ビジュアルIVRとは、問い合わせ先などの案内情報を『目で見ることができる』システムです。
「料金への問い合わせは1のボタン・・・」という『音声』での案内(IVR)と比較すると、すべての情報が一覧表示されるため、お客様が短時間で問題解決できるのがメリットです。
当記事では、ビジュアルIVRの基礎知識とおすすめサービス7選の機能や料金を比較紹介します!
自社に合うビジュアルIVRの選び方も説明するので、サービス選びで失敗しないよう参考にしてくださいね。
おすすめサービスの比較を無料で!
このページの目次
ビジュアルIVRの画面例
ビジュアルIVRとは、お客様がスマホ画面に表示された情報(「1. 契約の確認・変更」「2. 新規お申し込み」など)を目で見て選べるサービスです。
「契約のご確認・ご変更の方は1のボタン、新規お申し込みの方は2のボタンを・・・」という音声を流すIVRよりも、短時間で目的を達成できるのがメリットです。
ただし、少なくともWebサイトを閲覧する必要があるので、スマホなどに不慣れな顧客には届きづらいというデメリットがあります。
ビジュアルIVR | IVR(音声ガイダンス) | |
案内方法 | 案内画面を目で見る | 案内音声を耳で聞く |
特徴 |
聞き逃しがない | 聞き逃すとやり直しが必要 |
短時間で全情報を把握できる | 音声ガイダンスを最後まで聞く時間がかかる | |
混雑状況などいろいろな情報を表示できる | 必要最低限の情報だけを提供 | |
FAQなどに誘導して顧客自身で問題を解決できるケースもある | 用件ごとに振り分けた顧客をオペレーターが対応するケースが一般的 | |
スマホ(もしくはWebサイトの閲覧)が必要 | 固定電話のみで問合せできる |
1つ目は、問い合わせ先に電話をかけたお客様に音声ガイダンスでビジュアルIVRの紹介をして、希望された方にSMSでURLを送信するタイプです。
お客様の行動:問い合わせに電話する
→音声ガイダンスにそって指定された番号をタップ
→送られてきたSMSをタップ
→案内画面が表示される
→必要な情報が得られる
専用アプリを使うタイプには、2つの使用方法があります。
(1) アプリから問い合わせにアクセスする方法
(2) 特定の番号に電話をかけるとアプリが起動して、ビジュアルIVRを表示する方法
(1)
(2)
3つ目は、Webサイトの問い合わせ電話番号をIVRの起動スイッチに置き換える方法です。
お客様の行動:Webサイトの「問い合わせはこちら」をタップ
→案内画面が表示される
→必要な情報が得られる
(税抜価格)*NTTコムオンラインは公式HPに税表示なし
画像出典元:「ビジュアルIVR(NTTコム)」公式HP
NTTコムのビジュアルIVRの特徴は、自社オリジナルの案内画面を設定できることです。
用意されたテンプレート以外の画像も使えるので、自社コールセンターのイメージにピッタリな誘導ページを作成できます。
一般的なサービスメニューだけでなく、コールセンターの混雑状況などを表示できる機能があり、お客様に知らせたい臨時情報を発信できるのも魅力です。
コールセンターのDX化をサポートする『モバイルウェブ』というサービスの中の1つで、顧客データの一元管理、メールの自動配信などの機能と組み合わせることができます。
月額2,000円から利用できますが、SMS送信にかかる費用が別途請求される料金プランです。
ビジュアルIVR 画面提供費用 |
|
初期費用 | 要問合せ |
月額利用料 | 20,000円 |
(税表示なし)
SMS送信は回線数に応じたプラン設定となっており、10回線・100回線・200回線から選べます。
費用の詳細については、お問い合わせが必要です。
画像出典元:「Hasso」公式HP
Hasso(ハッソ)はビジュアルIVRだけでなく、クラウド電話サービスもあるのが特徴です。
電話対応を無人化するための機能がそろっていて、たとえば、会社の電話をテレワーク中の社員のパソコンに転送する機能があります。
他にも、自宅にいても会社の内線電話が使えたり、電話番号ごとに着信音が鳴るグループを設定することも可能です。
Hassoを導入すれば、かかってきた電話に自動音声で対応してビジュアルIVRへ誘導、そこからWebサイトやチャットボットなどに移動してお客様自身で問題を解決できます。
導入時の設定作業を代行するサポートもありますが、ビジュアルIVRの設定代行を依頼すると別途料金がかかるので注意しましょう。
ライトプラン | ライトプラン+ | ビジネスプラン | |
初期費用 | 20,000円 | ||
月額利用料 | 20,000円 | 30,000円 | 50,000円 |
(税別)
通話料および通話サービスの利用料が別途必要です。
また、無人受付パックや在宅パックの設定代行を依頼する場合には120,000円(税別)かかります。
画像出典元:「VisualMenu」公式HP
VisualMenuの強みは自由度の高さで、ユーザーの使いやすさ&見やすさにこだわっているサービスです。
企業のブランドカラーをHTLMカラーコードで適用できるので、自社らしさを感じさせるページを作成できます。
問い合わせ先をすべて一覧表示できる機能は、電話をかけたお客様が迷わずに必要な連絡先を探しだせるのがメリットです。
