業務において、マニュアルは業務効率を上げたり、社員教育や知識の平準化に役立つなど多くのメリットがあります。
一方で、見やすいマニュアルの作成方法が判らず、結局あまり活用されないマニュアルしか作成できなかったという声も耳にします。
この記事では、社内で活用してもらえる見やすいマニュアルの作成方法、作成のコツ、メリット、おすすめのマニュアル作成テンプレート・ツールをご紹介します!
このページの目次
作成に着手する前に、まずはマニュアル作成に関する情報を整理する必要があります。
具体的には、
といった内容を整理しましょう。
いきなり作成をするよりも、事前に整理した情報を元にチェックリストなど作成した方がスムーズに漏れなくマニュアルが作成できるでしょう。
事前準備が終わったら、まずはマニュアルの構成を決めます。
具体的には、マニュアルの章立て(目次にあたるもの)を作成し、見出し、小見出しなどで肉付けしていくという作業になります。
本文を作成する前に、マニュアルのフォーマットを決定しましょう。
具体的には、文字サイズ、フォント、文章構成、デザインなど、マニュアルのテーマに合ったフォーマットを利用しましょう。
各章の担当者を決め、本文をフォーマットに従って作成していきます。
結論を最初に記す、手順は箇条書きにまとめるなど、忙しい業務の中で読み手ができるだけ短い時間で必要な情報にたどり着けるような工夫が必要です。
マニュアルの本文を作る上での具体的なポイントは次の章で解説していきます。
マニュアルを作成する際は、テキストだけでなく、図・イラスト・画像などを用いると読み手の理解がより深まります。
また、テキストも重要な箇所は、太字やアンダーライン、色を変えるなど工夫すると効果的です。
オンラインマニュアルの場合は、動画を貼り付けておく方法もあります。
業務の工程の多くは階層構造で表すことができ、マニュアルを階層構造で作成しておくと、読み手が短時間で必要な情報だけを確認でき非常に使いやすいです。
階層構造とは、手順AからB,Cの手順が発生し、最終的に目的の作業が完了するという形です。
マニュアルは、手順書と異なり、ただ業務の作業手順だけが判れば良い訳ではなく、その業務が「何のための業務なのか」という理由・目的が明記されていることが重要です。
ただ、機械的に手順に従うのではなく、行っている業務にどのような意味があるのかを理解し、従業員に主体的に動いてもらうために、その業務の理由・目的を判りやすく記載しましょう。
マニュアルは、読み手を明確にし、対象者のレベルに合わせた文章、フォーマットで作成することが必要です。
読み手が新入社員の場合、専門用語はできるだけ使わず、理解しやすい言葉を採用する、年配者を対象としている場合は、文字の色や太さ、大きさなど視覚的な配慮も必要です。
読み手が、どこに必要な内容が記載されているか、検索しやすいカテゴリー分け、タイトルをつけるようにしましょう。
マニュアルには膨大な情報が記載されるため、情報検索で時間がかからないよう、その章に最適なキーワードを抜き出すことが重要です。
マニュアルの内容は、システムの入れ替えや社内規定・コンプライアンスなどの変更でも都度変更する必要があります。
完成したマニュアルは、運用担当者を決め、定期的に見直しや更新作業を行える体制を構築しておきましょう。
マニュアルを作成するメリットは、主に以下の4つがあげられます。
マニュアルを活用することで、マンパワー、時間、業務理解の点で圧倒的に効率化が図れます。
これまでのように教育に担当社員の時間を割いたり、教え方によって業務理解に偏りが生じるなどの問題がなくなり、従業員が主体的に学び業務に取り組むことができるでしょう。
マニュアルの手順に従って業務を遂行することで、新人でも経験者でも同一の品質の業務が行えるようになります。
また業務の目的も同時に理解し、従業員の意識統一やミスの防止、安定した品質により顧客満足の向上など相乗効果も期待できるでしょう。
部署や先輩社員の関わり方で、新人育成のレベルが異なってしまうことはどの会社にもよくある話です。
マニュアルがあれば、現場でのOJTに加えて、わからないときにすぐに確認・見直しが可能で、新人の早期戦力化に大きく貢献するでしょう。
特定の従業員に業務が属人化してしまうと、その従業員が不在時に代わりがいない、不正が起こる、業務の品質が向上しないなど様々なリスクがあります。
マニュアルがあれば、誰もが同一の業務を執り行うことができるため、属人化を防止し健全な社内環境を保つことが可能です。
マニュアルをゼロから作るのは不安だと感じる場合、テンプレートを活用するのも1つの手です。
ここからは、おすすめのマニュアル作成テンプレートをご紹介していきます!
