経理業務は、どの企業にとっても欠かせない重要な業務ですが、中小企業では人手不足や業務の多忙さから、対応が後回しになってしまうケースも少なくありません。
そこでおすすめするのが「経理代行サービス」です。
記帳や給与計算、決算業務など、経理業務のすべて、もしくは一部を委託できるため、業務全体の効率化が期待できます。
本記事では、名古屋エリアでおすすめの経理代行サービスや、全国対応可能なリモート型経理代行サービスを紹介。
料金相場や失敗しない選び方についても解説します。
このページの目次
経理代行サービスには、大きく分けて「派遣型(常駐型)」と「リモート型」の2種類があります。
それぞれの概要とメリット・デメリットについて解説します。
派遣型は常駐型とも呼ばれ、自社に経理の専門人材を派遣して経理業務を代行するサービスです。
担当者がオフィスに常駐しているため、その場で業務の確認や課題の相談がしやすく、迅速な対応が期待できます。
業務が社内で完結するので、機密情報が漏洩しにくいという利点もあります。
ただし、専用のパソコンを用意したり、交通費がかかったりする分、コストが割高になる可能性があります。
リモート型は、オンライン上で経理業務を代行するサービスです。
コロナ禍以降、ビジネスのリモート化が大幅に進んだことにより、ニーズが急増しています。
地理的な制約がないため、幅広い選択肢から自社に合ったサービスを選べる点がメリットです。
また、クラウド上でデータを共有するため、担当者の対応時間に関係なく、スムーズに情報の受け渡しが可能です。
業務についての確認が必要な場面では、対面に比べてタイムラグが生じる可能性はありますが、近年はビデオ通話やチャットツールの性能が高まっているので、適切な連絡体制を整えれば、大きな支障は生じにくくなっています。
導入実績が豊富なサービスや、比較的安価で依頼できるサービスを厳選しました。
なお、料金は社員数や仕訳数などの業務量に応じて変動します。
無料相談や問い合わせフォームを利用して、まずは見積もりを依頼してみましょう。
まずは、導入実績が豊富な経理代行サービスを紹介します。
画像出典元:「中央経理・労務LABO@愛知」公式HP
歯科業や飲食業、建設業など幅広い業界での導入実績がある経理代行サービスです。
名古屋・安城・豊橋を中心とした4拠点体制で、必要に応じて訪問にも対応しています。
「経理・労務代行サポート」では、記帳や給与計算、年末調整、請求管理、支払管理などの経理業務全般が依頼可能。
また、経理業務のコスト削減を希望する企業には、経理状況を診断して削減可能な部分を明確にする「コストカット診断」も無料で提供しています。(2025年5月現在)
料金
シルバープラン | ゴールドプラン | プラチナプラン | シェア事務員さん | |
5,000万円以下 | 3.3万円 | 5.5万円 | 9.9万円 | +2.2万円〜 |
1億円未満 | 4.4万円 | 7.7万円 | 16.5万円 | |
3億円未満 | 6.6万円 | 13.2万円 | 27.5万円 | |
5億円未満 | 8.8万円 | 19.8万円 | 38.5万円 | |
10億円未満 | 11万円 | 26.4万円 | 49.5万円 | |
10億円以上 | 別途見積もり | 別途見積もり | 別途見積もり |
(税込)
画像出典元:「名古屋 記帳経理代行サポートセンター」公式HP
経理代行と記帳代行の2つのサービスを提供しています。
経理代行サービスは年間50社以上、クラウド会計ソフトを利用しての記帳代行サービスは述べ1,000社以上と、多くの企業に選ばれてきた実績があります。
両サービスには、基本業務に絞ってコストを抑えたプランと、幅広い業務を丸ごと委託できるプランの2種類が用意されています。
料金
【経理代行サービス】
基本プラン | 選べる経理代行サービス | |
月額費用 | 10,980円〜 | 25,780円〜 |
(税表示なし)
【記帳代行サービス】
記帳代行入力サポート | 記帳代行楽々サポート | |
月額費用 | 1,000円〜 | 2,000円〜 |
(税表示なし)
続いて、比較的安価に依頼できる経理代行サービスを紹介します。
画像出典元:「名古屋経理・給与代行サービス」公式HP
記帳、振込、給与計算、年末調整などの代行を、ニーズに合わせて個別に委託できるサービスです。
例えば、記帳代行のみの場合は100仕訳で月額5,000円からと手頃な価格で利用できます。
経理業務全般を委託したい場合は、複数の業務がセットになった「経理代行パック」がおすすめです。
個別にサービスを組み合わせるよりも割安な特別料金が設定されています。
料金
【経理代行サポート】
エコノミー | シルバー | プラチナ | 別途見積もり | |
