バーチャルオフィスで登記はできる!でも知っておきたいデメリットは?

バーチャルオフィスで登記はできる!でも知っておきたいデメリットは?

記事更新日: 2019/09/27

執筆: 編集部

バーチャルオフィスで登記すること自体は可能ですが、一方で知っておきたいデメリット・注意点があります。

この記事ではどんなバーチャルオフィスは登記できるのか、登記する場合にどんなデメリットがあるのかを解説します。

バーチャルオフィスとは?

起業をするなら初期費用にかかるコストはできるだけ低く抑えたいものです。

むしろ事業が軌道に乗るまでの間はお金の使い方に対してシビアにならざるを得ないのが、事業主に課せられた役割と言ってもいいかもしれません。

会社を起こすにあたって必要な設立登記では、各種の提出物に加え一定額のお金も納めなければならず、そのための資金はキープしておく必要があります。

それと同時に、登記で作成する定款の中では会社の本店所在地を明記しなければならないため、どの場所を選定するかという問題も浮上してくるのです。

バーチャルオフィスとは、会社登記にあたって必要な本店所在地の項目をサポートするサービスで、実際の仕事場ではなく記載に必要な住所・電話番号・FAX番号といった情報をレンタルできるサービスのことを言います。

レンタルオフィスとは何が違うのか?

バーチャルオフィスのほかにレンタルオフィスというサービスもあります。

レンタルオフィスは住所・電話およびFAX番号のほかに、実務ができるスペースも合わせて借りることができるサービスです。

最近ではバーチャルオフィスの付帯サービスとして必要な時にだけ事務スペースや商談場所を借りられる特典もあるなど、レンタルオフィスとの差がそれほど感じられなくなっていることも確かです。

バーチャルオフィスの利用では、登記後の利用目的がどれくらいあるのかについてもリサーチしておくと役立つでしょう。

バーチャルオフィスでも登記は可能?

申請に欠かせない情報を借りられるとは言っても、会社登記は法律に則った手続きです。

バーチャルオフィスから提供された情報だけの不確かな住所で申請が通るのか?といった疑問は当然あるでしょう。

結論から言って、バーチャルオフィスの利用による登記は可能です。

本来、商業登記法において定款に記載する本店所在地に関する制限はないため、自宅・倉庫あるいは知人宅の住所を記載しても違法にはなりません。

バーチャルオフィスもこれと同じ捉え方で定款に記載することが可能であり、バーチャルオフィスの住所を記載したからと言って登記が無効とされることはなく、法律的にも違法ではないのです。

ただし、バーチャルオフィスはあくまでもビジネス住所ですから例外は存在します。

登記でバーチャルオフィスを利用するなら、例外として扱われるのはどういった場合なのかにも注目して手続きを進めていくことが重要でしょう。

ここからはバーチャルオフィスのメリット・デメリットに触れつつ、登記への利用で注意すべき点について解説していきます。

バーチャルオフィスの利用を検討されている方へのヒントが含まれていますので、状況と照らし合わせながら読み進めてください。

バーチャルオフィスを利用して登記することのメリット

初期費用が抑えられる

会社設立と同時に事務所を構えるとなれば、敷金礼金や月々の賃貸料、さらには電気・通信設備の設置・デスクなどの購入費なども含め相当額の初期費用を用意しなくてはなりません。

一方、バーチャルオフィスは月額数千円の利用料を支払えば借りることができ、面倒な入居審査もなければ新たなツールを揃える必要もありません

また、一般的には契約から一週間前後でサービス開始となるため、登記に必要な条件をスピーディーに満たすことが可能です。

一等地の住所を会社住所として利用できる

都心にあって最寄り駅からの利便性も高いなど、いわゆる一等地と呼ばれる場所はビジネスにおいて多くのメリットをもたらしてくれるはずです。

バーチャルオフィスの利用では、特に商業の中心とされるエリアや誰もが知るオフィスビルなどの一等地に住所を構えることができるため、新規でありながら対外的なイメージアップに繋げることもできます。

