DX推進がもてはやされていますが、安易なデジタル化によって社内システムが煩雑化しているなら統合運用管理ツールの導入がおすすめです。
連携していないツールや把握しきれないIT資産を適切に運用・管理して、ムダのない業務フローの確立を助けてくれます。
本記事では統合運用管理ツールから、特におすすめの16のシステムをピックアップしました。
システム統合に特化したもの、IT資産管理に特化したものなどさまざまあるので、自社のニーズに合うものを見つけてください。
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このページの目次
統合管理ツールとは、社内のITシステムを一元管理するためのツールです。
産業界全体のDXが進む中、多様なシステムを導入して労働生産性を高めようとする企業が少なくありません。
ITシステムの管理が行き届かない場合、かえって業務のパフォーマンスが低下することもあるでしょう。
統合管理ツールがあれば、あらゆるITシステムを最適な状態に保てます。
煩雑になりがちなシステム運用が最適化され、社員・システムのパフォーマンスの向上が期待できるでしょう。
画像出典元:「Senju/EN」公式HP
株式会社野村総合研究所が提供する、3つのエンジンで構成される統合運用管理ツールです。
「システムの統合監視」「情報のフィルタリング」「オペレーション支援」「インシデント管理」を複合的に行い、パフォーマンスの高い環境作りをサポートしてくれます。
システム障害に対応する機能も備え、業務の円滑な遂行に必要な環境を確立。
作業の属人化の排除やルールに基づく業務の遂行を可能にし、企業全体の生産性向上が期待できます。
ナビゲーション画面が起動する使いやすいUIで、運用の負担が少ないシステムといえるでしょう。
▶初期費用:要問い合わせ
▶月額利用料:要問い合わせ
画像出典元:「AssetView」公式HP
「株式会社ハンモック」が提供する、PC管理関連のあらゆる課題に対応するIT資産管理ツール。
選択型のパッケージソフトのため、自社に必要な機能のみをチョイスして利用できます。
不要な機能を省く分、コストを抑えた運用が可能となるでしょう。
また、多彩な全ての機能は、同一画面で管理・操作が可能。
直感的に操作できる万人向けのUIを備えており、管理者の負担を軽減できる実力派ツールです。
▶初期費用:要問い合わせ
▶月額利用料:要問い合わせ
画像出典元:「MCore」公式HP
住友電工情報システム株式会社が提供する、IT資産管理/セキュリティ管理統合ツールです。
住友電工グループ各社が保有する、莫大なPC資産管理を目的に設計・開発されました。
住友電工グループ国内55,000台、海外30,000台の管理・運用実績があり、信頼性は高いといえます。
利用者目線で作られたツールは、高いスケーラビリティを持つのが特徴です。
中小規模の事業所から大規模事業所まで、ニーズに沿った対応が可能。
導入の際は専任の技術担当者が付くなど、サポートが充実しているのも魅力です。
▶初期費用:要問い合わせ
▶月額利用料:要問い合わせ
画像出典元:「Hinemos」公式HP
NTT・データ先端技術株式会社が提供する統合運用管理ツールです。
多様なシステムの「情報収集・蓄積」「監視・性能」「自動化」を包括的にカバーし、複雑化したIT環境を効率的に管理します。
ITに深い知識がない人も使いやすいUIで、スマートかつスムーズな運用を行えるでしょう。
必要な機能がワンパッケージに詰まっているため、運用管理のノウハウがない企業にとっては有力な選択肢の1つとなるはずです。
▶初期費用:要問い合わせ
▶月額利用料:要問い合わせ
画像出典元:「robostein」公式HP
株式会社コムスクエアが提供する純国産の統合運用管理ツールです。
アラートメールの集約&フィルタリングから複数のRPA総合管理まで、幅広い業務のIT運用自動化プラットフォームとして活用できます
REST APIを装備するシステムに対応するため、クラウド・オンプレミスを問わずに連携できます。
導入時のスタートアップ支援サービスから自動化フロー構築支援のオプションサービスもあり、導入・運用に不安のある企業も安心です。
▶初期費用
ロボシュタインBasic:600,000円~ ※税表示なし
▶月額利用料
ロボシュタインBasic:50,000円~ ※税表示なし
画像出典元:「AOSMS」公式HP
株式会社ISID-AOが提供する、サーバー・ネットワーク監視をメインとする統合運用管理ツールです。
