コストパフォーマンスとは?意味と使い方、類義語や計算方法も紹介

コストパフォーマンスとは?意味と使い方、類義語や計算方法も紹介

記事更新日: 2020/07/03

執筆: 編集部

「コストパフォーマンス」は事業の採算性を考慮する上で重要な指標です。

「コスパ」などと略されて日常生活でも頻出する言葉ですが、具体的にはどのようなことを表わしているのでしょうか。

コストパフォーマンスの意味や言葉の使い方、さらにはメリットや計算方法などを紹介します。

コストパフォーマンスの意味と用法

製品やサービスを比較検討するとき、「コストパフォーマンスはどうか」などといわれます。

しかし、そもそも「コストパフォーマンス」とは具体的に何を示しているのでしょうか。コストパフォーマンスの意味と使い方をみてみましょう。

1. コストパフォーマンスの意味

コストパフォーマンス(英: cost performance)

特定のものやサービスの費用(cost)と効果(performance)を対比したもの

コストパフォーマンスとは、ものやサービスの価格とそれによる効果を比較した言葉です。より分かりやすく「支払ったコストに対するものやサービスの満足度」といってもよいでしょう。

一見すると英語由来の言葉のように見えますが、海外では通じません。完全に「和製英語」なので注意が必要です。

「費用対効果」「対費用効果」などいわれることもありますが、言葉の示す内容はほぼ同じと考えて問題ありません。

2.「 ROI」「 B/C」などいうことも

公共事業などのコストパフォーマンスについて語られるときは「B/C(ビーバイシー、benefit by cost)」「費用便益比」という言葉が使われます。

これは公共事業の効果を金銭で換算したもの。その事業の妥当性を評価するための指標として提示されるのが一般的です。総便益が総費用より大きくなれば「妥当」と評価されます。

もっぱら建設コンサルタントや官公庁で使われる言葉ですが、その算定基準は国土交通省の「費用便益分析マニュアル」に示されています。

一方、ROI(アールオーアイ)とは「Return on investment」の略語です。「投下資本利益率」「投資利益率」ともよばれ、投資額からどのくらいの効果を得られたかを示す指標です。

企業が実施した施策などの効果測定に使われるケースが多く、投資対象のROIが高いほど収益性は高いと判断できます。

コストパフォーマンスとほぼ同義ですが、ROIの方がより企業目線という印象です。企業で費用対高価についていわれるときはROIを用いることが多いかもしれません。

3. コストパフォーマンスの使い方

日常でショッピングをしたりやサービスを受けたりするときは何かと「コストパフォーマンス」についていうことが多くなります。

正しく言葉を使えているか不安な人は、まずコストパフォーマンスという言葉の使い方をチェックしてみましょう。

1. 製品やサービスの満足度を表わすとき

・「コストパフォーマンスが良い(悪い)」

・「コストパフォーマンスが高い(低い)」

費やしたコストに対し「性能や利便性がよい」と感じたときには「コストパフォーマンスが高い」「良い」などと言います。

これは、消費者がおおむねその商品やサービスに満足できているということです。

コストパフォーマンスの良し悪しは必ずしも価格の高さや安さによって判断されません。

たとえ価格が高かったとしても性能や利便性に満足できるものであれば「コストパフォーマンスが高い」あるいは「良い」と評されるでしょう。

例えば高額と思われる車でも、「低燃費」「維持費が安い」「安全性が高い」などさまざまなメリットがあれば「この車はコストパフォーマンスが高い」といわれるはずです。

一方、消費者の満足度が低いときは「コストパフォーマンスが低い」「悪い」などいわれます。

どんなに低価格な商品やサービスでも、消費者が「損をした」と思えば、コストパフォーマンスは低いあるいは悪いということになるのです。

2. 物やサービスの価値を上げたいとき

・「消費者にとってのコストパフォーマンスを上げよう」

商品やサービスに消費者が「お得だ」と感じるようなポイントを加えたいときに使われる言い回しです。

既存の商品の売上や評判が芳しくないと感じれば、企業や店舗は何らかの対策を取ろうとするものです。

このとき「価格を下げる」「オマケを付ける」など消費者を惹きつける方法を探すでしょう。これが「消費者にとってのコストパフォーマンスを上げる」ことにつながると考えられるのです。

コストパフォーマンスの計算法

企業がコストパフォーマンスを考えるときは、利益と投資費用が分かればコストパフォーマンスの算出は可能です。

一方、個人の場合は利益と費用のほかプラスアルファの要素が入ることも追いため、数値として表わすのは難しいかもしれません。

コストパフォーマンスの計算方法について紹介します。

1. 企業のコストパフォーマンス計算方法

・利益(効果)÷投資費用

投資費用に対してどのくらいの利益が得られたのかを計算すればコストパフォーマンスが出ます。

これは費用対効果(ROI:Return on Investment)を算出するときの考え方とほぼ同じ。数値が高いほど費用対効果が高く収益性が大きいといえるでしょう。

