この記事ではマイナンバーのガイドラインの紹介と、保管から廃棄までの流れや注意点について解説します。
従業員の社会保障や税に関する書類を作成する際に必要なマイナンバーは、安全に配慮しながら保管しなければなりません。
万が一漏洩した場合は信用を失う恐れもあります。
事業者はマイナンバーガイドラインに適用した管理方法を理解しましょう。
このページの目次
マイナンバーは「社会保障および税に関する手続き書類の作成事務を行う必要がある場合に限り、保管し続けることができる」と定められています。
従ってそれ以外の用途でマイナンバーを使用したり、必要がないのに保管し続けることはできません。
廃棄についてもガイドラインでは定められており、必要がなくなり所管法令において定められている保存期間を経過した場合はすぐにマイナンバーを廃棄・削除しなければなりません。
重要な個人情報であるマイナンバーを廃棄しないまま保管し続けるのは情報の漏洩などのリスクにつながります。
必要がなくなった場合は上記をを記載した記録を残すことが義務付けられています。
不要になったマイナンバーはしっかりと廃棄するようにしましょう。
個人情報であるためマイナンバーは安全に保管しなければなりません。
以下では保管のルールについて解説します。
社会保障や税金に関する書類を作成する際にマイナンバーが必要になってきます。
主な法定書類の保管期間は以下の通りです。
管理者はマイナンバーなどの個人情報の漏洩・滅失・毀損を防止し、常に適切な措置を講じなければなりません。
ガイドラインの中では安全管理措置についても解説されています。
安全にマイナンバーを管理するために、ガイドラインでは以下の措置が紹介されています。
マイナンバーの安全管理措置に沿った対策をしてマイナンバーを安全に管理するようにしましょう。
マイナンバーのガイドラインの詳細は、こちらに掲載されています。
従業員の在職中や、退職後の保管期間中はマイナンバーを安全に保管しなければなりません。
保管方法にはどのようなものがあるのでしょうか?
以下ではマイナンバーの保管方法について紹介します。
紙などの書類でマイナンバーを管理する場合は、鍵付きのキャビネットや引き出しのなかにしまうようにしましょう。
鍵の管理も徹底し、第三者の手に渡らないように配慮します。
また、書類の出し入れの際にはいつ誰がどの書類を使ったのかも明確にするようにしてください。
デジタル管理をする場合は、アクセス制限を設けたり不正アクセスを防止する対策が必要になってきます。
マイナンバーの収集時に作られたデータは必ず削除しなければなりません。
データが複数ある状態は漏洩のリスクが高まります。
一箇所でマイナンバーの管理を行うようにし、データ数も把握できる状態にしておきましょう。
エクセルのマイナンバー管理方法は、こちらに掲載されています。
不要になったマイナンバーは廃棄を徹底しなければなりません。
マイナンバー廃棄方法を紹介します。
マイナンバーを書類管理を行っている場合は「シュレッダーにかける」「溶解処理をする」をして廃棄してください。
復元が不可能になることがポイントです。
さらに廃棄の記録(廃棄日、廃棄方法、破棄担当者)を残します。
マイナンバーをデジタル管理をする場合はデータを完全に削除します。
書類管理と同様、復元が不可能になるようにし、廃棄に関する記録も残すようにしてください。
現在さまざまな対策がなされているマイナンバーの管理ですが、課題も数多くあります。
課題の例を一部紹介しましょう。
管理者以外の人物がマイナンバーを把握しないように、実務上の配慮が必要です。
【NG】従業員のマイナンバーが記載された書類を机の上に放置しておく
【対策】マイナンバーを扱う机やパソコンは限定し、机の位置にも工夫する
【NG】マイナンバーが表示された画面を開いたまま席を外す
【対策】パソコンはパスワードの定期的な変更、画面にのぞき見防止フィルムを貼るなど徹底した保護管理する
収集時に第三者がマイナンバーを確認してしまうことがないように配慮する必要もあります。
書類の受け渡しの際には情報が漏洩しないような工夫をしましょう。
FAXで送る場合も危険が伴います。