深刻なインシデントが発生した際は技術者が現場で障害対応に当たってくれるため、セキュリティ管理を重視したい企業におすすめです。
運用自動化を希望する企業には「AOSMSジョブ管理サービス」という選択肢もあります。
こちらはライセンス費用を含むマネージドサービスで、インフラ管理業務の丸投げが可能。
企業は自社のコア業務に専念できます。
▶初期費用:要問い合わせ
▶月額利用料:要問い合わせ
画像出典元:「X-MON」公式HP
株式会社エクストランスが提供する、オープンソースソフトウェアをベースとする監視ツールです。
「サービス/プロトコル監視」「トラフィック監視」「リソース監視」さらには「ログ監視」まで対応し、リスクを素早く検知します。
万が一リスクやインシデントが検知された際は、通知から復旧までを自動で対応。
再起動等でも対応できない場合はオペレーター・管理者に通知します。
他社製品との連携も可能で、セキュリティ管理を自動化したい企業に最適です。
▶初期費用
X-MON クラウド 10ノード版:55,000円(税込)
▶月額利用料
X-MON クラウド 10ノード版:11,000円(税込)
※ノードとは監視対象をさします
画像出典元:「arGuss」公式HP
株式会社イグアスが提供する、サーバー運用監視サービスです。
データセンター運用歴15年という実績豊富な企業が、24時間365日ITインフラを保守・管理してくれます。
サービスを導入する際は、プロフェッショナルなエンジニアが徹底的にヒアリング。
企業の課題・ニーズを適切に合わせた設計が提案されるため、運用レベル、監視レベルを自由にカスタマイズすることが可能です。
▶初期費用:要問い合わせ
▶月額利用料:要問い合わせ
画像出典元:「Workato」公式HP
リックソフト株式会社が提供する、ITインフラ運用監視プラットフォームです。
オンプレミス・クラウドを問わず、350以上のアプリケーションをプログラミングなしで統合できます。
IT技術者でなくとも簡単に統合と自動化を行えるため、多彩なビジネスアイデアをタイミングを逃さずに実現可能。
1000種類以上のアプリケーションコネクタを備え、Salesforce、ServiceNow、Workday、SAPといった基幹業務アプリケーションとの統合もスムーズです。
▶初期費用:要問い合わせ
▶月額利用料:要問い合わせ
画像出典元:「Workato」公式HP
SaaSpresto株式会社が提供する、アプリやプラットフォームを統合するツールです。
オンプレミスやクラウド、ハイブリッド環境、仮想化環境にあるIT資産まで、一元的に監視できます。
既存のツールがある場合は、既存ツールとの連携も可能。
統合の規模を最小限に留められるため、統合を段階的に進めていきたい企業に適しています。
▶初期費用:要問い合わせ
▶月額利用料 ※税表示なし
・Enterprise:2,700円
・Hybrid:270円
画像出典元:「Mackerel」公式HP
Mackerelはクラウドに対応した監視サービスです。
わかりやすいUIで、初心者でもサーバー管理を楽にする機能が搭載されています。
細かなアラート設定や豊富な連携先により業務に合わせた導入が可能。
直感的に操作できるため誰でもすぐに使え、チーム全員で管理できる点が魅力です。
・サーバーに監視エージェントをインストールするだけですぐ運用開始
・Slack/Chatwork/Microsoft Teams/PagerDuty/Twilioなど柔軟に通知先を設定できる
・クラウドやコンテナなど複数のインフラ環境を一元管理
・複数メトリックの組み合わせや将来の予測値の監視など高度なメトリック監視機能を搭載
Mackerelの料金プランには無料プランと有料プランがあり、使用できる機能に違いがあります。
(2つのプランにおける具体的な機能の違いは、下記の資料をダウンロードしてご確認ください。)
料金体系は、ユーザー数ごとではなく「ホスト」と呼ばれるシステムを構築する最小単位ごとに料金が発生する仕組みのため、必要な分の料金で使用できるのが魅力です。
2週間のトライアル期間はスタンダードプラン相当の機能が使用できるため、しっかりとメリットを確かめてから有料プランの仕様を開始できます。
フリー | スタンダード | |
初期費用 | 0円 | |
1スタンダードホストの 月額費用 |
無料 | 2,180円 |
1マイクロホストの 月額費用 |
無料 |
660円 |
1メトリックの 月額費用 |
無料 | 11円 |
(税込み表示)