例えば、次の例で紹介します。

  • A:投資費用100万、利益500万
  • B:投資費用200万、利益800万

両者のコストパフォーマンスを比較すると、

  • A:500÷100=5
  • B:800÷200=4

つまりAの方が利益は少ないもののコストパフォーマンスがよいということが分かります。

ただし複数の投資のコストパフォーマンスを比較しようとするときは、「投資費用」「利益」に何をどこまで含めるのかを明確にして、そろえておかねばなりません。

「Aではマーケティング費用まで細かく入れたけれどBでは一部省いた」などすると正確な数値を比較するのは困難です。

なるべく正確なコストパフォーマンスを出すには、ベースとなる金額の算出方法に差異が出ないようにすることが必要といえます。

2. 個人のコストパフォーマンスの考え方

個人の場合は数字だけでは比較しにくいといえます。

何かを購入するとき低価格でよい条件のものがあったとしても、あえて高価格でオプション等が少ないものを購入することもあるでしょう。

これはその商品の「ブランド力」「世間からのイメージ」などが関係するほか「デザイン」「好み」といったごく個人的な要素も影響します。

すべて数値化するのは難しく、数値だけを比較してコストパフォーマンスの良し悪しを語るのは困難です。

人によって重視するポイントや望むことは異なるため、何をもって「効果」とするかは分かりにくいかもしれません。

同じ商品でも「Aさんにとってはコストパフォーマンスが高かったが、Bさんにとってはコストパフォーマンスが低かった」ということは十分にあり得るでしょう。

企業がコストパフォーマンスを活用するメリット

企業が経営を続けていく上で、コストパフォーマンスを考えることは非常に重要といえます。どのようなメリットがあるのか、具体的にみてみましょう。

1. 採算性を可視化できる

まず、商品の採算性を数値で把握できるようになるのは大きなメリットと考えられます。

例えば売上金額が増えているとき、金額だけを見ると「利益が増えた」と感じることがあります。しかし投資額まで含めて考えれば、実際はマイナスのケースもあるでしょう。

このときコストパフォーマンスを算出すれば、「採算性が低い」ということはすぐに分かります。改善、撤退などの選択肢を広げやすく、企業は大きなダメージを受ける前に何らかの対策を講じることができるのです。

2. 業績を比較しやすくなる

規模や内容が事なる事業に関しては、単純に比較するのが困難です。

しかし、それぞれのコストパフォーマンスを算出して数値化すれば「どの事業の利益率が高いのか」は一目で分かるようになります。

例えば以下のようなケースです。

  • A:投資額30万円で利益単価500円の商品を1,000個販売した
  • B:投資額100万円で利益単価7,000円の商品を100個販売した

それぞれのコストパフォーマンスを算出すると

  • A:(500×1,000)÷30万円=約1.7
  • B:(7,000×100)÷100万円=0.7

結果を比較すればAの事業の方が、業績がよいことがすぐに分かります。Bの事業は問題点を洗い出すなど早急な対策が必要でしょう。

一方業績のよいAの事業には、より多くのリソースを割り当てるなど検討すべきです。ときを逃さず行動すればさらに利益を拡大していくことができます。

このようにコストパフォーマンスを比較することで、企業は事業に合わせた対策をとれるようになります。

企業がコストパフォーマンスを上げるために取り入れたいこと

基本的にコストパフォーマンスを上げたいときは「投資額を抑える」か「売上を伸ばす」のどちらかになります。

売上が伸びるかどうかは世間のニーズにもよりますが、投資額を抑えるのは企業努力で何とかできる部分も少なくありません。

コストパフォーマンスを上げるため、企業側はどのようなことに取り組めばよいのでしょうか。

1. 業務効率化

まず有益なのが無駄な業務を省略していくことです。

進捗工程などを再度見直し、不要な工程があれば削りましょう。無駄な工程を省くことで、費用はもちろん人的リソースや時間もセーブできます。

また、多くの人員や工程がノンコア業務に割かれている場合は、アウトソーシングなどを活用するのも有益です。

会社のすべてのリソースをコア業務に集中すれば、会社としてのパフォーマンス向上が期待できます。

とくに一定時期にのみ発生する業務や短期間の業務は、外部に委託した方が不要なコストがかかりません。

近年はバックオフィス専門のアウトソーシング会社があるほか、優秀な人材を紹介するサービスもあります。価格やスキルなど考慮して、会社の形態や業務にあったものを導入しましょう。

2. 社員の意識改革

費用の中でもかなり大きな部分を占めるのが人件費です。事実、コストカットときいて真っ先に「人件費削減」をイメージした人も多いのではないでしょうか。

しかし、安易に人件費をカットすると従業員のモチベーションに悪影響を与えるおそれがあります。

「この会社はすぐに従業員を切り捨てる」と思われれば、忠誠心や仕事へのやる気は失われてしまうものです。結果、製品やサービスの質の低下につながるかもしれません。

費用を抑えるときは人員カットなどマイナスな施策ではなく、「パフォーマンスの良い社員には報償を与える」などプラスの施策をとる方がベターです。

「企業がきちんと評価してくれる」と知れば、従業員のモチベーションは上がります。同じ人数・工程でもより高品質な商品を生み出せるでしょう。

これがコスト以上の結果に結びつけば、コストパフォーマンスは自然にアップします。

まとめ

コストパフォーマンスは、支払った金額に対して得られる効果や利益の度合いを示す言葉です。

消費者目線で語るときは「満足度」という意味合いが強くなりますが、企業目線では「採算性」が重視されるでしょう。

また、企業がコストパフォーマンスをアップするには業務の効率化や従業員の意識改革に努めるのが有益です。

「投資額を抑えればよい」と安易なコストカットに動かないよう注意しましょう。

コストパフォーマンスについて理解を深め、より効率的な企業経営を目指して下さい。

画像出典元:Unsplash、Pixabay

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