TOP > インタビュー一覧 > 資金調達に新しい選択肢を。ブリッジファイナンスとしてのファクタリングを「PAY TODAY」が解説
スタートアップの大事なファクターのひとつである資金調達。様々な方法があるが、その時の会社の状況によって最適な方法は異なるため、企業は多くの選択肢を持っておくことが求められる。
例えば資金調達には「エクイティファイナンス」や「デットファイナンス」など長期の融資だけでなく、「ブリッジファイナンス」という短期の融資もあり、さらにその中の選択肢として「ファクタリング」という仕組みがある。
しかしある調査では、ファクタリングでの資金調達の認知は経営者の10〜20%程度しかなく、前向きな資金調達としての選択肢を持っているのはさらにその10%程度だと言われている。
本質がまだあまり世間に知られていないファクタリングが、どのように企業に役立ち、どのように関わればうまく活用ができるのか。
今回はファクタリングサービス「PAY TODAY」を提供する「デュアル ライフ パートナーズ」より、田中美由紀取締役と広報の平川舞弥氏に、ファクタリングの解説と、「PAY TODAY」が目指す未来について伺った。
プロフィール
田中美由紀
プロフィール
平川舞弥
このページの目次
左から事業責任者の田中美由紀氏・広報担当の平川〇〇氏
ファクタリングとは売掛金を売却して、早期に現金化したい時に使われる資金調達の手法である。
「PAY TODAY」は、請求書買取型のファクタリングサービス。事業を行う上で発生した売掛金の請求書を期日前に「PAY TODAY」が買い取り資金化することで、企業の資金繰りを助けるものだ。
取引先への通知が不要な2社間ファクタリングのため、取引関係に影響が発生せず、申請と契約はすべてオンラインでできるという手軽さも魅力である。
さらに「PAY TODAY」は審査の一部をAIが行い効率化を実現しており、即日審査・即日振り込みという速さも有している。
この「PAY TODAY」の始まりは、昨今の働き方改革や世の中の変化によってフリーランスが増加する反面、フリーランスたちが事業を行う上で資金を調達するための選択肢が少ないことに社会的ギャップを感じたことがきっかけだった。
大手メガバンク出身の田中氏も「行員時代、銀行からの融資は事業実績が肝になるため、創業1〜2年のスタートアップやベンチャー企業、フリーランスなどにとっては融資が受けづらい状況を見てきた。個人事業主は更に厳しかった」と言う。
事業が急激に伸びた際の資金不足に悩まされ、足踏みをせざるを得ない状況を解決するために、フリーランスへのファクタリングという資金調達の機会を提供し、事業成功の機会を潰さずに支援しようと「PAY TODAY」は2021年1月にスタートを切った。
徐々に事業を拡大させていく中、フリーランスだけではなくスタートアップやベンチャー企業、地方の中小企業にも同様なギャップがあると感じた。
そこで「PAY TODAY」では支援の幅を広げていき、現在の利用はスタートアップとベンチャー企業が2割、中小企業が4割、フリーランス/個人事業主4割となっている。
オンラインに特化したサービスのため、ITやSEなどのWeb系の業種での利用が目立つ。
「PAY TODAY」のファクタリングサービスは、“前向きな資金調達”に特化している。
推奨しているのは“ブリッジファイナンスとしてのファクタリング”であり、資金調達の手段のひとつとして経営者に認知されて欲しいという思いが強い。
“ブリッジファイナンスとしてのファクタリング”とは、飽くまで一定期間の資金調達をファクタリングで担うというコンセプト。
例えば事業を行う上で大きな受注を受ける際、手付金などの前払いが必要になった時、手元に資金がないという理由で断ってしまえば損失になってしまう。
このような場合にファクタリングで先に資金化することで、事業の成長を止めずに拡大していくことが可能となる。
よくある話だと、エクイティファイナンスで次のベンチャーキャピタルが始まっていても、エクイティが入るまでに数カ月などの期間が空き、会社の運転資金が不足する事態だ。
デットファイナンスでも、融資と融資の間が空いてしまうことがある。
この期間を一時的にブリッジファイナンスでつなぐことで、資金不足を補いながら、トップラインである売上を伸ばすことができる。
ファクタリングで資金化をせずとも、新規受注を断れば事業は回せる。
けれど事業を成長させたい企業は、一定期間の資金不足をブリッジファイナンスで乗り越えることもできるのだ。この仕組みを知っていたらいつか使えるシーンが訪れるかもしれない。
「PAY TODAY」は全ての前向きな企業が、チャンスを逃さないようにサポートをしたいと考えている。
「PAY TODAY」に一番深く関わっている二人に、サービスの魅力を改めて考えたいただいた時、田中氏は「資金調達までのスピードが早い」ところを、平川氏は「手数料が業界内では最安」だというところを挙げた。
「PAY TODAY」では即日審査・即日振り込みと先述したが、最短45分という早さの着金は驚異的といえる。
例えば、銀行などは審査が通って数千万の融資を受けられることが決まったとしても、実際に資金を手にするのは2カ月後など、時間がかかるものである。
だが「PAY TODAY」では1〜2日で資金調達が可能だ。しかも過去最大で4500万円のファクタリングの実績があるというが、一般的に1000万円以上の資金調達が数日でできるところは他にないだろう。
このスピード感は、ブリッジファイナンスとしてもとてもメリットが大きい。
もう一つの手数料について、「PAY TODAY」では業界最低水準の手数料に設定している。
ファクタリング業界では、大体10〜25%が手数料の平均とされている。また、手数料は10%ほどだが事務手数料が数万円上乗せされ、実際には思っていた以上かかったという声もある。
そういった不満から不信感は積もっていくため、「PAY TODAY」は金額について「1%〜上限9.5%で、事務手数料はなし」と明記して透明化を図った。
手数料を安くした理由はやはり、未来ある企業やフリーランスの事業拡大をサポートするために負担を軽減したいという思いと、自社の利益よりも利用者からの信頼を大事にしたかったからだ。
「PAY TODAY」では、クリーンな組織づくりを丁寧に行ってきた。ファクタリング事業を行うにあたって、貸金業を取得したこともそのひとつである。
ファクタリングは法律で整備されている事業ではないため、業者の中には闇金に近いような回収をする業者もあり、利用者を不安にさせる原因になっている。
しかし貸金業が看板につくことで、その業者は違法な回収ができなくなる。利用者へ安心を提示するため、自らを縛って透明性を確保しようとしたのだ。
情報の公開にも積極的で例えばスタートアップ向けの資金調達手法も開設している。
(参照/スタートアップのファクタリグ活用例:https://paytoday.jp/contents/start-up/)
また「PAY TODAY」のメンバーは6〜7割が女性だ。昔からのファクタリングや闇金のイメージを持つ利用者には、女性特有の柔らかな対応に驚かれると言う。
女性経営者の利用が全体の2~3割というところも、透明性を明らかにしてきた結果ではないだろうか。
今後、スタートアップやベンチャー企業の増加に応じて、ファクタリングのマーケットも伸びていくことだろう。
他社のファクタリング会社では、その多くがファクタリング期間に企業が存続するかどうかで審査判断をしている。
しかし「PAY TODAY」の審査はこれからも変わらず、企業の将来性や人柄の方を見続けていきたいという考えだ。そして「経営者のファクタリング認知度を、将来的には90%まで引き上げたい」という展望を抱き、今後も発信を続けていく。
仕組みを正しく理解しておけば、ファクタリングはいざという時に心強い手札となるだろう。
丁寧で透明性のあるファクタリング会社を選び、適切な場面で活用することで、企業価値の向上を図って欲しい。
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