担当者が確認する前に、第三者が送られてきた書類を確認することができてしまうためです。
マイナンバー情報を郵送する場合は普通郵便ではなく簡易書留にします。
簡易書留はコストがかかってしまいますが、安全管理上必要です。
管理する人数が少ない場合は、書類のようなアナログ管理でも対応は出来ます。
マイナンバー管理専用のキットや金庫を利用し安全に取り扱いましょう。
画像出典元:「Amazon」公式HP
画像出典元:「Amazon」公式HP
画像出典元:「MFクラウドマイナンバー」公式HP
マイナンバー管理に必要な機能がすべてそろっている「MFクラウドマイナンバー」。大手金融機関による出資のもと、情報全てを暗号化した厳重管理が行えます。
MFクラウドマイナンバーは、MFクラウド給与と連携されているため、源泉徴収票等の法定調書への印字が可能となっており、使い勝手の良いマイナンバー管理システムです。
・マイナンバーの取得と収集
・マイナンバーの利用と提供
・マイナンバーの保管と廃棄
企業の規模によって2つのプランから選択できます。上記プランは、「マネーフォワードクラウドマイナンバー」だけでなく、マネーフォワードが提供しているシステムを利用できます。
利用できるシステムは以下の通りです。
1ヵ月間、ビジネスプランが無料で試せるので迷っている場合は、一度利用してみるといいでしょう。
30万事業所が利用している「人事労務freee」。会社の規模やフェーズに合わせた利用が可能で、少人数から大人数まで、起業初期から大企業まで対応しています。
クラウド上ですべての作業を完結させられるため、物理的なリスクを軽減可能。メールだけでなく電話やチャットといったサポート体制も充実しています。
・スムーズな収集
・安全な保管
・確実な利用
の4つのプランが用意されています。
ミニマムプランの場合、3人までは1人あたり660円、4人目以降は1人あたり300円で利用できます。
画像出典元:「SmartHR」公式HP
毎月1,000社以上が導入しているという「SmartHR」。従業員が直接情報を入力するため、煩雑な書類業務から解放されます。
勤務管理サービスや採用管理システム、チャットサービスなどの各種システムとの連携が豊富で充実。自社に合わせた使い方ができると、様々な企業が導入しているマイナンバー管理システムです。
・入退社手続き
・ペーパーレス年末調整
・Web給与明細
・雇用契約
・各種労務手続きや電子申請
・ラクラク分析レポート
<¥0プラン>
・従業員数30名まで
・印刷代行やチャットサポートなど利用不可機能あり
<スモールプラン>
・従業員数50名まで
<スタンダードプラン>
・従業員数51名以上
<プロフェッショナルプラン>
・今後提供予定
詳細はお問い合わせが必要です。
画像出典元:「オフィスステーション」公式HP
「オフィスステーション」はプロも納得できる数の119帳票に対応しています。帳票のPDFがあるのはもちろん、そのまま電子申請ができる種類もあります。
業界最安値の料金に加え、誰でも使えるシンプルな操作性であるため初心者にもうってつけの労務管理システムです。
また、オフィスステーションシリーズは使う機能や必要な機能だけを選ぶ事ができる「アラカルト型(バラ売り)」のソフトウェアなため、無駄な出費を抑え、低額で利用することができるのも大きな特徴です。
オフィスステーションは利用人数によって変動する料金体系をとっています。
従業員100名で労務・年末調整・給与明細・有給管理・マイナンバーの全てのオプションをつけた場合でも、1人あたり月額403円という安さで利用することが可能です。
従業員数 | 年間利用料 | 従業員1人あたり月額 |
100人 | 40,333円 | 403円 |
マイナンバーは、安全性を徹底した上で管理しなければなりません。
万が一情報漏洩などがあった場合は会社の信用にもかかわります。
マイナンバーの保管と廃棄の重要性を理解して保管体制を検討しましょう。
画像出典元::Pixabay
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