コンタクトセンター運用に関する多彩な機能が搭載されていて、東日本旅客鉄道(JR東日本)などたくさんの有名企業での導入実績があります。
Webベースのサービスのためどんなスマホでも利用できますが、アプリはありません。
詳細についてはお問い合わせが必要です。
画像出典元:「Visual IVR」公式HP
Visual IVRの優れている点は、導入・設定が簡単なことです。
問い合わせ先の電話番号をビジュアルIVRの起動スイッチかQRコードに置き換えるだけで、お客様がダイレクト(音声ガイダンスなし)に案内画面に移動できます。
電話での問い合わせを希望して架電した場合のみ通話料がかかるので、料金負担が軽減することもメリットです。
専門的な知識がない方でも運用できるシンプルモードと、自由にデザインを変更できるカスタムモードが用意されていて、利便性も抜群です。
フロー作成・変更は全行程を確認しながら行えるのも魅力ですが、チャットボットなどのシステム連携にはオプション料金がかかります。
Visual IVR | |
初期費用 | 150,000円~ |
月額利用料 | 100,000円~ |
(税表示なし)
画像出典元:「みえなび」公式HP
みえなびの特徴は、誰でも簡単にデザインや文章を変更できることです。
CMS(コンテンツ マネジメント システム)を取り入れているので、専門的なスキルは必要ありません。
企業のロゴマークを利用できたり、受付時間などに合わせて情報の表示・非表示を選択できるのがメリットです。
デザイン変更の自由度がやや低いので、シンプルなサービスを希望している企業に向いています。
同じ系列のAI音声自動対応サービスやビデオ通話ができる「みえサポ」などと連携させれば、さらに便利になるでしょう。
詳細についてはお問い合わせが必要です。
画像出典元:「あふれ呼IVR SMS」公式HP
あふれ呼IVR SMSは、金融機関など500社以上で導入されているサービスです。
1つのURLではなく、用件に適した複数のURLに誘導できるのが特徴で、Webサイトへ誘導できないケースは折り返し電話予約ができます。
固定電話からのアクセスでも、携帯電話の番号を入力することでWebサイトへ誘導できるのも強みです。
ビジュアルIVRに関するレポート機能があるので、業務内容の改善に役立つでしょう。
月間1,000件までは利用料金が同一ですが、1,001件目からは着信1件ごとに25円/件+SMS送信ごとに15円/通がかかる従量課金制です。
あふれ呼IVR SMS | |
初期費用 | 100,000円~ |
月額利用料 | 70,000円~ ※月1,000までの 着信・SMS送信を料金に含む |
(税表示なし)
画像出典元:「Eye」公式HP
Eyeは、デザインにこだわりたい企業に最適なサービスです。
コンテンツのカラー変更、アイコンやデザイン交換がし放題で、ドラッグ&ドロップで変更できるので初心者でも扱いやすいでしょう。
徹底的にカスタマイズしたい場合は、CSSの編集もできます。
Googleアナリティクスと連携してお客様の行動データを取得でき、ブラッシュアップしやすいこともメリットです。
サポート体制や分析機能についての情報が公式HPに記載されていないため、必要がある場合は確認しましょう。
詳細についてはお問い合わせが必要です。
ビジュアルIVRを、チャットボットや電話自動応答システム、LINEなど他のシステムと連携するとさらにコールセンター業務を効率化でき便利です。
自社が必要としている外部システムと連携できるか確認しましょう。
オリジナリティのある案内ページを作成したい、自社独自のフロー設定にしたいなど、こだわりがある場合は、自由度の高いサービスが向いています。
ITシステムの運用に慣れていない場合は、シンプルなつくりで誰でも扱えるサービスが良いでしょう。
「ノーコード」「CMS」などをうたう製品を優先して調べていきましょう。
お客様が求めるデザインや操作が実現するサービスを選ぶことも大切です。
高齢のお客様が多いなら、オシャレさよりも簡単に欲しい情報が見つかるデザインのほうが優先度が高いかもしれません。
Webサイトを見る習慣がなく、電話のほうが行動しやすい顧客が多い場合は、「電話で問い合わせ→SMSを送信するサービス」が使いやすい可能性があります。
通常のIVRならではの固定電話があれば済むというメリットから、「あえてビジュアルIVRを選ばない」ことも含めて顧客ニーズを見極めましょう。
ビジュアルIVRは、オペレーターによる対応よりも顧客の声が届きにくいというデメリットがあります。
お客様の行動データを記録して分析する機能を活用すれば、問題点がみえやすくなり、案内画面やフロー設定の改善に役立つでしょう。
ビジュアルIVRの良さは、導入した企業と顧客の両方にメリットがあることです。
業務を効率化することでオペレーターの負担減&コスト削減につながり、お客様は待ち時間なしで問題解決できます。
大切なポイントは、導入前よりも「使いやすい!」と顧客に思ってもらうことです。
そのために、お客様が見やすい案内画面を作成し、分かりやすい案内導線のフローを作成しましょう。
自社が求める機能がそろっているサービスを選んで、導入効果を最大化してくださいね。
画像出典元:O-dan