初期費用 | 要問合せ | |||
通常料金 / 月 | 28,000円 | 49,000円 | 68,000円 | 要問合せ |
経理代行パック / 月 | 24,800円 | 42,800円 | 59,800円 |
(税表示なし)
「通常料金」は、記帳、給与計算、請求書発行の代行で、仕訳や社員数などの規模によってプランが分かれます。
「経理代行パック」は、「通常料金」の業務に加えて振込代行も含まれています。
画像出典元:「ASAK経理代行センター」公式HP
記帳代行、給与計算、請求書発行、振込をまとめて委託できる「経理代行サービス」を提供しています。
クラウド会計ソフトの導入支援や記帳、給与計算、年末調整については、個別依頼も可能です。
また、税務顧問サービスも提供しており、決算・税務申告までを一貫してサポートします。
経理業務と税務を一度に依頼できる点が、このサービスの大きな魅力です。
料金
【経理代行サービス】
初期費用 | 要問合せ | ||
月額費用 | 30,000円〜 | 50,000円〜 | 100,000円〜 |
(税込)
仕訳や社員数などの規模によってプランが分かれます。
画像出典元:「ウェブゼイムジャパン」公式HP
年商1億円までの中小企業の経営者、個人事業主専門の税務・財務コンサルティングを主要事業としており、記帳代行や年末調整などの経理業務を代行しています。
例えば、記帳代行は月々の仕訳数に応じた料金で、1仕訳45円から利用可能。
法人決算申告や個人事業主の確定申告も格安でサポートします。
さらに、「法人税申告書のみ」「消費税申告書のみ」といったスポット利用にも対応しており、必要なサービスだけを柔軟に利用することができます。
料金
【記帳代行格安サービス】
1仕訳45円(税抜)× 仕訳数(月間)
【年末調整格安代行】
1~3人 | 4~10人 | 11~20人 | 21~30人 | 31~50人 | 51~人 | |
基本料金 / 1回 | 一律 11,000円 | 6,600円 | 8,800円 | 12,100円 | 16,500円 | 要問合せ |
サービス料金 / 1人 | 1,650円 | 1,540円 | 1,430円 | 1,320円 |
(税込)
社員数によって基本料金とサービス料金が変動します。
続いて、おすすめのリモート型経理代行サービスを紹介します。
すべての委託がオンラインで完結するため、地理的な制約がなく、どこからでも利用できる点がメリットです。
画像出典元:「Wheat Accounting」公式HP
経理業務と記帳代行からなる基本コースをベースとし、必要に応じて給与計算や支払代行、請求書発行などのオプションを追加できます。
専属のコンサルタントと税理士、記帳オペレーターの3名以上のチーム体制で、既存の業務オペレーションを再構築するスタイルが他社にはない大きな特徴です。
【基本コース】
月額30,000円〜(税抜) + オプション対応分
基本コースには、「経理業務(月次決算・帳簿作成)」と「記帳代行(API連携クラウド会計ソフト300仕訳・オンプレミス型会計ソフト150仕訳)」が含まれています。
画像出典元:「クラウドワークス エージェント」公式HP
フリーランスと企業をつなぐクラウドマッチングサービスです。
670万人以上のデータベースの中から、委託したい業務に最適な人材を斡旋してもらえます。
クラウドワークスとの準委任契約のため個人と直接契約を結ぶ必要がなく、契約後の業務進行においても担当者のサポートが入るため安心です。
ヒアリングから契約までは無料で、フリーランスの稼働分だけ費用が発生します。
詳細についてはお問い合わせが必要です。
画像出典元:「Backoffice Force」公式HP
経理、財務、労務などのバックオフィス業務をクラウドで委託できます。
3〜5年の実務経験を持つスタッフが、企業の要望に合わせて専門チームを編成し、最適な体制で業務をサポートします。
クラウド会計ソフトの指定がないため、自社で使用しているソフトをそのまま利用できる点もメリットです。
詳細についてはお問い合わせが必要です。
画像出典元:「秘書とクロコ」公式HP
データ入力や営業事務、秘書業務、労務管理などの事務作業をオンラインで代行するサービスです。
「経理業務のオンライン代行サービス」では、仕分け伝票作成、振込データ作成、経費精算入力・チェックなどの業務を委託できます。
月5時間から利用でき、必要最低限の業務だけを頼みたい場合にも最適です。
繁忙期や閑散期に応じてプランを変更できるため、状況に合わせた無駄のない運用が可能です。
プラン5 | プラン10 | プラン20 | プラン30 | |
月額費用 | 12,650円 | 25,300円 | 50,600円 | 75,900円 |