画像出典元:「bizocean」公式HP
bizoceanは、登録者数320万人、2.8万点以上の企画書・ビジネス書式テンプレートを無料でダウンロードできるサイトです。
会員登録は必須ですが、Microsoft Office書式、Googleドライブ書式など豊富なテンプレートを利用できるので便利です。
画像出典元:「テンプレートBANK」公式HP
テンプレートBANKは、会員登録をすれば5000点以上の無料テンプレートが利用できるサイトです。
特に社員研修に関するテンプレートも充実しており、新人向けのマニュアル作成にも活用できるテンプレートがあります。
画像出典元:「SILAND.JP」公式HP
SILAND.JPは、全て無料で利用できるテンプレートサイトで、特にワード形式の操作・運用マニュアルのテンプレートが利用できます。
また、目次や見出しも簡単に作成でき、ナビゲーションウィンドウを使用して、見出しをドラッグ&ドロップで移動させることも可能で、パソコン操作が苦手な方でも簡単に利用できます。
Microsoftでは、WordやExcel、PowerPointなど、Office製品を使用したテンプレートが2,000点以上公開されています。
マニュアル作成のほか、フローチャートや管理表など、業務に役立つテンプレートが多彩に用意されており、どのテンプレートもデザイン性が高いのが特徴です。
ただ、Microsoft社が提供しているテンプレートは、マニュアルに特化しているわけではないので、種類に関しては他と比べて若干少ないという印象です。
簡単なマニュアル作成なら、無料のワード・エクセルのテンプレートでも充分ですが、会社独自の業務行程やルール沿ったマニュアルを作成するなら、マニュアル作成ツールがおすすめです。
例えば、編集部では、Teachme Biz(ティーチミービズ)というサービスを利用し、工数がかかる記事原稿を編集画面に入稿する作業もマニュアル化しています。
Teachme Bizを導入したことで、マニュアル作成時間の短縮、変更が入った際の更新が圧倒的に楽になりました。
次の章では、実際にマニュアル作成ツールを活用するとどんなマニュアルが作れるのか、起業LOG編集部の事例をご紹介していきます!
起業LOG編集部で導入した、Teachme Biz(ティーチミービズ)を活用すると、以下のようなことができます。
Teachme Biz(ティーチミービズ)では、テンプレートに沿って画像と文字を入力するだけで、作業の手順をステップ化することができます。
起業LOGでは、原稿をCMSに入稿する作業方法のマニュアルを、Teachme Bizを利用してステップごとに動画や画像を入れ込み作成しました。
ステップ化すれば、更新や変更も該当箇所だけを直せばよいので、作業時間が大幅に短縮されました。
Teachme Biz(ティーチミービズ)では、動画の編集が簡単なのも使いやすいポイントの一つです。
切り出したい箇所にカーソルを合わせるだけで必要な動画部分だけを切り出すことができます。
Teachme Biz上で動画内にコメントを入れたり、強調したい箇所だけに光を当てて背景を暗くする、同一画面を数秒間停止するような編集も可能です。
実際に作業する過程を画面録画し、Teachme Biz上で動画を一枚一枚画像に切り出してステップ化、そこに説明をつけるだけで簡単にマニュアルが完成です。
Teachme Biz(ティーチミービズ)では作成したマニュアルをフォルダ毎に分けて分かりやすく管理することができます。
Teachme BIzのマニュアル分類は、以下のような非常にシンプルで見やすいU/Iで表示されます。
Teachme Bizでは、マニュアルを検索する際に有効な「検索タグ」という便利な機能を設定できます。
これは、表記ゆれや検索ワードの微妙な言い回しの違いで、検索しても適切なマニュアルが出てこないという現象を防ぐのに役立つ機能で、様々な検索ワードを予め登録しておけば、マニュアル検索のヒット率を上げることができます。
このように、出来るだけ時間をかけずに誰が見ても判りやすいマニュアルを作成できるTeachme Bizのようなマニュアル作成ツールは、現在市場にも様々出ています。
料金や機能など各社様々な特徴があるので、いくつかのサービスを比較して検討してみても良いでしょう。
マニュアルは、業務効率化をはじめ、業務の品質向上や維持を主とした目的で活用され、コンプライアンスの観点からも重要です。
マニュアル作成においては、「見やすい」「理解しやすい」「探しやすい」この3点を意識しましょう。
テンプレートやマニュアル作成ツールなど便利なツールはどんどん導入して、より簡単スピーディに活用されるマニュアル作成に挑戦してみてください。
画像出典元:Burst
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