財テク7選を紹介します。
ふるさと納税とは、原則として寄附額から2,000円を差し引いた額について所得税や住民税を前払いしつつ、自分で選んだ自治体に寄附(納税)できる制度です。
自治体によっては寄附のお礼として返礼品を送ってくれることがあるため、税金を前払いしながら実質2,000円の負担で2,000円以上の価値を持つ返礼品がもらえることがあります。
比較的少額から投資経験がなくても始められる財テクなので、寄附金額に注意しながら実践してみることをおすすめします。
お金を増やすことだけでなく、住宅ローンや保険など固定的な支出を見直すことも財テクにつながります。
特に保険については、子の成長によって必要保障額が変わったり貯蓄が増えたりするなどで契約当初より必要保障額が低くなっていることもあるでしょう。
その場合は保険金の額を減らしたり解約するなど、現状に即した備えに見直すことで保険料負担を抑えられることがあります。
住宅ローンについても契約当初から実勢金利が低下した場合などは、新たに借り換えをすることによって総返済額を抑えられる場合もあります。
しかし、住宅ローンの借り換えは繰上返済手数料や登記費用など諸費用の負担が生じることに注意が必要です。
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、定期預金や投資信託などの運用商品に毎月5,000円から積立投資をして運用し、原則として60歳以降に運用資産を取崩して一時金や年金の形で公的年金に上乗せして受け取れる私的年金制度です。
iDeCoで老後資産を運用すると、投資額はその全額が小規模企業共済等掛金控除の対象となるため課税対象外となります。
運用益も非課税となるため、非課税で再投資することが可能です。
さらに運用資産を取崩すときも一時金として受け取るなら退職所得控除が、年金として受け取るなら公的年金等控除を受けられるため、一定額まで非課税で受け取れます。
NISAもiDeCo(個人型確定拠出年金)と同様に投資に関して税制優遇がある制度です。
具体的には、NISA口座内の取引で得た値上がり益(キャピタルゲイン)や配当・分配益(インカムゲイン)について、税金がかかりません。
一般NISAは年間120万円まで投資でき、投資した年から5年間はNISA口座内で保有できます。
つみたてNISAは年間40万円まで投資でき、投資した年から20年間はつみたてNISA口座内で保有できます。
NISAでは利益に対して税金を負担する必要がないので、通常の投資と比べて利益をより多く手元に残すことが可能です。
個人向け国債とは、1万円以上1万円単位で購入でき、半年ごとに利子(インカムゲイン)を受け取れる元本割れしない国が発行する債券です。
一度投資すると、後はほったらかしにしておいても年0.05%以上の金利で計算された利子を確実に受け取れ、満期まで保有すれば投資額が返ってきます。
他の投資対象と比較するとリターンは小さめですが、比較的安全性の高い投資対象として財テク初心者におすすめです。
財形貯蓄とは、給与天引きで毎月1,000円から自動的・強制的に積立貯蓄ができる法律に基づく公的制度です
財形貯蓄の種類
▶︎一般財形貯蓄:貯蓄の目的が限定されていないもの
▶︎財形年金貯蓄:60歳以降に5年以上の有期年金を受け取ることを目的としたもの
▶︎財形住宅貯蓄:マイホームの取得やリフォームを目的としたもの
財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄は、合わせて元利合計550万円までは利子が非課税とされます。
一方、目的外の払出しは災害や医療費、寡婦・寡夫、特別障害者、失業などの理由がなければ利子が課税されてしまうので注意しておきましょう。
また、財形貯蓄は自動的・強制的に積立貯蓄ができるだけでなく、マイホームの取得やリフォームのための住宅資金の融資制度に申し込める点もメリットです(財形持家融資制度)。
1年以上財形貯蓄をして残高が50万円以上あれば、残高の10倍(上限4,000万円)かつ費用の90%までの範囲内で融資制度に申し込めます。
ポイント投資とは、dポイントや楽天ポイント、Pontaポイント、Tポイントなどのポイントを使って投資をすることを指します。
預金口座にある現金を使うのではなく、ポイントで投資をするのであれば損してしまうリスクがあっても気軽に始められるでしょう。
証券会社 | ポイント | 金融商品 |
SBI証券 | Tポイント Pontaポイント Vポイント |
投資信託 |
楽天証券 | 楽天ポイント | 投資信託 国内株式(現物) 米国株式(現物 円貨決済) バイナリーオプション |
auカブコム証券 | Pontaポイント | 投資信託 国内株式(単元未満株) |
LINE証券 | LINEポイント | 投資信託 国内株式(現物・信用・単元未満株) FX CFD |
SMBC日興証券(日興フロッギー) | dポイント | 国内株式 |
※2022年8月12日現在の情報
財テクを始めても、継続的に実施できなければお金を増やす効果(複利効果)が薄れてしまうことがあります。
そこで財テクを続けるコツを3つ紹介しますので、それぞれチェックしておきましょう。
財テクを続けるためには、お金をいくらまで増やしたいのかといった目標額を明確にすることが重要です。
もちろんお金は多いほど良いですが、多くを求めずに現実的な目標額を決めましょう。
目標額を決めて自分のやりたいことを明確にしておくことが、財テクを続けるための重要なコツです。
財テクでお金を増やせることがある一方、減ることもあります。
財テクを続けるためには、お金が増えたり減ったりすることに一喜一憂せず、淡々と自分のルールに基づき運用を継続することがおすすめです。
大きな損失を出してしまわないよう、資金管理も重要といえます。
財テクを続けるためには、最初から難しいことに手を出さないことも重要です。
難しいことに手を出してしまうと、わけもわからずお金を失ってしまうことにつながりかねません。
そのため、これから財テクを始めようと考えている人は、事前にどのような投資であるのか一定程度の知識を付けておきましょう。
「マネイロ」で、財テクを始める前にセミナーで知識を蓄えておくと失敗を防げますよ。
編集部
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財テク(財務テクノロジー)とは、手持ちの資金を運用して増やす方法です。
本記事では初心者が少額から始められる財テクをいくつか紹介しました。
ぜひ参考にしながら財テクを実践してみてください。
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