TOP > インタビュー一覧 > 【リンクアンドモチベーション見学レポ】全国の拠点をつなぐ港町をコンセプトにしたオフィス
世界初の「モチベーション」を切り口とした経営コンサルティング会社、株式会社リンクアンドモチベーションは、2017年にオープンした銀座のニューシンボル「GINZA SIX」の12階にオフィスを構えています。
2000年に創業して以来、M&Aを重ね、いまや東京本社だけで1,000名弱が活躍しているリンクアンドモチベーションのオフィスには、自社の社員のエンゲージメントを向上させるための仕掛けがたくさん隠されていました。早速ご案内していきます。
このページの目次
オフィス見学に先立ち、インタビューに応えてくださったのはグループデザイン室 IR・PRグループマネジャーの一瀬 龍太朗さん。一瀬さんは、プロジェクトのメンバーとしてオフィス移転を成功に導いた一人なのだそう。今回のオフィスの移転に伴い意識したことや、コンセプトについてお伺いしました。
一瀬さん
モチベーションにフォーカスする経営コンサルティング会社でありながら、人材紹介や人材派遣、スクール事業など多角的に事業を展開する当社では、現在約1,500名の従業員が働いています。M&Aを繰り返しながら組織として大きくなる中で、私たちが日ごろから大切にしているのは、世界観を共有し、意識を統合させること。 また、偶発的なコミュニケーションが起こりやすいオフィス設計にしました。デザインの面でも会社の描く世界に没入できるようなインテリア選びを意識しました。
オフィスの全体のコンセプトはSAILING(航海)。これまでにリンクアンドモチベーションが歩んできた成長への道のりや未来への冒険心を全体のコンセプトに込めました。全国主要都市の拠点をSHIP(船)と見立て、船が集まる最終地点として東京拠点はPORT(港町)の世界観で設計、「LINK PORT GINZA」という名前にしたとのこと。早速案内していただきました。
エントランスや打ち合わせスペースなど、来客された方が自由には入れるエリアは港を意味するHARBORと名付けられ、リンクアンドモチベーションの航海を社外の方に知っていただけるような仕掛けがたくさんなされていました。
エントランスをくぐると、まず目につくのが、エントランスムービー。左側は銀座の街をジオラマ風な地図で表したもの。
地図には創業以来、銀座という街の中で移転を繰り返してきたリンクアンドモチベーションの過去から現在に至るまでのオフィスの所在地が記されています。
一瀬さん
経営コンサルティングという目には見えない事業を展開しており、経営者相手にバリューを出せるイメージを持っていただきたい、お客様には安心していただきたいと思っています。そのようなイメージを持っていただくためにも、銀座という土地には創業以来こだわり続けているんです。また創業者である小笹が銀座に対して恩返ししたいからという気持ちもあるようです。
エントランスから奥へと進むと桟橋に停泊する船や船室をイメージした会議室がありました。
この会議室の名前は「Dolphin」
4人~6人程度で利用される打ち合わせルームには、海の生き物の名前が。
「ヘンリー・ハドソン」の名がついた会議室も
規模が大きめな打ち合わせルームには、冒険家の名前がつけられていました。
またカーペットの敷かれている部分を海と見立てており、海に停められている会議室には帆をイメージした弧が描かれています。細かなところまで、世界観にこだわっている様子が見受けられました。
さらに奥へと進むと、各拠点の様子をムービーにまとめた、動画社内報(画像上)や
リンクアンドモチベーションのこれまでの歴史を感じさせるパネルがありました。
また、iPadでリンクアンドモチベーションに関する「HISTORY TEST」が楽しめるとのことで、社外の人にも会社のシナジーや成長過程を知ってもらえるユニークな仕掛けだと感じました。
多様な人材が集まり、多様な事業が展開されている執務エリアは街をイメージしているため、TOWNと称されているのだそう。
