【保存版】起業後かかる税金と納付時期|個人事業主と法人それぞれ解説

【保存版】起業後かかる税金と納付時期|個人事業主と法人それぞれ解説

記事更新日: 2019/07/26

執筆: 編集部

サラリーマンの給料のみに発生する税金は所得税と住民税です。所得税と住民税は、通常は給料から天引きされ、会社がかわりに納付してくれるので自分で納付をすることはありません。しかし、個人事業主や法人として起業をするとサラリーマンのようにはいきません。

個人事業主、法人では発生する税金と納付時期が異なります。今回は個人事業主と法人の税金についてご紹介します。

個人事業主の税金


個人事業主もサラリーマンと同じように所得税・住民税が発生しますがそれだけではありません。

サラリーマンは所得税・住民税は給料から毎月天引きですが、個人事業主の税金は毎月納付するわけではありません。

毎月ではないので納付回数は少ないですが、その分1回に納付する金額が多くなります。

納税資金を準備しながら、資金繰りを計画的にしましょう。

納付時期

税目 納付期限の目安
所得税 3月15日
  4月22日(平成30年分の振替納税の場合)
住民税(市県民税) 6月末、8月末、10月末、翌年1月末(分割の場合)
  6月(一括の場合)
個人事業税 8月末、11月末(分割の場合)
  8月末(一括の場合)
消費税 3月31日
  4月24日(平成30年分の振替納税の場合)

各税金の納付期限は、土日の関係で毎年違います。納付期限を目安にして下さい。

所得税

所得税はサラリーマンの給与にも発生する税金です。

個人事業主とサラリーマンの給与は所得が違います。

個人の所得は10種類あり、サラリーマンの給与は給与所得、個人事業主は事業所得になり、所得の計算方法が異なります。

給与所得の金額=収入金額 ー 給与所得控除額

給与所得は上記の方法で計算され、収入金額から差し引く給与所得控除額は、収入金額によって計算されます。

収入金額がわかれば、給与所得の金額が計算されます。

しかし、個人事業主の事業所得は計算方法が違います。

事業所得の金額 = 総収入金額 ー 必要経費

事業所得は上記の方法で計算され、必要経費を会計ソフトなどを利用して計算する必要があります。

所得税は、先ほどの計算式で求めた所得から生命保険料控除、扶養控除、基礎控除などの所得控除を差し引きした課税所得に対して税金が計算されます。

所得税は所得が増えれば税率が増える累進課税で最低5%、最大45%の税率です。

住民税(市県民税)

