TOP > インタビュー一覧 > 【オカムラ見学レポ①】働く環境を実験・検証するラボオフィス!デザイナーの感性を刺激する「CO-SO LABO」とは
今回、訪問したのは「人を想い、場を創る。」をコーポレートメッセージに、オフィス家具などの切り口から働き方改革を進めているオカムラ。
そんなオカムラでは、今新しい働き方や環境を実証・実験する場として、首都圏に4つのテーマのラボオフィスを設けており、起業ログではそのうちの2つにおじゃましました。今回は、東京・赤坂にある「CO-SO LABO」をご紹介します。
このページの目次
自身のプロフィールボードを持つ後藤さん
インタビューに応えてくださったのは、ワークプレイスデザイン部 部長の後藤敏和さん。後藤さんは、社内のデザイナーが「CO-SO LABO」に移転することになった際にオフィス設計を行なった際の中心メンバーの一人なのだそう。
後藤さん
こちらのオフィスではデザイナーや建築士など、実際にオフィスの設計に携わる人物が多く働いています。
クリエイターという職業は、マンネリ化したアイデアではなく、斬新なアイデアを創造することを求められがち。ですから、彼らの感性を刺激するように、自由度が高く、自分たちが提案している素材などに触れながら仕事ができる環境になっています。
こちらのオフィスはデザイナーや建築士などクリエイティブ職のメンバーが働くオフィス。
オフィスを入ってすぐのところには雑誌がたくさん!自社制作の冊子もあるそう。
とくに床や壁などに使われている素材が並ぶ作業台スペースの周りには工夫がたくさん。
こちらの棚はもともとフルオープンのものに収納できる扉を取り付けたのだそう。また、透明な板をいれることで、どのような素材のものがあるのかを一目で探しやすくなっています。
扉近くには、照明を発見!
後藤さん
照明が当たるかどうかで床の印象はかなり変わります。光が当たったら/当たらなかったらどういう感じかということをシミュレーションしやすくしているのです。また、照明レールがあることで、さまざまな種類の照明を設置してその光を確認することもできます。
こちらの床は、よく見るとグレーのカラーがグラデーションに。
後藤さん
素材サンプルを参考に色番号を選んで、いざオフィスに使われた様子を見ると、ちょっと印象と違ったということがよくあるんです。だから、実際の床に使用することで、デザインの参考にしやすいようにしています。
ここ以外にも、オフィスにはいろいろな素材のカーペットがあります。実際にカーペットとして使ってみると、見た目はかっこよくても足音が意外と響くな…など新しい気付きもあるんですよ。
エントランスで目についたのは社員のお写真が立ち並ぶこちらのゾーン。
後藤さんによると、「CO-SO LABO」で働く社員たちなのだそうですが、実は秘密があって…
なんとQRを読み込むと出身地や誕生日、趣味など、簡単なプロフィールを見ることができるのです。入社したばかりの社員にとってはありがたい工夫でしょうね。
共有のコート掛けは、女性専用だけでなく喫煙者用と禁煙者用に分かれておりました。オフィス内では禁煙でも、衣服のニオイでさえも気になる方もいる中でありがたい工夫ですよね。
こちらはCADやCGの設計などを行なうメンバーが活躍する、オフィスの中では数少ない固定席。デスクトップの画面を見ることが多いため、目が疲れないように、さらには照明が反射しないように照明は天井に向かって上向きになっているのだそう。
壺のような形をした椅子も!
オフィスとオフィス家具を知り尽くしているからこその、細やかな工夫に取材中何度もわくわくさせられました。
通常の執務スペースからカフェスペースまで、フロア全体がフリーアドレスとなっている「CO-SO LABO」。
カフェテリア部分はインテリアへのこだわりもあり、ちょっとおしゃれなカフェバーのような作りに。フリーコーヒーや社員価格で購入できるエスプレッソマシンもあるそう。
壁沿いに並ぶ席を、その日の自席としているメンバーも。何名かで進めているプロジェクトがある場合は、コミュニケーションの取りやすさから、ここのエリアを使うメンバーも多いとのこと。
カフェテリアプランの奥は会議室。よく見ると会議室のカーペットは、カフェテリアのフローリングと続く柄になっていました。
ガラス部分には椅子のピクトグラムが
こちらのピクトグラムはオカムラが手掛けた椅子を表したもの。左から時系列順にならんでおり、歴史を感じることができました。
こちらはフリーアドレスのオフィスエリア。フリーアドレスのため、荷物を置いて帰ることはなく、使用されていない机の上はきちんと片付けられている印象。気分を変えるだけではなく、クリーンオフィス効果があることを実感させられました。
後藤さん
フリーアドレススペースで働く社員は、毎日違う席に座っている印象ですね。窓際にある飛行機のビジネスクラスのような個室スペースは、人気が高くはすぐ埋まってしまいます。
人気の高い個室スペース
後藤さん
また、フリーアドレスだからこそミーティングがしやすく、コミュニケーションしやすい空間づくりになるように心がけました。
そのため、オフィスのいたるところにキャスター付きの移動しやすい椅子をおいてあります。 そうすることで、わざわざミーティングルームを予約することもなくなり、軽い打ち合わせは一人のスタッフの周りに営業含めたメンバーが集まるようになり、不必要に長引かないようになりました。
雑誌を置く位置や家具の配置など、社員の動線を見ながら、日々手を加えているという「CO-SO LABO」。自由な働き方の中で、オフィスの自由度を高めたいという企業やクリエイティブ人材が働きやすい環境を探している企業にとっては大変参考になるのではないかと感じさせられました。
▼オカムラ取材第二弾、「KEN-CO LABO」の記事はこちら
1991年生まれ。フリーランスのライターとして「働く」と「好き」(美容・エンタメ)を中心に執筆、編集/広報/採用広報なども行なう。好きなものはサッカーとライブ鑑賞。
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