TOWNの入口に広がるMarketは、社員向けのイベントが開催される交流スペースなのだそう。また、ランチタイムも混み合う銀座エリアで働く社員を思いやり、毎日お弁当の販売もされているようです。
そもそもGINZA SIXをオフィスとして選んだのは、コミュニケーションの活性化を図るために1,000名弱にも上る社員が働けるワンフロアを探していたからなのだそう。
一瀬さん
コミュニケーションを活発化させるためには、ワンフロアだけでなく、家具の配置にもこだわりました。例えばデスクは斜めに配置され、デスクの高さも窓際から人通りの多い通路側にかけてどんどん高くなっていて、偶発的なコミュニケーション機会が生まれやすくなっています。
さらに完全無秩序なフリーアドレスではなく、組織ごとのエリアを緩やかに設定しているデザインアドレスというものにこだわっていて、業務連携のためにある程度チームごとにまとまりながら、チーム内で座席を柔軟に変えるようにしています。
一瀬さん
フリーアドレスといえども、知らず知らずのうちにオフィスが固定化されてしまいがちなのですが、頻繁にチームごとの配置を変えたり、荷物をデスクに置かないようにするために荷物の集積所であるコンテナをイメージしたロッカースペースを設けたりと工夫しています。
さらに社内にはコミュニケーションが取れる憩いのスペースとして、PARKが点在。ここでランチを取る人もいれば、自由な体制で仕事をする方もいるのだそう。さらに、週に2回5分間のインストラクターによるストレッチイベントも実施されていて、リフレッシュ目的に参加する社員も多いんだとか。
お店をイメージした社内会議室は、法人別に入室制限がかかっており、個人情報など情報セキュリティの高い内容を扱う際に使われるのだそう。こちらはアルファベット順にお店の名前が付けられていました。
広いTOWNエリアを1周した先にあるのが、研修などが行なわれるCAMPUSと呼ばれるエリア。こちらは緑が広がる中庭をイメージしたCOURTYARDです。
セミナールームには、本当の大学のようにClassroomとの名前が。こちらのスペースは、社外向けのセミナーにも貸し出されることがあるのだそうで、この日も複数の研修が行われていました。
インテリアと名称の付け方で「LINK PORT GINZA」というコンセプトを徹底しているリンクアンドモチベーションのオフィス。実際に見学していく中で、今後さらに成長していく過程で、どのような航海を続けていくのか、また各拠点をつなぐPORTとしてどのように機能していくのか楽しみだと感じました。
次回は、多様性を感じさせるオフィスづくりを目指した、NP後払い・掛け払い提供会社「ネットプロテクションズ」を訪問します。
1991年生まれ。フリーランスのライターとして「働く」と「好き」(美容・エンタメ)を中心に執筆、編集/広報/採用広報なども行なう。好きなものはサッカーとライブ鑑賞。
“裸眼のVR”で新しいバーチャル表現で池袋のカルチャーとコラボレーションするkiwamiの取り組みとは
日本のHR市場がこれから目指すべき、TalentXが描く「タレント・アクイジション」の世界
TalentX代表 鈴木貴史氏
「上場=目的達成のための手段」Kaizen Platformの創業者が語る“上場”とは
ビジネス書大賞『売上最小化、利益最大化の法則』の作家に聞く 「利益率29%の⾼収益企業を作る方法」
資金調達に新しい選択肢を。ブリッジファイナンスとしてのファクタリングを「PAY TODAY」が解説
【令和の渋沢栄一になる】エンジェル投資で日本にイノベーションを
米国新興市場上場を経て10億円を調達 「代替肉」で社会課題に取り組むネクストミーツの歩み
海外で活躍する女性起業家の実態 〜2児のママがシンガポールで起業した理由とは?株式会社ハニーベアーズ〜
湊 雅之が見る欧米と日本のSaaS業界の違い | 注目海外SaaS 6選
BtoB/SaaSベンチャー投資家 湊 雅之
広告事業だったのにコロナ禍で売り上げ上昇! 〜売り上げ90%減からの巻き返し〜
代表取締役 羅 悠鴻