画像出典元:「運用管理・監視サービス for Cloud」公式HP
株式会社エクストランスが提供する、クラウド用の統合運用管理ツールです。
監視・運用・管理を全て任せるプランから監視のみをおこなうプランまでそろっており、自社のニーズに合わせて選択できます。
OSやネットワークレベルの運用監視はもちろん、各種ミドルウェアの運用監視にも対応。
24時間365日体制で、企業にセキュアなIT環境を提供します。
▶初期費用:要問い合わせ
▶月額利用料
・すべてお任せプラン:33,000円/1台(税込) ※最低利用期間は1年
画像出典元:「VAQuest」公式HP
VA Linux Systems Japan株式会社が提供する、Linuxシステムの保守・運用サポートをおこなうサービスです。
Linuxシステムに障害が発生した場合は、詳細調査・障害の解析、さらには障害原因の追及・特定まで行います。
回避方法の提案、修正パッチの提供等も行われるため、Linuxを基幹システムに適用している企業にとって、心強いサービスとなるでしょう。
▶初期費用:要問い合わせ
▶月額利用料:要問い合わせ
画像出典元:「SAMS」公式HP
アイビーシー株式会社が提供する、次世代MSP(マネージドサービスプロバイダ)サービスです。
顧客のITシステム全体の稼働状況を24時間365日監視し、システムの安定的な稼働と障害対応・原因分析をサポートしてくれます。
SAMS NOC ( SAMS Network Operation Center )と接続すれば、即日サービスの利用が可能。
自社ツールの利用もOKで、「運用のみを依頼」というスタイルでも運用できます。
▶初期費用:要問い合わせ
▶月額利用料:要問い合わせ
画像出典元:「Smart資産管理サービス」公式HP
tdiが提供する、クラウド型のIT資産管理ツールです。
DXによって煩雑化した企業のIT資産を管理・保護します。
「バージョンアップのタイミングを選べる」「小規模企業にも対応」といった特徴があり、クラウド型にありがちなデメリットを適切にカバーしています。
リモートデスクトップやMac OS端末の管理もオプションで追加できるため、テレワーク中のIT資産管理ツールとして重宝するでしょう。
▶初期費用:400,000円(税込)
▶月額利用料(税込)
・ベーシックプラン:700円/台
・スタンダードプラン:900円/台
・プレミアムプラン:1,400円/台
画像出典元:「Smart資産管理サービス」公式HP
株式会社クレオが提供する、ITILに準拠した管理プロセスと機能を網羅する統合運用管理ツールです。
高いカスタマイズ性があり、導入による大幅な業務フローの変更・システムの再構築は必要ありません。
既存の業務フローを維持したまま、インシデント管理やイベント管理・IT資産管理などを行えます。
メール取り込み機能やタスク管理機能などもあり、日常業務の管理まで、ツール1つでカバー可能です。
▶初期費用(税込)
・Join・Standardプラン:100,000円
・EXプラン:300,000円
▶月額利用料(税込)
・Joinプラン:100,000円
・Standardプラン:300,000円
・EXプラン:500,000円
自社に最適な統合管理ツールを選択するためには、比較ポイントを明確化しておくことが大切です。
統合運用管理ツールを選ぶとき、必ずチェックしたいポイントを紹介します。
統合運用管理ツールの運用形態を大別すると、「オンプレミス型」「クラウド型」があります。
どちらを選ぶかで機能・費用が異なるため、自社のニーズに合うものを選択しましょう。
オンプレミス型は、自社内にサーバーを構築し統合運用管理をおこなうタイプ。
自社のニーズに完璧にマッチしたシステムを構築できます。
ただし導入費用が高額になるうえ、保守・管理の必要もあります。
イニシャルコスト・ランニングコストの負担が大きいことが指摘されています。
クラウド型は、ベンダーが提供するクラウドサーバーを活用するタイプ。
サーバーを構築する必要がなく、すぐに利用を開始できます。
運用管理もベンダー任せのため、導入&保守・管理コストは低くなるでしょう。
近年の統合運用管理ツールはほとんどがクラウド型で、選択肢は豊富。
ただし、カスタマイズ性は低いものも多く、自社のニーズにぴったり合うものを見つけるのは難しい可能性が高いです。
一口に統合運用管理ツールといっても、「ジョブ管理に特化したタイプ」「IT資産管理に特化したタイプ」など、特徴が異なります。
導入によって「どのような効果が期待できるか」を具体的にイメージしましょう。
