起業ログTOP > チャットボット > 無料でチャットボットを作れる!GoogleのDialogflowの概要と作り方・事例も解説
問い合わせ業務や顧客対応にチャットボットを導入し、DXを進めたい企業に朗報です。
チャットボットは有料の製品がほとんどですが、Googleの提供する「Dialogflow」は無料で始められるうえに、性能も優れもの。
この記事では、GoogleのDialogflowの機能や使い方を解説し、さらにDialogflow以外の無料チャットボットについても紹介します。
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このページの目次
Googleの「Dialogflow」は、無料で利用できるうえに機能面でも多くの特長があります。
Dialogflowでは、プログラミング言語を全く使わずにチャットボットを作成できます。
一般的に、自社でチャットボットを開発する場合にはPythonをはじめとしたプログラミング言語が欠かせません。
Dialogflowの場合は、必要なのは質問の単語や返答の登録、表現のゆれに対応する類語の設定だけ。
それでいて、機械学習を活かして高度な問い合わせにも対応することができるため、実際に多くの大企業で利用されています。
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Dialogflowは、Webサイトへの埋め込みに加えて、APIや連携機能(Integrations)によって多くのサービスと連携できるのも特長です。
主要なものだけでも、以下のようなサービスに対応しています。
自社で運用しているユーザーとのコミュニケーションチャネルに応じて、最適な利用環境を構築できるのです。
Dialogflowは、他社製品と比べて多くの言語に対応しているのも特長です。
日本語、英語はもちろん、中国語、フランス語など30以上の言語に対応しており、どの言語でも日本語と同様に高精度なチャットボットを構築可能です。
ニーズが高まっているインバウンド対応や国外でのビジネスにも活用することができるため、より顧客層を広げるのに役立つでしょう。
Dialogflowにはトライアル版が用意されており、機能や利用量に制限はあるものの無料で導入することができます。
チャットボット構築サービスは初期費用と月額利用料あわせて数万円〜数十万かかるのが一般的であることを考えると、これは非常に魅力的です。
また、有料プランであっても、初期費用は無料、1リクエストあたり0.002$〜0.007$で利用可能とスモールスタートがしやすい価格設定になっています。
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CX Edition $600分まで無料 |
Essentials Edition | Trial Edition | |
テキスト入出力 | 0.007$ | 0.002$ | 0$ |
音声入出力 | $0.06/分 | $0.0065/15秒 | 0$ |
サポート | Cloud サポート(チャット) | Cloud サポート(チャット) | コミュニティ/メール |
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次に、実際にDialogflowでチャットボットを作成する方法を解説します。
まずはじめに、Dialogflowのページにアクセスします。(公式HP https://dialogflow.cloud.google.com/)
次に「Sign-in with Google」からGoogleアカウントでログイン。
Googleアカウントを持っていない場合は、作成しておきましょう。
利用規約が表示されるので、確認して問題がなければ同意して利用開始します。
表示されたDialogflowの管理画面から「Create Agent」をクリックしてチャットボットを新規作成します。
チャットボットの名称(英数字)を入力し、「DEFAULT LANGUAGE」から対応言語を選択したうえで、「CREATE」をクリックします。
チャットボットが会話を行うために必要な「Intent」と呼ばれる言葉の登録をします。
作成したエージェントの画面から「Intents」「CREATE INTENT」をクリック。
Intentの名称(例「Hello」)を決め、「Training phrases」の入力欄に登録したい単語を入力(例「こんにちは」)します。
さらにその言葉に対する返答を「Responses」「Text Response」に入力します。
(例「こんにちは、どんな御用でしょうか?」)
最後に「SAVE」で保存して完了です。