自宅の住所を公開しなくて済む

登記ではそこに記載された住所を不特定多数の人が目にすることを意味し、仮に自宅の住所を本店所在地に記載した場合、ビジネスとは無関係の不安やリスクを負う可能性もあります。

バーチャルオフィスで登記をおこなえばビジネスとプライべートを完全に切り離すことができるため、フリーランスで事業を立ち上げたい人やネットビジネスを中心に展開したい人などにとってはローコストで始められる起業の追い風となるに違いありません。

付帯サービスが充実している

登記で使用する住所にはその後公的機関などからの郵便物が届いたり、時には電話による問い合わせが入ることもあります。

バーチャルオフィスのサービスは単に情報だけを貸し出すのではなく、あらかじめ不在を想定した付帯サービスを備えているところもポイントです。

バーチャルオフィスの付帯サービスは郵便物や電話の転送など秘書的な機能も果たしてくれるため、マンパワーの必要なく利用できる点もメリットでしょう。

提供を受けた情報はホームページ・名刺・公的書類に記載できる

法律上問題なく利用できるバーチャルオフィスの情報は、登記申請だけでなく特定商取引法に基づく書類への記載も可能となっています。

ホームページや名刺にも同じ内容で掲載できるため、実際の事務所を構えるのと同じような感覚で一括管理できるメリットもあります。

知っておきたい登記上のデメリットや注意点

起業する上では理想的とも言えるさまざまなメリットを備えたバーチャルオフィスですが、もちろんデメリットも存在します。

登記をスムーズに、また適正に進める上で知っておきたい注意点には次のようなものがあります。

業務スペースは自分で確保しなければならない

当たり前のようですが、業務スペースも倉庫もないのがバーチャルオフィスです。

会社が求めるニーズにどこまで合ったものであるのか、きちんと見極めて契約する必要があるでしょう。

法人口座の開設に注意が必要

バーチャルオフィスを利用した場合でも、法人銀行口座を開設することは可能ながら、

「情報のみで実体がなく信用性が薄い」というバーチャルオフィスならではの理由がネックとなり、金融機関側の審査を通過しない可能性も考えられます。

バーチャルオフィスのメリットを最大限に活かして利用するためには、取引先に事業内容を詳細に示すことのできる資料を事前に準備しておくことも大切です。

金融機関などからの融資が受けづらい

「経営実体がつかめない」という特徴は、会社運営に欠かせない融資を難しくする傾向があります。

特に日本政策金融公庫による新創業融資をはじめ自治体などが開設する創業融資は審査が難しいことをあらかじめ想定しておきましょう。

法人銀行口座の開設と同様に、会社の信頼性を高める資料の作成や努力が必要となってきそうです。

許認可が必要な業種に注意

リサイクル業や人材派遣業・不動産業など許認可が必要な業種では、バーチャルオフィスの利用が認められない場合があります。

許認可が必要な業種に限っては所在地住所に加えて事務所の広さを明記しなければならず、実体を持たないバーチャルオフィスではその要件を満たしていないというのが理由です。

予定する事業で許認可の取得が必要な場合はバーチャルオフィスの利用を再検討する必要がありますので、管轄の行政機関や警察署・保健所などの窓口で事前に相談することをおすすめします。

提供される住所は他の会社とシェアする場合がある

バーチャルオフィスで貸し出される住所は複数の会社が同時に使用している場合も少なくないため、対外的な信頼度としては低いのが特徴です。

例えばインターネットを使って住所をもとに検索すると他の会社までアップされることになるため、場合によっては混乱を招きかねません。

各種保険の申請は面倒になる

会社法では、社会保険や雇用保険の申請をする際に賃金台帳などの帳簿を会社で保管するよう義務付けられています

これは、会社が重要な書類を保管するのに適した場所を備えているかの判断基準にもなるため、バーチャルオフィスの形態では各種保険の申請そのものが難しくなると考えられます。

まとめ

バーチャルオフィスを使った会社登記は法的に認められているというものの、すべての事業に対応するというわけではありません。

憧れの住所に拠点を置けることや初期費用を抑えられるというメリットばかりに注目するのではなく、会社の円滑な運営に支障のない範囲で適切な使い方をすることが大切でしょう。

画像出典元:Burst

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