ただし、安易に多機能な統合運用管理ツールを選ぶと帯に短したすきに長しということもあり得ます。
統合運用管理ツールの機能をきちんとチェックして、自社ニーズに合うかどうかを見極めてください。
なお、統合運用管理ツールに搭載されている主な機能は以下のとおりです。
統合運用管理ツールは、自社システムの要といえる存在です。
万が一トラブルやインシデントが発生した際は、迅速に対応しなければなりません。
サポート体制が充実していて、細やかな対応をしてくれるベンダーがベターです。
また、統合運用管理ツールの導入によって業務効率を上げるためには、既存システムとの連結や機能のすり合わせが不可欠です。
ベンダー側に調整を依頼するケースも多いため、導入時のサポートも充実しているかどうかもチェックしておきましょう。
頻発するシステム障害に悩む企業、思ったようにパフォーマンスを向上できずにいる企業は、統合運用管理ツールの導入で課題を解決できるかもしれません。
統合運用管理ツールの導入により、どのような効果が期待できるのか見ていきましょう
統合運用管理ツールを導入すれば、社内のデジタルデバイス・ネットワークシステムの一元管理が可能になります。
これにより業務の進捗管理が容易になったり、ITシステムの処理速度が向上したりといった効果が期待できるでしょう。
複数のシステムが統合運用管理ツールによって管理されれば、人の手が入るシーンも減少します。
人の手によるミスがなくなり、社内システムのパフォーマンスは大幅に向上。
企業全体の労働生産性アップが期待できます。
統合運用管理ツールを導入すれば、24時間・365日休みなくシステムの監視・チェックを行えます。
万が一トラブルやインシデントが発生した場合でも、迅速な対応が可能となるでしょう。
システムの運用・保守を自社で行っている場合、常に担当を配置しておく必要があります。
統合運用管理ツールでシステム監視を自動化すれば、人件費・人的リソースを温存しやすくなるでしょう。
IT資産管理には、社内のデジタルデバイス・IT機器の管理からライセンス管理・マルウェア対策までが含まれます。
IT資産管理機能を持つ統合運用管理ツールを導入すれば、こうした煩雑な業務の全てをシステムに委ねることが可能です。
自社のIT資産を正確に把握できるようになり、ライセンスの更新がスムーズになったり、セキュリティ対策の抜け漏れがなくなったりといったメリットがあります。
統合運用管理ツールを導入しただけでは、パフォーマンスは向上しません。
ツールを使いこなして効果を上げるために、必要なポイントを紹介します。
システム導入後に「あれがない」「これがなかった」とならないよう、自社が求める機能を明確化しておきましょう。
実際のところ、運用管理ツールも「ジョブ管理に特化したもの」「IT資産管理が得意なもの」などさまざまです。
自社のウィークポイントや課題から必要な機能をピックアップしていくと、導入後に後悔する可能性は低いでしょう。
統合運用管理ツール導入後は、効果を焦らないことも重要です。
統合運用管理ツールを導入すると、業務フローが大幅に変わるケースがあります。
規則の見直しやシステム設定の変更等も必要となるため、初めのうちは期待するパフォーマンスを上げられないことが少なくありません。
担当者は状況を見ながらシステムや業務フローに調整を加え、徐々にシステムを自社仕様に最適化していく必要があります。
統合運用管理ツールの導入によって、社員にも必ず影響が出ます。
導入するシステムが決まったら、今後の業務について社員に周知をおこないましょう。
システムの導入が大幅な負担とならないよう、システム操作や機能について事前研修が必要となります。
システムに直接関わる管理者だけでなく、統合されたシステムを普段使用する一般の社員にも、影響の度合いに応じた研修をおこないましょう。
統合運用管理ツールを導入すれば、自社システムを一元管理できます。
必要な情報が散らばることがなくなり、業務効率は大幅にアップするでしょう。
統合運用管理ツールを選ぶときのポイントは、自社ニーズを明確化すること。
資産管理・運用管理・セキュリティ管理など、どこにフォーカスしたいのかをしっかり検討してください。
全ての面をカバーできるものもありますが、機能が多いほどコストは高額になりがちです。
気になるベンダーがあれば、まず見積りを取ってからコストと機能のバランスをチェックすることをおすすめします。
自社ニーズにマッチした統合運用管理ツールで、安全・快適なIT環境を構築しましょう。
画像出典元:O-dan