法人登記とは何か?初めに知っておきたいステップと必要書類を解説

法人登記とは何か?初めに知っておきたいステップと必要書類を解説

記事更新日: 2019/02/06

執筆: 編集部

法人登記とは会社が法人として世間に認められるために必要な手続きのひとつです。初めての法人設立にあたっては何をどう準備すればいいのか分からない場合も多くあることでしょう。

そこで本記事では、初めての法人登記をスムーズに進めるうえで知っておきたい手順や手続きに必要な書類について解説していきます。

法人登記とは?

法人登記は罰則規定のある法的義務

法人登記は取引上重要とされる商号(会社名)・本社所在地・代表者の氏名や住所・事業の目的・役員名などを、登記の受理が可能な最寄りの法務局に届け出る申請手続きです。

会社を設立した場合には速やかに法人登記をおこないその内容を登記簿に記載するよう法律で義務付けられており、これを怠ると裁判により決定された過料を収める必要があるなど罰則規定も設けられています。

簡単に言うと法人登記は会社設立においてマストの手順だといえます。

法人登記の前段階となる会社の設立

会社の設立方法を決める

会社の設立には発起人設立と募集設立という2つの方法があります。

発起設立は発起人となる人が設立時の株式すべてを保有して会社を設立するという方法です。発起設立では仮に一人であっても会社の立ち上げができ、資本金もわずか1円から届け出ることが可能となっていることなどから、多くのケースで採用されている会社の設立方法となります。

一方の募集設立は発起人以外にも株主となる人を募集して会社を設立する方法で、こちらは会社設立前の手順や手続きが複雑となる特徴があり、あまり一般的ではないというのが現状です。

定款の作成

定款(ていかん)とは会社の規則を表すもので、会社ごとに定める自由なルールだけでなく、必ず記さなければならない絶対的記載事項なるものを盛り込むことが原則です。

定款の絶対的記載事項

  • 会社の事業目的
  • 商号(または会社名)
  • 本店の所在地
  • 会社設立に際して出資される財産の価額または最低額
  • 発起人の氏名または名称および住所

定款は会社の設立に必須であり、定めた内容を有効化するためには最寄りの公証役場で公証人による認証が必要となります。提出時には同じものを3部用意し、認証後に返却された定款は大切に保管しておくことが重要です。

資本金を払い込む

定款が認証された後におこなうのが資本金の払込みです。

一般的な発起人設立で会社を立ち上げる場合、まず発起人名義の銀行口座にお金を振り込むこととなりますが、後に必要となる書類の作成がスムーズに進められるようこの時点で銀行通帳の表紙・表紙の裏面に印刷されている名義人や番号が記載されたページ・実際の入金が確認できるページをそれぞれコピーしておくと便利です。

ここまでの準備が整ってようやく法人登記への扉が見えてきます。法人登記の申請日は会社の設立日となる重要なターニングポイント。次は法人登記の手順と書類についてみていきましょう。

法人登記のステップと必要書類

法人登記の手続きは煩雑で必要書類を複数取り揃えることが求められます。そのため手続き全般を司法書士などに依頼することも可能ですが、本記事では原則に従い代表取締役本人が登記申請を行う際の手順についてご紹介します。

法人登記に必要な書類を揃える

登記申請に必要な書類は比較的簡単に入手できるもの、そうでないものまでさまざまです。また、あらかじめ定められた順序や方法に従いセットで提出しなければならないこともこともポイントとなりますので、提出前の念入りなチェックを怠らないよう注意しましょう。

法務局のホームページではこれからご紹介する書類の法務局の申請様式がアップロードされていますので、こちらを参考にしながら進めることもおすすめです。

登記申請書

「登記申請書」は法務局の申請様式を使い作成します。先にご紹介した公式ホームページの書式を入手しましょう。

登記申請書に明記すべき内容は次のとおりで、もれなく記載が済んだら代表者印を押印して完成です。

  • 商号(または会社名)
  • 本店の住所
  • 広告の方法
  • 会社設立の目的
  • 発行可能な株式の総数
  • 発行済み株式の総数
  • 資本金額
  • 株式の譲渡制限に関する規定
  • 役員に関する事項
  • 取締役会、監査役設置の有無
  • 登録免許税分の収入印紙、または納付書を添付したA4サイズの用紙

法人登記を申請する際、法務局に支払うお金が登録免許税です。金額は1件につき15万円が最低ラインとなり、出資金額×0.7%が15万円を超えた場合はその額を支払う規則となっています。