住民税は都道府県民税と市町村民税の総称です。

住民税は基本的には所得税と同じように計算されるのですが、生命保険料控除、基礎控除などの所得控除の金額が所得税とは違います。

所得税は所得の金額に応じて税率に異なりましたが、住民税の税率は都道府県民税と市町村民税を合わせて10%です。

サラリーマンの時とは違い、給料から天引きされることはありません。

市町村から郵送される納付書を使って、自分で住民税を納付する必要があります。

個人事業税

所得税、住民税は給与でも発生していた税金ですが、個人事業税をサラリーマンは納付する必要がありません。

個人事業税は個人が営む事業に対して発生する税金です。

例え個人事業主でも、所得が290万円以下であれば個人事業税は発生しません。

個人事業税の税率は業種によって違い3〜5%です。

消費税

消費税はモノの販売やサービスの提供などに対して発生する税金です。

消費税はサービスの提供などをして預かった消費税から、モノの購入などをして支払った消費税の差額を納付します。

預かった消費税が10,000円、支払った消費税が6,000円の場合差額の4,000円が納付になります。

消費税は個人事業主であれば、誰もが納付するわけではなく、基本的には2年前の課税売上高が1,000万円を超えた場合に納税義務が発生します。

現実には違った納税義務の判定がありますが、2年前の課税売上高が1,000万円以内であれば、消費税の納税義務はないでしょう。

法人の税金

法人として起業した場合にどういった税金が発生するでしょうか。

ここで勘違いしてはいけないのが、法人の税金と個人の税金は違うことです。

法人で起業し、法人の税金を払っているからといって、個人に対する税金が発生しなくなるわけはありません。

納付時期

税目 納付期限の目安
法人税 事業年度終了日の翌日から2月以内
地方法人税 事業年度終了日の翌日から2月以内
法人県民税 事業年度終了日の翌日から2月以内
法人市民税 事業年度終了日の翌日から2月以内
法人事業税 事業年度終了日の翌日から2月以内
消費税 事業年度終了日の翌日から2月以内

 

法人税

法人税は、会社の所得に対して発生する税金です。

一般法人、協同組合等、大企業などによって税率は違い19%〜23.2%です。

大企業の法人税率は23.2%ですが、中小法人は所得800万円まで19%、800万円超23.2%になるのが特徴です。

個人事業主と法人は所得の計算が違います。

個人事業主は、決算書の利益が所得になりますが、法人は決算書の利益が所得にならないことがほとんどです。

地方法人税

地方法人税は「地方」とついていますが地方税ではなく国税です。

2014年の税制改正で創設され、地方税の一部を国税に納付し、自治体間の税収の格差を縮小することが目的です。

地方法人税の税率は4.4%です。所得ではなく、法人税に対して4.4%の地方法人税が計算されます。

法人県民税

法人県民税は法人市民税とあわせて法人住民税とも呼ばれます。

個人の住民税は一枚の納付書で、県民税と市民税の両方が納付になりますが、法人は県民税と市民税の納付書が区分されています。

法人県民税には「所得割」と「均等割」があり、所得割の税率は都道府県によって異なります。

地方法人税と同様に、所得ではなく法人税に対して法人県民税が計算されます。

また、均等割は所得金額に関係なく発生する税金で、資本等の金額、従業員数によって金額が変わります。

均等割は所得金額に関係なく発生するので、例え赤字の会社であっても事業をしている限り均等割の納付が必要です。

法人市民税

法人市民税は基本的には法人県民税に似ており、所得ではなく法人に対して法人市民税が計算されます。

法人市民税の税率は市町村によって違います。

法人市民税にも法人県民税と同様に均等割があり、資本金等の金額、従業員数によって金額が変わります。

政令指定都市の場合は均等割の金額に注意しましょう。

政令指定都市では、均等割が区ごとに発生するので、政令指定都市で複数の区で事業を営んでいる場合は、均等割が増えます。

法人事業税

法人事業税は法人の所得金額によって計算される都道府県に納付する税金です。

法人事業税の納付書は法人県民税と同じになっています。

地方法人税、法人県民税、法人市民税は法人税に対して計算されていましたが、法人事業税は、法人税のように所得金額によって計算されます。

税率は都道府県によって異なります。

法人事業税は期末資本金等の額が1億円を超える場合には、外形標準課税が発生し、税負担が増えます。

法人事業税は個人事業税とは違い、年間290万円以下でも発生します。

消費税

法人にも個人事業主と同じように消費税の納付が発生することがあります。

個人事業主の場合は、2年前の課税売上高でしたが、法人の場合は2期前の課税売上高が1,000万円を超えているか否かで判定します。

法人の場合、設立2期目までは2期前の課税売上高がないので原則消費税の納税義務は発生しませんが、資本金、親会社の課税売上高などで消費税の納税義務が発生することがあるので注意しましょう。

まとめ

個人事業主、法人ともに起業するとサラリーマンとは違い様々な税金が発生します。

法人の税金は基本的には事業年度終了の翌日から2月以内が納付期限のため、納税が集中してしまいます。

一方、個人事業主の納付期限は税目によって、様々なため納付漏れがないようにしましょう。

税金の種類は様々で計算方法が違うため、各々の税金について知識を深めることをオススメします。

画像出典元:写真AC 、O-DAN

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