これで会話のパターンをひとつ作成できました。
実際にユーザーが入力する単語は表記に幅があるため、それに対応する設定を行います。
エージェント画面から「Entities」「CREATE ENTITY」をクリック。
名称を入力し、「Define synonyms」(類義語の設定)にチェックを入れましょう。
次に「Click here to…」をクリックし、左側に元のキーワード、右側に類義語を入力していきます。
例えば「質問」という言葉の表記ゆれに対応したい場合、左側に「質問」と入力し、右側には「しつもん」「疑問」「聞きたい」などを入力します。
設定ができたら、最後に「SAVE」で保存しましょう。
実際に顧客対応に必要なIntentやEntityを設定したら、チャットボットが正常に回答できるかをシミュレーションしてみましょう。
エージェント画面の右側に入力欄があるので、ここに想定される質問を書き込んでみます。
(例「こんにちは」)
入力したうえでエンターを押すと、チャットボットの回答が表示されます。
(例「こんにちは、どんな御用でしょうか?」)
シミュレーションの結果が想定と違う場合は、IntentやEntityをさらに追加したり、設定を変更してみましょう。
チャットボットの設定ができたら、実際に使えるようWebサイトに埋め込みます。
エージェント画面の「Integrations」「Web Demo」から埋め込みコードが取得できます。
そのコードを利用したいWebサイトに埋め込み、実際に動作することを確認できたら、チャットボットの作成は完了です。
Dialogflowは、国内外の大企業や有名企業で顧客対応に活用されています。
三菱UFJ銀行では、従来電話やメールで行っていた顧客向けコールセンター業務に、Dialogflowで作成したチャットボットを導入。
問い合わせをまずはWeb上でチャットボットが受け、解決できない内容のみオペレーターが対応するという方法に変更しました。
回答の精度とチューニングにかかる手間の少なさが導入の決め手になったようです。
導入後は、チャットボットの利用件数と解決率は想定を超えた数字が出ており、着実に効果が出ているようです。
ユニクロでは、自社アプリ上で起動するお買い物アシスタントサービス「UNIQLO IQ」にDialogflowを組み込んでいます。
会話するだけで、商品の検索や提案、在庫状況の確認、オンラインストアでの購入、配送状況の確認などさまざまな対応ができる機能を構築しました。
導入後には、問い合わせの半数以上が従来の電話やメールからチャット経由に切り替わる、対応量が2倍になるなどの成果が出ているようです。
ドミノピザでは、Dialogflowを活用してピザの注文を簡素化しています。
注文用ボット「Dom」やモバイルアプリにチャットボットを組み込み、複雑な注文の流れを簡単な操作だけで完結できる仕組みを構築しました。
今では、Googleアシスタントを搭載したデバイスに「OK Google、ドミノピザに話しかけて」と話しかけるだけですぐに注文することができます。
Dialogflow以外にも、無料でチャットボットを作成できるサービスはいくつかあります。
「HubSpot」は、マーケティング、営業、カスタマーサポートまで、顧客管理に関わる幅広い業務を管理できるツールです。
チャットボット作成も可能で、Dialogflowと同様にコーディング不要で作成できるのが大きな特長。
問い合わせへの回答はもちろん、対応履歴から有望な見込み顧客を判定、CRM機能から取得したデータを使って返信をパーソナライズするなども可能です。
「anybot」は、LINEと連携したチャットボットの作成を得意とするツールで、LINE公式のパートナーにも指定されています。
こちらもDialogflowと同様プログラミング不要で構築可能で、問い合わせ対応はもちろん、ミニアプリで予約や決済まで完結できます。
CRM機能も備わっており、顧客対応データの保存やそれをもとにしたセグメンテーションを自動で行うことができます。
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これまで電話やメールが中心だった顧客対応は、AIやチャットボットを活用する方向に移り変わっています。
しかし、チャットボット構築は自社で行うにはハードルが高く、外部サービスも費用がかなりかかるのがネック。
GoogleのDialogflowは、無料で始められるうえにノーコードで作成が可能で、しかも高性能です。
設定も簡単なため、まずは使ってみてはいかがでしょうか。
画像出典元:o-dan
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