(税込)
上記は「12ヶ月プラン」の例です。
なお現在、実働2時間分が無料になるトライアルキャンペーンが実施されています。(2025年5月現在)
画像出典元:「クラソリュ」公式HP
給与計算や経費精算、請求書発行などの代行に加えて、クラウド会計ソフトの導入サポートも行っています。
試算表の早期作成にも対応しているので、決算業務の負担が軽減できます。
また、業務に関する相談は、電話やメール以外にLINEやSNSツールなどの利用も可能です。
詳細についてはお問い合わせが必要です。
経理代行にはさまざまなサービスが存在するので、その特徴や強みを知って、自社に最適なサービスを選ぶことが大切です。
具体的には、以下の4点を意識して探すのがおすすめです。
経理代行を利用するタイミングは、企業によってさまざまです。
例えば、担当者の急な退職に対応したい場合と、経理業務を根本から見直して再構築したい場合とでは、委託範囲や契約期間にも違いが出てきます。
また、日々の仕訳業務だけを依頼したいのか、給与計算や決算業務まで含めたいのか、といった業務範囲や、派遣型かリモート型かといった形態によっても、作業工数や料金は変動します。
経理代行サービスを利用する際は、売上や利益、社員の個人情報といった機密データを外部に共有することになります。
また、業務には法令に基づいた正確性とミスのない処理が求められるため、信頼できる業者を選ぶことが不可欠です。
安定した経営を続けており、評判が良く、同業種・同規模の企業で豊富な実績がある業者が理想的です。
最初から一社に絞らず、複数の業者に相談したり、口コミやレビューを確認したり、信頼できる取引先に紹介を依頼したりすることで、より安心して委託先を選ぶことができます。
経理代行サービスに依頼する業務は、非常に重要度が高いです。
そのため、丸投げするだけで細かな報告を受けない体制ではリスクを伴います。
曜日や時間帯だけでなく、コミュニケーションツールも含めて連絡がスムーズに取りやすく、レスポンスも早い業者を選ぶことが大切です。
特に、クラウド会計ソフトの導入や決算業務などの連携が必要な場合は、サポート体制も重要です。
担当者の派遣の可否、曜日や時間帯、追加コストの有無など、サービスの詳細を十分に確認しておきましょう。
情報漏洩を防ぐためには、経理代行サービスのセキュリティ体制が万全かどうかの確認も必須です。
とくに以下の要素は不可欠となります。
経理代行サービスに委託できる業務の費用相場について解説します。
各サービスの費用設定は、業務内容や事業規模(社員数や売上など)によって異なるので、あくまで大まかな相場になります。
記帳は、日々の取引を勘定科目ごとに借方と貸方に仕訳し、帳簿やクラウド会計ソフトに入力する作業です。
記帳代行の費用は、仕訳数や稼働時間をもとに設定されることが一般的です。
仕訳数で計算する場合は、1仕訳につき50〜100円程度が相場のため、トータルの費用は以下のように算出されます。
仕訳数 | 月額費用相場 |
〜100 | 数千円〜10,000円 |
101〜200 | 5,000〜20,000円 |
201〜300 | 10,000〜30,000円 |
301〜400 | 15,000〜40,000円 |
時間制の場合は、1人につき1時間で2,000〜3,000円程度が相場です。
給与計算は、毎月の勤怠データをもとに給与や社会保険料、労働保険料、所得税などを計算するのが主な業務になります。
給与計算代行の費用は、社員数で計算するのが一般的で、1人につき1,000〜1,500円程度が相場です。
社員数 | 月額費用相場 |
10人 | 1,000円〜15,000円 |
50人 | 50,000円〜75,000円 |
100人 | 100,000円〜150,000円 |
オプションで年末調整代行をつける場合は、1人につき500〜2,000円程度が相場です。
決算業務は、経理業務の集大成ともいえる決算書類の作成や納税額の計算、申告手続きなどを行います。
決算業務代行の相場は、10〜20万円程度が一般的です。
決算書の作成業務のみなのか、納税額を計算する申告業務まで依頼したいのか、といった業務範囲によって料金は大きく変わってくるので、契約前に料金体系を確認しておく必要があります。
経理代行は、経理業務を丸ごと委託することもできれば、ニーズに合わせて一部のみを依頼することもできます。
名古屋エリアには、経験豊富な専門人材を擁する派遣型の経理代行が数多く存在します。
コストや契約手続きの手軽さを重視する場合は、場所に縛られないリモート型もおすすめです。
業務範囲や導入実績、サポート体制などをよく考慮して、自社に最適な経理代行サービスを選択してください。
画像出典元:photoAC