支払い方法は2パターンあり、充当する収入印紙で納入する方法か金融機関や税務署で現金納付する方法を選ぶことができます。収入印紙はそのまま、現金払いの場合はその領収書をA4サイズの用紙に貼り付けた状態で提出しますが、こちらには特に押印の必要はありません。

定款(謄本)

事前に公証役場で認証を受け控えとして返却されたものの中から1部を提出書類として使用します。

資本金の払込証明書および通帳のコピー

定款の認証後に資本金を銀行口座に振り込んだことの証明が払込証明書となります。1~4の手順で作成していくことがポイントとなります。

1. 銀行口座の準備

2. 資本金の振込

3. 通帳のコピー

4. 払込証明書の作成

5. 通帳コピーと払込証明書の製本


資本金払込の方法は以下の記事で詳しく解説しています。

 

代表取締役および取締役の就任承諾書、印鑑証明書等

就任承諾書は各取締役がその就任を承諾する旨を記載した書類となります。日付・氏名・住所の記載・押印が必要となり、場合によっては印鑑登録証明書や本人を証明できる書類の添付も求められます。

また、書類に押印するための印鑑も「取締役会を設置するか否か」でその種類が変わってくるなど注意すべき点がいくつかあります。

取締役会を設置する場合
・代表取締役
 ∟ 実印を押印し、印鑑登録証明書を添付

・その他取締役
 ∟ 認印を押印し、本人確認書類を添付

取締役会を設置しない場合
・取締役全員
 ∟ 実印を押印し、印鑑登録証明書を添付

 

監査役の就任承諾書および本人確認書類

監査役を設置する場合にも取締役と同等の記載内容で作成した就任承諾書を提出する必要があり、この場合の印鑑は認印を押印し、本人と確認できる住民票記載事項証明書や運転免許証等のコピーなどを添付します。

印鑑届書

会社の代表印を法務局に届け出ることで、その印鑑が会社の実印として使用できるようになります。法人登記に必要な印鑑届書の様式は法務局の申請様式からダウンロードし、書類を作成しましょう。

記載事項を別途記載した用紙または記録したCD-Rなど

法人登記の申請にあたって記載して欲しい内容を法務局に知らせる方法は、登録申請書に記載する方法のほかにも2パターンあります。
ひとつは記載内容を明記した用紙を別途添付する方法、もうひとつはCD-Rなどの記録媒体に必要事項を落とし込んで提出する方法です。
最も簡単な方法は登記申請書への記載かと思われますが、より確実で漏れのない方法を選択するのがベストだと言えます。

必要な書類が揃った後にすべきこと

必要な各書類への記載にもルールがあり、法人登記は非常に煩雑な手続きであることはお分かりいただけたでしょう。全ての書類が揃ったところで安心したいところですが、実はこの後にもう一つ申請をスムーズにするために守るべきルールがあります。

それは手元に揃った書類は定められた順番でまとめ、提出するということです。

まずは必要書類としてピックアップしたものの中から「印鑑届書」と「記載事項を別途記載した用紙やCD-R」などを外し、別添えで提出できるようにしておきます。残った書類は次の順番に重ねていきましょう。

1. 登記申請書

2. 登録免許税分の収入印紙または領収証書を貼り付けたA4用紙

3. 公証役場の認証を受けた定款

4. 資資本金の払込証明書および通帳のコピー

5. 代表取締役・取締役の就任承諾書 及び 印鑑証明書などの添付書類

6. 監査役の就任承諾書 及び 本人確認書類


すべての書類を重ねたら左側を2か所ホチキス止めして、提出書類一式の完成となります。

以上は法人登記に関する書類を本店の所在地を管轄する法務局に直接持ち込んで申請する方法で、必要な書類がすべて揃いそれぞれに不備がなければ通常は申請から1週間~10日ほどで法人登記が完了することになります。

このほかにも、郵送による申請や法務局が開設している登記・供託オンライン申請システムを利用したオンライン申請も可能となっています。

まとめ

初めて会社を設立するにあたってはさまざまな事務的続きが必要となりますが、その中でも法人登記は会社として認められるために欠かすことのできない法的義務を持つものとなります。

本記事でご紹介した手続きのステップと書類の作成方法を参考にして、新たな人生のスタートにふさわしい一歩を踏み出しましょう!

画像出典元:Burst

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